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第二章 混沌竜の契約者
力を持つということ
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「責任……ですか?」
「そう、責任じゃ」
力を持つ責任、そう言われてもイマイチピンと来ない。
「儂は君がどのような性格をしておるのかは知らぬが、国王からの資料を見る限りは信用出来そうではある。しかしそれでも自分がどれ程の力を持っておるのか自覚しておらぬのは問題じゃ」
テッドさんはそう言いながら後ろに置いてあった湯呑みに水瓶から魔法で水を入れて軽く温めて、それから茶葉を入れて僕達の前に持って来る。
これら全てを魔法で行っていたが、これを魔法のみで行なうのはある程度の魔力と大変な技量が必要である。
「あまり高い物でも無いんじゃが、良ければ飲みながらでも聞きなさい」
「「ありがとうございます」」
そう言って僕とソフィは浮かんだままの湯呑みを手に取り1口いただく。
「ロイ君、今君は何故そのお茶を何の疑いも無く飲んだのじゃ?」
「え?」
僕はそのテッドさんの言葉の意味がわからない。
「何故、なんの躊躇いもなく口にしたと聞いたのじゃ」
「え、その、折角淹れて貰ったので、1口いただこうかと」
何でそんなことを聞くのかと首を傾げる僕に、テッドさんは溜息をつく。
「ロイ君、君はもう少し人を疑いなさい。もしその中に毒物が入っておれば君は既に死んでおるかもしれないのだぞ?」
「え、ど、毒!?」
その言葉に危うく手から湯呑みを取り落としそうになり、右から「ガシャン」と言う音が響いた。
「ごめんなさい!」
ソフィは驚いた拍子に落としてしまったようだった。
「ああ、そう高いものでも無いから気にせんでいい。そもそも儂が脅かしたせいなのじゃから」
そう言うとまた魔法で割れた欠片と飛び散ったお茶を浮かべ、それを部屋にあるゴミ箱に捨てる。
「勿論そのお茶には何も仕込んでは無かったのじゃが、もし入っていてもなんの躊躇いも無く飲んだのではないか?」
「はい……」
「素直なのは良い事じゃ」
テッドさんはニッコリと笑い、しかしすぐに真面目な顔になる。
「ロイ君、先程言った通り君には力がある。普通の竜種でも1匹で国1つを滅ぼした記録もあるのじゃから、混沌竜ともなれば世界を相手取っても返り討ちにしかねない程の力じゃ」
確かに、コンが本気で力を出せばどれ程強いのかはわからない。
「そんな力をどこの誰とも知らぬ1個人が所有しておると言うのは他人からしてみればいつ牙を向くかわからない恐怖の対象であり、またその力を悪用する為に近づいて来る輩もおる」
「悪用ですか?」
「そうじゃ。恐怖に駆られた者は君をあの手この手で殺そうとするじゃろうし、悪い輩は嘘や甘い誘惑なんかで自らの手先に誘い、その誘いを断れば途端に口封じのためにすぐさま殺しにかかるじゃろう」
テッドさんは右手に何か持って僕に突き刺すような動きを取る。
「幸いこの国の王は大変優秀で優しく、混沌竜の契約者であるロイ君を信頼しておる。儂からしてみれば監視の1つもつけないことは信じられ無いんじゃがな」
言われてみればメルクさんは僕にただ少しばかり敵対しないか確認を取っただけで、それ以外は特になにもしてなかった。
「今はまだ世界中の国のトップや協会関係者の一部にしか混沌竜と契約者した者がおることを知らぬ。でもそれは真偽がわからなかったり、世界中の人々が混乱に陥らないためでもあるのでな、その内世界中の人々が知ることになるじゃろう」
「あれ、まだそんなに広がってないんですか?」
正直、混沌竜と契約したなんていう大事だからもっと情報が広がっていると思っていた。
「流石に人の口に戸が立てられぬと言う程じゃ、竜と契約者した者がおるという程度の噂ぐらいは広がっておるかもしれぬがな」
「この国の貴族なんかは元々気が良い者が殆どで、また国王自身が手出しを一切せぬよう圧力もかけておるから気にすることはないが、他国の王や貴族等が君を狙ってくる可能性は極めて高い。これからは身の回りでおかしな事はないかちゃんと気を配るようにの」
「わかりました」
「聞き分けのよいいい子じゃの」
テッドさんがそう言うと、いつの間に用意していたのか新しいお茶がソフィの前に浮かぶ。
「これは安全じゃから安心して飲みなさい」
「ありがとうございます」
「こんなに真面目に話を聞いてくれたのは何時ぶりじゃろうなぁ……」
「そんなに話を聞いてもらえること少ないんですか?」
「ああ。冒険者共はいくら言っても問題は起こすわ注意しても聞き流すわ、おかげで国や住民から報酬がどうの治安の維持がどうの……」
「大変なんですね……」
「そう、責任じゃ」
力を持つ責任、そう言われてもイマイチピンと来ない。
「儂は君がどのような性格をしておるのかは知らぬが、国王からの資料を見る限りは信用出来そうではある。しかしそれでも自分がどれ程の力を持っておるのか自覚しておらぬのは問題じゃ」
テッドさんはそう言いながら後ろに置いてあった湯呑みに水瓶から魔法で水を入れて軽く温めて、それから茶葉を入れて僕達の前に持って来る。
これら全てを魔法で行っていたが、これを魔法のみで行なうのはある程度の魔力と大変な技量が必要である。
「あまり高い物でも無いんじゃが、良ければ飲みながらでも聞きなさい」
「「ありがとうございます」」
そう言って僕とソフィは浮かんだままの湯呑みを手に取り1口いただく。
「ロイ君、今君は何故そのお茶を何の疑いも無く飲んだのじゃ?」
「え?」
僕はそのテッドさんの言葉の意味がわからない。
「何故、なんの躊躇いもなく口にしたと聞いたのじゃ」
「え、その、折角淹れて貰ったので、1口いただこうかと」
何でそんなことを聞くのかと首を傾げる僕に、テッドさんは溜息をつく。
「ロイ君、君はもう少し人を疑いなさい。もしその中に毒物が入っておれば君は既に死んでおるかもしれないのだぞ?」
「え、ど、毒!?」
その言葉に危うく手から湯呑みを取り落としそうになり、右から「ガシャン」と言う音が響いた。
「ごめんなさい!」
ソフィは驚いた拍子に落としてしまったようだった。
「ああ、そう高いものでも無いから気にせんでいい。そもそも儂が脅かしたせいなのじゃから」
そう言うとまた魔法で割れた欠片と飛び散ったお茶を浮かべ、それを部屋にあるゴミ箱に捨てる。
「勿論そのお茶には何も仕込んでは無かったのじゃが、もし入っていてもなんの躊躇いも無く飲んだのではないか?」
「はい……」
「素直なのは良い事じゃ」
テッドさんはニッコリと笑い、しかしすぐに真面目な顔になる。
「ロイ君、先程言った通り君には力がある。普通の竜種でも1匹で国1つを滅ぼした記録もあるのじゃから、混沌竜ともなれば世界を相手取っても返り討ちにしかねない程の力じゃ」
確かに、コンが本気で力を出せばどれ程強いのかはわからない。
「そんな力をどこの誰とも知らぬ1個人が所有しておると言うのは他人からしてみればいつ牙を向くかわからない恐怖の対象であり、またその力を悪用する為に近づいて来る輩もおる」
「悪用ですか?」
「そうじゃ。恐怖に駆られた者は君をあの手この手で殺そうとするじゃろうし、悪い輩は嘘や甘い誘惑なんかで自らの手先に誘い、その誘いを断れば途端に口封じのためにすぐさま殺しにかかるじゃろう」
テッドさんは右手に何か持って僕に突き刺すような動きを取る。
「幸いこの国の王は大変優秀で優しく、混沌竜の契約者であるロイ君を信頼しておる。儂からしてみれば監視の1つもつけないことは信じられ無いんじゃがな」
言われてみればメルクさんは僕にただ少しばかり敵対しないか確認を取っただけで、それ以外は特になにもしてなかった。
「今はまだ世界中の国のトップや協会関係者の一部にしか混沌竜と契約者した者がおることを知らぬ。でもそれは真偽がわからなかったり、世界中の人々が混乱に陥らないためでもあるのでな、その内世界中の人々が知ることになるじゃろう」
「あれ、まだそんなに広がってないんですか?」
正直、混沌竜と契約したなんていう大事だからもっと情報が広がっていると思っていた。
「流石に人の口に戸が立てられぬと言う程じゃ、竜と契約者した者がおるという程度の噂ぐらいは広がっておるかもしれぬがな」
「この国の貴族なんかは元々気が良い者が殆どで、また国王自身が手出しを一切せぬよう圧力もかけておるから気にすることはないが、他国の王や貴族等が君を狙ってくる可能性は極めて高い。これからは身の回りでおかしな事はないかちゃんと気を配るようにの」
「わかりました」
「聞き分けのよいいい子じゃの」
テッドさんがそう言うと、いつの間に用意していたのか新しいお茶がソフィの前に浮かぶ。
「これは安全じゃから安心して飲みなさい」
「ありがとうございます」
「こんなに真面目に話を聞いてくれたのは何時ぶりじゃろうなぁ……」
「そんなに話を聞いてもらえること少ないんですか?」
「ああ。冒険者共はいくら言っても問題は起こすわ注意しても聞き流すわ、おかげで国や住民から報酬がどうの治安の維持がどうの……」
「大変なんですね……」
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