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第一章 僕は普通の農民です
会食、そして変化
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あれから少しして、今現在コンは国王様に撫でられている。
「おお、これが……なるほど、伝説の通りの模様、そして素晴らしい触り心地……」
「そうであろう」
コンも国王様に撫でられて満更でもなさそうである。
今この部屋に居るのはこの後3人と1匹で会食をするとのことらしい。
そうしてコンが撫でられているのを見ていると、扉をノックする音がした。
コンコン
「お食事をお持ちしました」
「入れ」
そうしてコンは僕の元に戻り、机の上には4人分の食事が並べられる。
国王様、大臣、僕の前に並べ、そして空いていた席に並べると、持って来たメイドさんはすぐに退室する。
「……あれ、コン、どうやって食べるの?」
僕はそこでコンがこのままでは食べれないことに気が付いた。
何故なら家では床に皿を置いて食べていたのだが、今は机の上で、尚且つコンが机に乗って食べるのはマナーが悪いと思うし、かと言って飛んでいれば風圧でご飯を飛ばしかねない。
まあ風圧を魔法で消したりできるかなと思っていたのだが、そこで国王様がハッとした様子で慌て始めた。
「なんと言うことだ……竜専用の椅子を作成しておくことを忘れていただなんて……コン殿、誠に申し訳ない!」
「国王様、それはお止め下さい!」
すぐに土下座をしそうになった国王様を大臣が止める。
「ふむ、ならばこうすればよかろう」
コンはそう言うと僕から離れると、急に発光を始めた。
そして、コンが居たところには青髪の10歳ぐらいの女の子が白いワンピースを着て立っていた。
「……え、ええ!?」
その余りに予想外の光景に唖然とする。
「ほう!」
「なんと!」
国王様と大臣も驚いたようで声を上げる。
と、その女の子は急にフラついたかと思うと尻餅をついた。
「ふむ……やはりうまく動かせぬな」
女の子は聴きなれた声を発する。
「もしかしてだけど……コン?」
「そうだ」
女の子……コンはうまく立ち上がれないようで四苦八苦している。
「な、何が起きているのだ?」
大臣が信じられないとばかりに見つめている。
「もしかして『人化』……か?」
そう国王様が言う。
『人化』とは、一定以上の知性と魔力を持つ魔物が行うことが出来る人と同じ姿になる魔法のことである。
「人化?……ああ、国王よ、これは人化などではない、『変化』だ」
「変化?」
そもそも人化も変化も何も知らない僕は何が違うのかわからない。
「そうだ。そもそも人化とは変化の派生魔法であり、人という種族に憧れた者が人に変化するためだけに生み出された魔法であるのだ」
「えっと、どういうこと?」
とりあえず僕はコンの手を掴んで立ち上がらせて支える。
「すまないな、ロイ。そもそも我は先程からずっと変化を使って小さくなっていたものを人の姿に変えただけなのだ、驚くことは無いだろう?」
「コン、それ初めて聞いたんだけど……」
僕はコンを空いていた席に座らせてから自分の席に戻る。
「うむ、言ったことないからな。そもそもロイはこの姿に見覚えがあるはずだろう?」
「見たこと……?」
そういわれて僕はコンをじっくりと見て……ようやく気が付いた。
「もしかして、それってメルとソフィの姿を真似たの?」
「そのとおりだ」
そうわかって見れば身長や顔に体格は完全にメルの姿をしており、髪型や髪色に目の色などはソフィの見た目そのままであった。
「どういうことだ?」
未だにどういうことかよくわからない国王様と大臣に対してコンが言う。
「我は知り合いの姿を借りてこの姿になったのだ。人化も元を辿れば自らが望んだ人間の姿に変えるだけであり、個体によって人化した姿が決まっている訳ではないのだ。我が小さくなっていたのは我の姿を小さくしたらこうなると考えながら変化を使っていたのだ」
「ふむ……」
まだ国王様と大臣はピンとこないらしいが、コンはそれを無視して言う。
「それよりも、早く食べないと折角の料理が冷めてしまうと思うのだが?」
「あ、変化したのってもしかして」
「うむ、これなら食べるのになんら問題がないだろう」
そう言うとコンは箸……は、持とうとしたがうまく行かず、渋々といった様子でナイフとフォークをメイドさんを呼んで持ってきて貰った。
「すまない、後で変化についてゆっくり教えてもらえるか?」
その様子を見ていた国王様がそうコンに聞く。
「構わぬぞ」
そうして4人で手をあわせる。
「「「「いただきます」」」」
「おお、これが……なるほど、伝説の通りの模様、そして素晴らしい触り心地……」
「そうであろう」
コンも国王様に撫でられて満更でもなさそうである。
今この部屋に居るのはこの後3人と1匹で会食をするとのことらしい。
そうしてコンが撫でられているのを見ていると、扉をノックする音がした。
コンコン
「お食事をお持ちしました」
「入れ」
そうしてコンは僕の元に戻り、机の上には4人分の食事が並べられる。
国王様、大臣、僕の前に並べ、そして空いていた席に並べると、持って来たメイドさんはすぐに退室する。
「……あれ、コン、どうやって食べるの?」
僕はそこでコンがこのままでは食べれないことに気が付いた。
何故なら家では床に皿を置いて食べていたのだが、今は机の上で、尚且つコンが机に乗って食べるのはマナーが悪いと思うし、かと言って飛んでいれば風圧でご飯を飛ばしかねない。
まあ風圧を魔法で消したりできるかなと思っていたのだが、そこで国王様がハッとした様子で慌て始めた。
「なんと言うことだ……竜専用の椅子を作成しておくことを忘れていただなんて……コン殿、誠に申し訳ない!」
「国王様、それはお止め下さい!」
すぐに土下座をしそうになった国王様を大臣が止める。
「ふむ、ならばこうすればよかろう」
コンはそう言うと僕から離れると、急に発光を始めた。
そして、コンが居たところには青髪の10歳ぐらいの女の子が白いワンピースを着て立っていた。
「……え、ええ!?」
その余りに予想外の光景に唖然とする。
「ほう!」
「なんと!」
国王様と大臣も驚いたようで声を上げる。
と、その女の子は急にフラついたかと思うと尻餅をついた。
「ふむ……やはりうまく動かせぬな」
女の子は聴きなれた声を発する。
「もしかしてだけど……コン?」
「そうだ」
女の子……コンはうまく立ち上がれないようで四苦八苦している。
「な、何が起きているのだ?」
大臣が信じられないとばかりに見つめている。
「もしかして『人化』……か?」
そう国王様が言う。
『人化』とは、一定以上の知性と魔力を持つ魔物が行うことが出来る人と同じ姿になる魔法のことである。
「人化?……ああ、国王よ、これは人化などではない、『変化』だ」
「変化?」
そもそも人化も変化も何も知らない僕は何が違うのかわからない。
「そうだ。そもそも人化とは変化の派生魔法であり、人という種族に憧れた者が人に変化するためだけに生み出された魔法であるのだ」
「えっと、どういうこと?」
とりあえず僕はコンの手を掴んで立ち上がらせて支える。
「すまないな、ロイ。そもそも我は先程からずっと変化を使って小さくなっていたものを人の姿に変えただけなのだ、驚くことは無いだろう?」
「コン、それ初めて聞いたんだけど……」
僕はコンを空いていた席に座らせてから自分の席に戻る。
「うむ、言ったことないからな。そもそもロイはこの姿に見覚えがあるはずだろう?」
「見たこと……?」
そういわれて僕はコンをじっくりと見て……ようやく気が付いた。
「もしかして、それってメルとソフィの姿を真似たの?」
「そのとおりだ」
そうわかって見れば身長や顔に体格は完全にメルの姿をしており、髪型や髪色に目の色などはソフィの見た目そのままであった。
「どういうことだ?」
未だにどういうことかよくわからない国王様と大臣に対してコンが言う。
「我は知り合いの姿を借りてこの姿になったのだ。人化も元を辿れば自らが望んだ人間の姿に変えるだけであり、個体によって人化した姿が決まっている訳ではないのだ。我が小さくなっていたのは我の姿を小さくしたらこうなると考えながら変化を使っていたのだ」
「ふむ……」
まだ国王様と大臣はピンとこないらしいが、コンはそれを無視して言う。
「それよりも、早く食べないと折角の料理が冷めてしまうと思うのだが?」
「あ、変化したのってもしかして」
「うむ、これなら食べるのになんら問題がないだろう」
そう言うとコンは箸……は、持とうとしたがうまく行かず、渋々といった様子でナイフとフォークをメイドさんを呼んで持ってきて貰った。
「すまない、後で変化についてゆっくり教えてもらえるか?」
その様子を見ていた国王様がそうコンに聞く。
「構わぬぞ」
そうして4人で手をあわせる。
「「「「いただきます」」」」
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