小手先の作業

あおみなみ

文字の大きさ
38 / 56

過去ブログからの転載(2017年3月)

しおりを挟む
 2017年3月に書いたブログから、2本まとめて転載します
 多少の加除修正はあるものの、ほぼそのままです。

◇◇◇

3月5日『エンディング、378円。』


 ぼさーっとしてお金をおろすのを忘れていたら、財布の中に2,000円しかないというのに、旦那に「寿司食べにいこう!」と提案されてしまいました。もちろん「回るやつ」ですが。

 「ちょっとコンビニ寄ってくだされ」と頼むと、「いや、ATM手数料もったいないし、おごるよ」と太っ腹なことを言ってくれたので、安心して、しかし遠慮気味に舌鼓を打たせていただきました。

 結局、帰りにファミマに寄ったものの、お金はおろさず、謝意を込めて、デザートのどんぶりプリンを買いました。

 そこまではいいのですが、家に帰ってきてしばらくすると、Twitterのタイムラインを見ていた娘が、「え? 今日ってテレビでアナ雪やってたの?」と言い出しました。

 うちでは地上波をあまり見ていなかったので、全くノーチェックだったのですが、娘は以前から『アナと雪の女王』を見たがっていて、ディズニーチャンネルあたりでやるのを心待ちにしていたようです。
 おお、こりゃ悪いことをしたわい。

 そこで「サブスクで探してみ?」と言うと、「72時間レンタル378円」と「購入2,700円」で出ているとのこと。
 レンタルショップで借りることを考えると大分割高ですが、現況では渡りに船です。

 近所のツタヤが一昨年閉店し、居抜きで100均になった後、書店もレンタルショップも何となく縁遠くなっていました。つまり、「わざわざ遠方に借りにいくのも面倒なら、返しにいくのはもっと面倒」という状況です。

 10時少し前に見始め、11時30分までの102分、かなり満足度は高かったようですが、まさか地上波放送がこんなことになっていたとは知る由もありませんでした。

 「フジ「アナ雪」地上波初放送、EDをカットし視聴者が歌う投稿動画を流してお茶の間が凍りつく」


 そ、う、いえば、アナ雪の歌う動画をYouTubeなどにアップするのって、一時期はやりましたね。
 あのノリを2017年まで引きずって、あまつさえ逃げる余地のない視聴者に見せるって…

(見たくないというだけならスイッチ切ればいい話ですが、エンディング自体をカットしたのには対処不可能!)

 VODビデオオンデマンドのサブスクのは基本「見放題貪り食い型」で見ていますが、今回ばかりは「378円でエンディングを買ったと思えば」と大目に見たのが正解だったようです。

 ちなみに私は、娘が『アナ雪』を楽しんでいる間、風呂場にスマホを持ち込み、プレミアムGYAO! で『ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校』(3期)を堪能していました。

 月島が万感の思いを込めて「ッシャー!!」、

 烏養監督の例の名セリフ(ひょっとして、故・田中一成さんの最後の声?)

 抱き合って号泣する3年生組など、「叫び」が印象に残るシリーズだったので、1話貫徹でなく、そのあたりを拾い見するという邪道この上ない見方でした。
 大きい声を出すのもすっきりするけれど、大きい声を出しているキャラターを見るのも、同じくらい爽快なのです。

 ◇◇◇

3月6日 『完璧恐怖症(Perfectionphobia)とは…』


 1動線で複数のアクションをするようにしています。

 例えば朝食時、台所にお代わり対応の空の飯椀を持っていき、ご飯をよそうついでに湯沸かしポット用の水もくんで持ってくるとか、家族のお弁当を持ってくるとか。
 むちゃくちゃ昭和のホームドラマかコントみたいですが、うちの台所は超狭いので、食事は茶の間でします。
(そういえば、向田邦子さんや橋田寿賀子さん脚本のホヘムドラマみたいなの、最近ありませんね)

 ごみを出すついでに、郵便物を投函したり、回覧板を回したり、町内会のアンケートを班長さんに持っていったり。

 まあ大変些事ばかりだけれど、いろいろスムーズにいくと時間の有効活用ができたようで嬉しいし、1つ1つの面倒感が薄くなります。

 フリーハンドで線をしゃーっと引くように滑らかに事が運ぶのは大変気持ちのいいことですが、実はこれ、私の「不安の種」だったりもします。

 本日のブログタイトルの「完璧恐怖症」ですが、調べてみても、案の定こんな言葉はなかったので、勝手につくりました。
 逆に「不完全恐怖症」「失敗恐怖症」というのは出てきました。

 私はむしろ、うまくいき過ぎると不安を感じるという厄介な性質です。

 例えば旅行に出かけた先で、「あった方がいいが、なくても困らない」程度の忘れものに気付くと、より旅行が楽しめるという、非常に面倒くさいことになります。
 お気に入りのハンカチとか、お気に入りの筆記具とか、そのくらいのレベルのやつです。お気に入りが幾つもあるのは、こういうとき本当に便利です。

 いろいろとスムーズにいくのは「幸せ過ぎて怖い」ってやつですね。

 ちなみに、好きな言葉の一つが「一病息災」。
 1つくらい何か不健康な点や弱点があった方が、それを補完するようにほかのことに気を使うので、むしろ元気であるというようなニュアンスですが、この状態は自分にとって至福です。
 本当は「多多ますます弁ず**」をモットーにしたいのですが、能力が追い付きません。

**
仕事が多ければ多いほど、立派にやってのける。手腕や才能にゆとりがあるさまにいう。
(精選版 日本国語大辞典より)
**

 昔からこの傾向がありました――と書くと、おっちょこちょいでどんくさくて、ヘマばかりしていた幼時をさらけ出すようで恥ずかしいけれど、突っ込んで話すと若干のずれは感じるものの、「あー、わかるわかる」と、意外とご賛同いただけることが多かったので、きっとこういう人は、案外たくさん存在するはず!

 『赤毛のアン』にケンカを売るつもりはありませんが、「まだ何1つ失敗していない」明日よりも、「何かしら失敗するかもしれないけど、帳尻合わせで何とかなる」今日を待望するのでした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...