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外伝 リュークとエリザヴェータ
呆気なく
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【帝都プレジール】
僕は今、王都と外を隔てている壁の前に居ます。
王都へ入る列の最後尾、ですけれどね。
まだ結構距離があるはずなのですが、しかも一度見た事があるはずなんだけど・・・・で、デカい!
魔物の襲撃を防ぐ壁。
城壁というのかな?街にある壁は何だっけ?
まあその壁が兎に角聳え立っている印象。
人間ってあんなのを作る事ができるんだなあ、と。
そして再び王都へやってこれるなんて・・・・
あ、ここは帝都って言うんだった。
皇帝オーレリアンが統治しているんだよね、確か。
セアリアス帝国・帝都プレジール。
オーレリアン皇帝には立派な跡継ぎがいるんです。
確かエムルント皇太子だったかな?
一度顔を見た事があるんだけれど、エリザヴェータさんが妹さんで、大層気に入っている様子。
エルヴィーラという名の娘さんがいて、彼女もお姫さまが大好き過ぎて・・・・
あ、僕は帝都へ戻って来たんだなあ。
でも大丈夫かな?またロゼさんに切られたりしないだろうか。
何だか急に怖くなってきちゃった。
まだ僕が切られちゃうのはいいんだ。
問題は一緒にいるロニーさんだよね。
何も知らないロニーさんが巻き添えになってしまうのは・・・・
まだ馬車は帝都へ入るのに時間がかかりそうだし、ここはロニーさんにきちんと情報を・・・・
「どうしたんだリューク君、顔色が悪いぞ?今更だが馬車酔いかい?」
「い、いえ、そうじゃなくてですね・・・・僕、少し前までお城に居たんです。」
「うん?城ってあの城かい?」
壁があっても城は見えているんです。
少し小高い場所に建っている城。
そう、僕はお姫様といたんです、確かに。
「僕、エリザヴェータ姫と一緒に城で魔法をですね・・・・」
どう説明したらいいのかな?
「何だその事か。僕はねリューク君、これでも商人なんだ。申し訳ないがビジネスパートナーとなるリューク君の事は、リューク君以上に知っているんだよ。商人の命と言うべき商品と情報、そして信用を預けるに足る人物かどうか、徹底的に調べさせてもらったからね。」
え?なにそれ。
「城で姫様、そしてシグネ女史と共に魔法を・・・・主に回復魔法を学んでいた事は調べて知っていたんだよ。」
僕は今までロニーさんにシグネさんの事を話した事はありませんでした。
なのでシグネさんの名前が出てきた時には心底驚いてしまいました。
でも、僕は・・・・
「さあ!感動の再会にしようじゃないか!ロゼ殿の事であれば心配はいらないさ。あの後姫様にこっぴどく・・・・おっとそれはどうでもいいか。今やロゼ殿もすっかり角が取れてね。」
ロゼさんの事まで知っているとか・・・・商人の情報網って凄すぎる!
そして僕達の順番がやってきました。
ロニーさんが何か門番さんに見せています。そして呆気なく帝都へ。
「さあ行こうか。済まないが先に店へ寄らさせてもらうよ。」
帝都の店にはロニーさんの家族がいるんだったっけ。
僕は今、王都と外を隔てている壁の前に居ます。
王都へ入る列の最後尾、ですけれどね。
まだ結構距離があるはずなのですが、しかも一度見た事があるはずなんだけど・・・・で、デカい!
魔物の襲撃を防ぐ壁。
城壁というのかな?街にある壁は何だっけ?
まあその壁が兎に角聳え立っている印象。
人間ってあんなのを作る事ができるんだなあ、と。
そして再び王都へやってこれるなんて・・・・
あ、ここは帝都って言うんだった。
皇帝オーレリアンが統治しているんだよね、確か。
セアリアス帝国・帝都プレジール。
オーレリアン皇帝には立派な跡継ぎがいるんです。
確かエムルント皇太子だったかな?
一度顔を見た事があるんだけれど、エリザヴェータさんが妹さんで、大層気に入っている様子。
エルヴィーラという名の娘さんがいて、彼女もお姫さまが大好き過ぎて・・・・
あ、僕は帝都へ戻って来たんだなあ。
でも大丈夫かな?またロゼさんに切られたりしないだろうか。
何だか急に怖くなってきちゃった。
まだ僕が切られちゃうのはいいんだ。
問題は一緒にいるロニーさんだよね。
何も知らないロニーさんが巻き添えになってしまうのは・・・・
まだ馬車は帝都へ入るのに時間がかかりそうだし、ここはロニーさんにきちんと情報を・・・・
「どうしたんだリューク君、顔色が悪いぞ?今更だが馬車酔いかい?」
「い、いえ、そうじゃなくてですね・・・・僕、少し前までお城に居たんです。」
「うん?城ってあの城かい?」
壁があっても城は見えているんです。
少し小高い場所に建っている城。
そう、僕はお姫様といたんです、確かに。
「僕、エリザヴェータ姫と一緒に城で魔法をですね・・・・」
どう説明したらいいのかな?
「何だその事か。僕はねリューク君、これでも商人なんだ。申し訳ないがビジネスパートナーとなるリューク君の事は、リューク君以上に知っているんだよ。商人の命と言うべき商品と情報、そして信用を預けるに足る人物かどうか、徹底的に調べさせてもらったからね。」
え?なにそれ。
「城で姫様、そしてシグネ女史と共に魔法を・・・・主に回復魔法を学んでいた事は調べて知っていたんだよ。」
僕は今までロニーさんにシグネさんの事を話した事はありませんでした。
なのでシグネさんの名前が出てきた時には心底驚いてしまいました。
でも、僕は・・・・
「さあ!感動の再会にしようじゃないか!ロゼ殿の事であれば心配はいらないさ。あの後姫様にこっぴどく・・・・おっとそれはどうでもいいか。今やロゼ殿もすっかり角が取れてね。」
ロゼさんの事まで知っているとか・・・・商人の情報網って凄すぎる!
そして僕達の順番がやってきました。
ロニーさんが何か門番さんに見せています。そして呆気なく帝都へ。
「さあ行こうか。済まないが先に店へ寄らさせてもらうよ。」
帝都の店にはロニーさんの家族がいるんだったっけ。
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