6 / 6
06 幸せな花嫁
しおりを挟む聖堂の面する大通りは封鎖されていた。
領内の人間が全て集結しているかのような凄まじい人だかりで前に進めない。
知らなければ「何のフェスティバル?」と思っただろう。
祝福の鐘が鳴り響く中、アルマンは惚けた。
「……ポレット」
絢爛なファサードを背に民衆に笑顔で手を振る美しい花嫁は、どう見てもポレットだった。
道の左右からライスシャワーが浴びせられ、ポレットは「きゃあ」と言う風に笑いながら隣に立つ男の太い腕に縋る。
見慣れない軍服姿の男を見て、アルマンは惚け続けた。
自分のような新兵に支給される装いとは格が違う。あれが「閣下」の正体。
「海軍将校かよ……」
遠目にも肩章で高ランクなのは一目で分かった。制帽の錨のマークは見逃がしようがない。
略式でなければ冠婚葬祭に使える軍服は、学校の制服同様、便利な装いと言われている。その代わり学校の制服との明確な違いがある。階級章の有無だ。
分かる者にはランクが分かってしまう。それが嫌だという者もいる。
名家の出なのに上に行けない奴が、よくそう言う。
アルマンは、既に軍服を処分していた。除隊後も軍服を身に着ける事はルール違反にならない。ただし不名誉除隊でなければだ。
そうでなくても着なかった。「下っ端です」と書いてある服なんて必要もないのに着たくなかった。
すかした海軍野郎にポレットを取られた。
いや違う。ポレットを捨てたのはアルマンの方だ。
「別に、あんな女……」
別に、あんな女……は美しく、世界一幸せな花嫁にしか見えなかった。
やけにカラフルなケーキの配布が、大通りで始まった。
さながらバーゲンセールだ。
蟻みたくケーキに群がる連中に背を向け、アルマンは来た道を戻った。
駅舎の前に置かれたベンチに腰掛け、海原を眺める。
アルマンを待っていたものは、今のこれだ。何も無い。
何も無かった。
不意に、背後から声がかかった。
「――汽車賃はあるか?」
首で振り返ったアルマンは、長身のシルエットを見上げた。逆光ながら制服制帽を判別し、スマートな姿勢から警備員ではなく高位の軍人だと悟る。声の加減とかでも分かる。
元陸軍兵士たるアルマンの仲間ではない。海軍だ。
さっきの花婿よりは格下とはいえ士官には違いない。セーラー服の水兵さんじゃないのだ。
若い士官はアルマンの背後に歩み寄ると、ベンチの上にコインを投げ落とした。
「くれてやる。大人しく帰れよ」
「……あんた、俺が誰か」
「知っているとも。貴様を見張っていたのだからな」
「……は? いつから?」
「森で村娘と遊んでいる頃からだ。お陰で虫よけスプレーを相当消費したぞ」
海軍に見張られる意味が分からず、アルマンは惚けた。
士官はさらりと教えた。
「ポレット様をお迎えする為、閣下がお命じになったのだ」
閣下こと次期領主こと海軍将官は、四年ほど前に極地探査の任務中に消息不明になったと言う。
将官とポレットとは元々結婚を誓い合った仲だったが、彼の失踪を受けてその話は立ち消えた。
現領主たる伯爵には、もう一人息子がいてそちらが長男だった。
跡取りである長男の第二夫人として迎える、という打診がポレットに出された。
彼女はそれを蹴った。彼女が愛していたのは次男だけ。
「何より、平民の私が次期伯爵様の夫人なんて、とんでもない事です」
ポレットの父親は造船技師で、軍艦の製造を指揮していた。次男との縁は、彼の乗る艦がメンテナンス期間に入って生じた。――軍艦の製造やメンテを民間企業が請け負うのだと、この時アルマンは初めて知った。
二人の釣り合いは取れていた。誰もが認める似合いのカップルだった。
けれど海に出た先で次男は行方不明となり、彼女と伯爵家の関係が歪になった。
跡取りたる長男夫婦の仲は冷めきっていた。子を成せない夫婦だった。どちらに原因があるのかは追及しなかったが、ポレットに第二夫人ポストを提示した点から明白と言えた。
ポレットは長男の夫人と面識があり、姉のように慕っていた。
板挟みに彼女は耐え切れなかった。それで故郷を後にした。
そして王都で、アルマンと出会った。
初め、何度アタックしてもポレットがアルマンを相手にしなかった理由がやっと分かった。まだ次男に想いを残していた。
けれど、あまりにもしつこい男子にやがて折れた。やれやれと思ったのだろう。まあその内熱も冷めるでしょう、とでも。
だからアルマンに肌も唇も許してくれなかった。
――もしかしたら俺と結婚する気も。
無かったのかもしれない。
もう一つ、アルマンは理解した。
彼女はアルマンの出征を猛反対した。あれはアルマンを侮っていたのではなく心配しての事だった。次男と同じ目に遭わせまいとした。
――そんな彼女に黙って、俺は。
入隊し、心配をかけたまま待たせ、戦うでもなく女を作って遊び、のうのうと生きて帰って悪びれもせず彼女の前に再び顔を出した。
アルマンは項垂れた。
――オオカミに噛み殺されてれば良かったな。
何の意味もない後悔が、全身を重くした。
「そう気にするな」と何故か海軍士官は励ますように言った。
「貴様が思うほど、ポレット様は貴様を想っていない」
「……幸せ絶頂だからな」
「半年ほど前になるな、閣下の艦隊が故郷に帰還されたのは」
「……半年? って事は」
「貴様が王都を不在にしている間だ。無論ポレット様もご存知だった」
「……なら、俺の事なんか」
「ああ、貴様なんぞ放って閣下のもとに戻れば良かった。しかし義理堅いポレット様は閣下の生還を知って尚、戦地の貴様を案じ、閣下の求婚を辞退された。恋人不在では応じられないと。彼を裏切れないと」
「……待たなくて良かったのに」
「貴様、陸軍部隊に心から感謝した方が良いぞ」
「……は?」
「彼らの働きでフォレノワールの魔物は一年と掛からず始末出来た。もっと長引いていたならば貴様は私の弾丸で死んでいた」
「――は? ああ……」
見張りは建前に過ぎなかったようだ。本当は、邪魔な現恋人とやらを暗殺しろと命じられていた。
では今日も、新郎たる将官はアルマンの滞在に気付いていたのだろう。
何か問題行動を起こし、始末する切っ掛けを待っていたかもしれない。
「閣下の期待に応えられなかったな……」
「ああ。用意していた毒入りケーキが無駄になった」
「今食ってもいいけど……」
「処理が面倒だ。王都に戻ってから食え」
「いや、やめとく。地獄行きは勘弁だ……」
毒入りと知った上で口にするなら最大タブーの自殺になってしまう。
汽笛はまだ聞こえない。
時刻表を見ていないアルマンだが、折り返しの王都行きは三十分に一本はある。
その内来る。
ふと疑念が湧いた。
「ポレット、よく閣下と結婚する気になったな」
「まず以て戦闘終結の報と貴様の生存が確認されたからだ。五体満足なのに真っ当な理由も無く、半月以上も音信不通の男に義理立てする必要は無いからな。それに何と言っても、長男夫婦の説得が強烈だった。次男である閣下が生還し、彼らは後継の座から退いたのだ。その姿勢を見せてポレット様に懇願した。領地を頼むと」
「……そういうの、ポレット弱そう」
「ああ、イチコロだった。特に姉と慕う夫人の願いではな。現伯爵様も元よりポレット様を信頼しておられたからな。平民だろうが二十歳過ぎだろうが誰からもどこからも文句など出ん」
「ポレット、伯爵から信頼されてたのか……」
「宝飾店に勤めておられたのは伯爵様のツテだ。宝石の輸送は伯爵家の船が担っているからな」
高級店では採用する従業員を徹底的に調べる。本人も家族も犯歴は許されない。宮廷ナンチャラの採用試験と同じで、絶対に信用出来る人間しか雇わない。
「そりゃそうか」とアルマンは納得した。
想念が過った。再会のあの日、ポレットに対してもっとしつこい行動を取っていたら多分アルマンはこの士官に撃ち殺されていた。
何度も命拾いしていたらしいと理解した時、汽笛が聞こえた。
有難く帰りの汽車賃を貰い、ベンチを立つ。
「もう来るなよ。来たら死ぬぞ」と警告する声に背中で手を振り、アルマンは駅舎内に急いだ。
その後、アルマンは王都を経由して北東を目指した。
漁業が盛んな土地で出直すのだ。一年の兵役は失うだけで無駄でしかなかったが一つ確証を得た。
訓練後、森までの長い悪路を馬車で揺られたのに一度も車酔いしなかった。酔いに強いならとりあえず船には乗れる。遠洋漁業は体力と精神力を削るが金になる。若さと体力しかないアルマンにはお誂え向きだ。
陸地を離れて鍛え直す。醜聞を外に出せない陸軍は、アルマン達を罰せられなかったから罰せられるのは自分しかいない。
北の海は荒れる。海軍の装備ですらない漁船で遭難すれば百パーセント死ぬ。
冒険小説で南の島に流れ着くのは、北では生還出来ないからだと何かで読んだ。
「今度こそ死ぬかもしれないな」
それでも行くしかない、とアルマンは腹を括った。
死にたくはないが死んでも後悔はしないと思った。
海で死んだとしても、恐らくポレットの耳にアルマンの訃報など入らないだろう。
捨てた後の彼女の凡庸な幸せを願っていた。
余計なお世話どころではなかった。
アルマンが願うまでもなく、ポレットはとっくの昔に幸せだ。
次期伯爵となった海軍将官の男は、晴れたテラスで編み物中の妻のロッキングチェアに歩み寄った。
妻の足元に片膝を突き、まずはスカート越しに彼女の膝に口付けを落とす。
膝を撫でつつ、今度は彼女の腹部に鼻先を埋める。
腹の上に口付けると、妻のポレットは男の短い髪を指先で梳きながら男を窘めた。
「閣下。お外です」
「すまん。君達の事が愛しくてついやってしまう」
「慌てられなくても半年後には会えますよ」
「楽しみだな」
鍔の広い麦わら帽子の下にある麗しい笑みが、男に頷いた。
男はポレットを仰ぎ、いつものように思う。彼女は女神だ。
死地を生き延びられたのは彼女への想いが支えになったからだった。絶対に死にたくなかった。死んでは彼女を他の男に取られる。それだけは我慢ならなかった。
四年もの航海を経て故郷に帰った男は、しかしすぐには彼女を妻に出来なかった。
既に新しい男がいて、生還を待つ身だと言うのだ。
彼女はまるで不出来な弟を待つ、姉のようだった。実際そうだったのだろう。
まだ若く未熟な陸軍の新兵。小物だ。この自分の敵ではない。
強敵はそいつではなく義理堅いポレットの性質の方だった。そういう彼女だからこそ愛したのだが、儘ならない日々は歯痒かった。
好都合にも戦場にいると知り、手っ取り早く新兵を始末しようと思った。
その必要は無かった。
新兵は村娘と元気に森で遊んでいると言う報告が上がって来た。ポレットに報せてやりたかったが、そうすると暗殺計画がバレる。
既に終戦間近。男は辛抱強く待つ事にした。彼女と離れていた年月を思えば半年程度、どうという事もなかった。
やがて戦闘終結の一報が軍内に齎され、男はポレットにもう何度目になるか分からないプロポーズをした。
説得の際、五体満足だというのに何の連絡も寄越さない帰還兵の不義理を突いた。
「これ以上、君の貴重な時間を費やす事は無い。元より君は私のものだ。私の愛は君だけのものだ」
熱心に口説いた。出会った頃と同じかそれ以上に熱烈に彼女を求め続けた。
彼女は折れてくれた。
兄夫婦の協力もあって、職を辞し、領地に戻る事を決意してくれた。
兄達は別居状態になっていたが家族愛が消えたわけではないのだ。
男は立ち上がり、椅子の背凭れごと妻の肩を抱き締めた。
これからも妻と新しい家族を守っていく。
誰にも邪魔はさせない。
FIN
997
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(4件)
あなたにおすすめの小説
《短編版》或る伯爵夫人が一人思い悩んだ末の事の顛末
桃井すもも
恋愛
誰もいない一人寝の寝台に横になりながら、サフィリアは、ほうと深く息を吐いた。一人切りになってようやく誰の目も気にせず溜め息がつける。
誰もいない宵闇の世界だけが、サフィリアにありのままの姿でいることを許してくれる。
サフィリアの夫、ルクスは出来た人だ。だから決して口には出さないが、心の中ではサフィリアよりも余程深い溜め息を吐いている筈だ。
夫はサフィリアに愛情を抱いている訳ではない。
彼は、仕方なくサフィリアを娶ったのだから。
*こちらの作品は「或る伯爵家が一人思い悩んだ末の事の顛末」の短編版です。
もう一つの伯爵夫人の物語としてお楽しみ下さい。
❇他サイトで別名義にて「或る伯爵夫人の話」として公開しております。
完結済です。サクッとお読み頂けます。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
愛人契約は双方にメリットを
しがついつか
恋愛
親の勝手により愛する者と引き裂かれ、政略結婚を強いられる者達。
不本意なことに婚約者となった男には結婚を約束した恋人がいた。
そんな彼にロラは提案した。
「私を書類上の妻として迎え入れ、彼女を愛人になさるおつもりはございませんか?」
我慢しないことにした結果
宝月 蓮
恋愛
メアリー、ワイアット、クレアは幼馴染。いつも三人で過ごすことが多い。しかしクレアがわがままを言うせいで、いつもメアリーは我慢を強いられていた。更に、メアリーはワイアットに好意を寄せていたが色々なことが重なりワイアットはわがままなクレアと婚約することになってしまう。失意の中、欲望に忠実なクレアの更なるわがままで追い詰められていくメアリー。そんなメアリーを救ったのは、兄達の友人であるアレクサンダー。アレクサンダーはメアリーに、もう我慢しなくて良い、思いの全てを吐き出してごらんと優しく包み込んでくれた。メアリーはそんなアレクサンダーに惹かれていく。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
頑張らない政略結婚
ひろか
恋愛
「これは政略結婚だ。私は君を愛することはないし、触れる気もない」
結婚式の直前、夫となるセルシオ様からの言葉です。
好きにしろと、君も愛人をつくれと。君も、もって言いましたわ。
ええ、好きにしますわ、私も愛する人を想い続けますわ!
五話完結、毎日更新
元婚約者からの嫌がらせでわたくしと結婚させられた彼が、ざまぁしたら優しくなりました。ですが新婚時代に受けた扱いを忘れてはおりませんよ?
3333(トリささみ)
恋愛
貴族令嬢だが自他ともに認める醜女のマルフィナは、あるとき王命により結婚することになった。
相手は王女エンジェに婚約破棄をされたことで有名な、若き公爵テオバルト。
あまりにも不釣り合いなその結婚は、エンジェによるテオバルトへの嫌がらせだった。
それを知ったマルフィナはテオバルトに同情し、少しでも彼が報われるよう努力する。
だがテオバルトはそんなマルフィナを、徹底的に冷たくあしらった。
その後あるキッカケで美しくなったマルフィナによりエンジェは自滅。
その日からテオバルトは手のひらを返したように優しくなる。
だがマルフィナが新婚時代に受けた仕打ちを、忘れることはなかった。
旦那様に学園時代の隠し子!? 娘のためフローレンスは笑う-昔の女は引っ込んでなさい!
恋せよ恋
恋愛
結婚五年目。
誰もが羨む夫婦──フローレンスとジョシュアの平穏は、
三歳の娘がつぶやいた“たった一言”で崩れ落ちた。
「キャ...ス...といっしょ?」
キャス……?
その名を知るはずのない我が子が、どうして?
胸騒ぎはやがて確信へと変わる。
夫が隠し続けていた“女の影”が、
じわりと家族の中に染み出していた。
だがそれは、いま目の前の裏切りではない。
学園卒業の夜──婚約前の学園時代の“あの過ち”。
その一夜の結果は、静かに、確実に、
フローレンスの家族を壊しはじめていた。
愛しているのに疑ってしまう。
信じたいのに、信じられない。
夫は嘘をつき続け、女は影のように
フローレンスの生活に忍び寄る。
──私は、この結婚を守れるの?
──それとも、すべてを捨ててしまうべきなの?
秘密、裏切り、嫉妬、そして母としての戦い。
真実が暴かれたとき、愛は修復か、崩壊か──。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 いいね❤️励みになります!ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
良い塩梅のお話でした。
必要以上に過剰なざまあだと辟易としますが、バランスが絶妙。
それぞれ互いが感知しない地で幸せになっていたら良いと思いました。
しかし描写が少ないから閣下の魅力が全くわからないのが残念。
ポレットがとても素敵な女性でした😊
アルマンは背伸びしてえろに捕まってしまって、自分で堕落しちゃったんですね
自堕落な人生でも引き際は良かったです
短編でしたが読み応えありました!
まあ殊勝に反省したところで、今度は自分らが戦場から逃げたせいで被害出た元仲間から惨殺されるだろうがな。害しか振り撒かない男だったな。
ヒロインの方がたまに見かける、ダメンズに絆されるアホなメス猿じゃなくてよかったわ。そうすると四年間死ぬ思いで戦ったのに浮気クズに寝取られたヒーローくんの方が可哀想すぎて大荒れになりましたよこの作品w