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婚姻相手が挨拶に来るそうですわ。
しおりを挟むチュン、チュン、チチチチ──。
爽やかに小鳥が鳴いていますわね。
相変わらず頭を抱えている、お兄様が顔を上げ自然とわたくしと目が合います。
お兄様は何か話そうと口をあけたり閉じたりと忙しないですが、言葉にならない様ですわ。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
爽やかな朝に何故かお兄様と見つめ合ってしまっているわ。この空気どういたしましょう。二度寝してもいいかしら。
「チェル・・・・・・。私の考え過ぎかも知れないが、三男とはいえ公爵子息との婚姻だ。半年後の、殿下の華燭の典が関係あるかもしれない」
左手を握りしめ思いつめた表情でお兄様が心配してくださいます。
「まぁ、お兄様。ご心配ありがとうございます。わたくしなら大丈夫ですわ。幼い頃よりお父様が選んだ家へ嫁ぐのだと思っておりましたし、初恋もまだの わたくしには両親の様な恋愛結婚は無理ですわ」
「チェル、私も父上の様に愛する女性と出逢う事は諦めている。両親の方針で今まで私達兄妹は婚約者を持たなかったのだから。だが、一月後とは・・・・・・」
わたくし達の両親は貴族では珍しく恋愛結婚。侯爵家嫡男でした父が子爵家の令嬢の母を見初め、大恋愛の末の結婚だったのですわ。
ご婦人達の夢物語として未だに語り継がれているのですわ。
恋愛結婚をした両親の、子供達にも自由に伴侶を選んで欲しいとの教育方針の為、無理に婚約をさせる事はなかったのです。
「お兄様、わたくし十五になりましたのよ? あと数年もすれば立派な行き遅れですわ。急な話でしたがお受けして良かったと思っておりますの。心配して下さり、ありがとうございます」
「チェ「お嬢様。起きていらっしゃいますか。 お嬢様、申し訳ありません。 緊急自体なので入室致します」」
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