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第一章 僕は普通の農民です
謁見
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「ここが謁見の間となります。私は入室を許可されておりませんのでお二人でお入り下さい」
今僕とコンはメイドさんに連れられて城に入り、綺羅びやかな廊下を通って現在は大きな扉の前に居る。
「ありがとうございました。それじゃあコン、行こうか」
「うむ」
まずは扉をノックする。
「国王様に呼ばれて参りました、ロイです!」
そして来た目的と名前を告げる。
「入れ」
「失礼します」
返事が返ってきたら扉が開くので、視線を下げて国王様を見ないようにして進む。
そうして謁見の間の赤いカーペットの上を進むと途中微かに切れ目があるので、そこの前で立ち止まり膝をつく。
その時左膝をつき、右膝は立て、右手で拳を作って心臓に当てる。
その状態で上半身を前に倒し、左手も拳を作って床に突き立てる。
これがこの世界での最敬礼である。
その状態で待機すること約10秒、国王の隣にいる人が声をかける。
「面を上げよ」
それを合図に上半身を少し上げ、顔を国王に向ける。
そこで初めて目にする国王は、40代の少しヒョロっとした人であった。
「名を」
国王の隣りの、恐らく大臣が言う。
「クルク村から参りました、ロイと申します」
そう答えると、大臣が顔を顰める。
「む、家名はどうした」
ああ、やっぱり聞かれるよねと思いつつ、事前に纏めて置いた答えを返す。
「僕は開拓者の村の出身です。両親が家を出て移住する際、家名を名乗ることを許されなかったらしく僕には家名がありません!」
そう、僕には家名がない。
とはいえこれは別に珍しいことではない。
実際幼馴染のソフィも家名がなく、家名があるのは村長の家の他はほんの10人程しか居ない。
開拓者の村は食扶持に困った者が行くものであり、そういった人は元々持っていない者が多い。
生活に余裕があり、自ら志願する者は『家の恥晒し』として家名を名乗ることを許されないことが殆どである。
なので僕の名前は『ロイ』、ただのロイなのだ。
その答えに王と大臣は少し驚いたようだったが、すぐに平常に戻る。
「そうか、それはすまなかった」
と、今度は王が初めてそう口にする。
「ではロイよ、混沌竜を従魔としたと聞き急遽お主を呼び出したが、それは真か」
「はい、本当です」
僕は王に聞かれることに言葉遣いを気を付けつつ正直に答える。
「では早速で悪いが、この場に呼び出して貰えぬか?」
「コン」
「む、やっとか」
と、コンは僕の前で透明化を解き、そして元の20メートルもの巨体になる。
「お、おお!?」
「これが伝説の……」
「噂は本当だったのか」
「見た目も伝説の通り……」
謁見の間にいた他の明らかに高い身分の人達と兵士達が驚き、感嘆の声を上げる。
「こ、国王様、これは……」
「あの話は真だったようだな……」
そうざわざわと騒がしくなる中、コンはそれを気にすることなくただ真っ直ぐ国王を見る。
すると国王は突然豪華な王座から立ち上がり、そしてなんとコンに対して最敬礼を始めた。
「こ、国王様!?」
僕がその行動に驚いていると、これは予定外のことだったのか隣にいた大臣が声をあげる。
「この度は急遽呼び出してしまい、大変申し訳無い。私はこのプルネリア王国の王、プルト・メルクと申します。今はただの『竜信仰者』のメルクとして頭を下げている次第です」
りゅうしんこうしゃ?
今僕とコンはメイドさんに連れられて城に入り、綺羅びやかな廊下を通って現在は大きな扉の前に居る。
「ありがとうございました。それじゃあコン、行こうか」
「うむ」
まずは扉をノックする。
「国王様に呼ばれて参りました、ロイです!」
そして来た目的と名前を告げる。
「入れ」
「失礼します」
返事が返ってきたら扉が開くので、視線を下げて国王様を見ないようにして進む。
そうして謁見の間の赤いカーペットの上を進むと途中微かに切れ目があるので、そこの前で立ち止まり膝をつく。
その時左膝をつき、右膝は立て、右手で拳を作って心臓に当てる。
その状態で上半身を前に倒し、左手も拳を作って床に突き立てる。
これがこの世界での最敬礼である。
その状態で待機すること約10秒、国王の隣にいる人が声をかける。
「面を上げよ」
それを合図に上半身を少し上げ、顔を国王に向ける。
そこで初めて目にする国王は、40代の少しヒョロっとした人であった。
「名を」
国王の隣りの、恐らく大臣が言う。
「クルク村から参りました、ロイと申します」
そう答えると、大臣が顔を顰める。
「む、家名はどうした」
ああ、やっぱり聞かれるよねと思いつつ、事前に纏めて置いた答えを返す。
「僕は開拓者の村の出身です。両親が家を出て移住する際、家名を名乗ることを許されなかったらしく僕には家名がありません!」
そう、僕には家名がない。
とはいえこれは別に珍しいことではない。
実際幼馴染のソフィも家名がなく、家名があるのは村長の家の他はほんの10人程しか居ない。
開拓者の村は食扶持に困った者が行くものであり、そういった人は元々持っていない者が多い。
生活に余裕があり、自ら志願する者は『家の恥晒し』として家名を名乗ることを許されないことが殆どである。
なので僕の名前は『ロイ』、ただのロイなのだ。
その答えに王と大臣は少し驚いたようだったが、すぐに平常に戻る。
「そうか、それはすまなかった」
と、今度は王が初めてそう口にする。
「ではロイよ、混沌竜を従魔としたと聞き急遽お主を呼び出したが、それは真か」
「はい、本当です」
僕は王に聞かれることに言葉遣いを気を付けつつ正直に答える。
「では早速で悪いが、この場に呼び出して貰えぬか?」
「コン」
「む、やっとか」
と、コンは僕の前で透明化を解き、そして元の20メートルもの巨体になる。
「お、おお!?」
「これが伝説の……」
「噂は本当だったのか」
「見た目も伝説の通り……」
謁見の間にいた他の明らかに高い身分の人達と兵士達が驚き、感嘆の声を上げる。
「こ、国王様、これは……」
「あの話は真だったようだな……」
そうざわざわと騒がしくなる中、コンはそれを気にすることなくただ真っ直ぐ国王を見る。
すると国王は突然豪華な王座から立ち上がり、そしてなんとコンに対して最敬礼を始めた。
「こ、国王様!?」
僕がその行動に驚いていると、これは予定外のことだったのか隣にいた大臣が声をあげる。
「この度は急遽呼び出してしまい、大変申し訳無い。私はこのプルネリア王国の王、プルト・メルクと申します。今はただの『竜信仰者』のメルクとして頭を下げている次第です」
りゅうしんこうしゃ?
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