2 / 4
なるほど SUNDAYじゃねーの
しおりを挟む
とある日曜日、母が朝からパウンドケーキを焼いていた。
母はよく焼き菓子をつくる。ホットケーキミックスを使った簡単なものが多いけれど、ごく普通においしいし、友達の家に持っていっても評判がいい。
でも、私自身は昔ほど食べなくなった。やっぱり食べ過ぎると太っちゃうし。
父は甘いものが苦手だ。
たしか前の週はワッフルを大量生産していた。
無塩バターとザラメ砂糖をふんだんに使った、ソフトクッキーみたいな食感のやつ。「リエージュ風だよ」って教えてくれた。
友達の家でお茶してくると言って、家族(母と私)が食べる分だけを残し、それを持って出かけていたから、今回もそんなところだろう。
父は仕事の関係上、不定休なので、日曜日は家にいないことが多い。
母は、昼過ぎまで寝ている私を起こすことなく、「ご飯は冷蔵庫に入れておきます 温めて食べて 夕方には帰るわ」とスマホにメッセージが来ていたりする。
私もそんなに親に構ってほしい年齢でもないから、「どもです」くらいの感じで返信するだけだ。
私は外出の用事がないときは、家で動画を見たり、漫画を読んだり昼寝をしたりしているが、適当な時間になると、夕飯の買い物袋を持った母が帰ってくる。
洗濯ものは天気に関係なく、サンルームのコーナーに干してから出かけるので、急の雨で取り込まなければということもない。
私は言われれば手伝うが、積極的に家のことをすることはないし、母もそのことで文句を言うこともない。
手際よくパパッと片付けるので、「何か手伝おうか?」と声をかけても、「今度でいいよ」と言われてしまうことが多い。
仲が悪いわけではないけれど、3人がてんでにそんなふうに日曜日を過ごす。
父は私たちの生活のために仕事をしてくれているし、母は「家事を(私から見たら)完璧に片した上で、自分の手製の菓子を持ってお友達のもとを訪れ、お茶している」のだ。感謝や尊敬はあっても、特に不満はない。
父の休みが入らない限り、母は毎週のように一人で外出していた。
お菓子持参でないときは、「図書館にでも行こうかな」くらいの感じで出る。
中学生の女子は、普通あまり親の外出先というのを気にかけない。
どういう友達なのか、それは1人なのか複数なのか――男性なのか、女性なのか。
私が少しでも気にかけていたら、何かが変わったのだろうか。
「後になって気づくこと」ってたくさんある。
もっと早く気づいていれば…と悔やむことになるのだけれど、そういうことって多分、どの時点で気づいていても、もっと早く、さらに早くって悔やむんだろうな。
母はよく焼き菓子をつくる。ホットケーキミックスを使った簡単なものが多いけれど、ごく普通においしいし、友達の家に持っていっても評判がいい。
でも、私自身は昔ほど食べなくなった。やっぱり食べ過ぎると太っちゃうし。
父は甘いものが苦手だ。
たしか前の週はワッフルを大量生産していた。
無塩バターとザラメ砂糖をふんだんに使った、ソフトクッキーみたいな食感のやつ。「リエージュ風だよ」って教えてくれた。
友達の家でお茶してくると言って、家族(母と私)が食べる分だけを残し、それを持って出かけていたから、今回もそんなところだろう。
父は仕事の関係上、不定休なので、日曜日は家にいないことが多い。
母は、昼過ぎまで寝ている私を起こすことなく、「ご飯は冷蔵庫に入れておきます 温めて食べて 夕方には帰るわ」とスマホにメッセージが来ていたりする。
私もそんなに親に構ってほしい年齢でもないから、「どもです」くらいの感じで返信するだけだ。
私は外出の用事がないときは、家で動画を見たり、漫画を読んだり昼寝をしたりしているが、適当な時間になると、夕飯の買い物袋を持った母が帰ってくる。
洗濯ものは天気に関係なく、サンルームのコーナーに干してから出かけるので、急の雨で取り込まなければということもない。
私は言われれば手伝うが、積極的に家のことをすることはないし、母もそのことで文句を言うこともない。
手際よくパパッと片付けるので、「何か手伝おうか?」と声をかけても、「今度でいいよ」と言われてしまうことが多い。
仲が悪いわけではないけれど、3人がてんでにそんなふうに日曜日を過ごす。
父は私たちの生活のために仕事をしてくれているし、母は「家事を(私から見たら)完璧に片した上で、自分の手製の菓子を持ってお友達のもとを訪れ、お茶している」のだ。感謝や尊敬はあっても、特に不満はない。
父の休みが入らない限り、母は毎週のように一人で外出していた。
お菓子持参でないときは、「図書館にでも行こうかな」くらいの感じで出る。
中学生の女子は、普通あまり親の外出先というのを気にかけない。
どういう友達なのか、それは1人なのか複数なのか――男性なのか、女性なのか。
私が少しでも気にかけていたら、何かが変わったのだろうか。
「後になって気づくこと」ってたくさんある。
もっと早く気づいていれば…と悔やむことになるのだけれど、そういうことって多分、どの時点で気づいていても、もっと早く、さらに早くって悔やむんだろうな。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる