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本編
十話 毒
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手の中のグラスを揺らし、ちょっとカイルは笑みを浮かべながら中身の液体を眺めた。
一見して見た目に可笑しな点はない、匂いも普通、味は確認してないがこの分だと毒とは気付けない可能性が高そうな液体。
けれど今嵌めている指輪はしっかり毒と判断している。
毒を判断する遺物が反応したんなら、つまり毒だ、これに関しては信用していい。
さてこれをどうしたものかとちょっと考えたカイル、試しに隣に座ってるライナルトに勧めてみようと閃いた。
どんな毒かは気になるが、自分で試す気にはなれないし、現状詳しく調べるのは難しいので、誰かに飲んでもらうのが一番早い。
とはいえ、ただ状況的に普通に声を掛けるのは難しいので、魔法で鼓膜を直接振動させた。
こちらの魔法はカイルが学院時代に作った魔法だ、結構繊細な制御が必要なので、実用に足るまでに友人や同級生の鼓膜が数十回破れた、耳が吹き飛んだりもした。
そんな数多な犠牲のもとに、安全に使用できるようになった魔法で、ライナルトに声を掛ける。
『ねぇ、ラ、ライ』
声を掛けようとして、そういえばコイツの名前何だっけとなったて止まった。
完全に忘れたわけじゃないぞ。
なんせカイル、雷帝っていう呼び名は覚えいるので、後ライまでは出て来る、つまり全く覚えて無かったわけじゃない。
ライまでは出てるのだ、ただその後に何が続くのかが思い出せない、聞いたはずなんだが。むぅ。
一回は確かに覚えたし、呼んだ記憶もある。
ただ、こう、その一回から今まで呼ぶ機会あまりにもなかったものだから、忘れている事実にすらすっかり気付けなかっただけで。
対して、いきなり耳元にカイルの声が聞こえ、少し驚いた様子のライナルトはチラリとカイルを見る。
思い出そうと若干顔を顰めて思考に耽るカイルに、怒ってんのかこいつと一瞬思って。
けれど直ぐに思い直す、こいつ悩んでるだけだな、そう判断して何事もなかったように視線を戻した。
なお、カイルの姿を斜め後ろから見えた近衛がこわばった、普通に怒ってると思ったので。
理解度の差が如実に出ている。
『ラインハルト?』
『ライナルトだ馬鹿たれ』
頭の中にそんな声が響いた。
ライナルト、そう、確かそんな名前だった。
カイルは思い出せてちょっとすっきりして、若干だが微妙な気分になった。
頭の中に響いたライナルトの声を、念話の魔法だなと判断したので。
念話。言葉や文字を使わず、思考や感情を直接相手に伝える魔法。
結構高度なこの魔法で、練習とかよりもセンスとかがものを言う。
つまりこんなリアルタイムで相手の頭の中に言葉を伝える、というのはとんでもなく難しいことと、ライナルトは難なくやってるわけで。
そして、カイルは上手く使えない部類の魔法だ。
だからこそ鼓膜を揺らして言葉を伝えるっている、ちょっと似たような効果の魔法を作ったし。
カイルに出来るのは精々、あらかじめ任意のタイミングで特定の言葉を伝える程度、それも事前に相手に仕込んでおく必要がある。
なのでソレを当たり前みたいに熟すライナルトに、少しばかりに複雑な感情を抱いた。
『そんなことより』
『どんなことですますなよ』
『しつこいなぁ、そういうお前は俺の名前覚えてんの?』
『そりゃ、あれだろ、ほら、…………何だっけ?』
『カイルだよ』
『そう、それだ』
文句言ってる、ライナルトもカイルの名前を憶えていなかったらしい。
間違いなくライナルトより短いから覚えやすいはずなんだが、覚える気が全くなかったもので完全に忘れていた。
だってお互いの呼称はお前でいいし、第三者に対して形容するときはアイツで済む。
驚くことに呼ぶ機会ないんだよな、そんなに接点ないし。
驚くことに、この二人は婚姻関係にある。
『それよりさ、飲む?』
『なんだそれ』
『毒』
『捨てろそんな物』
そんな言葉と共に、顔も視線も向けることなく、何の動作もなくカイルに向けて衝撃の魔法を放つライナルト。
対するカイルの方も、前を向いたまま平然とその魔法を防ぐ。
一瞬の間の攻防は誰にも気づかれることなく、そして何の被害も出さずに終わった。
ライナルトが狙ったのはカイルではなく、右手に乗せているグラス。
正確には手ではなく人差し指一本立てて、その上に乗せているが。
一見不安定に見えるがそんな事はない、なんせ実際には魔法で固定しているので、人差し指は添えてるだけ、手を離してもグラスは重力に逆らい空中に浮きあがる。
『誰だよ毒提供してるのは』
『あそこの、今テーブルの近くを通った奴』
『あぁ、アイツか』
『そうそう』
『なぁ、あの給仕、王国の人間じゃないか?』
『そうなの?』
『お前に付いてきた奴の一人だろ』
『そうなんだ』
『なんで知らないんだよ』
『あまりに興味が無くて』
『おい』
『どうせその内追い返すつもりだったし、顔なんて覚えなくていいかなって』
追い返すつもりだったが、軽く忘れて放置していたが為に今日まで帝国に残っていたんだろう。
そして今毒の配膳をしている、と。
さてこの場合、少し面倒な事になる。
なにせアレは一応はカイルが連れてきた人間だ、そいつが毒を配ったとなると、自動的にカイルが疑われる床になる、なんなら無関係でも責任に問われてしまう。
全く面倒なこと、だったらさっさと国に帰すべきだったが、それをしなかったカイルの落ち度なので仕方ない。
『一応聞くが、やってないよな』
『俺が? 毒殺を企て? しかも態々人を使って? やると思うの?』
『そうだな、お前なら直接殺しに行くよな』
『人を使うより俺が直接動く方が確実だし信用できる』
『それもそうだな』
そんな軽口を叩き合いながら、カイルは給仕を人目につかないように魔法で意識を失わせる。
そのまま天井付近まで持ち上げた、人ってのは意外と上は見ないものなので。
それから、手ごろな物陰に放置し近くの人間にちょっと回収するように指示する。
それにしても、なるほど、王国の人間だったらしい、どうりで違和感があったんだな。
全く覚えて無かったが、一応存在を認識したことは有ったので、記憶の隅にギリギリ残っていたのだろう。
全く信用できない人間、であることは前提にあったから、怪しくなっちゃったのかね。
納得したカイルは、近日中に全員王国に追い返そうと決めた、邪魔にしかならんし。
『王国の人間、となると、黒幕がいるな』
『だろうね、心当たりは?』
『ありすぎてわからん』
『あっそう』
カイルが給仕を回収したのを確認したライナルトは、さて誰が黒幕かなと思いを馳せた。
心当たりが多過ぎる。
なんせ、ライナルトの帝位に就いた経緯が、まず簒奪と呼べるような方法だったので。
一見して見た目に可笑しな点はない、匂いも普通、味は確認してないがこの分だと毒とは気付けない可能性が高そうな液体。
けれど今嵌めている指輪はしっかり毒と判断している。
毒を判断する遺物が反応したんなら、つまり毒だ、これに関しては信用していい。
さてこれをどうしたものかとちょっと考えたカイル、試しに隣に座ってるライナルトに勧めてみようと閃いた。
どんな毒かは気になるが、自分で試す気にはなれないし、現状詳しく調べるのは難しいので、誰かに飲んでもらうのが一番早い。
とはいえ、ただ状況的に普通に声を掛けるのは難しいので、魔法で鼓膜を直接振動させた。
こちらの魔法はカイルが学院時代に作った魔法だ、結構繊細な制御が必要なので、実用に足るまでに友人や同級生の鼓膜が数十回破れた、耳が吹き飛んだりもした。
そんな数多な犠牲のもとに、安全に使用できるようになった魔法で、ライナルトに声を掛ける。
『ねぇ、ラ、ライ』
声を掛けようとして、そういえばコイツの名前何だっけとなったて止まった。
完全に忘れたわけじゃないぞ。
なんせカイル、雷帝っていう呼び名は覚えいるので、後ライまでは出て来る、つまり全く覚えて無かったわけじゃない。
ライまでは出てるのだ、ただその後に何が続くのかが思い出せない、聞いたはずなんだが。むぅ。
一回は確かに覚えたし、呼んだ記憶もある。
ただ、こう、その一回から今まで呼ぶ機会あまりにもなかったものだから、忘れている事実にすらすっかり気付けなかっただけで。
対して、いきなり耳元にカイルの声が聞こえ、少し驚いた様子のライナルトはチラリとカイルを見る。
思い出そうと若干顔を顰めて思考に耽るカイルに、怒ってんのかこいつと一瞬思って。
けれど直ぐに思い直す、こいつ悩んでるだけだな、そう判断して何事もなかったように視線を戻した。
なお、カイルの姿を斜め後ろから見えた近衛がこわばった、普通に怒ってると思ったので。
理解度の差が如実に出ている。
『ラインハルト?』
『ライナルトだ馬鹿たれ』
頭の中にそんな声が響いた。
ライナルト、そう、確かそんな名前だった。
カイルは思い出せてちょっとすっきりして、若干だが微妙な気分になった。
頭の中に響いたライナルトの声を、念話の魔法だなと判断したので。
念話。言葉や文字を使わず、思考や感情を直接相手に伝える魔法。
結構高度なこの魔法で、練習とかよりもセンスとかがものを言う。
つまりこんなリアルタイムで相手の頭の中に言葉を伝える、というのはとんでもなく難しいことと、ライナルトは難なくやってるわけで。
そして、カイルは上手く使えない部類の魔法だ。
だからこそ鼓膜を揺らして言葉を伝えるっている、ちょっと似たような効果の魔法を作ったし。
カイルに出来るのは精々、あらかじめ任意のタイミングで特定の言葉を伝える程度、それも事前に相手に仕込んでおく必要がある。
なのでソレを当たり前みたいに熟すライナルトに、少しばかりに複雑な感情を抱いた。
『そんなことより』
『どんなことですますなよ』
『しつこいなぁ、そういうお前は俺の名前覚えてんの?』
『そりゃ、あれだろ、ほら、…………何だっけ?』
『カイルだよ』
『そう、それだ』
文句言ってる、ライナルトもカイルの名前を憶えていなかったらしい。
間違いなくライナルトより短いから覚えやすいはずなんだが、覚える気が全くなかったもので完全に忘れていた。
だってお互いの呼称はお前でいいし、第三者に対して形容するときはアイツで済む。
驚くことに呼ぶ機会ないんだよな、そんなに接点ないし。
驚くことに、この二人は婚姻関係にある。
『それよりさ、飲む?』
『なんだそれ』
『毒』
『捨てろそんな物』
そんな言葉と共に、顔も視線も向けることなく、何の動作もなくカイルに向けて衝撃の魔法を放つライナルト。
対するカイルの方も、前を向いたまま平然とその魔法を防ぐ。
一瞬の間の攻防は誰にも気づかれることなく、そして何の被害も出さずに終わった。
ライナルトが狙ったのはカイルではなく、右手に乗せているグラス。
正確には手ではなく人差し指一本立てて、その上に乗せているが。
一見不安定に見えるがそんな事はない、なんせ実際には魔法で固定しているので、人差し指は添えてるだけ、手を離してもグラスは重力に逆らい空中に浮きあがる。
『誰だよ毒提供してるのは』
『あそこの、今テーブルの近くを通った奴』
『あぁ、アイツか』
『そうそう』
『なぁ、あの給仕、王国の人間じゃないか?』
『そうなの?』
『お前に付いてきた奴の一人だろ』
『そうなんだ』
『なんで知らないんだよ』
『あまりに興味が無くて』
『おい』
『どうせその内追い返すつもりだったし、顔なんて覚えなくていいかなって』
追い返すつもりだったが、軽く忘れて放置していたが為に今日まで帝国に残っていたんだろう。
そして今毒の配膳をしている、と。
さてこの場合、少し面倒な事になる。
なにせアレは一応はカイルが連れてきた人間だ、そいつが毒を配ったとなると、自動的にカイルが疑われる床になる、なんなら無関係でも責任に問われてしまう。
全く面倒なこと、だったらさっさと国に帰すべきだったが、それをしなかったカイルの落ち度なので仕方ない。
『一応聞くが、やってないよな』
『俺が? 毒殺を企て? しかも態々人を使って? やると思うの?』
『そうだな、お前なら直接殺しに行くよな』
『人を使うより俺が直接動く方が確実だし信用できる』
『それもそうだな』
そんな軽口を叩き合いながら、カイルは給仕を人目につかないように魔法で意識を失わせる。
そのまま天井付近まで持ち上げた、人ってのは意外と上は見ないものなので。
それから、手ごろな物陰に放置し近くの人間にちょっと回収するように指示する。
それにしても、なるほど、王国の人間だったらしい、どうりで違和感があったんだな。
全く覚えて無かったが、一応存在を認識したことは有ったので、記憶の隅にギリギリ残っていたのだろう。
全く信用できない人間、であることは前提にあったから、怪しくなっちゃったのかね。
納得したカイルは、近日中に全員王国に追い返そうと決めた、邪魔にしかならんし。
『王国の人間、となると、黒幕がいるな』
『だろうね、心当たりは?』
『ありすぎてわからん』
『あっそう』
カイルが給仕を回収したのを確認したライナルトは、さて誰が黒幕かなと思いを馳せた。
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