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しおりを挟むその後の他のクラスの授業も、俺のことを認識不必要だと認定したのか全くのガン無視で終わった。
俺がやっていたことといえば、ただ立っていただけなのと、最初の挨拶と、最後の終了の合図だけだ。それも皆『言われなくとも』という風でもはや空気レベルの存在感だった(泣)。
食堂で食事を取る気も起こらず、寮の自室へ戻りベッドに腰掛ける。
そして俺は気づいた。あれは『無視』という手法の教師いじめだったことを・・・・・・!!
『俺にっぶ・・・!』
初めに思ったのはそれだった。『いや~みんな積極的で関心関心』じゃねーよっ!アホか俺は。てか初日からこれて。家に帰りたいよーー!!うぇーん!!
誰もいない自分の部屋で、顔をくしゃっと崩して泣き顔をつくる。こんなこと、外ではできない。しばらくすると顔の筋肉も引きつってきたし変顔にも飽きたので顔を通常通りの無表情にする。
落ち込んだときこそエロ妄想っしょ!
スレイ先生の豊満な雄っぱいを頭に思い描き、その柔らかさを想像する。柔らかいというよりもちもちしてそうだ。目が小さくて童顔。童顔でムチムチとか最高じゃない!?まさに『そんなエロエロボディーを晒してっ!けしからん!!』って言って乳とか尻とか揉みしだきたいっ!!
『ふぇっ!?何するんですか!!?』からの『んんぅっ、もっと・・・・・・おっぱい吸ってくだ、ひぁっ!』まで堕としたい!!
というか、恋人になって『痴漢プレイ』とかしたいっ。あ、こっちには電車とかなかったな・・・・・・。とにかく、知らない人に背後から尻とかを好き勝手に触られるが涙を目に溜めながら必死に耐え、そこで俺が登場し後ろから『もう大丈夫ですから』とか言って安心させて、トキメキで顔をトロ甘にさせそのおいしい身体もいただくが、実は痴漢も俺でしたーってやつ・・・・・・。
いける。この妄想はいけるぞ。もはやこれでイケる。
はぁ~・・・・・・ムラムラしてきた~~。生徒たちに無視された後にこれって俺変態か?いやムッツリです!!あれムッツリって変態だっけ?・・・・・・まぁいいや。とにかく俺は今一発抜いておきたい気分なんだ。
もうすでに先走りで濡れている陰茎を取り出そうと前をくつろげると、ふいに頭で声がした。
『オマエ、意外と変態なんだな』
声が聞こえたことでヒヤッとし、高ぶった気持ちが急激に下がるのを感じた。芯を持っていたモノも熱を失っていく。
せっかく頭がほわりとしてきたのにいきなり冷水を浴びせられたかのようだ。
『乳とか尻って・・・・・・(笑)電車プレイ?はわからんけど痴漢とか結構見込みあんじゃねーか』
『おい。まさか考えていること全部聞こえてんのか?』
背中を、冷や汗が流れ落ちる。頷かないでくれと思うが十中八九筒抜けなのだろう。
『聞こえてるに決まってんじゃん。だってオレはオマエでオマエはオレだぜ?』
『カッコよさげに言ってんじゃねぇよ!肉体を共有しているだけだろ。てか俺の思考を覗き見するな』
『しょうがねぇだろ、聞こえちまうんだから!!』
あ゛あ゛ぁーー・・・・・・もうヤダ。今までノリノリでエロい妄想してたのを全部知られていたということを考えるとマジ消えたくなる!!!恥ずかしすぎる!!まるで母親に隠していたBL本を見られた時のような、いや自慰中に部屋のドアを開けられたような気持ちだ。
・・・・・・どちらも経験はないが。
まぁそんだけ恥ずかしいってこと。でも多分両親は、俺が死んだ後部屋の掃除とかするときに本棚から見てはいけないものを発見したであろうと思われる。生前バレなくてよかった・・・・・・。
心も息子も萎えたので、俺は大人しくシャワーを浴びて就寝した。布団に入った途端に腹が鳴ったが、もう食堂は閉まっているだろうし開いていても行く気が起きないから、ひもじい思いをしながら入眠を待った。
それからの日々は散々だった。
実はこの学校の中には俺以外にも爵位を持っていない教師が複数人いるらしいが、俺は新人であることと一番生徒と年が近いことから舐められているらしい(自己分析)。
それにこの学校の生徒や教師は誰もが個性的で目を引く程の人物である。一見俺は地味で眼鏡で陰気なので、本当に空気だと思われているのかもしれない。
実際、廊下でぶつかった時に初めて存在を認知され驚かれることが多発している。
日々溜まるストレスに妄想が加速しそうになるが、頭の中では意地の悪い悪魔ちゃんが住んでいるので笑いのネタにされたくない一心で思い留まる。それに黙れと言っても頭の中でアカが自由にしゃべりかけてくるのでまさにノイローゼ一歩前だ。
そしてムラムラしてもアカの目を意識して自慰ができない。もう色んな意味で爆発しそうだった。
そんなこんなで禁欲してたわけでもないが溜まりに溜まって部屋でイライラ(主に下が)していると、『そんなにオレに見られるのが恥ずかしい?あ、オレが手伝ってあげようか』などと悪戯っぽく言い放った。
次の瞬間視界が白に覆われ、眩しさに目を瞑る。
座っていた姿勢のまま呼び出されたので俺は尻餅をついている状態だ。見上げると偉そうなアカの顔があり、前回来たときよりも家具が増えていてその中の一人用のソファにふんぞり返っている。
アカは小さな足を俺の下半身に這わせ、器用に親指と人差し指を開き俺の起ち上がったモノに沿わせる。
「っつ!」
今までろくに抜いてなかったからか、少しの刺激に過剰に感じてしまう。
「退屈してたし、ちょうどいいや」
そう言って悪魔はペロリと舌なめずりをして見せた。
「んしょっと・・・・・・おお、デカっ!」
アカが椅子から降りて俺のズボンの前を緩めると、中からボロンッと勃起したものが出てきた。
それを見て驚き、悔しそうな、照れているような顔を見せた。アカの顔は見る見るうちに上気し、陰茎に顔を近づいてくる。
俺はというと、急な展開に思考は停止し身体も固まって動けなかった。空気に晒された、普段は守られているものに顔を近づけられ、それに対する羞恥がすごい。鼻息が当たり、ビクビクと震えてしまう。今の俺にとっては、どんな刺激でも感じてしまうのだ。
まるで犬や猫のように、俺の陰茎に顔を近づけフンフンと匂いを嗅いでいて、心なしかいつもはつり上がっている目がトロンとしてきたような気もする。
「なんか、オマエのここっ・・・・・・甘いにおいがするぅ・・・・・・」
「な、あ、甘い・・・・・・?」
一体何言ってんだ?というような疑問はもちろん浮かんだが、今の俺は早く達したいということとアカの破壊的にエロい顔面が頭を占めていた。早く達したいが、身体が思うように上手く動かない。
じりじりとした視線に頭の中は熱く焼き切れ、そそり立ったモノの先端からは汁が溢れてくる。
ペロッ
「っ!!?」
アカがその小さな舌でちろっと鈴口を舐め、うっとりとしたような顔をしたと思ったら夢中になって舐め始めた。
「んっ、ひかりのまりょく、・・・・・・れろっ・・・もってるやつの、たいえきって・・・・・・どくかとおもってた・・・・・・けど・・・ん、おいし、ぃ・・・・・・」
先走りが溢れ濡れていた竿全体を舌を使って丁寧に舐るアカ。まるでチョコバナナやアイスキャンディーのように美味しい物を食べているかのような表情で俺のアレを舐めているという事実が信じられない。しかしもどかしいながらも刺激を受けているのは自覚できる。
「ん、あまい・・・・・・もっと・・・・・・」
そう言ってアカは鈴口に唇を押し当てたかと思うと、なんと口を窄め優しく中を啜りだした。吸引という意味では強いものではなかったが、射精感を高めるのには十分だった。
アカの、その小さな口に挿れてみたい・・・・・・。なんだか美味しそうに舐めているし、もしかして精液もうまいと感じるのではないかと余裕のない頭で考える。
「な、アカ。ちょっと、先っぽを咥えてみてくれないか?」
「ん、・・・・・・ほぉ?(こう?)」
「んんうっ、そうそう・・・・・・」
先端部分を含んだだけで口がいっぱいになってしまったらしく、頬が膨らんでいてそれもまた可愛い。本当に小さい口で頑張っているのだと、涙が滲んでいる目でわかる。
「咥えたまま、さっき吸ってたとこ舐めて。・・・・・・もっとはやく」
正直この刺激だけでは決定打とはならず、残った竿の部分は自分で扱く。
ああ・・・たまんねぇー・・・・・・
久しぶりの高まる感覚に頭はもう射精をすることで一杯になっている。手の動きは高ぶりと共に速くなっていき、頂点まであと少しだ。
お・・・・・・もうイクイクイクっ!!
イッ~~・・・・・・!!!
ジェットコースターの頂点でレールが途切れているみたいに快感が頭の上に抜けていって、目の前がチカチカと点滅し、そのまま温かいアカの口内に射精する。
アカはびっくりして顔を引こうとしたが、俺は頭を押さえつけて思いっきり口の中に出した。最近出してなかったからか、勢いもすごいしなかなか止まらない。
はあ~~~~~~・・・・・・
やっと全てを出し切って絶頂の余韻に浸っていると、前方でバサリと音がした。
そういえばアカに無理を強いて申し訳なかったと思いそちらを見ると、今俺が出した精液を口から零しながら目を回して倒れていた。
焦って大急ぎで汚れた口元を拭った後、二人がけのソファの上にそっと寝かせる。
その日はもう、目を覚まさなかった。
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