ネオ・アース・テラフォーミング〜MRMMOで釣り好きドワーフの生産奮闘記〜

コアラ太

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新しい都市

金策同盟の相手は蛮族スタイル

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「もうちょっと高くならない?」

「無理だなー。安物を高くはできん」

 剥ぎ取りも悪く無いと言われたが、草原うさぎ全部でも1000Gにならない。狼も合わせて1800Gにやっと届く程度だった。
 売りはしたけど、金策を考えないと何もできないな。

「「どうしたものか」」

「「ん?」」

 広場で同じ声を出したのは、ここに来る時に会った緑色の肌を持つ人。

「あんたは、入り口でウロウロしてた奴か?」

「そうだよ。あの時はありがとう」

「いやいや。あのくらい気にしなくて良いよ」

 なかなか気さくな感じで話しやすい。

「ところでどうしたの?」

「金が足りなくて帰れなくなっちゃってねー」

「そうなのか。俺も金が無くてね」

「「はぁ」」

 金があればお礼に渡しても良いんだが、モウカさんの話では馬車代は3万Gするみたい。
 なけなしの金を渡しても焼石に水だろうな。
 とりあえず自己紹介でもしておくか。

「2度目の出会いだし、何かの縁かな。俺はハーフドワーフのハッチと言うんだ」

「俺っちはオーク族のウーゴ」

「オーク族?」

「ここらじゃ珍しいかもしれないけど、ドワーフでも知らないのか?」

 ウーゴの話だと、オーク族は別の地域に住む種族で、あまりアルフヘイムには来ないらしい。
 ドワーフとはよく交易しているから、知られていると思ってたみたいだ。
 今回、交易の足を伸ばしてアルフヘイムに来たは良いけど、商売で失敗して金が溶けてしまったとか。

「ちなみにいくら必要なんだ?」

「10万Gだな」

「はぁ!?」

 まさか馬車代の3倍以上もするとは思ってなかった。そんな高額だと、すぐには貯められないぞ?

「そういえば、あんたも金が無いって言ってたな」

「あぁ。素材が買いたかったんだけど、金が足りなかったんだ」

「ふーん……そうだ!」

「うわっ!」

 ウーゴがいきなり大声出すからビックリしてしまった。

「ハッチだったよな?」

「あぁ」

「一緒に稼ごうや」

「え?」

「一緒に金策しようって言ってるんだよ」

 出された手を掴んで引き上げられると、システム音が鳴った。

《ウーゴからフレンド申請が来ています》

「え? NPCじゃなかったの?」

「ははは! よろしくな!」

 オークなんて種族は初期で表示されてなかったはず。
 まさか特殊種族?
 いや、2陣以降から新しい種族が見つかったと聞いたこともある。もしかしてそれかな?
 珍しい情報は制限がかかるから、直接見ないとわからないんだよね。

「まだ時間ある?」

 金が貯まったら竹を買うつもりだったけど、まだ足りないからなぁ。

「あるよ」

「じゃあ、草原に出て狩りしよう」




 外門へ向かう途中、お互いの武器確認をすることになった。

「うひゃー! すげぇ良い奴使ってるじゃないか!?」

「そうかな? ふふん」

 自分のもそうだけど、知り合いが作った装備が褒められるのも嬉しいな。

「そのダンビラはどこで手に入れたんだ?」

「ダンビラ? これは鉈《なた》だよ。自分で作ったんだ」

「作った!? 生産者だったのか!」

 性能の上がった鉈だから、ここまでの性能は作れないんだよね。そこはちょっとむず痒い。
 流れでウーゴの武器を見せてもらったんだけど、ひとことで言うと「ひどい」。

「何も言えねぇ」

【石の斧のようなもの】

「よくこれで戦えてるな」

「そうだな。だけど、ここらの近辺なら問題ないぞ」

 それも、現地で見せてもらおうか。
 とりあえず素材の回収と、必要ならウーゴに武器を作ってあげたい。
 といっても、雑貨の範囲なんだよね。
 それでも無いより良いでしょ。



 街の外に出ると、人影はほとんど無く、草原うさぎが数匹見える。

「よっしゃ。ちょっくら見ててくれぃ」

 ウーゴが飛び出すと、うさぎ2匹は逃げることなく応戦する。
 戦闘は数十秒で終わり、ウーゴがうさぎの頭を一撃ずつ叩くだけという作業で、驚かされた。

「な?」

「強いな! まさか狼も一撃なのか?」

「あいつは一発じゃ無理だな」

 それでも一人で倒せるようなので、俺より格段に強い。
 だけど、こんなに楽に倒せるならすぐ金が貯まるだろう?

「うさぎ売ればそこそこになるんじゃないか?」

「あー。それは種族特性が関係するな」

 オークは力持ちの代わりに燃費が悪く、農具関係が装備できないという特性があった。

「というわけで、いただきまーす」

 生で食うのか!?

「焼かないの?」

「焼く時間が面倒だから、最近はそのまま食ってる」

 農業できない代わりに胃腸が丈夫なのかね?
 俺なんかザリガニ食っただけでバッドステータスだったよ。

「さて、次はハッチの戦闘見せてくれ」

「弱いから期待しないでくれよ?」

「大丈夫! 大丈夫!」
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