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世界征服編
お返しはあなた方の大好きなアレ
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「伊崎さん、すっかりホワイトデーですよ?
女の子達に何も渡さないつもりですか?」
「あー、もうか」
色々あっという間だな。
毎日の激務に追われていたら、もう3月か。
「はぁ。俺らさ、やっぱ隠居しようぜ」
「伊崎さん──正気ですか?」
「至って本気だ」
「馬鹿言ってないで、ご飯食べてください」
「ちぇっ」
とりあえず、1ヶ月で色々進んだのだがまぁそれはいいだろう。
「おい石田、お前しっかりチームミッションやれよ」
「え?やってますよ」
「じゃあ誰だ?やってないのは」
周囲にいる連中に問いかけても、誰も視線を合わせようとはしない。
「てめぇら、テッペン取りてぇんじゃなかったかよ」
俺が今立ち上げているゲームは、懐かしきヤンキーゲーである。
ポチポチ攻撃、技、回復と3つあるボタンを押すだけの楽チンゲーム。
これ系にはバイクパーツを集める要素やスタミナ制度があるからずっとポチポチしてレベルを上げたりするのが醍醐味。
そんでチームを立ち上げて、全国にいる俺らみたいなのと戦う機能が備わっている昔のアレさ。
「だって伊崎兄貴⋯⋯!」
「お前だな?サボったやつは」
「五朗!てめぇ!」
「なんでやらねぇんだよ馬鹿か!」
「うわぁごめんってぇ!!」
みんながヤキ入れてるな。
よしよし。これなら許してやらんこともない。
「伊崎の兄貴ぃ、強すぎ」
俺のレベルは256。
おそらくランキングトップ1.2だ。
「伊崎さん、それはいわゆる廃──」
「あァ?」
「⋯⋯いえ、なんでもないです」
今回は色んなことをやるって決めたんだ。
何でもやって、頂点を極める。
良いことだろう?
意外と昔のゲームをやってみると、色々自分にはなかったものを思い出したりするんだから悪くねぇだろうがよ。
「灰猫だってかなりやり込んでるぜ?」
「うっ、確かに」
限界突破は当たり前。
課金額最高マンだぞ。
「銀──」
「大将!見てくれ!日章旗⋯⋯」
子供のように俺に画面を見せてくる銀。
「プッ」
子供みたいでみんなにクスクス笑われている。
「おぉ、レベル上がってるな」
「167だ。
イベントも駆け抜けてるんだけどなぁ。
大将の廃人ぶりが凄い」
「てか、最近俺達のチームに喧嘩を売ってくるバカどもがいないか?」
なんだ?この卍狂人会ってのは。
毎日イベントで殺しに来るんだが。
⋯⋯まぁ返り討ちなんだけどね。
「パーツ余ってるから誰かやるよ」
「俺にください!」
「スキル覚えたいっす!」
*
「伊崎さん、今日、本当に何も持っていませんが平気ですか?」
「ん?問題ねぇよ。
もう送ってあるから」
首を傾げる石田。
だが、数秒すると思い当たりがあるのかハッとした。
「この間何か送ってましたね?大量に」
「ビンゴ」
俺が送ったのは皆さん大好きなケルビンが創った特製ジュース。
エリクサーは手間が掛かるし、何かあったら面倒だから、ジュース仕様にして送った。
中身は肌質がしばらくだけ改善するものに、体の血液をサラサラにするやつと体臭が消えるモノを付与しておいた。
これなら等価交換だろう?
この時代の。
と言っても多少オーバーではあるがな。
ただ神村だけは、エリクサーバージョンだ。
調整という意味でも、祈祷師をやってるみたいだから、体内循環が上手く行く用にな。
「行ってくるわ」
あぁ。
業務よりやりたいことがいっぱいだぁ。
てか今年って、やっぱり動画サイトやウェブ漫画の走りの年だよな?
漫画家って給料どうだったか?
スマホで調べながら歩き出す。
「ざっきーどうしたん?」
「いや、漫画家ってどれくらい金貰えたんかなーって」
「どうしたんだ?
まぁ、多分400もねぇんじゃね?
結構アシスタントさんのお金も引かれるみたいだし、アニメもバルンプ発のやつならまだしも、深夜アニメみたいなところならコアなところのヲタクだっけ?その辺りしか見てないし」
「400か⋯⋯」
「おいおい」
よしが俺の顔を察したのか、天を仰いだ。
「マジでやる気なのか?漫画だぞ?
相手は未知数だぜ?」
「いや、俺のやってるゲームのコミュニティでさ、漫画を描いてるやつがいるんだよ。
んで、生活に困ってるんだと」
「困ってるやつがゲームなんてやってるのか?」
「まぁな。でも、創作活動をやってる奴ってどっかイカれてねぇ?」
「天才ってみんなどっかイカれてるって話はよく聞くしそうか」
「それに日本は将来アニメ大国だぜ?
ただ、環境が悪かっただけだ」
そう。研究と一緒だ。
黒かっただけ。
自分たちさえ良ければいいって奴らが大量に湧いていただけだから、俺が補填してやれば、気付けばみんな円盤買って続編とか出してくれそうじゃんね?
「そんなもんなのかねぇ」
「そんなもんさ。
よっし。三年1億っつったら──」
「はぁ!?マジで言ってんの!?」
「あぁ。
そんくらい払えば、命賭けてくる奴が集まるだろ」
アルケミの看板で募集させれば、ありえないくらい広まるだろう。
「あとは素人の奴らでも、大量の漫画家を目指している連中を集めて切磋琢磨できる環境だな」
「ま、マジだ」
「言ったろ?この国を最強にするって」
「マジでざっきーならやりそうだわ」
「おう、そんじゃまたな」
「またあとで!」
と、教室に入る。
だが、その空気は一月前と全く一緒だ。
というより、あの時より異常なモノを感じる。
「ん?」
おー。
おなごたちのお綺麗オーラが凄まじく整っておる。
「神村、おはよー」
「い、伊崎くんおはよう!」
「これ」
鞄からエリクサーの小瓶を渡す。
「え!? こ、これ」
「気にすんな。
祈祷師に必要そうなのを頼んどいた」
「あ、ありがと⋯⋯!」
「いいって。
いつも弁当作ってもらってるからそのお礼だ」
まずい。視線が集まり過ぎだ。
これ逆効果だったのか?
コイツらにとっては金や何かあげたところで喜ばないと思ったから価値が合うものを送っただけなんだがな。
*
「くそが!」
吸いかけの煙草を投げているのは草薙。
下っ端が数人立って護衛としている中、草薙は片膝を立てて何やら叫び散らかしている。
「兄貴、どうしたんですか?」
「あぁ?負けてんだよ」
「負け⋯⋯?」
草薙はスマホの画面を見せる。
「あー、確か喧嘩独尊でしたっけ?」
「あぁそうだ。
部下の奴らと始めて結構良い線行ったんだよ。
だけどこの"天上天下俺が独尊"っていうチームが強すぎて毎日挑んでんだが、全く勝てる気がしねぇ」
部下の一人が画面に書かれてあるレベルを見てドン引きである。
「えぇっ?リーダー256!?
ソイツ人間ですか!?」
「だろ!?俺なんて気合い入れて191だぜ?
バケモンかよ。
ランキング一位、しかもチームランキングも一位だしよ。
⋯⋯ふぅ。
ん?てかイベントも現時点で一位だぞ」
「ヤバイっすね」
「俺なんて1億は突っ込んだのに」
草薙は下敷きになっている今日の徴収相手の顔を蹴り飛ばし、ストレス発散をするのだった。
ーーー
今日のあとがき!
そろそろやつが顔を出すかも?
そうだ、今日も夢を見ました。
仲の良い3人組でいて、働いてる感じ。
客かな?そこでうちの一人の女の子が盗撮されてた。
なんとかしてその被害を止めることに成功したんだけど、その加害者達が言う訳。
「お前もやってたじゃん」って。
最初に何言ってるか分からなくて、聞いてると、俺と女の子、そんでもう一人いた男が実は盗撮していたらしく。
突っ込んだら逆ギレされた。
んで、作者バチ切れ。
「お前ぇがやるんじゃねぇよ!」って。
現実じゃ怒らないけど、夢で初めてブチ切れた。
なんやこの夢。
オラぼっちなのに(笑)
女の子達に何も渡さないつもりですか?」
「あー、もうか」
色々あっという間だな。
毎日の激務に追われていたら、もう3月か。
「はぁ。俺らさ、やっぱ隠居しようぜ」
「伊崎さん──正気ですか?」
「至って本気だ」
「馬鹿言ってないで、ご飯食べてください」
「ちぇっ」
とりあえず、1ヶ月で色々進んだのだがまぁそれはいいだろう。
「おい石田、お前しっかりチームミッションやれよ」
「え?やってますよ」
「じゃあ誰だ?やってないのは」
周囲にいる連中に問いかけても、誰も視線を合わせようとはしない。
「てめぇら、テッペン取りてぇんじゃなかったかよ」
俺が今立ち上げているゲームは、懐かしきヤンキーゲーである。
ポチポチ攻撃、技、回復と3つあるボタンを押すだけの楽チンゲーム。
これ系にはバイクパーツを集める要素やスタミナ制度があるからずっとポチポチしてレベルを上げたりするのが醍醐味。
そんでチームを立ち上げて、全国にいる俺らみたいなのと戦う機能が備わっている昔のアレさ。
「だって伊崎兄貴⋯⋯!」
「お前だな?サボったやつは」
「五朗!てめぇ!」
「なんでやらねぇんだよ馬鹿か!」
「うわぁごめんってぇ!!」
みんながヤキ入れてるな。
よしよし。これなら許してやらんこともない。
「伊崎の兄貴ぃ、強すぎ」
俺のレベルは256。
おそらくランキングトップ1.2だ。
「伊崎さん、それはいわゆる廃──」
「あァ?」
「⋯⋯いえ、なんでもないです」
今回は色んなことをやるって決めたんだ。
何でもやって、頂点を極める。
良いことだろう?
意外と昔のゲームをやってみると、色々自分にはなかったものを思い出したりするんだから悪くねぇだろうがよ。
「灰猫だってかなりやり込んでるぜ?」
「うっ、確かに」
限界突破は当たり前。
課金額最高マンだぞ。
「銀──」
「大将!見てくれ!日章旗⋯⋯」
子供のように俺に画面を見せてくる銀。
「プッ」
子供みたいでみんなにクスクス笑われている。
「おぉ、レベル上がってるな」
「167だ。
イベントも駆け抜けてるんだけどなぁ。
大将の廃人ぶりが凄い」
「てか、最近俺達のチームに喧嘩を売ってくるバカどもがいないか?」
なんだ?この卍狂人会ってのは。
毎日イベントで殺しに来るんだが。
⋯⋯まぁ返り討ちなんだけどね。
「パーツ余ってるから誰かやるよ」
「俺にください!」
「スキル覚えたいっす!」
*
「伊崎さん、今日、本当に何も持っていませんが平気ですか?」
「ん?問題ねぇよ。
もう送ってあるから」
首を傾げる石田。
だが、数秒すると思い当たりがあるのかハッとした。
「この間何か送ってましたね?大量に」
「ビンゴ」
俺が送ったのは皆さん大好きなケルビンが創った特製ジュース。
エリクサーは手間が掛かるし、何かあったら面倒だから、ジュース仕様にして送った。
中身は肌質がしばらくだけ改善するものに、体の血液をサラサラにするやつと体臭が消えるモノを付与しておいた。
これなら等価交換だろう?
この時代の。
と言っても多少オーバーではあるがな。
ただ神村だけは、エリクサーバージョンだ。
調整という意味でも、祈祷師をやってるみたいだから、体内循環が上手く行く用にな。
「行ってくるわ」
あぁ。
業務よりやりたいことがいっぱいだぁ。
てか今年って、やっぱり動画サイトやウェブ漫画の走りの年だよな?
漫画家って給料どうだったか?
スマホで調べながら歩き出す。
「ざっきーどうしたん?」
「いや、漫画家ってどれくらい金貰えたんかなーって」
「どうしたんだ?
まぁ、多分400もねぇんじゃね?
結構アシスタントさんのお金も引かれるみたいだし、アニメもバルンプ発のやつならまだしも、深夜アニメみたいなところならコアなところのヲタクだっけ?その辺りしか見てないし」
「400か⋯⋯」
「おいおい」
よしが俺の顔を察したのか、天を仰いだ。
「マジでやる気なのか?漫画だぞ?
相手は未知数だぜ?」
「いや、俺のやってるゲームのコミュニティでさ、漫画を描いてるやつがいるんだよ。
んで、生活に困ってるんだと」
「困ってるやつがゲームなんてやってるのか?」
「まぁな。でも、創作活動をやってる奴ってどっかイカれてねぇ?」
「天才ってみんなどっかイカれてるって話はよく聞くしそうか」
「それに日本は将来アニメ大国だぜ?
ただ、環境が悪かっただけだ」
そう。研究と一緒だ。
黒かっただけ。
自分たちさえ良ければいいって奴らが大量に湧いていただけだから、俺が補填してやれば、気付けばみんな円盤買って続編とか出してくれそうじゃんね?
「そんなもんなのかねぇ」
「そんなもんさ。
よっし。三年1億っつったら──」
「はぁ!?マジで言ってんの!?」
「あぁ。
そんくらい払えば、命賭けてくる奴が集まるだろ」
アルケミの看板で募集させれば、ありえないくらい広まるだろう。
「あとは素人の奴らでも、大量の漫画家を目指している連中を集めて切磋琢磨できる環境だな」
「ま、マジだ」
「言ったろ?この国を最強にするって」
「マジでざっきーならやりそうだわ」
「おう、そんじゃまたな」
「またあとで!」
と、教室に入る。
だが、その空気は一月前と全く一緒だ。
というより、あの時より異常なモノを感じる。
「ん?」
おー。
おなごたちのお綺麗オーラが凄まじく整っておる。
「神村、おはよー」
「い、伊崎くんおはよう!」
「これ」
鞄からエリクサーの小瓶を渡す。
「え!? こ、これ」
「気にすんな。
祈祷師に必要そうなのを頼んどいた」
「あ、ありがと⋯⋯!」
「いいって。
いつも弁当作ってもらってるからそのお礼だ」
まずい。視線が集まり過ぎだ。
これ逆効果だったのか?
コイツらにとっては金や何かあげたところで喜ばないと思ったから価値が合うものを送っただけなんだがな。
*
「くそが!」
吸いかけの煙草を投げているのは草薙。
下っ端が数人立って護衛としている中、草薙は片膝を立てて何やら叫び散らかしている。
「兄貴、どうしたんですか?」
「あぁ?負けてんだよ」
「負け⋯⋯?」
草薙はスマホの画面を見せる。
「あー、確か喧嘩独尊でしたっけ?」
「あぁそうだ。
部下の奴らと始めて結構良い線行ったんだよ。
だけどこの"天上天下俺が独尊"っていうチームが強すぎて毎日挑んでんだが、全く勝てる気がしねぇ」
部下の一人が画面に書かれてあるレベルを見てドン引きである。
「えぇっ?リーダー256!?
ソイツ人間ですか!?」
「だろ!?俺なんて気合い入れて191だぜ?
バケモンかよ。
ランキング一位、しかもチームランキングも一位だしよ。
⋯⋯ふぅ。
ん?てかイベントも現時点で一位だぞ」
「ヤバイっすね」
「俺なんて1億は突っ込んだのに」
草薙は下敷きになっている今日の徴収相手の顔を蹴り飛ばし、ストレス発散をするのだった。
ーーー
今日のあとがき!
そろそろやつが顔を出すかも?
そうだ、今日も夢を見ました。
仲の良い3人組でいて、働いてる感じ。
客かな?そこでうちの一人の女の子が盗撮されてた。
なんとかしてその被害を止めることに成功したんだけど、その加害者達が言う訳。
「お前もやってたじゃん」って。
最初に何言ってるか分からなくて、聞いてると、俺と女の子、そんでもう一人いた男が実は盗撮していたらしく。
突っ込んだら逆ギレされた。
んで、作者バチ切れ。
「お前ぇがやるんじゃねぇよ!」って。
現実じゃ怒らないけど、夢で初めてブチ切れた。
なんやこの夢。
オラぼっちなのに(笑)
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