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プロローグ
しおりを挟むかつて母が私に言った。
「結婚相手を容姿で選んじゃだめよ。
顔なんて、年を取れば変わっていくんだから」
でも私は少し大人になって、そして悟った。
整った容姿で生まれると、その部分「だけ」は長く品質保証してもらえる人間も時々いる。
ただし、それが幸せにつながるかどうかは分からない。
そして母は、もっともっと大事なことは私に教えてくれなかった。
知らなかっただけかもしれないけれど。
「変わる」ことより「変わらない」ことの方が、ずっと厄介だってことを。
この先、あの男の呼び方は彼、またはかぎ括弧つきの「彼」で統一する。
本当は鬼畜とかクソヤローとか、言いたいことはいろいろあるけれど、どうしても悪口が加速的になりそうだし、書いていて自分で自分が嫌になりそうだから。
私は決していい人間ではないけれど、実は自分のことが嫌いではない。
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