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世界征服編
閑話:なんでこの人がモテるかが分かった瞬間
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『ねぇえーりー』
「はぁ。分かった分かった。
彼氏が出来ないって話でしょ?」
『あれぇー?
衣里に話したっけー?』
「6回目だから、その話」
私には、数は多くないが友達と呼べる人間がいる。
それがこの一人、安藤ちゃんだ。
2個下なのだが、気が合って今でも連絡をとっている。
『衣里だってさ?
今給料良いんでしょ?』
「まぁ、内容が内容だしねぇ」
『やっぱり意味分かんないくらいジジイだったりするの?』
ーーもっと?
"お願い"
頭がフリーズ。
やめて、今思い出させないで。
過ぎってしまう。
自分がめちゃくちゃヤバい奴だって自覚しなければならないのだから。
『衣里ー?そうやって隠そうとしてるー!』
「ごっ⋯⋯ぁごめんってば!」
『なんだー?
私だって1回だけお試しでやったことあるけど、碌な人間じゃなかったぞ!』
「ま、まぁ?
跡取り息子とかよ」
『うわ、性獣な時期かー。
それはそれで大変か』
ーーなに?まだしたいの?
ーーはは、最初の頃が懐かしいね。
今じゃこんな甘e⋯⋯
『衣里?なんか近くの壁が壊れた音がしたけど』
「ふぅ、ふぅ⋯⋯な、なんでもない!!」
私は年下好きじゃない!
私は違う!普通だ!普通!
やめろー!!
ミルクティーでも飲んで⋯⋯
ーーあれ?
衣里ミルクティー苦手じゃなかった?
『衣里?』
手を伸ばした先のペットボトルを眺めて、自分の瞼がピクピクしていることに気づき、私の顔は真っ赤だ。
「本当!何でもないから!!」
嫌よ!
自分が年下で満足してるなんて!!
それで幸せとか思ってる自分がいるのも、今までの自分の人生が間違ってるみたいに思っちゃう自分も。
⋯⋯今が、人生で一番輝けて幸せだなんて身体が思ってるのが!
『そー?ならいいんだけどさ。
衣里は結婚しないの?』
⋯⋯なんで。
なんでさっきからクリーンヒット連発してくるのよ!
この後輩は!
ーー衣里、結婚は?
"イイ男が⋯⋯で、出来たらかな?"
ーー衣里みたいな女を射止めるのは大変そうだなぁ
"え?なんでよ。私なんて、誰にでも股を開くような⋯⋯
ーーなんだよ。
恥じてるの?俺は良いと思うけどな。
でも、俺で満たされた時に元カレとか過るとちょっと嫌かも、確かに
"そ、そんなことないから"
ーーえ?
『衣里?なんか大丈夫?』
「はぁ⋯⋯ハァ⋯⋯はぁ」
あの変態、絶妙に上手いのよ!
そういうところが!
『そうー。まず彼氏なんだよねぇー』
「そ、そうね。
どんな男が良いのよ」
『やっぱハイスペじゃない?』
ハイスペ⋯⋯。
「が、学歴とか顔とかってこと?」
『うんー、顔が良くないと一緒には居れなくないー?
あとは身長は180ないと!
学歴も東工はないとねぇ?』
「あんまりそういうのは考えたことなかったかも」
『そりゃたんまり金持ってるんだからそうでしょー?
どう?誰かいい人近くにいない?』
思い浮かべる。
誰か。
ーー伊崎さーん!
ーー大将!
ーーあ、佐藤の姉貴!
「まともな男はいない。
少なくとも近くには」
『えー? 居てよー!』
「そもそもアンタの理想が高いからじゃないの?
もう三十路よ?女の価値なんてこっから下がっていく一方よ」
『でもー⋯⋯』
「20代の内に捕まえないからこうなるんでしょう?」
『っぐ!絶妙に痛い事を』
「賞味期限は計画的に使わないと」
『ぐへっ!』
と、電話をしていると。
「あ、もう時間だ。
また掛けるわね」
『えー?おっけー!』
明日も早いんだし。
*
次の日。
私は着替えながら安藤に言われた事を冷静に思い浮かべながら考える。
確かになぁ。
学歴が良くないと良い所に就職していないでしょうし、顔が良くないと出世は遠のくのはよく見る光景だ。
金を持っていても中身が良いとは限らないとはよく言う。
ハイスペだったらいいのだろうか?
私は結婚は自分から遠いものだと思ってたから深く考えたことなかったかも。
でも、折角だし。
「あ、衣里ー?」
最近は忙しそうだ。
朝イチだと大変だろうし、暇な午後の時間に私は訊ねてみた。
「相談が⋯⋯」
「ん?衣里が相談?珍しいじゃん」
なんで私よりも人生経験がない子供に聞いてるのよ。
って思っていても、不思議と聞きたくなる魅力というか発してるオーラというか。
「そうくんはどう思う?結婚て」
「結婚かぁ⋯⋯てかなに?結構曖昧じゃない?」
少し笑いながら言ってくる。
「うん。友達がさ」
私は折角ああやって聞いてくれたのだから、少しでも役に立てないかと経緯を説明した。
すると、なるほどねぇとミルクティーを飲みながら煙草を吸う。
「ふぅ⋯⋯そうねぇ。
人間、結構そこ難しいよなぁ」
「う、うん。やっぱりそうよね」
なんでだろう。
妙に答えてくれそうな迫力がある。
やっぱりそうくんは普通ではないってことを改めてよく分かる。
最近もここに住む女たちが定期的に人生相談をしているから。
評判はよく分かっている。
「アドバイスなんておこがましい事は言えんけど、これは俺の持論の一つでさ」
「うん、全然大丈夫」
「冷静に考えて⋯⋯そのお友達は顔が良い?」
「そこそこ?」
「んーじゃあ、学歴は?」
「普通より少し上回ってるくらいかしら」
「性格は?」
「良いとは言えないけど、裏表があまりないかも」
「なるほどね。
まぁ、今の質問は、自分にも当てはめるものの一つだ。
人は自分にないものを他人に求める。
金持ちが金ほしいなどと言うか?」
「言わないわ」
「容姿が良い奴が容姿を気にすると思うか?」
「しないわ」
「頭イイヤツは人と比べて悪い方を馬鹿にするか?」
「しないわ」
「そう。
つまり、自分にないものを欲しいと思うから条件に出してるわけだ。
そして、これが人生という長い時間における大事なもので、その欲しいものは願っている時には手に入らない」
「⋯⋯なんで?」
「手に入る瞬間は必ず来る。
だがそれは、ソイツがそれを手にするラインに至ったときだ」
なんとも言えない感情が回った。
哲学的な答え。
ハッキリ言って、17歳の回答とは思えない。
「人間は傲慢だ。
金持ちと結婚したいと思うのは自然なことだ。
面白い事に、それにすら理由がある。
つまり偶然は起きない。
しかし、結婚できる奴はいる。
なぜか?
条件に入ってないからだ。
金持ちなのは二の次。
きっと別の理由があって結婚してるはずだ。
少なくとも離婚しない奴らはそうだ。
それに、ハイスペなんて言うって事は自分から私は強欲で相手の事を考えず、私にはないものですと言ってるようなものだ。
これ逆にすると、自分より稼いでいて自分に甘く、可愛くて巨乳でいつでもヤラせてくれる女がいいって言ってる。
女から見て、中々だと思わないか?」
「た、たしかに」
「男女ともにそれが悪いわけではない。
話のタネとしては話すことも多いだろう。
ただ本気でそう思ってる女は特に多い。
だから助言としては、求めるなら自分がそのレベル帯に到達できる何かを持っているべきで、そしてそこには自分高めるという手段をとるのが一番手っ取り早い。
結論、偶然は起きず、ソイツが自分を高めた結果──叶う」
うん。安藤に言ってやろ。
多分泣くけど。
結構相談されるみたいだけど、なんでモテるのかが分かった気がする。
分かっていたことだけど、ライバルが多くなりそう。
「はぁ。分かった分かった。
彼氏が出来ないって話でしょ?」
『あれぇー?
衣里に話したっけー?』
「6回目だから、その話」
私には、数は多くないが友達と呼べる人間がいる。
それがこの一人、安藤ちゃんだ。
2個下なのだが、気が合って今でも連絡をとっている。
『衣里だってさ?
今給料良いんでしょ?』
「まぁ、内容が内容だしねぇ」
『やっぱり意味分かんないくらいジジイだったりするの?』
ーーもっと?
"お願い"
頭がフリーズ。
やめて、今思い出させないで。
過ぎってしまう。
自分がめちゃくちゃヤバい奴だって自覚しなければならないのだから。
『衣里ー?そうやって隠そうとしてるー!』
「ごっ⋯⋯ぁごめんってば!」
『なんだー?
私だって1回だけお試しでやったことあるけど、碌な人間じゃなかったぞ!』
「ま、まぁ?
跡取り息子とかよ」
『うわ、性獣な時期かー。
それはそれで大変か』
ーーなに?まだしたいの?
ーーはは、最初の頃が懐かしいね。
今じゃこんな甘e⋯⋯
『衣里?なんか近くの壁が壊れた音がしたけど』
「ふぅ、ふぅ⋯⋯な、なんでもない!!」
私は年下好きじゃない!
私は違う!普通だ!普通!
やめろー!!
ミルクティーでも飲んで⋯⋯
ーーあれ?
衣里ミルクティー苦手じゃなかった?
『衣里?』
手を伸ばした先のペットボトルを眺めて、自分の瞼がピクピクしていることに気づき、私の顔は真っ赤だ。
「本当!何でもないから!!」
嫌よ!
自分が年下で満足してるなんて!!
それで幸せとか思ってる自分がいるのも、今までの自分の人生が間違ってるみたいに思っちゃう自分も。
⋯⋯今が、人生で一番輝けて幸せだなんて身体が思ってるのが!
『そー?ならいいんだけどさ。
衣里は結婚しないの?』
⋯⋯なんで。
なんでさっきからクリーンヒット連発してくるのよ!
この後輩は!
ーー衣里、結婚は?
"イイ男が⋯⋯で、出来たらかな?"
ーー衣里みたいな女を射止めるのは大変そうだなぁ
"え?なんでよ。私なんて、誰にでも股を開くような⋯⋯
ーーなんだよ。
恥じてるの?俺は良いと思うけどな。
でも、俺で満たされた時に元カレとか過るとちょっと嫌かも、確かに
"そ、そんなことないから"
ーーえ?
『衣里?なんか大丈夫?』
「はぁ⋯⋯ハァ⋯⋯はぁ」
あの変態、絶妙に上手いのよ!
そういうところが!
『そうー。まず彼氏なんだよねぇー』
「そ、そうね。
どんな男が良いのよ」
『やっぱハイスペじゃない?』
ハイスペ⋯⋯。
「が、学歴とか顔とかってこと?」
『うんー、顔が良くないと一緒には居れなくないー?
あとは身長は180ないと!
学歴も東工はないとねぇ?』
「あんまりそういうのは考えたことなかったかも」
『そりゃたんまり金持ってるんだからそうでしょー?
どう?誰かいい人近くにいない?』
思い浮かべる。
誰か。
ーー伊崎さーん!
ーー大将!
ーーあ、佐藤の姉貴!
「まともな男はいない。
少なくとも近くには」
『えー? 居てよー!』
「そもそもアンタの理想が高いからじゃないの?
もう三十路よ?女の価値なんてこっから下がっていく一方よ」
『でもー⋯⋯』
「20代の内に捕まえないからこうなるんでしょう?」
『っぐ!絶妙に痛い事を』
「賞味期限は計画的に使わないと」
『ぐへっ!』
と、電話をしていると。
「あ、もう時間だ。
また掛けるわね」
『えー?おっけー!』
明日も早いんだし。
*
次の日。
私は着替えながら安藤に言われた事を冷静に思い浮かべながら考える。
確かになぁ。
学歴が良くないと良い所に就職していないでしょうし、顔が良くないと出世は遠のくのはよく見る光景だ。
金を持っていても中身が良いとは限らないとはよく言う。
ハイスペだったらいいのだろうか?
私は結婚は自分から遠いものだと思ってたから深く考えたことなかったかも。
でも、折角だし。
「あ、衣里ー?」
最近は忙しそうだ。
朝イチだと大変だろうし、暇な午後の時間に私は訊ねてみた。
「相談が⋯⋯」
「ん?衣里が相談?珍しいじゃん」
なんで私よりも人生経験がない子供に聞いてるのよ。
って思っていても、不思議と聞きたくなる魅力というか発してるオーラというか。
「そうくんはどう思う?結婚て」
「結婚かぁ⋯⋯てかなに?結構曖昧じゃない?」
少し笑いながら言ってくる。
「うん。友達がさ」
私は折角ああやって聞いてくれたのだから、少しでも役に立てないかと経緯を説明した。
すると、なるほどねぇとミルクティーを飲みながら煙草を吸う。
「ふぅ⋯⋯そうねぇ。
人間、結構そこ難しいよなぁ」
「う、うん。やっぱりそうよね」
なんでだろう。
妙に答えてくれそうな迫力がある。
やっぱりそうくんは普通ではないってことを改めてよく分かる。
最近もここに住む女たちが定期的に人生相談をしているから。
評判はよく分かっている。
「アドバイスなんておこがましい事は言えんけど、これは俺の持論の一つでさ」
「うん、全然大丈夫」
「冷静に考えて⋯⋯そのお友達は顔が良い?」
「そこそこ?」
「んーじゃあ、学歴は?」
「普通より少し上回ってるくらいかしら」
「性格は?」
「良いとは言えないけど、裏表があまりないかも」
「なるほどね。
まぁ、今の質問は、自分にも当てはめるものの一つだ。
人は自分にないものを他人に求める。
金持ちが金ほしいなどと言うか?」
「言わないわ」
「容姿が良い奴が容姿を気にすると思うか?」
「しないわ」
「頭イイヤツは人と比べて悪い方を馬鹿にするか?」
「しないわ」
「そう。
つまり、自分にないものを欲しいと思うから条件に出してるわけだ。
そして、これが人生という長い時間における大事なもので、その欲しいものは願っている時には手に入らない」
「⋯⋯なんで?」
「手に入る瞬間は必ず来る。
だがそれは、ソイツがそれを手にするラインに至ったときだ」
なんとも言えない感情が回った。
哲学的な答え。
ハッキリ言って、17歳の回答とは思えない。
「人間は傲慢だ。
金持ちと結婚したいと思うのは自然なことだ。
面白い事に、それにすら理由がある。
つまり偶然は起きない。
しかし、結婚できる奴はいる。
なぜか?
条件に入ってないからだ。
金持ちなのは二の次。
きっと別の理由があって結婚してるはずだ。
少なくとも離婚しない奴らはそうだ。
それに、ハイスペなんて言うって事は自分から私は強欲で相手の事を考えず、私にはないものですと言ってるようなものだ。
これ逆にすると、自分より稼いでいて自分に甘く、可愛くて巨乳でいつでもヤラせてくれる女がいいって言ってる。
女から見て、中々だと思わないか?」
「た、たしかに」
「男女ともにそれが悪いわけではない。
話のタネとしては話すことも多いだろう。
ただ本気でそう思ってる女は特に多い。
だから助言としては、求めるなら自分がそのレベル帯に到達できる何かを持っているべきで、そしてそこには自分高めるという手段をとるのが一番手っ取り早い。
結論、偶然は起きず、ソイツが自分を高めた結果──叶う」
うん。安藤に言ってやろ。
多分泣くけど。
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