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第二章 混沌竜の契約者
魔力水晶
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《コンside》
「は、そんな事でいいのかよ?」
その条件を聞いたイツキは驚く。
「そうだ。それが何時になるのか我にもわからぬが、いずれお主にお願いしたい」
そのお願いは元の世界と行き来可能にすることの交換条件ではあるが、彼にしかお願い出来ない事なので頭を下げる。
「いやさ、いいけどさ……こんな時もっとなんかすっげえ事を要求するもんじゃねぇの?」
「良いのか!では頼むぞ」
「あ、ああ……」
我が言った条件が余程理解できなかったのか、イツキは首を捻りながらではあるが了承した。
「そんじゃそろそろ戻ろうぜ、混沌竜」
「イツキよ、我が名はコンだ」
先程から鳥とかお前とか混沌竜とか言われてたのがずっと気になっていたのだ。
「は、それもしかして混沌竜だからコンとか付けたのか?」
「そのとおりだ」
それを肯定するとイツキが笑い出す。
「うっわすっげぇ安易だな」
「そうであろう、そうであろう」
我は嬉しくなってつられて笑う。
「なんで今ので得意気になるんだよ」
「我からしてみれば必死に悩んで考えた名などより、この安易な名の方が余程特別なのだ」
「変わってんな」
「そうであろうか?」
「ああ」
「そうだイツキよ、これを受取りなさい」
我は少し前にメルクにも渡した我の魔力で作成した水晶球を渡す。
「何だこれ?」
「これは魔力水晶と言ってな、自らの魔力を固めて作ることが出来るのだ」
「へー、そんなもんあるんだ。で、どんな事が出来るんだ?」
「そうだな、魔力水晶は基本的に魔石と似たような働きをする。ただ魔石と違うのはどれほど魔力を込めようとも強力な魔石のように魔力の自動再補填がされない所だろう」
「ふーん。で、わざわざそんなもん渡すんなら他にも効果あるんじゃねぇの?」
「そうだ、もう一つの特徴は自らの魔力で作成する点にある。イツキは魔道具の作成はしたことはあるか?」
「あー、一応ある。確か魔法陣とか使ってて魔力を流すと初めに設定した魔法が発生するってやつだろ?」
「そうだ。魔力水晶の最大の特徴でもあるのだが、思い通りの魔法を好きな形、大きさの魔力水晶に好きなだけ魔法を詰め込む事が出来るのだ」
そう言うとイツキは驚きで目を丸くする。
「な、1つの魔道具に幾つかの魔法を詰め込むには魔力の干渉を防ぐ為の機構を組み込む為に大型化しないといけないはずだろ!?」
「魔力水晶は魔法同士の干渉を起こすことがないのでな。だがこれにも勿論欠点はあるがな」
「あ、やっぱ欠点はあんのね」
「そうだ。内部に刻む魔法が数多く、またそれが複雑であればあるほど作成に必要な魔力量が跳ね上がるのだ。そもそも魔力水晶を作るには今のお主の半分の魔力だ。それでは精々発光と着火の単一工程の魔法2種を詰め込むのが精々だろう」
それを聞いたイツキは早速作ってみようかと手に魔力を集めて居たのだが、それが驚きで霧散してしまっていた。
「はぁ!?俺の魔力の半分って、魔法特化のランクA冒険者程にまでなるんだぞ!?」
「また魔力を回復してからまた追加すればいいと思うだろうが、魔法水晶の作成後に新たに魔法を加える為にはまずその魔法水晶の倍の魔力を注いでから追加魔法分の魔力を消費する必要がある」
そう言うと、イツキは手元にある魔法水晶を見る。
「どんだけ馬鹿げた魔力が要るんだよこれ1つ作るの……」
「その魔力水晶には『音声送受信』『映像送受信』『転移魔法』を組み込んである。転移魔法には特定の場所を指定した物であれば比較的必要魔力量は少なくなるが、それには使用の度に地点を指定するものであるから作成に必要な魔力量は軽くお主の百倍以上はいるだろうな」
「は、はぁ!?百っておま……規格外にも程があるだろ……」
そして驚き疲れたのかイツキは深くため息をついて、渡した魔力水晶を闇魔法で収納した。
「では戻ろうと思うのだが、イツキよ自分が何故あんなに慌てたのか何か言い訳は考えておるな?」
「あ、やっべ忘れてた……」
「まさか名前だけであれ程までに慌てるとは思わなんだわ。お主も隠してたんならもう少し上手くやりなさい」
「そりゃ俺はこれまでこの世界に来た時からたったの一度も口にしたことすら無いんだから知られる筈がなかったんだよ!」
「だからこそここに誘うのに名前を選んだのだが」
「うっわ、なんか嵌められたみたいでムカつくな」
顰め面をするイツキを見て少しだけ笑い、我は戻る為の魔法陣を用意する。
「では戻るぞ」
「りょーかい」
そして我とイツキは余計な騒ぎを起こさないために店近くの路地に跳んだ。
「は、そんな事でいいのかよ?」
その条件を聞いたイツキは驚く。
「そうだ。それが何時になるのか我にもわからぬが、いずれお主にお願いしたい」
そのお願いは元の世界と行き来可能にすることの交換条件ではあるが、彼にしかお願い出来ない事なので頭を下げる。
「いやさ、いいけどさ……こんな時もっとなんかすっげえ事を要求するもんじゃねぇの?」
「良いのか!では頼むぞ」
「あ、ああ……」
我が言った条件が余程理解できなかったのか、イツキは首を捻りながらではあるが了承した。
「そんじゃそろそろ戻ろうぜ、混沌竜」
「イツキよ、我が名はコンだ」
先程から鳥とかお前とか混沌竜とか言われてたのがずっと気になっていたのだ。
「は、それもしかして混沌竜だからコンとか付けたのか?」
「そのとおりだ」
それを肯定するとイツキが笑い出す。
「うっわすっげぇ安易だな」
「そうであろう、そうであろう」
我は嬉しくなってつられて笑う。
「なんで今ので得意気になるんだよ」
「我からしてみれば必死に悩んで考えた名などより、この安易な名の方が余程特別なのだ」
「変わってんな」
「そうであろうか?」
「ああ」
「そうだイツキよ、これを受取りなさい」
我は少し前にメルクにも渡した我の魔力で作成した水晶球を渡す。
「何だこれ?」
「これは魔力水晶と言ってな、自らの魔力を固めて作ることが出来るのだ」
「へー、そんなもんあるんだ。で、どんな事が出来るんだ?」
「そうだな、魔力水晶は基本的に魔石と似たような働きをする。ただ魔石と違うのはどれほど魔力を込めようとも強力な魔石のように魔力の自動再補填がされない所だろう」
「ふーん。で、わざわざそんなもん渡すんなら他にも効果あるんじゃねぇの?」
「そうだ、もう一つの特徴は自らの魔力で作成する点にある。イツキは魔道具の作成はしたことはあるか?」
「あー、一応ある。確か魔法陣とか使ってて魔力を流すと初めに設定した魔法が発生するってやつだろ?」
「そうだ。魔力水晶の最大の特徴でもあるのだが、思い通りの魔法を好きな形、大きさの魔力水晶に好きなだけ魔法を詰め込む事が出来るのだ」
そう言うとイツキは驚きで目を丸くする。
「な、1つの魔道具に幾つかの魔法を詰め込むには魔力の干渉を防ぐ為の機構を組み込む為に大型化しないといけないはずだろ!?」
「魔力水晶は魔法同士の干渉を起こすことがないのでな。だがこれにも勿論欠点はあるがな」
「あ、やっぱ欠点はあんのね」
「そうだ。内部に刻む魔法が数多く、またそれが複雑であればあるほど作成に必要な魔力量が跳ね上がるのだ。そもそも魔力水晶を作るには今のお主の半分の魔力だ。それでは精々発光と着火の単一工程の魔法2種を詰め込むのが精々だろう」
それを聞いたイツキは早速作ってみようかと手に魔力を集めて居たのだが、それが驚きで霧散してしまっていた。
「はぁ!?俺の魔力の半分って、魔法特化のランクA冒険者程にまでなるんだぞ!?」
「また魔力を回復してからまた追加すればいいと思うだろうが、魔法水晶の作成後に新たに魔法を加える為にはまずその魔法水晶の倍の魔力を注いでから追加魔法分の魔力を消費する必要がある」
そう言うと、イツキは手元にある魔法水晶を見る。
「どんだけ馬鹿げた魔力が要るんだよこれ1つ作るの……」
「その魔力水晶には『音声送受信』『映像送受信』『転移魔法』を組み込んである。転移魔法には特定の場所を指定した物であれば比較的必要魔力量は少なくなるが、それには使用の度に地点を指定するものであるから作成に必要な魔力量は軽くお主の百倍以上はいるだろうな」
「は、はぁ!?百っておま……規格外にも程があるだろ……」
そして驚き疲れたのかイツキは深くため息をついて、渡した魔力水晶を闇魔法で収納した。
「では戻ろうと思うのだが、イツキよ自分が何故あんなに慌てたのか何か言い訳は考えておるな?」
「あ、やっべ忘れてた……」
「まさか名前だけであれ程までに慌てるとは思わなんだわ。お主も隠してたんならもう少し上手くやりなさい」
「そりゃ俺はこれまでこの世界に来た時からたったの一度も口にしたことすら無いんだから知られる筈がなかったんだよ!」
「だからこそここに誘うのに名前を選んだのだが」
「うっわ、なんか嵌められたみたいでムカつくな」
顰め面をするイツキを見て少しだけ笑い、我は戻る為の魔法陣を用意する。
「では戻るぞ」
「りょーかい」
そして我とイツキは余計な騒ぎを起こさないために店近くの路地に跳んだ。
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