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本編
十七話 会話
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「お前さ」
そう声を掛けたカイルは、思ったより声が出なくて驚いた。
体が、限界ギリギリなんだろうな。
精神は毎日元気だけど、肉体は自分が死にかけていると理解していたので、声を出すためのエネルギーを出し渋っているのだろう。
相手が聞こえていなかった様なので、ちょっと息を吸ってから、気持ち強めに声を掛けた。
「お前はさ」
「……あ?」
目を閉じて、木に寄りかかって休憩していた相手、ライナルトが目を薄く目を開いてガラの悪い声を漏らした。
今度は聞こえていたらしい、声を張った甲斐があった。
「お前は、なんでここに迷い込んだ?」
「答える必要が、あるのか?」
「必要?」
「必要」
「俺が聞きたい」
「……」
必要か。
そうだな、お互い余裕がないんだから、無駄な会話をするのは馬鹿だ。
なので、そう、必要か不必要か知りたいのだろう。
そして、必要だったら答えると、問答無用で無視しない辺り、結構律儀なのかもしれない。
なので必要な理由を答えたら、無言で目を閉じた、会話を続ける価値が見いだせなかったのだろう。
「そして、もし俺が満足したら、この霧を晴らす方法を言うかもしれない」
「……それで?」
「お前、この霧で遭難してるだろ? 歩けない傷でもないんだから」
「だったら?」
「一応言っておくが、この霧は吹き飛ばしたところですぐ元通りになる、つまりお前はこのままじゃ脱出は出来ない」
わかりやすく反応したライナルトに、カイルは満足して話を続ける。
うつ伏せで体が動かないカイルだが、今は木に寄りかかって座ってる男をどうしてやろうかと思っていた。
どうしてやろう、どうしたら、どう扱ったら、この状況では正しいのだろうか。
残念ながら、現在のカイルにできることはあんまりなかったが。
その範囲内でどうにか、こう、思い通りに動かせないかなぁって。
現状を打開するのにはこいつの、つまりは、そう。
腕を奪って、違うな。
手を切り落として、これでもない。
手を、奪い取って、借り受けて、これだ。
つまりは、手を、借りるにはどうしたらいいのかって、考えていたのだ。
「……この霧お前が原因か?」
「勘がいいじゃん、だけど俺の意思じゃないよ」
「そうか」
「そう」
「……それで? どうやったらいいんだ?」
ぶら下げた餌に見事、あっさりと食いついたライナルトに、カイルはニィと笑みを作った。
ちょっと予想以上にチョロい、ではなく賢明な反応だったので、面白かったのだ。
それから、顔を上げて、目を合わせて口を開く。
「なんで、この森に迷い込んだんだ?」
「その質問は必要なのか?」
「俺が気になる」
「……そうか」
とても微妙そうな顔のライナルトがやっぱり愉快で、思わずハハッと笑ってから、背中を中心として全身に痛みが走り、顔を顰めて伏せる。
カイルは目の前の相手が誰かも、どんな人間かも知らんかったけど。
でもこの濃度の魔素の中重症でも立ってられるんなら、使える人間ではあるんだろうなと判断した。
対してライナルトも、カイルについて全く知らなかった。
なのでどう反応したらいいのかは分からなからず、そして嘘か真か知らないがこの森の霧を晴らせるらしい。
なので、素直に語ってやった。
とはいえ、別にそこまで特別な理由はない。
ライナルトはこの森から少し離れた場所に一時拠点としていたが、その場所が王国に漏れたらしく襲撃に会った。
恐らくは皇后か、それとも別の誰かか、ライナルトに死んでもらったら嬉しい人間というのが既にいくらでも思い浮かんだので、犯人の特定なんざ無意味な事はしないが。
もしやり返すってなったら思い当たる人間全員にやればいいだけだし。
その襲撃をどうにか凌ぎ、けれど重症よりの傷を負ったのでひとまず身を休めようと近くの森に入った。
けれどライナルトはカイルと違って、森の存在自体は認識していており、逃げ込むならそこかなと判断して森を目的に走った。
走って、森に足を踏み込んで直ぐに、可笑しいと気付いた。
異様に濃い魔素、奥に進むほど成長が著しい植物、そして前が見えない程の霧。
特に厄介なのは霧だ、音も光も吸収し、反射されるので何も聞こえないし、足元すらおぼつかない。
そして異様に育つのが速い植物、さっきまで歩いていたのと同じ道を歩いても、植物が成長してしまうので方向感覚が狂う。
それに加えて以上に濃い魔素、まるでダンジョンのようなその森に、一体いつの間にダンジョン化したんだと思いながら彷徨った挙句に出会ったのがカイルだった。
「遺物がないからダンジョンじゃないよ、ただの急に発生した危険地帯」
「なお悪いだろ」
「かもね」
ライナルトの話を聞いたカイルは、ただそう訂正した。
随分と、なんだ、リアクションが薄いというか、淡白だ。
自分から聞いてきた癖に反応が良くないカイルに、ライナルトが逆に聞いてみることにした。
「お前は?」
「は?」
「お前は、なんでここに?」
「部下に刺されて逃げてきた」
「なんで刺されたんだ?」
「知らん」
「知らないのか」
「うん、でも遺物の効力を考えても黒幕はいる、何が目的かは知らんけど」
「そうか」
「うん」
「その部下は?」
「殺した」
「やるな」
「だろ」
なるほど、確かにこれは、あっさりした反応以外は出ないな。
ライナルトは納得した。
だってほら、答えたコイツの顔を見てみろよ。
特にこの、一切の曇りなく透き通った赤い目。
あまりにもあっさりとしていて、まるで気に居ていないかのような反応だ。
きっとライナルトも、話している時はこんな顔をしていたのだろう。
本人がそんな、一切気にしていない顔をしてるんだから、外野が派手な反応なんてするべきじゃない。
ただ聞き出した事実を咀嚼して、飲み込んで、感想を一言いえばいい。
ちなみに、これはのちに発覚することだが、今回のカイル暗殺の黒幕はカイルの実家だった。
実家だ。
両親か、はたまた兄弟かは知らんし、全員かもしれないが、何がしかのきっかけでカイルが戦場で戦っていると聞いてどさくさに紛れて殺そって思ったらいし。
否、なんだ、おかしいな。
一応同じ王国民なので、しかもあの父は帝国に内通してるとかはなさそうだから、つまり一応立ち位置的には味方のはずなんだが。
なんで味方の背中狙ってんだろ。
カイルにはあまりに理解し難かったが、とにかく犯人がわかったので殺してやろうと決めた。
もし今後、実家の付近に近づく事があれば何を犠牲にしてでも全員殺そう。
そう決めたカイルは、けれど一応理性もあるので殺したら問題になるし、何より伯父に止められていた。
伯父、カイルの父方の伯父、父の兄、つまりは国王だが。
その伯父に、すでに一回殺してい?って聞いたことがある、その時にダメって言われちゃったので駄目なのだ。
やってもいいけどさ、もし殺しちゃったら、お前を殺さないといけないからやめて欲しいな。ね。
朗らかに微笑んで、悪戯っぽく目を細めた伯父はそう言っていた。
何がネなのかは知らんけど、殺される気もないから全力で逃げるけど。
それでも王として甥に対しても厳格に、人間として出来の悪い弟の死を悼む必要がある伯父は、カイルに駄目だよと言った。
なので、今後は自分からは実家に近付かないように、実家の人間とも会わないようにした。
ついうっかり衝動的に殺すかもしれんので。
これが結構長いこと続く、カイルの実家への殺意の理由だった。
それで、そうだ。
そんな伯父に、この戦場に出る前会う機会のあったカイルは、姿を変えるように言われた。
魔法でも遺物でも、なんでも使っていいから姿を、違う人間に見えるようにしなさいと。
普段口なんざ挟まない伯父の言葉に、ちょっとびっくりしたカイルは素直に従った。
何か、拒否したら顔面を原型がなくなるまで溶かされそうだったので、そうなるくらいだったら自分から従った方が楽だろう。
カイルは伯父を、平気でそういうことをする人間だと思っていたし、伯父が本気で計画して実行することを阻止できる自分が想像できなかった。
なので、現在のカイルの見た目は顔の造形はちょっと変えたし、目の色は赤にした。あと髪も。
そう声を掛けたカイルは、思ったより声が出なくて驚いた。
体が、限界ギリギリなんだろうな。
精神は毎日元気だけど、肉体は自分が死にかけていると理解していたので、声を出すためのエネルギーを出し渋っているのだろう。
相手が聞こえていなかった様なので、ちょっと息を吸ってから、気持ち強めに声を掛けた。
「お前はさ」
「……あ?」
目を閉じて、木に寄りかかって休憩していた相手、ライナルトが目を薄く目を開いてガラの悪い声を漏らした。
今度は聞こえていたらしい、声を張った甲斐があった。
「お前は、なんでここに迷い込んだ?」
「答える必要が、あるのか?」
「必要?」
「必要」
「俺が聞きたい」
「……」
必要か。
そうだな、お互い余裕がないんだから、無駄な会話をするのは馬鹿だ。
なので、そう、必要か不必要か知りたいのだろう。
そして、必要だったら答えると、問答無用で無視しない辺り、結構律儀なのかもしれない。
なので必要な理由を答えたら、無言で目を閉じた、会話を続ける価値が見いだせなかったのだろう。
「そして、もし俺が満足したら、この霧を晴らす方法を言うかもしれない」
「……それで?」
「お前、この霧で遭難してるだろ? 歩けない傷でもないんだから」
「だったら?」
「一応言っておくが、この霧は吹き飛ばしたところですぐ元通りになる、つまりお前はこのままじゃ脱出は出来ない」
わかりやすく反応したライナルトに、カイルは満足して話を続ける。
うつ伏せで体が動かないカイルだが、今は木に寄りかかって座ってる男をどうしてやろうかと思っていた。
どうしてやろう、どうしたら、どう扱ったら、この状況では正しいのだろうか。
残念ながら、現在のカイルにできることはあんまりなかったが。
その範囲内でどうにか、こう、思い通りに動かせないかなぁって。
現状を打開するのにはこいつの、つまりは、そう。
腕を奪って、違うな。
手を切り落として、これでもない。
手を、奪い取って、借り受けて、これだ。
つまりは、手を、借りるにはどうしたらいいのかって、考えていたのだ。
「……この霧お前が原因か?」
「勘がいいじゃん、だけど俺の意思じゃないよ」
「そうか」
「そう」
「……それで? どうやったらいいんだ?」
ぶら下げた餌に見事、あっさりと食いついたライナルトに、カイルはニィと笑みを作った。
ちょっと予想以上にチョロい、ではなく賢明な反応だったので、面白かったのだ。
それから、顔を上げて、目を合わせて口を開く。
「なんで、この森に迷い込んだんだ?」
「その質問は必要なのか?」
「俺が気になる」
「……そうか」
とても微妙そうな顔のライナルトがやっぱり愉快で、思わずハハッと笑ってから、背中を中心として全身に痛みが走り、顔を顰めて伏せる。
カイルは目の前の相手が誰かも、どんな人間かも知らんかったけど。
でもこの濃度の魔素の中重症でも立ってられるんなら、使える人間ではあるんだろうなと判断した。
対してライナルトも、カイルについて全く知らなかった。
なのでどう反応したらいいのかは分からなからず、そして嘘か真か知らないがこの森の霧を晴らせるらしい。
なので、素直に語ってやった。
とはいえ、別にそこまで特別な理由はない。
ライナルトはこの森から少し離れた場所に一時拠点としていたが、その場所が王国に漏れたらしく襲撃に会った。
恐らくは皇后か、それとも別の誰かか、ライナルトに死んでもらったら嬉しい人間というのが既にいくらでも思い浮かんだので、犯人の特定なんざ無意味な事はしないが。
もしやり返すってなったら思い当たる人間全員にやればいいだけだし。
その襲撃をどうにか凌ぎ、けれど重症よりの傷を負ったのでひとまず身を休めようと近くの森に入った。
けれどライナルトはカイルと違って、森の存在自体は認識していており、逃げ込むならそこかなと判断して森を目的に走った。
走って、森に足を踏み込んで直ぐに、可笑しいと気付いた。
異様に濃い魔素、奥に進むほど成長が著しい植物、そして前が見えない程の霧。
特に厄介なのは霧だ、音も光も吸収し、反射されるので何も聞こえないし、足元すらおぼつかない。
そして異様に育つのが速い植物、さっきまで歩いていたのと同じ道を歩いても、植物が成長してしまうので方向感覚が狂う。
それに加えて以上に濃い魔素、まるでダンジョンのようなその森に、一体いつの間にダンジョン化したんだと思いながら彷徨った挙句に出会ったのがカイルだった。
「遺物がないからダンジョンじゃないよ、ただの急に発生した危険地帯」
「なお悪いだろ」
「かもね」
ライナルトの話を聞いたカイルは、ただそう訂正した。
随分と、なんだ、リアクションが薄いというか、淡白だ。
自分から聞いてきた癖に反応が良くないカイルに、ライナルトが逆に聞いてみることにした。
「お前は?」
「は?」
「お前は、なんでここに?」
「部下に刺されて逃げてきた」
「なんで刺されたんだ?」
「知らん」
「知らないのか」
「うん、でも遺物の効力を考えても黒幕はいる、何が目的かは知らんけど」
「そうか」
「うん」
「その部下は?」
「殺した」
「やるな」
「だろ」
なるほど、確かにこれは、あっさりした反応以外は出ないな。
ライナルトは納得した。
だってほら、答えたコイツの顔を見てみろよ。
特にこの、一切の曇りなく透き通った赤い目。
あまりにもあっさりとしていて、まるで気に居ていないかのような反応だ。
きっとライナルトも、話している時はこんな顔をしていたのだろう。
本人がそんな、一切気にしていない顔をしてるんだから、外野が派手な反応なんてするべきじゃない。
ただ聞き出した事実を咀嚼して、飲み込んで、感想を一言いえばいい。
ちなみに、これはのちに発覚することだが、今回のカイル暗殺の黒幕はカイルの実家だった。
実家だ。
両親か、はたまた兄弟かは知らんし、全員かもしれないが、何がしかのきっかけでカイルが戦場で戦っていると聞いてどさくさに紛れて殺そって思ったらいし。
否、なんだ、おかしいな。
一応同じ王国民なので、しかもあの父は帝国に内通してるとかはなさそうだから、つまり一応立ち位置的には味方のはずなんだが。
なんで味方の背中狙ってんだろ。
カイルにはあまりに理解し難かったが、とにかく犯人がわかったので殺してやろうと決めた。
もし今後、実家の付近に近づく事があれば何を犠牲にしてでも全員殺そう。
そう決めたカイルは、けれど一応理性もあるので殺したら問題になるし、何より伯父に止められていた。
伯父、カイルの父方の伯父、父の兄、つまりは国王だが。
その伯父に、すでに一回殺してい?って聞いたことがある、その時にダメって言われちゃったので駄目なのだ。
やってもいいけどさ、もし殺しちゃったら、お前を殺さないといけないからやめて欲しいな。ね。
朗らかに微笑んで、悪戯っぽく目を細めた伯父はそう言っていた。
何がネなのかは知らんけど、殺される気もないから全力で逃げるけど。
それでも王として甥に対しても厳格に、人間として出来の悪い弟の死を悼む必要がある伯父は、カイルに駄目だよと言った。
なので、今後は自分からは実家に近付かないように、実家の人間とも会わないようにした。
ついうっかり衝動的に殺すかもしれんので。
これが結構長いこと続く、カイルの実家への殺意の理由だった。
それで、そうだ。
そんな伯父に、この戦場に出る前会う機会のあったカイルは、姿を変えるように言われた。
魔法でも遺物でも、なんでも使っていいから姿を、違う人間に見えるようにしなさいと。
普段口なんざ挟まない伯父の言葉に、ちょっとびっくりしたカイルは素直に従った。
何か、拒否したら顔面を原型がなくなるまで溶かされそうだったので、そうなるくらいだったら自分から従った方が楽だろう。
カイルは伯父を、平気でそういうことをする人間だと思っていたし、伯父が本気で計画して実行することを阻止できる自分が想像できなかった。
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