ネオ・アース・テラフォーミング〜MRMMOで釣り好きドワーフの生産奮闘記〜

コアラ太

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何をするにも道具から

魔力を覚えるために2

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 カツカツと高い音を鳴らしながら降りてきたのは

「ん? ハッチさん?」

「あ、テッケンさん。道具の使い心地どう?」

「前より良くなったよ。というかどうして2層に?」

 これまでの経緯を話すと、笑みが溢れ出した。

「ラッキー。どこを探しても教会無かったんだよね。ついてって良い?」

「どうぞどうぞ。というか灯りが無かったので困ってたんです」

 テッケンさんの灯りを頼りに、2層をくまなく探すと、壁の一部が光っていることに気づく。

「ここが怪しいですね」

「ただの壁にしか見えないけど…」

 綺麗に長方形をかたどった光の枠。その端っこを押してみると、扉のように壁が開いていく。

「おぉ。こりゃわかんねぇわ」

 面白そうに眺めているテッケンを押し込みつつ中に入る。

「いらっしゃい。初めての子だね」

 白い法衣を纏《まと》った男性は、穏やかそうな顔で出迎えてくれる。身長も高く、ドワーフのずんぐり感は薄れているけれど、背後にあるハンマーと斧の旗が同族と示していた。

「え?ハッチさん。この人もドワーフなの?」

「たぶん…ハイドワーフに進化したんだと思う」

 俺達の様子が面白いのか、笑いを堪えつつ、観察している。

「それより用事済ませようよ」

「そうだった。神官さん。魔法を教えて欲しい」

 目を細めて、しばらくテッケンさんを見つめると、一息吐いて答える。

「あなたは成人だけど、まだ許可を貰えてないね。これを持って村長に会ってきなさい」

 背後の箱から、巻物を取り出すとテッケンさんに渡す。

「お。おぉ!?クエストきた!」

「おめでとう?」

「ありがとう!これでやっと市民権が貰えるよ」

 良くわからなかったので聞いてみると、成人から開始すると、放浪者の扱いになるらしい。特別困ることもないけれど、居心地が悪かったらしい。
 それだけ言うと、松明を俺に押し付けて、村に戻ってしまった。

「えっと、俺も用事を…親方から奉納品です。」

「確かに受け取りました。ドーインからですか、小童が立派になりましたね」

 え?親方が小童ですと?
 その言葉だけで、とてつもない畏怖を感じる。
 とりあえず、やっといた方がいいか。

「どうしました?急に両膝までついて」

「いえ。何と無くやったほうが良いのかと」

「私の前でなく、神像の前でやりなさい」

「は、はい!」

 かえって叱られてしまった。
 要件を聞かれたので、魔力について話す。

「ふむ。それなら、しばし訓練を致しましょうか」

「よろしくお願いします」

《修練クエスト:魔力を覚えろ! が開始されました。》

「では、早速魔法を使ってみてください」

 言われた通り、クリエイトストーンを使うと、ニコニコと頷いている。

「それを魔力が無くなるまで続けてください」

 何回位作ったか、祠の中に小山ができている。魔力が無くなった状態は2度目だけど、前回なった成人の時は、MPバーがギュンギュン回復してたんだよね。
 今は、身体能力低下のバッドステータスがついている。
 おかげで魔力のスキルレベルが0.1上がった。

「うんうん。それを繰り返して魔力レベルを1にしてください。そうだ、荷物全て隅の箱に入れておいた方が良いですよ」

「え?装備もってことですか?」

「そうです」

 逆らっても良いことないだろうし、黒パンだけ残して、お金含めて全部突っ込んでおく。
 これを、早くてあと10回か…大変だけどやるしかない。


 みんなに教えてあげよう、バッドステータスって重ねがけされるんだよ。それが限界になると、衰弱死するんだ。

「黒パン消えてる!あぶねぇ」

「だから全部って言ったのに」

 神官様の杖で叩かれると、デスペナルティのバッドステータス表示が消えて行った。

「次もなったら治してあげるから。がんばって」

 釈然としないが、促されるまま、再度石を作っていく。
 それから、衰弱死を3度繰り返したところで、その日はタイムアップ。
 驚くことに、この日だけで、スキルレベルは0.2上がった。

「神官様。せめて早く魔力回復できたりしませんかね?」

 笑顔が眩しい!
 そして、何も言わない!

 これはやり方を考えないと、無駄に時間を過ごすことになるぞ。
 戻ったら親方に相談してみよう。

「親方!助けてください!」

「そうなると思ってた。あの人は教える時は、鬼になるからな」

 やっぱりそうなのか。
 見た目だけは、菩薩に負け無い穏やかさなんだが…。

「ついでだし、教えてやっても良いぞ。ところで、鉄鉱石はどうした?」

「あ。行ってきまーす!」
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