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世界征服編
両親
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"まもなく華国に到着します"
⋯⋯いつぶりだろう。
此処に戻ってくるのは。
「ねぇ、パパ?」
「どうした?南」
「お兄ぃも一緒に連れて行けばよかったじゃん~。
折角家の為に頑張ってくれてるのにー」
「そう言わないのよみーちゃん?
そーちゃんは今や裏で世界の中でも活躍してる凄い兄なのよ?
少しは拳哉を見習ったらどうなの?」
「静音。あまり言うな。
折角旅行に来れたんだから」
そう言うと静音は少しムクッとしてそっぽ向きながら、ウナチップスを食べ出している。
四角い小窓から見える華々しい高層建造物。
一体どれくらいぶりだろうか。
──懐かしみのある地に来たのは。
加えて──"敵地"に来たのは。
そして、これから湊翔を守ってもらう為に交渉もしないといけない。
「あなた?」
「そんな顔をするな。
俺が必ず話をつけるから」
静音たちの機嫌をとり、俺はまた建造物群を眺める。
「⋯⋯⋯⋯」
"覇旬!お前分かってるのか!?"
ーーあ?
天才の俺にとってはこんなもん楽勝だよ!
"じゃあなんで⋯⋯天才のお前が、こんなザマになっちまうんだよ"
ーーちったぁ良い顔するようになったじゃねぇの吉伸。
"笑ってねぇで言えよ!
なんで天才のお前がこんな事になってんのかって!"
ーー吉伸。
"なんだよ、てめぇ"
ーー天才で、イケメンの俺様から頼みがある。
"ふざけんな。さっさと治せ。
天才なら自分でこなせよ"
ーーハッ。言ったよな?
"何が"
ーー俺の能力は飛ぶ事だって
"そんなのオマケだろ?
お前なんてゲームのパラメーターにしたらオールMAXみたいな気持ちの悪いやつじゃねぇかよ。
秦家の美女と、結婚するんだろ?"
ーーふっ。
そんなこたぁいいんだよ。
俺らの代ではアレを滅する事は出来ねぇよ。
"アレイスターだろ?
あいつら⋯⋯"
「パパ!何してるの?早く行くよ!!」
「ん?あぁ」
*
「パパ!?」
南が驚くのも無理ないか。
「南、乗りなさい」
「な、何よ、そんな難しい顔してさ!」
今までの家の状態からすれば、リムジンにメイド、執事がお迎えに来るなんて思っても見なかっただろうから。
「吉伸様、お久しゅうございます」
「お前の顔を見るのは10年以上ぶりか?婉清」
ミラー越しに鼻で笑われる。
「吉伸、」
「詳しい話はあとにしよう」
南や拳哉の前で話す事じゃない。
「パパが何か隠してる!」
「そうだそうだー!」
「隠してるわけじゃないんだ。
ただ、物騒な話になりそうだからね」
「⋯⋯⋯⋯」
静音はだんまりするしかないだろう。
あの時、黙って見る事しか出来なかったんだから。
リムジンはそのまま、ある建物の中へ入っていく。
「吉伸、子供たちを案内させるわよ?」
「あぁ。頼む」
「はーい二人ともこっちよ」
「え?パパは?」
「拳哉、私達は要らない子なんだって」
「そんな事はないはずですよ!
きっと吉伸さんもさぞ嬉しそうですし!」
まぁ、華国とは言えど、俺達は今日──待遇としては客人だ。
滅多な目には遭わないだろう。
小さくなっていく子供たちを見送る。
「⋯⋯⋯⋯」
残った俺と静音を鋭い眼差しで見つめるのは婉清。
「んなことしても反撃する力なんてないのは知ってるだろう?」
「本当に無くなったのね。吉伸」
「そんな顔すんなよ。
お前のせいじゃないだろう?
というより、客人に対してこの仕打ちはあんまりだと思うが?」
「わ、わかってるわよ!」
肩を軽く殴られるが、3人一緒に並び歩くが婉清がやや少し先を歩いて先導する。
「電話の内容はバレてないでしょうね?」
「当たり前だ。
バレるような真似はしない。
一線を退いたからって癖はそう直らん」
というより。
もう⋯⋯10年以上も前なのか。
あの出来事は。
「なら良かった。
華国語が喋れなくなってたら引っぱたくところだったけど」
「あら」
静音の一言で婉清はゾッとしたように背筋を伸ばして首を横に振っては何もなかったかのように歩き直している。
「あ、っ、相変わらずのようね。静音も」
「えぇ。あなたも、随分色気づいたようね」
うひー。
女同士の会話ってのはどうにも慣れないな。
というより、昔から変わらんな⋯⋯この二人も。
特殊構造のエレベーターに乗り込み、出た先には、久方ぶりの圧力の数々を放つ──奴ら。
「懐遠」
「吉伸、まさか会えると思ってなかったぞ。
日本での暮らしはどうだ?」
「貧乏暮らしは長かったが、息子のお陰でなんとかな」
黒を基調としたラウンドテーブルの前に構成員が椅子を引っ張って待っている。
軽く会釈し、座りながら俺は答える。
「相変わらず品がないな。
だからお前はアイツに馬鹿にされるんだ」
"吉!!俺の唯一の友よ!"
「おォ、失った人間にしては──覇気が違うな?
吉伸」
「次覇旬を出したら──お前、ブチ殺すぞ」
「おぉ怖い怖い。
懐かしいよ。日本屈指の名家だった伊崎家。
今のお前らを昔の奴らが見たら、何て言うか」
超武闘派──"闘鬼"
村雨──"戦場の旋律"
伊崎吉伸。
伊崎静音。
奴らは立ち上がり、華国式の挨拶である握った拳をもう片方は掌で包み込む。
「「「「我ら一同秦派は華国への帰還を歓迎する」」」」
こうして見ると、俺も平和が好きだったかもしれない。
なぜなら、湊翔が作ってくれた平和がもう崩れるかもしれないんだから。
⋯⋯いつぶりだろう。
此処に戻ってくるのは。
「ねぇ、パパ?」
「どうした?南」
「お兄ぃも一緒に連れて行けばよかったじゃん~。
折角家の為に頑張ってくれてるのにー」
「そう言わないのよみーちゃん?
そーちゃんは今や裏で世界の中でも活躍してる凄い兄なのよ?
少しは拳哉を見習ったらどうなの?」
「静音。あまり言うな。
折角旅行に来れたんだから」
そう言うと静音は少しムクッとしてそっぽ向きながら、ウナチップスを食べ出している。
四角い小窓から見える華々しい高層建造物。
一体どれくらいぶりだろうか。
──懐かしみのある地に来たのは。
加えて──"敵地"に来たのは。
そして、これから湊翔を守ってもらう為に交渉もしないといけない。
「あなた?」
「そんな顔をするな。
俺が必ず話をつけるから」
静音たちの機嫌をとり、俺はまた建造物群を眺める。
「⋯⋯⋯⋯」
"覇旬!お前分かってるのか!?"
ーーあ?
天才の俺にとってはこんなもん楽勝だよ!
"じゃあなんで⋯⋯天才のお前が、こんなザマになっちまうんだよ"
ーーちったぁ良い顔するようになったじゃねぇの吉伸。
"笑ってねぇで言えよ!
なんで天才のお前がこんな事になってんのかって!"
ーー吉伸。
"なんだよ、てめぇ"
ーー天才で、イケメンの俺様から頼みがある。
"ふざけんな。さっさと治せ。
天才なら自分でこなせよ"
ーーハッ。言ったよな?
"何が"
ーー俺の能力は飛ぶ事だって
"そんなのオマケだろ?
お前なんてゲームのパラメーターにしたらオールMAXみたいな気持ちの悪いやつじゃねぇかよ。
秦家の美女と、結婚するんだろ?"
ーーふっ。
そんなこたぁいいんだよ。
俺らの代ではアレを滅する事は出来ねぇよ。
"アレイスターだろ?
あいつら⋯⋯"
「パパ!何してるの?早く行くよ!!」
「ん?あぁ」
*
「パパ!?」
南が驚くのも無理ないか。
「南、乗りなさい」
「な、何よ、そんな難しい顔してさ!」
今までの家の状態からすれば、リムジンにメイド、執事がお迎えに来るなんて思っても見なかっただろうから。
「吉伸様、お久しゅうございます」
「お前の顔を見るのは10年以上ぶりか?婉清」
ミラー越しに鼻で笑われる。
「吉伸、」
「詳しい話はあとにしよう」
南や拳哉の前で話す事じゃない。
「パパが何か隠してる!」
「そうだそうだー!」
「隠してるわけじゃないんだ。
ただ、物騒な話になりそうだからね」
「⋯⋯⋯⋯」
静音はだんまりするしかないだろう。
あの時、黙って見る事しか出来なかったんだから。
リムジンはそのまま、ある建物の中へ入っていく。
「吉伸、子供たちを案内させるわよ?」
「あぁ。頼む」
「はーい二人ともこっちよ」
「え?パパは?」
「拳哉、私達は要らない子なんだって」
「そんな事はないはずですよ!
きっと吉伸さんもさぞ嬉しそうですし!」
まぁ、華国とは言えど、俺達は今日──待遇としては客人だ。
滅多な目には遭わないだろう。
小さくなっていく子供たちを見送る。
「⋯⋯⋯⋯」
残った俺と静音を鋭い眼差しで見つめるのは婉清。
「んなことしても反撃する力なんてないのは知ってるだろう?」
「本当に無くなったのね。吉伸」
「そんな顔すんなよ。
お前のせいじゃないだろう?
というより、客人に対してこの仕打ちはあんまりだと思うが?」
「わ、わかってるわよ!」
肩を軽く殴られるが、3人一緒に並び歩くが婉清がやや少し先を歩いて先導する。
「電話の内容はバレてないでしょうね?」
「当たり前だ。
バレるような真似はしない。
一線を退いたからって癖はそう直らん」
というより。
もう⋯⋯10年以上も前なのか。
あの出来事は。
「なら良かった。
華国語が喋れなくなってたら引っぱたくところだったけど」
「あら」
静音の一言で婉清はゾッとしたように背筋を伸ばして首を横に振っては何もなかったかのように歩き直している。
「あ、っ、相変わらずのようね。静音も」
「えぇ。あなたも、随分色気づいたようね」
うひー。
女同士の会話ってのはどうにも慣れないな。
というより、昔から変わらんな⋯⋯この二人も。
特殊構造のエレベーターに乗り込み、出た先には、久方ぶりの圧力の数々を放つ──奴ら。
「懐遠」
「吉伸、まさか会えると思ってなかったぞ。
日本での暮らしはどうだ?」
「貧乏暮らしは長かったが、息子のお陰でなんとかな」
黒を基調としたラウンドテーブルの前に構成員が椅子を引っ張って待っている。
軽く会釈し、座りながら俺は答える。
「相変わらず品がないな。
だからお前はアイツに馬鹿にされるんだ」
"吉!!俺の唯一の友よ!"
「おォ、失った人間にしては──覇気が違うな?
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「おぉ怖い怖い。
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今のお前らを昔の奴らが見たら、何て言うか」
超武闘派──"闘鬼"
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伊崎静音。
奴らは立ち上がり、華国式の挨拶である握った拳をもう片方は掌で包み込む。
「「「「我ら一同秦派は華国への帰還を歓迎する」」」」
こうして見ると、俺も平和が好きだったかもしれない。
なぜなら、湊翔が作ってくれた平和がもう崩れるかもしれないんだから。
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