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第一章 僕は普通の農民です
謁見の終了
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「国王様、外務大臣から連絡が入りました」
コンが竜の姿に戻り約10分、コンが国王様に「なぜ竜が好きなのだ?」と質問し、国王様が「私が竜が好きなのはまず格好良いのと強い所に憧れるからだ……」等々竜が好きなことについて延々話し続けていた。
そうしてずっと相槌を打ちながら聞いているとドアがノックされ、一人の兵士が入ってきたのだ。
「そうか、内容は」
先程まで満面の笑みで話し続けていた国王様もすぐに顔を引き締めていた。
その兵士は僕とコンが居るため国王様に耳打ちをした。
「ふむ……ではすぐに準備するよう伝えてくれ」
「は!」
そして兵士は退室した。
そして国王様が立ち上がる。
「すまない、まだ話していたいがそろそろ私も外交に行かなくてはならないのでな……」
そういえば、国王様は外交に行ってる時に戻って来たって言ってたのを思い出す。
そして国王様が部屋の戸を開き退室しようとした。
と、そこで国王様が急に何か思いついたようでこちらを振り返る。
「では行く前に、私に出来る範囲で何か欲しい物はあるかな?長年の夢だった竜に会うことが出来て、その上触れることまで出来たのだ!何かお礼をさせて欲しい」
そう国王様は言う。
「え、ええと……」
僕は急にそう言われてもすぐに何か思いつくものはない。
どうしたらいいのかわからず悩んでいると、何を勘違いしたのか国王様が言う。
「ああ、勿論その費用は国庫からではなく私の財布から出すから心配はしなくていいぞ?」
そう言われた僕は国庫からとか財布からとか断るのか断らないのが礼儀か、断らないとしても何に……そんな感じにかなり混乱していた僕は、何故かこう言ってしまった。
「あ……油が欲しいです」
そして言ってしまってから正気に戻り、あれ?って思う。
「油?そんな物で良いのか?」
それを聞いた国王様が不思議そうな顔をする。
僕も何で油と言ったのかと思ったけど、かといって何か思い浮かぶ訳でもない。
「はい。その……家で揚げ物でも出来たらいいなーっと思いまして……」
本当はただ思い浮かんだのが油だっただけなのだが、言ってしまったのだからとそれっぽい理由を上げる。
「はっはっは、面白いな、ロイ君!すまない、そこの者」
国王様は近くに居たメイドを呼び止める。
「代金は私がまた後日支払うのでこの者に油を……そうだな、10樽差し上げてくれ。確か昨日25樽納品された筈だからまた追加注文しておきなさい」
「あ、油ですか?は、はぁ……わかりました」
メイドさんも予想外のその言葉に首を傾げつつも了解する。
ちなみにこの時は気付かなかったけど、国王様は今日まで隣国を往復して来ていた筈なのに油の納品を覚えていたのは、やはり優秀な国王であるということだろう。
でもその前に……樽?
「あの、10樽なんてとても使い切れないような……」
「コン殿に頼んで闇魔法でしまってもらうといい。その場合中の時間は止まるはずだからいつまでも持つ筈だ」
国王様がそう言った時、先程の兵士が来る。
「牛馬車の準備が出来ました、何時でも出発出来ます」
「ご苦労、すぐ行くと御者に伝えておいてくれ」
「は、了解しました!」
兵士はそう言うとすぐに入り口へと早足で行った。
「ロイ君、コン殿、いずれ私が貴方方の家に遊びに行っても良いかな?」
そして、国王様が大臣と僕達以外には聞こえない声でそう聞いてきた。
「あ、はい、その、大したおもてなしは出来ないとは思いますが……」
急にそんなことを聞かれて戸惑うものの、この人なら楽しそうかなと思う。
但し、国王様を迎えるにはとても貧相な家ではあるのだけど。
「はっはっは、その時は国王としてではなく、只の竜好きのメルクとして遊びに行くつもりなのでな、身分など関係ないぞ」
そう言うと国王様は入り口へと向おうとする。
「では国王……ではなくメルク、これは我からのプレゼントだ」
いつの間にかコンが5センチ程の水晶玉を持っており、それを国王様の手に乗せる。
「コン殿、これは?」
「それは我が今創り出した特性の魔力水晶玉だ。それに微力でも魔力を流せば我と直接話が出来る物でな、我の力の通路ともなるので来るときは我が空間魔法で招待しよう」
「流石はコン殿、空間魔法も自由自在か……では、ありがたく頂戴致します」
何か凄い物作ってない?と思っていたら、国王様がコンに跪いた。
「国王様!?だから国民が居る前ではお止めくださいと……ロイ殿、この事はどうか……」
「はい。……その、大臣様も大変ですね」
コンが竜の姿に戻り約10分、コンが国王様に「なぜ竜が好きなのだ?」と質問し、国王様が「私が竜が好きなのはまず格好良いのと強い所に憧れるからだ……」等々竜が好きなことについて延々話し続けていた。
そうしてずっと相槌を打ちながら聞いているとドアがノックされ、一人の兵士が入ってきたのだ。
「そうか、内容は」
先程まで満面の笑みで話し続けていた国王様もすぐに顔を引き締めていた。
その兵士は僕とコンが居るため国王様に耳打ちをした。
「ふむ……ではすぐに準備するよう伝えてくれ」
「は!」
そして兵士は退室した。
そして国王様が立ち上がる。
「すまない、まだ話していたいがそろそろ私も外交に行かなくてはならないのでな……」
そういえば、国王様は外交に行ってる時に戻って来たって言ってたのを思い出す。
そして国王様が部屋の戸を開き退室しようとした。
と、そこで国王様が急に何か思いついたようでこちらを振り返る。
「では行く前に、私に出来る範囲で何か欲しい物はあるかな?長年の夢だった竜に会うことが出来て、その上触れることまで出来たのだ!何かお礼をさせて欲しい」
そう国王様は言う。
「え、ええと……」
僕は急にそう言われてもすぐに何か思いつくものはない。
どうしたらいいのかわからず悩んでいると、何を勘違いしたのか国王様が言う。
「ああ、勿論その費用は国庫からではなく私の財布から出すから心配はしなくていいぞ?」
そう言われた僕は国庫からとか財布からとか断るのか断らないのが礼儀か、断らないとしても何に……そんな感じにかなり混乱していた僕は、何故かこう言ってしまった。
「あ……油が欲しいです」
そして言ってしまってから正気に戻り、あれ?って思う。
「油?そんな物で良いのか?」
それを聞いた国王様が不思議そうな顔をする。
僕も何で油と言ったのかと思ったけど、かといって何か思い浮かぶ訳でもない。
「はい。その……家で揚げ物でも出来たらいいなーっと思いまして……」
本当はただ思い浮かんだのが油だっただけなのだが、言ってしまったのだからとそれっぽい理由を上げる。
「はっはっは、面白いな、ロイ君!すまない、そこの者」
国王様は近くに居たメイドを呼び止める。
「代金は私がまた後日支払うのでこの者に油を……そうだな、10樽差し上げてくれ。確か昨日25樽納品された筈だからまた追加注文しておきなさい」
「あ、油ですか?は、はぁ……わかりました」
メイドさんも予想外のその言葉に首を傾げつつも了解する。
ちなみにこの時は気付かなかったけど、国王様は今日まで隣国を往復して来ていた筈なのに油の納品を覚えていたのは、やはり優秀な国王であるということだろう。
でもその前に……樽?
「あの、10樽なんてとても使い切れないような……」
「コン殿に頼んで闇魔法でしまってもらうといい。その場合中の時間は止まるはずだからいつまでも持つ筈だ」
国王様がそう言った時、先程の兵士が来る。
「牛馬車の準備が出来ました、何時でも出発出来ます」
「ご苦労、すぐ行くと御者に伝えておいてくれ」
「は、了解しました!」
兵士はそう言うとすぐに入り口へと早足で行った。
「ロイ君、コン殿、いずれ私が貴方方の家に遊びに行っても良いかな?」
そして、国王様が大臣と僕達以外には聞こえない声でそう聞いてきた。
「あ、はい、その、大したおもてなしは出来ないとは思いますが……」
急にそんなことを聞かれて戸惑うものの、この人なら楽しそうかなと思う。
但し、国王様を迎えるにはとても貧相な家ではあるのだけど。
「はっはっは、その時は国王としてではなく、只の竜好きのメルクとして遊びに行くつもりなのでな、身分など関係ないぞ」
そう言うと国王様は入り口へと向おうとする。
「では国王……ではなくメルク、これは我からのプレゼントだ」
いつの間にかコンが5センチ程の水晶玉を持っており、それを国王様の手に乗せる。
「コン殿、これは?」
「それは我が今創り出した特性の魔力水晶玉だ。それに微力でも魔力を流せば我と直接話が出来る物でな、我の力の通路ともなるので来るときは我が空間魔法で招待しよう」
「流石はコン殿、空間魔法も自由自在か……では、ありがたく頂戴致します」
何か凄い物作ってない?と思っていたら、国王様がコンに跪いた。
「国王様!?だから国民が居る前ではお止めくださいと……ロイ殿、この事はどうか……」
「はい。……その、大臣様も大変ですね」
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