「ここ」で笑ったり怒ったり真顔になったり

あおみなみ

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後悔先に立たず▼震災時の食べ物事情(2016年11月22日)

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 歩いて1分のところにある燃料屋さんは、18時~18時半ごろ何となく閉店します。
 昨日、「あ、灯油買っておいた方がいいかも」と思ったのが17時50分台だったのですが、あと○分、あと何ページ、あと何行…みたいにだらだら入力を続けていたら、18時10分。

 まだ開いているかどうか微妙な時間ですが、確認してから改めて灯油缶を持っていく間に閉店する可能性もあるので、灯油缶を持って出た方が賢明ですが、既に閉店していたら間抜けだな…

 なんて思っているうちに、「明日でいいか」という結論に至りました。
 これがもっと離れた場所のガソリンスタンドなりに買いにいく習慣があれば、もう少し計画的に事を運ぶのでしょうが、なまじ近いとこんな感じです。

 「学校が近い子ほど遅刻しやすい」の法則に近いものがあるかもしれません。

◇◇◇

 一夜明けて…
 5時59分、震度5弱の揺れでたたき起こされました。
 夫に促され、次女と2人、スマホ1つ持って慌てて外に出ました。
(2人とも寝る直前までゲームだ動画だといじっているので、手元の一番の「貴重品」がコレ)

 揺れがおさまってから中に入ると、本が崩れ落ちていた程度でしたが、5年前の3月のとき(6弱)は、実はこれすら崩れませんでした。

 今のところ、沿岸部の津波の状況が心配ですが、我々には目に見える実害はありません。

 ライフラインも全部無事の様子で、この記事もPCから投稿中です。

 東日本大震災のときは、電気とガスは無事で、水が出るまでの1週間近くがしんどかったのと、電話(ひかり回線)が使えなかったのが地味に堪えました。
 せっかく仕事をしても、納品できなくなっちゃいますからね…。

◇◇◇

 次女は他校に通う友達とLINEで連絡を取り合ったところ…

 市外の公立高校に通う子
 「学校にはこっちから聞かないと情報とれない。行くしかない。電車大丈夫かな」

 市内の私立高校に通う子
 「電車通学で来られなくなった人は自宅学習、登校する子は気を付けてね、と一斉送信メールが来た」

 …だそうです。

 肝心の次女本人の学校(市内公立)からは、今のところ何もナシ。
 電車が止まっていたら、市内私立の子と同じような措置である可能性が高そうです。

 余震も頻回ですが、それでも少し落ち着いたときに思ったことは、「あ、昨日灯油買っておけばよかったなあ」でした。

◇◇◇

 5年前のときは、夫と次女(当時小4で午前中授業だった)が市外に墓参りに行っており、私と長女(当時大学1年)は、家でそれぞれPCで仕事&動画鑑賞中でした。

 固定電話も携帯(au)もつながらなくなってしまったので、お互いの状況が確認できず。
 「母&姉ペア」と「父&妹ペア」は、地震発生から2時間後、やっとお互いの無事を確認して安堵した次第です。

 ダンナが「あー、途中で給油しておけばよかったー」と、少し落ち着いてから言いました。

◇◇◇

 震災中、飲み水や食べ物の不安ももちろんあったものの、一番苦労したのがガソリンと灯油でした。

 近所の燃料屋さんが珍しく開いている!と思って缶を持っていったら、「本日ここで売り切れです」と、目の前でシャッターを閉められたこともありました。

 夫は10日ほど会社から自宅待機を言い渡された後、しばらく通勤に使っていたのは自転車でした。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響もあり、当時の放射線量を思うと頭がクラクラしますが、するしかなかったのです。

 屋根瓦の修理を依頼された人が、必要なものを乗せた自転車で駆け付けたら、「ふざけてんのか」と怒鳴られたという話(ラジオで聞いた)、「集金に歩こうにも放射能が怖い」という新聞屋さん(直接聞いた)という声も耳に入りました。

 集金の人には罪はないけれど、この当時、『放射能が来る!』というガスマスク写真を表紙にした雑誌を出すような企業の新聞を取っていたことは、今思うと本当に不覚というか、悔しくてなりません。

 アニメ『少年ハリウッド』2期第1話の名ゼリフ「昨日より今日、明日より今日」を実感します。

 灯油は思い立ったときに買っておくべきですね。
 多分今日は何事もなく買えるとは思いますが、ちょっと不安。

 家族総出で徒歩や自転車でスーパー、コンビニと、少しでも開店の様子が見られるところを見かけては何かしら買い集め、適当に工夫して食べていました。まさに東奔西走状態でした。

 小学生と大学生の女の子をそんな危険に晒すなんてと非難されそうですが、正直「みんなこんなもん」だったですよ。
 余震も多かったので、留守番させる方が不安でしたし。

 今日はパンが買えた、納豆が買えたと些細なことでも大喜びしました。

 今回、そこまで大事にはならなそうですが、東日本大震災のときは、さまざまな商業施設が甚大な被害を受け、しばらく営業できない店舗や、入場制限をしていたスーパーもたくさんありました。

 物資不足に加え、余震や建物へのダメージという懸念もあって、いきなり大人数がドヤドヤッと押し寄せるのは危険だったためでしょう。

 私も地震の2日後、地元の大手スーパーの某店舗に並んだのですが、入店できるかどうかわからないなあと思っていたら、駐車場を挟んで向こう側にお酒の量販店が目に入りました。

 ここは輸入食材やお菓子も豊富で、以前から時々行っていたのですが、あんまり混んでいない様子だったので、思い切って列を離れ、そちらのお店に行きました。

 ――結果、大漁、大漁♪

 トマト缶、コンソメ、シュレッドチーズ、小麦粉、発泡酒などをゲットしました。
 袋菓子など、手っ取り早く食べられるものは全滅でしたが、輸入物のショートブレッド(ちょい高)などはわずかに残っていたので、ちょっとこれでも食べてモチベーションを上げんと購入。

 ここに、割と安定的に品物が入っていた小規模スーパーで手に入れたひき肉や野菜が加われば最強です。

 アルコールを飛ばした発泡酒と小麦粉と卵を適当に混ぜ合わせて生地をつくり、ナンやピザ生地にして食べました。
 カレーは、たまたまあったレトルトパウチのものをお鍋にあけて、玉ねぎのみじん切りやひき肉を加えたりしてかさ増ししたら、なかなかボリューミィかつ美味でしたよ。

 また、小麦粉+卵+お茶でお好み焼き風のものも何とかつくれました。

 ごく普通の水が一番手に入りづらかったので、白飯は1、2日で1回しか食べられませんでした。

 これも、奇跡的に手に入った5キロの無洗米で命拾いした感じです。
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