異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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ラブラブ番外編

SS解禁

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J.GARDENでポストカードにつけたSS、解禁します。

ーーーーーーー


青い海。青い空。

俺たちはもう、この島でフリーランスのトレジャーハンターをして一年たつ。

たまに、以前仕えていた国王陛下のお呼びで騎士のバイトに行ったり、自由を謳歌している。

エリアス、フィリックスは腕も立つし何しろ強いので色んな現場に引っ張りだこだ。
相棒のドラゴン、黒いカイザー号と赤のオリオン号は人間に従うドラゴンの中では群を抜いて強い。それだけでも有名なのに、エリアスとフィリックスは魔力も戦力も莫大だ。

今までいくつもの国がこの二人を欲しくて大金を積み、スカウトをするけれど、すべて断っているんだ。

その理由はというと。
俺がいるからだ。

俺といつもイチャイチャしたいこの二人は自由に時間が取れるこの仕事が気に入っている。

金はうなるほどあるこの二人。世界的なトレジャーハンターの一族、エリアス。
世界的ホテル王の息子、フィリックス。

何で竜騎士なんてやってたんだと言うと、…生まれつきドラゴンを従えていた運命の子だから。
俺という存在を守るため、竜騎士という運命を持って生まれてきた二人…らしいのだけど、そこらへんは俺にはよくわかんない。

俺は異世界の番人、神の下僕と呼ばれる稀少な部族、ドラゴン族の父ちゃんと人間の母ちゃんの子として生まれた。ハーフドラゴンはドラゴン族には忌み嫌われ、俺は辺境でひっそり育ったんだ。
でも、俺にもかけがえのないドラゴンが側にいた。
親を知らず、ラースという小さな蒼く美しいドラゴンと田舎で兄弟のように育ってきたんだ。
ある時竜騎士にスカウトされて王宮に就職、ドラゴンを操るエリート、竜騎士団長のエリアスとフィリックスに出会えた。

そして二人に…猛烈に愛されてる。
色々あって竜騎士を引退し、この無人島に住んでいるんだけれども。

そしてラースもカイザー号とオリオン号に…。

全員、男なんだけどね!

「ラース、今日は天気がいいし、ちょっと泳ぎたいなぁ。海行かない?」
「うん、僕もちょっと海に用があるんだ。シンに見せたいものがあるの」
「…?」
「行ってのお楽しみだよ」

何かラースが隠してるけれど、一緒に行けるならいいや、俺たちは兄弟の感覚だからお互いのプライベートは尊重してる。深くは聞かない。

ラースの背中に乗り、高い崖から滑空したかと思うと、ふとラースが翼を畳む。
すると孕む風がない俺たちは頭から一気に落ちていく。

海面が迫り、一瞬で景色が海の中になった。

上を見ると海面の天井がキラキラと太陽の光を受けて輝いている。

ラースに乗って海底を目指す。
たくさんの魚がすれ違ったり逃げたり。
ラースは腕と翼、尾をはためかせてまるで飛ぶように泳ぐんだ。

「…シン、もう少し潜っててもいい?」
「うん」

水圧や呼吸は魔法でなんとかなっている。元々ドラゴン族の血が半分流れている俺は体力はないが魔力はあったらしい。魔法も昔よりかなり上達した。

そして着いた場所とは。

「えっ…」

俺は目を疑った。

それはそれは立派な珊瑚。これは赤い見事なものが取れる。

「…これ…?珊瑚…」

知らなかった。こんなところにこんな立派なものがあったとは。

「ふふ。これどうかなと思って」

ラースが悪戯っぽく笑う。
そうか。二人で考えてたんだっけ。

「いいね、素敵だ」

俺は見事なその枝を少し頂戴した。

そしてまたスピードを上げてぐんぐんと進んでいく。途中で海流に乗れたラースの速度がかなり速くなる。
大きな魚や鮫と行き交い、地上とは全く違う景色が神秘的でいつも見惚れてしまう。俺の髪やラースの蒼が海水に溶け込んでいくような、そんな不思議な感覚に浸ってしまう素敵な時間だ。

しばらくすると海流からラースが外れ、ある場所に着いた。

貝がたくさん生息しているそこに、ひときわ美しい大きな貝がある。俺はラースから降りてその貝を手に取り、小刀でこじあけるとそれはパカンと開く。
そこには大粒の黒真珠があった。

ラースと目を合わせて微笑んだ俺はそれを胸に抱くとまた彼の背中に戻って島へと戻った。

岸に上がり、冷えた体をラースと寝転んで砂浜で温めていると、空の遠くから黒い点が見え、みるみると大きくなっていく。

ええー…。どんなスピードで飛んでんの…?

大きな翼を広げ、みるみると拡大されるように向かって来るのはカイザー号。
彼は黒い大きな逞しいドラゴンで、左右に三本ずつある立派な角が銀色の角飾りに輝く。

おい、まだスピード落としてない!

ちょちょちょ!!ぶつかられたら間違いなく俺たち死ぬから!

俺とラース目掛けてぶっ飛んでくるイカれたドラゴンカイザーを、ラースが俺を掴んで瞬時に逃げる。

俺たちがいた砂浜に向かって爆発するようにブッ込んできたカイザーが、砂煙の中に消えた。

「うわっ!ケホケホっ…」

砂が撒き散らされ、辺りはもうもうと霞んでいく。飛び散った砂が落ちてきて雨のように降ってきて痛い。

「あっ…ぶなかった…」

ラースが翼を広げて俺の頭上に傘のように覆い被さり守ってくれる。その優しさにキュンとなった。

「あーあ、カイザー号。久しぶりにラースに会えるからテンションだだ上がり…」

後ろから低いイケメンボイスがして振り向くとそこには。

金髪に青い瞳、背は高い。黒い甲冑姿のエリアスが笑って立っていた。
衝突前にちゃんとカイザー号から飛び降りていたらしい。

「シン。ただいま」

そう言ったエリアスが軽く指を弾いてピキッと鳴らすと、俺たちの周囲だけに小雨が降り始める。彼の魔法、これくらい序の口だ。舞い散った砂が一気に落ちて空気が澄んできた。

突然、青空の頭上を陰が覆った。驚いて見上げると、一面赤い。

「ただいまシン」

上空で翼をゆっくり動かしてこちらをながめている大きな赤いドラゴンとその背中に乗る黒髪の男性。

「フィリックス…!オリオン号!」

俺は思わず彼らの名前を呼んだ。
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