1 / 51
後輩からのラブレター 恋愛対象の性別など、考えたこともなかった
不機嫌な後輩
しおりを挟む
中学校のバスケ部に所属する宇崎は、人懐っこいが直情型の後輩・霧島の扱いには定評があり、何かと面倒を見、かわいがっていた。
一方で、繰り返し見る夢のせいで、霧島への本当の気持ちを自覚せざるを得なくなって…。
***
奥田学園中3年の宇崎幸次郎は、バスケットボール部に所属している。
ブロック大会敗退後、2年生への引き継ぎに入っていたが、現2年生の中でも実力的には1、2を争う霧島タカオは、宇崎にとって悩みの種だった。
競技者としての力量はあり、社交的な性格で他の部員からもまあまあ慕われている。宇崎自身もかわいがっていた。
反面、癇癪持ちで、スムーズに事が進まないと人に当たり散らすような困った面がある。
霧島よりも技術的には劣るものの、安定した温厚な性格の平田の方が、多分部長としては適格だろう。
部長決定のミーティングが近々あり、多分、他の3年生も宇崎と同じように考えているだろうが、もしも平田を部長として推した場合、霧島は一体何と言うだろう。
「何でっすか!平田みたいなヘタクソより、俺の方がいいっしょ?」
くらいのことは無遠慮に発言しそうだ。
そして平田の性格上、「霧島の方がずっとうまいのは事実だから」と引き、霧島のサポートをしてくれるだろう。
それはその場で収まったとしても、そんな感じで決まった部長に下級生たちがついてくるのかどうか。
そんなことを思いつつ、宇崎は2・3時間目の業間に、霧島が所属する2年4組の教室に出向き、「おい霧島、今日のミーティングはサボるなよ?」と一声かけた。
「部長選挙の大事なミーティングだから」という意味だったのだが、霧島は別な取り方をし、見るからに不機嫌な顔をした。
霧島は3年生の中でも宇崎に特に懐いていた。というよりも、「宇崎は霧島のいなし方がとにかくうまい」との定評があったので、こうした伝言は宇崎が大抵担当していたのだが、いつになく不機嫌な顔で「くどくど言わなくてもちゃんと行くっす!」と怒鳴り返してきた。
「何だその返事は?「はい」でいいだろう?」と言うと、「すんません」と一言、やはり不機嫌顔のまま答えるのだ。
宇崎はそういった反応自体は、何か虫の居所が悪かったのだろうと思い、大した気に留めなかった。それよりもミーティングの行方の方が問題である。
一方で、繰り返し見る夢のせいで、霧島への本当の気持ちを自覚せざるを得なくなって…。
***
奥田学園中3年の宇崎幸次郎は、バスケットボール部に所属している。
ブロック大会敗退後、2年生への引き継ぎに入っていたが、現2年生の中でも実力的には1、2を争う霧島タカオは、宇崎にとって悩みの種だった。
競技者としての力量はあり、社交的な性格で他の部員からもまあまあ慕われている。宇崎自身もかわいがっていた。
反面、癇癪持ちで、スムーズに事が進まないと人に当たり散らすような困った面がある。
霧島よりも技術的には劣るものの、安定した温厚な性格の平田の方が、多分部長としては適格だろう。
部長決定のミーティングが近々あり、多分、他の3年生も宇崎と同じように考えているだろうが、もしも平田を部長として推した場合、霧島は一体何と言うだろう。
「何でっすか!平田みたいなヘタクソより、俺の方がいいっしょ?」
くらいのことは無遠慮に発言しそうだ。
そして平田の性格上、「霧島の方がずっとうまいのは事実だから」と引き、霧島のサポートをしてくれるだろう。
それはその場で収まったとしても、そんな感じで決まった部長に下級生たちがついてくるのかどうか。
そんなことを思いつつ、宇崎は2・3時間目の業間に、霧島が所属する2年4組の教室に出向き、「おい霧島、今日のミーティングはサボるなよ?」と一声かけた。
「部長選挙の大事なミーティングだから」という意味だったのだが、霧島は別な取り方をし、見るからに不機嫌な顔をした。
霧島は3年生の中でも宇崎に特に懐いていた。というよりも、「宇崎は霧島のいなし方がとにかくうまい」との定評があったので、こうした伝言は宇崎が大抵担当していたのだが、いつになく不機嫌な顔で「くどくど言わなくてもちゃんと行くっす!」と怒鳴り返してきた。
「何だその返事は?「はい」でいいだろう?」と言うと、「すんません」と一言、やはり不機嫌顔のまま答えるのだ。
宇崎はそういった反応自体は、何か虫の居所が悪かったのだろうと思い、大した気に留めなかった。それよりもミーティングの行方の方が問題である。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
せんせいとおばさん
悠生ゆう
恋愛
創作百合
樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。
※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる