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世界征服編
海外だってさ
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「伊崎さん準備できました?」
「あぁ。死にそうだ」
憂鬱だ。いや、でも案外そうでもないのか?
振り返ると全員があくびしている。
早朝の4時。
俺達はプライベート飛行機クンで海を渡るらしい。
「はーい、乗りますよー」
乗り込んですぐに俺は窓の外を見る。
「シートベルト付けましたかー」
「うーい」
きっかけはエリックからのメッセージだ。
"頼む!うちの開発チームを覗きに来てくれ!"
⋯⋯こういうモノだった。
詳しく訳を聞くと、どうやら日本チームの精密さや仕事の効率ぶりに差がありすぎて、色々と問題が生じているとの報告を貰ったことが始まり。
最初は別に行くつもりなんて毛頭なかったのだが、俺的には海外美女という身内の単語に囚われて即断した。
何故か周りには飽きられているのだが。
いや良いだろ。何がいけないんだ。
キチンと釣られているんだから偉いだろ。
「石田、海外美女はいっぱいだな」
「俺、彼女いるんで」
隣でドヤ顔を決めている奴なのだが、手元の待ち受けは綺麗に海外美女である。
「可哀想に」
「変な性格が移ったんです。
誰のせいですかね?」
いやコントロールしてもらって。
「伊崎さんのご両親も連れていけたらと思いましたが」
「うちには海外に興味ある人間が一人もおらん」
面白いくらい海外に興味がないからな。
行きたいとこないのと聞いたら温泉と答えるくらいには全く興味ゼロだ。
今は金もあるし、権力もあるから好きなところを連れていけるんだがなぁ。
南や拳哉も興味なさそうだから面白い。
まぁ、期間は長くなりそうだ。
学校には休学届けもしっかり出しているから問題はない。
最悪そのまま卒業も構わんと言ってあるし。
「お前荷物はほとんどあるよな?」
「勿論です。結構長い感じがしたんで」
「やっぱり石田もそう思うか?」
「⋯⋯はい。俺的には悪くないですが。
事業はメールでのやり取りだけになるんで」
「そうか。
なら、今まで頑張った分の休暇と思って過ごせ」
「休めるといいんですがねぇ」
「ん?」
「どうせ伊崎さんですし?
なんかこっちでも問題起こしそうなんで」
「そりゃ否定はせん。
だが、とりあえずお前らの最優先事項はそこ二人のガキの面倒だ」
「うわー!飛行機だー!」
「ねぇお兄ちゃん!空飛んでるよ!」
「わ、分かってる!落ち着け」
銀もかなり頑張ってるな。
まぁ、今回のパターンで一番疲れるのはアイツか。
「でも、お前の手料理が食えなくなるのはしんどいな」
「伊崎さんって本当飯は褒めてくれますよね」
「事実だからな」
本当こいつの飯は一流だからな。
魔法を使わなくても美味いのは日本だけかもだが。
「どんくらい掛かりそうだ?」
「一応10時間くらいを想定しているらしいです」
「10?まじかよ。さっさと寝るぞ」
「え?」
やってられるか。
さっさと寝るんだ。
*
「あー頭がぼうっとするわ」
「大将、吐いてくる」
え?アイツ乗り物に弱いタイプかよ。
「石田、付いて行ってやれ。
ガキ二人は俺が面倒見る」
「了解っす」
審査はやらんといけないから先に済ませる。
通訳がいるからしっかり受け答え。
(本当だろうな?)
まぁ、聴力強化されているから何を言ってるのかは分かる。
(企業として来てるんだ)
(日本からだったか?)
そんでやたら長い。
俺のところだけじゃねぇの?
「⋯⋯⋯⋯」
それに、俺の方を見ては上から下までジロジロ眺めては、何かありそうな不敵な笑みすら見せてくる。
(行っていい)
「伊崎さん、これで終わりです!」
「そうか。
アイツなんなんだ?本当に審査官か?」
「え?ここはこういう人間がかなり多いですよ?」
なら、俺の考え過ぎか。
「いや、差別的なものでもないのか?」
「何か気になることが?」
見えた感情がな。
なんだ?敵意ではないが、疑惑?
「いやいい。気のせいだ」
まぁいいだろう。その内慣れる。
「鈴、アメリカは初めてか。俺もだが」
「うん!大地もだよね!」
「そう!」
「ここはサンフランシスコってところで、結構色々あるところらしい」
「「楽しい?」」
「楽しいだろうな。
だが俺との約束を守ってほしい。いいか?」
無言で頷く二人。
俺は二人の目線までしゃがむ。
「日本は何もなかったと思うが、こっちでは大人に付いていくな。
二人をさらうのが目的な大人がいる」
「そうなの?」
「あぁ。
絶対に守ってほしいのは、龍司、お兄ちゃん、俺、あとは二人が知ってる人間が2人以上いないところに行かないこと。
いいな?」
「「うん!」」
満面の笑みを浮かべる二人の頭に手をおいて立ち上がる。
「よし。そんじゃあ行くぞ」
小刻みに頷いて、二人を連れて俺は飛行場の中を巡る。
「デカイ絵があるよ!」
端から端まで描かれている。
晩餐会らしき雰囲気の絵だったり、抽象画だったり、町並みだったり。
様々な絵が並んでいて思わず二人と一緒に見上げていた。
しばらくして近くにあるカフェに寄って、二人はオレンジジュースを飲みながら俺はコーヒー。
日本とはまた違う⋯⋯というか、うめぇな。
「ブリトーだってよ」
「お肉美味い!」
「食べないの?」
俺が食べないことに不安を覚えているらしい。
齧りながら俺を見上げてる。
「ふっ、そうだな⋯⋯俺もなんか食べようかな」
メニューを捲る。
でも別に夜ご飯もあるし、具体的な仕事は明日からだから、なんか食べるか。
「あー!いた!」
「ん?」
振り返ると石田と顔色が死んでいる銀。
「おぉ、一応メールは送ったぞ」
「あっ!本当でした!すみません!」
「いいって。とりあえず他は?」
「あー、ひとまずエリックの秘書とホテルマンが既に集まって待ってますよ」
⋯⋯ハンバーガーはお預けかな。
「二人も飲み終わったみたいだし、行くか」
海外って言っても、外に出なきゃあまり日本とは変わらんな。
「あぁ。死にそうだ」
憂鬱だ。いや、でも案外そうでもないのか?
振り返ると全員があくびしている。
早朝の4時。
俺達はプライベート飛行機クンで海を渡るらしい。
「はーい、乗りますよー」
乗り込んですぐに俺は窓の外を見る。
「シートベルト付けましたかー」
「うーい」
きっかけはエリックからのメッセージだ。
"頼む!うちの開発チームを覗きに来てくれ!"
⋯⋯こういうモノだった。
詳しく訳を聞くと、どうやら日本チームの精密さや仕事の効率ぶりに差がありすぎて、色々と問題が生じているとの報告を貰ったことが始まり。
最初は別に行くつもりなんて毛頭なかったのだが、俺的には海外美女という身内の単語に囚われて即断した。
何故か周りには飽きられているのだが。
いや良いだろ。何がいけないんだ。
キチンと釣られているんだから偉いだろ。
「石田、海外美女はいっぱいだな」
「俺、彼女いるんで」
隣でドヤ顔を決めている奴なのだが、手元の待ち受けは綺麗に海外美女である。
「可哀想に」
「変な性格が移ったんです。
誰のせいですかね?」
いやコントロールしてもらって。
「伊崎さんのご両親も連れていけたらと思いましたが」
「うちには海外に興味ある人間が一人もおらん」
面白いくらい海外に興味がないからな。
行きたいとこないのと聞いたら温泉と答えるくらいには全く興味ゼロだ。
今は金もあるし、権力もあるから好きなところを連れていけるんだがなぁ。
南や拳哉も興味なさそうだから面白い。
まぁ、期間は長くなりそうだ。
学校には休学届けもしっかり出しているから問題はない。
最悪そのまま卒業も構わんと言ってあるし。
「お前荷物はほとんどあるよな?」
「勿論です。結構長い感じがしたんで」
「やっぱり石田もそう思うか?」
「⋯⋯はい。俺的には悪くないですが。
事業はメールでのやり取りだけになるんで」
「そうか。
なら、今まで頑張った分の休暇と思って過ごせ」
「休めるといいんですがねぇ」
「ん?」
「どうせ伊崎さんですし?
なんかこっちでも問題起こしそうなんで」
「そりゃ否定はせん。
だが、とりあえずお前らの最優先事項はそこ二人のガキの面倒だ」
「うわー!飛行機だー!」
「ねぇお兄ちゃん!空飛んでるよ!」
「わ、分かってる!落ち着け」
銀もかなり頑張ってるな。
まぁ、今回のパターンで一番疲れるのはアイツか。
「でも、お前の手料理が食えなくなるのはしんどいな」
「伊崎さんって本当飯は褒めてくれますよね」
「事実だからな」
本当こいつの飯は一流だからな。
魔法を使わなくても美味いのは日本だけかもだが。
「どんくらい掛かりそうだ?」
「一応10時間くらいを想定しているらしいです」
「10?まじかよ。さっさと寝るぞ」
「え?」
やってられるか。
さっさと寝るんだ。
*
「あー頭がぼうっとするわ」
「大将、吐いてくる」
え?アイツ乗り物に弱いタイプかよ。
「石田、付いて行ってやれ。
ガキ二人は俺が面倒見る」
「了解っす」
審査はやらんといけないから先に済ませる。
通訳がいるからしっかり受け答え。
(本当だろうな?)
まぁ、聴力強化されているから何を言ってるのかは分かる。
(企業として来てるんだ)
(日本からだったか?)
そんでやたら長い。
俺のところだけじゃねぇの?
「⋯⋯⋯⋯」
それに、俺の方を見ては上から下までジロジロ眺めては、何かありそうな不敵な笑みすら見せてくる。
(行っていい)
「伊崎さん、これで終わりです!」
「そうか。
アイツなんなんだ?本当に審査官か?」
「え?ここはこういう人間がかなり多いですよ?」
なら、俺の考え過ぎか。
「いや、差別的なものでもないのか?」
「何か気になることが?」
見えた感情がな。
なんだ?敵意ではないが、疑惑?
「いやいい。気のせいだ」
まぁいいだろう。その内慣れる。
「鈴、アメリカは初めてか。俺もだが」
「うん!大地もだよね!」
「そう!」
「ここはサンフランシスコってところで、結構色々あるところらしい」
「「楽しい?」」
「楽しいだろうな。
だが俺との約束を守ってほしい。いいか?」
無言で頷く二人。
俺は二人の目線までしゃがむ。
「日本は何もなかったと思うが、こっちでは大人に付いていくな。
二人をさらうのが目的な大人がいる」
「そうなの?」
「あぁ。
絶対に守ってほしいのは、龍司、お兄ちゃん、俺、あとは二人が知ってる人間が2人以上いないところに行かないこと。
いいな?」
「「うん!」」
満面の笑みを浮かべる二人の頭に手をおいて立ち上がる。
「よし。そんじゃあ行くぞ」
小刻みに頷いて、二人を連れて俺は飛行場の中を巡る。
「デカイ絵があるよ!」
端から端まで描かれている。
晩餐会らしき雰囲気の絵だったり、抽象画だったり、町並みだったり。
様々な絵が並んでいて思わず二人と一緒に見上げていた。
しばらくして近くにあるカフェに寄って、二人はオレンジジュースを飲みながら俺はコーヒー。
日本とはまた違う⋯⋯というか、うめぇな。
「ブリトーだってよ」
「お肉美味い!」
「食べないの?」
俺が食べないことに不安を覚えているらしい。
齧りながら俺を見上げてる。
「ふっ、そうだな⋯⋯俺もなんか食べようかな」
メニューを捲る。
でも別に夜ご飯もあるし、具体的な仕事は明日からだから、なんか食べるか。
「あー!いた!」
「ん?」
振り返ると石田と顔色が死んでいる銀。
「おぉ、一応メールは送ったぞ」
「あっ!本当でした!すみません!」
「いいって。とりあえず他は?」
「あー、ひとまずエリックの秘書とホテルマンが既に集まって待ってますよ」
⋯⋯ハンバーガーはお預けかな。
「二人も飲み終わったみたいだし、行くか」
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