レンタル従魔始めました！

ロキュス・目覚める

第116話 15年も経っていたようです

　この後も色々と説明をして下さいました。

　まず驚いたのが、僕が切り付けられてから15年もの歳月が流れていた事です。

　因みにレネーさんから何処かのお部屋を経由し連れ出された時に、鏡があったので自分の姿を見ていましたが、記憶にある自分の姿のままでした。

　そして国王夫妻は明らかに僕が知っている姿より年齢が高めです。

　ただ腑に落ちないのは、当時国王陛下は30歳、そして王妃様は27歳と記憶しています。
　15年経てば45歳と42歳のはず。
　流石に30歳には見えませんが、40歳よりお年を召されているようには見えません。
　王妃様も42歳？30代半ばにしか見えません。

　但し、僕を切りつけたという壮年の人は40歳ほどの年齢だそうで、確か20代半ばぐらいだった記憶があります。
　この人は15年、年相応に年齢を重ねた感じです。

　後で分かった事ですが、どうやら青いスライムには、美肌効果と共に、肌の老化を防止する成分を出していたようです。

　王妃様は毎日青いスライムのお世話になっていたのだとか。

　15年・・・・プリスカ様やカトリナ様はどうなったのかな？
　ランメルト伯爵もあの場に居たので心配ですし、ペーテル子爵はあれから元気でしょうか？
　それにデイケン村はどうなったかな？

　マルセルさんやベアトリクスさんも気になります。
　15年も経てば・・・・変わるよね。

　僕は無意識に泣いていたようです。
　レネーという女の子・・・僕と同じぐらいだから少女かな・・・・が、そっと抱きしめてくれました。
　本当だったら王家の、しかも国王夫妻の子供なのだからこんな事をしちゃあ大変な事になるのですが、呆然としていた僕はそのまま身を任せてしまいました。

　・・・・
　・・・
　・・
　・


「寝たか？」
「はいお父さま。急な変化に精神が付いていけなかったのでしょう。」
　ロキュス様は半ば意識を失うように眠ってしまったわ。
　無理もありませんわ。

　この後ロキュス様の扱いや、ロキュス様の知人などに急ぎ生還の連絡を入れたり、大忙しだったわ。
　そして極めつけは、スライム達が庭に行きたがった事ね。
　どうやら何かあれば土の中に潜る習性があるようで、一刻も早く土の中に入りたいと訴えていたわ。
　私は知らなかったからそう思ったけれど、本当は増える為に土の中に入りたかったのね。
　結局ロキュス様が襲われた苑囿に赴き、ワームが穴を掘り、スライム達は自らその中へ飛び込んでいったわ。
　ちょっと驚いちゃった。
　結局ロキュス様は翌朝まで起きなかったわ。

　・・・・15年も経ってしまって、周囲はすっかり変わっているし、暫くロキュス様は大変な思いをしながら慣れないといけないのね。

　・・・・
　・・・
　・・
　・

　あれ？寝ていたの？
　此処は何処かな？

　僕は急いで起きました。
　何処かのお部屋に寝かせられていたようです。
　布団から起き、周囲を確認します。
　従魔や眷属が居ない。
　何処に行ったのかな？