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帰還と旅立ち
25話
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「ああ。何とかな……。本当におチビちゃんは凄いよ。君が来てからこの館が凄く変わった……。本当に夢みたいだ。確かに死にそうな体験だったし」
「あはは。それとコルジン、ちょっと早いけどキャサリンおばさんのところへ寄ってみない?」
「え、まだ早いよ。明日にしよう」
「夕食は何?」
「おいおい。落ち着けないのか……。今日は豪華にチキンスープだ」
「やったー」
そんな話をしながら、おじいちゃんの館でハリーのショーでの救世主ぶりや、原型館を旅立って黄金の至宝を見つけ、無事に帰ってきたりと、困難を成功させてしまう僕。それを自覚すると、いやでも興奮する気持ちは……顔を上気させ落ち着けなかった。何だか僕はゲームのRPGの勇者みたいだった。
僕たちは館の迷路を途中、人々の驚嘆な顔を見ながらコルジンの部屋まで歩いて行った。
その次の日からは僕たちは黄金の至宝を持ち、原型館からの帰還者として館の住人から広く知られるようになった。噂があちこち……。
次の日……気分的に快晴。
ベットから起き出すと、雲助はまだ寝ていた。それを肩に置いてキッチンへと行くと、コルジンが朝食を作ってくれていた。
「ねえ、コルジン。賞金を半分にしても部屋は買える?」
コルジンは鍋に入れた大き目のスプーンをぐるぐる回し、
「ああ。買えるぞ。おチビちゃんは独り立ちしたいのかい?」
「うん。それと僕の面倒をいっぱいみてくれたし、原型館では僕を守ってくれたコルジンに何かプレゼントも買いたいん」
「へぇ。そいつはありがとよ……」
僕は少し間を置いて、
「今日から仕事は無くなっちゃうね」
「ああ。寂しくなるな。でも、この館の外へと出たら何か仕事を見つければそれでいい。あのキラキラの太陽の奴には絶対負けるわけにはいかないからな。いつか偉くなって太陽と勝負したいぜ……。どっちがキラキラ輝いているか。」
僕はテーブルへと着く。
コルジンがハムサンドバーガーをドッカとテーブルに置いた。
「今日はどうする?」
「まずはキャサリンおばさんの様子を見て、それからハリーおじさんに黄金の至宝を渡し、賞金を半分こにする規則を作ってもらう。そんな感じかな」
コルジンはハムサンドバーガーを大口を開けてかぶりつき、
「おチビちゃんは凄いや。でも、後でもいいから天使の扉へ行ってみんなに報告だ。もう仕事は終わりだってね。みんな喜ぶぞ!」
「あはははは」
コルジンは僕にウインクをした。
僕はこのおじいちゃんの館がとっても大好き……。
食事を終えると、今度はルージー夫妻のドアへと館の迷路を歩いて行く。
「おチビちゃんは偉いな……ルージー夫妻を助けてくれて、俺からもお礼を言うよ」
迷路を右へ左へ、コルジンは微笑んでいる。
「うん?そうかな……。あれ……」
そういえば、僕は遥か昔はルージー夫妻が嫌いでしょうがなかったんだっけ?
でも、今ではリグおじさんが大好きで、キャサリンおばさんが心配だ。
「おや、ハリーの部屋の奥の旅から戻って来たんだね?」
通りすがりのおじさんが目を丸くしている。
「うん。黄金の至宝をゲットして、コルジンの部屋から行った時のある場所まで、一とっ飛びさ」
僕は嬉しくて、黄金の至宝をかざした。
「へえ。それは凄い。おまけに100万クレジットかー」
おじさんはかなり羨ましがったみたい。
「あはは。それとコルジン、ちょっと早いけどキャサリンおばさんのところへ寄ってみない?」
「え、まだ早いよ。明日にしよう」
「夕食は何?」
「おいおい。落ち着けないのか……。今日は豪華にチキンスープだ」
「やったー」
そんな話をしながら、おじいちゃんの館でハリーのショーでの救世主ぶりや、原型館を旅立って黄金の至宝を見つけ、無事に帰ってきたりと、困難を成功させてしまう僕。それを自覚すると、いやでも興奮する気持ちは……顔を上気させ落ち着けなかった。何だか僕はゲームのRPGの勇者みたいだった。
僕たちは館の迷路を途中、人々の驚嘆な顔を見ながらコルジンの部屋まで歩いて行った。
その次の日からは僕たちは黄金の至宝を持ち、原型館からの帰還者として館の住人から広く知られるようになった。噂があちこち……。
次の日……気分的に快晴。
ベットから起き出すと、雲助はまだ寝ていた。それを肩に置いてキッチンへと行くと、コルジンが朝食を作ってくれていた。
「ねえ、コルジン。賞金を半分にしても部屋は買える?」
コルジンは鍋に入れた大き目のスプーンをぐるぐる回し、
「ああ。買えるぞ。おチビちゃんは独り立ちしたいのかい?」
「うん。それと僕の面倒をいっぱいみてくれたし、原型館では僕を守ってくれたコルジンに何かプレゼントも買いたいん」
「へぇ。そいつはありがとよ……」
僕は少し間を置いて、
「今日から仕事は無くなっちゃうね」
「ああ。寂しくなるな。でも、この館の外へと出たら何か仕事を見つければそれでいい。あのキラキラの太陽の奴には絶対負けるわけにはいかないからな。いつか偉くなって太陽と勝負したいぜ……。どっちがキラキラ輝いているか。」
僕はテーブルへと着く。
コルジンがハムサンドバーガーをドッカとテーブルに置いた。
「今日はどうする?」
「まずはキャサリンおばさんの様子を見て、それからハリーおじさんに黄金の至宝を渡し、賞金を半分こにする規則を作ってもらう。そんな感じかな」
コルジンはハムサンドバーガーを大口を開けてかぶりつき、
「おチビちゃんは凄いや。でも、後でもいいから天使の扉へ行ってみんなに報告だ。もう仕事は終わりだってね。みんな喜ぶぞ!」
「あはははは」
コルジンは僕にウインクをした。
僕はこのおじいちゃんの館がとっても大好き……。
食事を終えると、今度はルージー夫妻のドアへと館の迷路を歩いて行く。
「おチビちゃんは偉いな……ルージー夫妻を助けてくれて、俺からもお礼を言うよ」
迷路を右へ左へ、コルジンは微笑んでいる。
「うん?そうかな……。あれ……」
そういえば、僕は遥か昔はルージー夫妻が嫌いでしょうがなかったんだっけ?
でも、今ではリグおじさんが大好きで、キャサリンおばさんが心配だ。
「おや、ハリーの部屋の奥の旅から戻って来たんだね?」
通りすがりのおじさんが目を丸くしている。
「うん。黄金の至宝をゲットして、コルジンの部屋から行った時のある場所まで、一とっ飛びさ」
僕は嬉しくて、黄金の至宝をかざした。
「へえ。それは凄い。おまけに100万クレジットかー」
おじさんはかなり羨ましがったみたい。
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