あたし、スライム。初めての恋をしました

真弓りの

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かっこよく……!

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どきどき。

どきどき。


あたしは水鉄砲を撃つべき瞬間を超どきどきしながら窺っていた。


でもね?

ここぞってトコでビシッと決めてやるって思ったけど、ここぞってトコっていったいドコなの?

だって皆、凄い強いんですけど。

最初ゴブリン50体って言ってたのがなんだったのかっていうくらい、わらわら出て来るゴブリンだけど、Bランクさんを筆頭に総勢18名の冒険者達が鬼のような勢いでガッツンガッツン倒していくから、あたしの『ここぞってトコ』はなかなか出番がやって来ない。

あたしだってアルマさんにカッコいいトコ見せたいのに……!


「それにしてもグイグイ進むな」

「そうよねぇ、組織立った敵な上にこれだけ入りくんだ洞窟なら脇道の敵を殲滅しながら進んだ方が安全なのに」

「頭を叩く方が効率がいいからじゃないか?」


剣士とリーナさんはぼやいてるけど、アルマさんはBランクさんの考えに賛成みたい。


「あー、まあ率いてる頭がいなけりゃゴブリンなんぞ烏合の衆だしな」


アルマさんの言葉に納得したのか、剣士がそんな事を呟いた。

烏合の衆か……。

そんな風に言われるゴブリンよりはるかに弱いってお墨付きを貰ったばっかりのあたしの立場は。



若干へこんだその時だった。

すぐ近くで、ひときわ重い、金属がぶつかる音がした。


「ははっ……どうやらボス部屋が近いみたいだな」


音の出所はBランクさん。ゴブリンが振り下ろした大剣を頼りなげなナイフで受け止めているというのに、彼の押し返すような一振りで、ゴブリンの方が吹っ飛んじゃった!

やっぱりこの人ってすっごく強いんだなあ。


「だな、装備がしっかりしてきた」

「護衛部隊か戦闘部隊か……それなりに考えてるじゃねえか」


近くにいたむっさい男の人達が口々にそんな事を話している。確かにそう言われてみれば、ゴブリンの巣に入ってからは丸腰の普通なゴブリンばっかりだったかも。

たくさんわらわら出てくるけど、かなりあっさり殺られてたものね……。

武装してるゴブリンの方が動きもいいみたいだし、周りの人達が言うみたいに、ちゃんと強い個体に武装させてるんじゃないかって思えるくらいには、その力の差は歴然だった。


それでも。


武装ゴブリン達は洞窟の奥を守っているわけで、私達ゴブリン討伐隊の先陣を切っているBランクさんやアルマさん達、この隊の中でもかなり強い人達と真っ先に戦闘になる。

かなう筈がなかった。

あたしから見たらかなり強い武装ゴブリン達も次々と倒れて行き、その屍の先に、急に狭くなる細長い道が見えた。


「へえ、大勢で踏み込まれないように作られてるってわけか。なるほど、小賢しい」


Bランクさんが、ニヒルに笑った。
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