精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

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第109話

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 現在100層、つまりボス部屋の前なんだが、どうやら一歩遅かったようだ。
 つまりボス部屋の扉は閉ざされており、誰かが挑んでいるという事だ。
 誰も挑んでいなければ、ボス部屋は開け放たれているんだ。
 
 さて、こういう時はどうすべきなのだろう。
 地脈を通って先回りをすべきか、ちゃんと100層を攻略(96~99層をスルーしているので、この時点でちゃんとも何もあったものではない)した方がいいのか、敢えて先回りして、つまり100層のボス部屋を攻略後に向かう場所へ先回りしておくべきか。

 今ボス部屋では誰かが戦っている。
 さっきスルーした96層~99層にエレンがいる場合は追い越してしまった事になるが、その可能性は極めて低いだろう。
 何故なら、ここまで到達できる冒険者が殆んどいない、いや、そうじゃない。ここ数年、若しくは数十年到達していないはずなんだ。

 つまりこの場で戦っているのはエレンで間違いないだろう・・・・ただしエレンが追っていた従弟と弟だっけ?と合流出来ていれば、の話なんだが。
 あれ?もしかして俺はエレンを追い越してしまって、今ボス部屋を攻略中の冒険者は、エレンの従弟と弟だけ、の可能性も・・・・その可能性もない訳ではないが、ここは行き違いになる可能性を考慮し、先回りがベターか。
 こういう時は精霊さん方に相談すべき?
 いやいや、ここにはオリビアさんがいるんだ、オリビアさんに相談した方がいいな。

「・・・・という訳でどうすべきだろうか。」
 オリビアさんも状況は把握しているので、詳しい事は話さないまま聞いてみた。
「先回りしましょう。」
 即答だった。
 俺はもう一度【地脈】を使い、ボス部屋の向こうへ移動をした。

『流石じゃのう、ワシもなかなか時間がかかったんじゃぞい。それがわずか数年で地脈を通れるとは。土属性に目覚めた様じゃな。』

 じいちゃんがボス部屋の向こうに出た途端現れたんだが、開口一番、新たな事実を教えてくれた。
 俺は単に地脈と繋がる事が出来るだけの能力があって、地脈由来の魔力を俺経由で得られるからと、精霊達が寄ってくる、それだけの存在だと思っていたが、レベルも上がり新たな才能とでも言うべき、土属性を得られた(かも)しれない。
「じいちゃんがここにいるって事は、エレンはボス部屋って事でいいのかい?」
 俺はじいちゃんに聞いてみた。
『知った気配は一体のみじゃぞい。他に2体気配はあるが、ワシは知らん気配じゃった。』

 ビンゴ。
 つまりここには今エレンとエレンが追っていた従弟と弟がいるって事だ。

 えれっは当初の目的を達成し、上手く合流出来ていたんだな。
 次なる目標は装備の回収。
 おっと、ボス部屋が無事?攻略できたようだ。
 どうなっているのかな?

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