【1/20本編堂々完結!】自力で帰還した錬金術師の爛れた日常

ちょす氏

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世界征服編

仮の真実

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 『結論から言う。
 私の導き出した答え──』

































 アンタのご両親は本当のご両親ではない』

 「⋯⋯っ」

 こんなにも胃が痛いのは一体いつぶりだろうか。

 『一先ず言えるのはコレだね。
 それでそこに至った理由についてだけどねぇ』
 
 と、どっかに紙を取りに行ってはまた口に出す。

 『これは命式、手相、アンタと最初に話した時、いくつか浮かんだことでもあったんだけどねぇ?

 一番納得感があるのは、命式と手相。

 命式で調べると、ご両親の生年月日とアンタの生年月日が親子のモノではないと普通の占い師でも分かる。

 それに、人相的にも全く似ていない。
 今までなかったかい?自分だけこの中で全く似てないって』
 
 
 ーー俺だけ似てないな


 「何度も思った記憶がある」

 『だと思ったさ。
 それに、貰った写真から出ている波動もアンタの持つ力とご両親のモノが違う』

 「写真から見えるのか?
 それに、モノが違うって?」

 『このレベルになると嫌でも見えちゃうのさ。

 モノが違うってのはねぇ、アンタが強すぎてご両親が弱過ぎるって意味だ。

 アンタは相当強力なご両親から産まれてるはずだよ?』

 全く信じられない。
 だが、この婆さんは基本外さない。

 だからこそ困る。
 
 「他には?」

 『手相関連で行くと、明確に愛情不足と縁が薄い、血縁関係って具体的だった。

 これが私がこの時感じた違和感の正体さね。
 
 両親がいるのに愛情不足なんざ⋯⋯こんな肝っ玉強い男の子がそんな事になるかね?と。

 他にも可能性があるけど、縁が薄いことや強制的に離れるという意味も考えると普通じゃ考えづらい。

 ハニトラか何かしらで失うとかと思うけど愛情不足とは程遠い。

 よって私の回答としてはこうなる。
 それに、両親の運気的に、アンタが14,5くらいで凶殺が出てる』

 「なるほど、色々追いつかないな」

 俺の両親が、違う。
 この意味はデカイ。

 『そんで次、違和感だった最後だけどね』

 「あぁ」
  
 『名前も違う可能性がある。
 これも似た理由さね。

 運命と手相、命式が全部めちゃくちゃだったのさ。

 だから最初何から突っ込めばいいかわからなかったけど、コレで私の中では消化できたね。

 多分、何かしら複雑な理由があるんだろうねぇ』

 「⋯⋯全部、仮だったのか?俺は」

 『⋯⋯なに。
 アンタ、そんな事考える人種じゃないだろうに』

 自分の笑みを見透かされ、俺は皮肉る。

 「黙ってろお姉様」

 『キャハッ!アンタはそっちだよ。
 他にも必要なことはあるかい?』

 「今、華国に両親が向かってる。
 何故だかざっくり分かるか?」

 そう。俺が頼ったのは主にここだ。

 『んー⋯⋯。
 これはもうほとんどわかってる。
 恐らく前も言ったけど、最も深い縁。
 これが関係してるね。

 これは私の予想だけどね?
 多分華国に何かしら重要なモノが眠ってる。
 両親か、それともそれに連なる何か』

 「⋯⋯ありがとう、お姉様」

 『料金はいつものロッカーにねぇ!』

 「キッチリ良い値で入れとく」

 終了をタップして枕に投げ捨てる。

 「リビ、俺ホンマに悪魔王なのかもしれん」

 「え?そうなの?」

 「あぁ」
 
 違和感。
 昔からあった。

 俺だけ何か違うような感覚。
 だが。

 「本当かどうかなんて関係ないわな」

 「ん?」

 「俺の家族であることには変わらん。
 ⋯⋯そうだよな」

 俺が何だろうと、両親がなんだろうと。


 ーーお兄ぃ!
 ーー湊翔!
 ーーそーちゃん!またおいで!
 ーーお兄ちゃん!また遊ぼ!


 「ふっ」

 「どうしたの?ご主人」

 「今しかない」

 そうだ。

 「今しかない時間。
 俺は──」

 夢に見る。
 向こうにいたときだ。

 浮かぶのは全員でご飯をあのリビングで笑いながら食べている光景。

 そうだ。
 俺は、あの空間を作りたくて帰ってきたんだから。

 「さて──」

 後は、俺の腹が据わったかどうかだ。

 ベッドから立ち上がり、テルテルエリクサーを10本取りだして一気飲み。

 「ァァッ、相変わらずキチィぜ」

 「私、どうすればいい?」

 さっさと終わらせるか。

 「そのまま護衛を頼めるか?
 俺は、やるべきことをさっさとやってくる」

 「わかったわ!」

 リビは空間捻じ曲げては消える。
 
 そして俺は。

 「さっ。行こうか」

 





 「結界は出来たな」

 音、匂い、爆風。
 全てをどうにでもすることができる結界。

 付与魔法でもあるが、そんな事は今どうでもいいか。

 「あ、あのっ!!」

 振り返ると、200人以上のアジア人。

 「ふっ、そこに金があるだろう?
 それ持ってさっさと失せろ」

 「で、でも!華国語喋れるじゃない?」

 「日本人だ。
 まぁ、カルトだったって事にして、ここでの事は忘れろ」

 泣いてるやつもいる。
 絶望していた奴もいる。
 無気力な奴も。

 「ほら、行け」

 振り返らず、ただ俺は命令して、上空へと転移する。

 「アレイスター。
  どのアレイスターか知らねぇが」

 つまり、いつでも臨戦体制ってわけだ。

 後は──俺の一言であり、覚悟だ。

 「⋯⋯今の俺でいけるかわからねぇ。
 だが、もう後戻りは出来んな」

 夜空は輝く。
 白く、丸く、美しく。

 満月をバックに、いつも通り──両手をポケットに突っ込んだまま。

 「我は許さぬ。
 我は我以上の不遜な態度を許さぬ。
 我は平等であり星そのもの故、星を語る者を許しはしない。

 我は滅する。
 我は星の怒りを体現する。
 我は裁きを下す。

 星の燿よ、満ちよ。































 星霜──星降る天の星雷エリシオンイザベル
 
 不協和音が教会のみを白く照らす。
 
 焼け焦げた音。
 目の前で散りゆく光景を眺めながら、俺は見上げる。

 「アレイスター、見ているのだろう?
 俺はここに──ケルビン・アルファル・ディア・アウグスベルファウスは帰還し、お前と戦う覚悟は出来たぞ。

 お前はどうだ?アレイスター」
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