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世界征服編
秦<2>
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今でも忘れない。
言葉は汚くなるだろうが、神功覇旬とかいう生きるバグとも呼べる遺伝子の暴力を。
神功一族。
歴史は西暦200年くらいの話で、生まれてから陰陽師一筋だったていうのもあるがそこまで記憶にはないが⋯⋯どうやら三韓征伐をこなしたあの神功皇后という女傑の一族なのだという。
代々凄まじい能力者ばかりを輩出してきたと親も言っていた。
通称読んで字の如く。
"神に愛された一族"なんて呼ばれていたらしい。
そしてまた。
天に愛されたとまで言われた秦派の女帝と言われていた彼女も、俺達とは一線画す実力に加えて、男なら誰しもが見惚れる容姿をしていた。
腰近くまで伸びる黒い髪に華国独特な髪留め。
儚いながらも女を感じるような雰囲気に加えて知力も優れていた。
陰ながら支えていた彼女の力で回っていたようなものだ。
今の華国がなんとか成り立っているのは、彼女の様々な治政のお陰でもある。
総じて。俺と静音はそう。
"全盛期の二人を知っている"
あの時代。
今じゃ俺達より若い世代は随分と衰えてしまったが、あの時代の術師や家の力というのは今とは比べ物にならないくらいだ。
ーーよぉ!よし!今日も水切りやろうぜ!
⋯⋯懐かしい。
覇旬。奴はまた面白い容姿をしていた。
鋭く、細めの瞳だが、キリッとしていて現代で言えば間違いなく黄金比と言われていただろう。
テレビで今もアイドルや俳優を見ても、どれを取っても──覇旬とは比較にすらならない。
"紅い髪"に長い襟足は白という、独特な地毛の髪色に、猛獣が人間の皮を被ったような我儘さで大の傲慢でもあった。
例えるなら、獅子が玉座に座って下々を眺めるのが似合う男だ。
それでいて身長も高く、身体能力が桁外れ。
体内に貯まる霊力も正確な数字は知らないが、常人100万人以上とも言われるくらいの差があると言われていたし、事実それくらいないと成立しない強さだった。
一人で化物たちと戦える強さ。
個が数を蹂躙する。
正直、昔はヤツに対して嫉妬や僻みと言った劣等感を常に同居させながら生きてきた。
『基本的なやつだっけ?
空手?覚えたよ?』
『柔術?大人じゃ相手にならねぇんだよ』
『勉強?よく分かんねぇけどアレわからんのはどういう体の仕組みしてるんだ?』
隣でさも当たり前のように告げられるお前は雑魚なのだと言われているような地獄。
だが、それは俺だけのことであって、ヤツは至極単純。
『よし!遊ぼう!』
家柄、陰陽師としての責務。
そんなのはクソ喰らえと。
幼少の頃から常に満たされ、常に敬われ、大の大人たちが常に平伏して何かをする様を受け入れていたヤツのような人間が。
"そんな俺たちと遊ぶ時を一番の楽しみだと言ってくれて"。
『よく分からんけど、責務よりよしたちと遊んでる方が楽しいしよくね?』
嫉妬もあった。
コイツみたいに成れたら人生全て上手く行くんじゃないかって。
そんな風になってみたいと思ってるこっちが憐れに見えるくらい、ヤツは純粋で、温かい奴だった。
『よし!今日も遊ぼう!』
『よし!今日はコマ回そうぜ!』
『よし!⋯⋯お前何やってんだ?』
勉強だよ。
そう言いたかったが、ヤツは俺を連れ出しては毎日馬鹿みたいに遊んでいた。
俺の心中なんてお見通しなんだろうか。
なんでかな。
やつの名前が出ると今でも昔の事思い出すな。
「生きてるなら吉伸、話は別だぞ?」
そう。
コイツらが殺気を垂れ流すのも当然だ。
秦派にとって、彼らは湊翔を手にする為なら戦争を起こす程湊翔という存在が欲しくて仕方ない。
それは、主にデカすぎる理由が2つある。
一つは玄華様の血筋という事。
2つめは、覇旬の"""異能"""を受け継いでいる可能性があるからだ。
一つ目は簡単で、華国は血筋一つで統治の資格を持つということ。
華国で玄華という最強格のステータスというのは、金と比べ物にならない権力と影響力を有すると同義になる。
いわば、世界的にみた華国の金持ちという部類の中でもトップクラスの地位と名誉、そして力を得ることになるだろう。
もし湊翔が頷けば、今すぐにでも華国の人間として純資産だけでもおそらく1兆⋯⋯いやもう少し上がって直ちにSP50人が付いて、家政婦も50人。
プライベートジェットだの、本殿だ式神だ、今日の占いだ、各専門チームが湊翔一人の為だけに付くだろうな。
何も困らず、全てのものが与えられる。
"本来"なら、それでいいだろう。
しかし。
秦派は知っている。
あの時代。
華国の方士、道士、占星術師たちが恐れた日本が産んだ史上最強にして最凶で最悪の異能を。
八つの線が一つ、紋様を創り上げる。
その紋様は今でも様々な歴史のあらゆる場面に残っている。
アレイスターのシンボルとしても。
そして、何故かはわからないが同様に。
覇旬本人は知らないようだが、その異能を使うと本人はどういう紋様を描いているのはわからないようだ。
その文様は瞳の中で八回の屈折を起こし、瞳に六芒星のような紋様を起こす。
正確には六芒星ではないのだが。
当時の人間たちはその紋様を見ると、震え、恐怖を植え付けるほどの影響力を持っていた。
まさに、"昭和の天魔"などと呼称されるくらいには。
身体能力、才能、容姿。
全てを持ち合わせた男に宿った最凶最悪の瞳術であり異能。
「分かってるな?吉伸」
「あぁ。湊翔は今使えないだけだ。
その気になれば恐らく使える」
そう。神功覇旬。
最強異能である忘星眼を。
言葉は汚くなるだろうが、神功覇旬とかいう生きるバグとも呼べる遺伝子の暴力を。
神功一族。
歴史は西暦200年くらいの話で、生まれてから陰陽師一筋だったていうのもあるがそこまで記憶にはないが⋯⋯どうやら三韓征伐をこなしたあの神功皇后という女傑の一族なのだという。
代々凄まじい能力者ばかりを輩出してきたと親も言っていた。
通称読んで字の如く。
"神に愛された一族"なんて呼ばれていたらしい。
そしてまた。
天に愛されたとまで言われた秦派の女帝と言われていた彼女も、俺達とは一線画す実力に加えて、男なら誰しもが見惚れる容姿をしていた。
腰近くまで伸びる黒い髪に華国独特な髪留め。
儚いながらも女を感じるような雰囲気に加えて知力も優れていた。
陰ながら支えていた彼女の力で回っていたようなものだ。
今の華国がなんとか成り立っているのは、彼女の様々な治政のお陰でもある。
総じて。俺と静音はそう。
"全盛期の二人を知っている"
あの時代。
今じゃ俺達より若い世代は随分と衰えてしまったが、あの時代の術師や家の力というのは今とは比べ物にならないくらいだ。
ーーよぉ!よし!今日も水切りやろうぜ!
⋯⋯懐かしい。
覇旬。奴はまた面白い容姿をしていた。
鋭く、細めの瞳だが、キリッとしていて現代で言えば間違いなく黄金比と言われていただろう。
テレビで今もアイドルや俳優を見ても、どれを取っても──覇旬とは比較にすらならない。
"紅い髪"に長い襟足は白という、独特な地毛の髪色に、猛獣が人間の皮を被ったような我儘さで大の傲慢でもあった。
例えるなら、獅子が玉座に座って下々を眺めるのが似合う男だ。
それでいて身長も高く、身体能力が桁外れ。
体内に貯まる霊力も正確な数字は知らないが、常人100万人以上とも言われるくらいの差があると言われていたし、事実それくらいないと成立しない強さだった。
一人で化物たちと戦える強さ。
個が数を蹂躙する。
正直、昔はヤツに対して嫉妬や僻みと言った劣等感を常に同居させながら生きてきた。
『基本的なやつだっけ?
空手?覚えたよ?』
『柔術?大人じゃ相手にならねぇんだよ』
『勉強?よく分かんねぇけどアレわからんのはどういう体の仕組みしてるんだ?』
隣でさも当たり前のように告げられるお前は雑魚なのだと言われているような地獄。
だが、それは俺だけのことであって、ヤツは至極単純。
『よし!遊ぼう!』
家柄、陰陽師としての責務。
そんなのはクソ喰らえと。
幼少の頃から常に満たされ、常に敬われ、大の大人たちが常に平伏して何かをする様を受け入れていたヤツのような人間が。
"そんな俺たちと遊ぶ時を一番の楽しみだと言ってくれて"。
『よく分からんけど、責務よりよしたちと遊んでる方が楽しいしよくね?』
嫉妬もあった。
コイツみたいに成れたら人生全て上手く行くんじゃないかって。
そんな風になってみたいと思ってるこっちが憐れに見えるくらい、ヤツは純粋で、温かい奴だった。
『よし!今日も遊ぼう!』
『よし!今日はコマ回そうぜ!』
『よし!⋯⋯お前何やってんだ?』
勉強だよ。
そう言いたかったが、ヤツは俺を連れ出しては毎日馬鹿みたいに遊んでいた。
俺の心中なんてお見通しなんだろうか。
なんでかな。
やつの名前が出ると今でも昔の事思い出すな。
「生きてるなら吉伸、話は別だぞ?」
そう。
コイツらが殺気を垂れ流すのも当然だ。
秦派にとって、彼らは湊翔を手にする為なら戦争を起こす程湊翔という存在が欲しくて仕方ない。
それは、主にデカすぎる理由が2つある。
一つは玄華様の血筋という事。
2つめは、覇旬の"""異能"""を受け継いでいる可能性があるからだ。
一つ目は簡単で、華国は血筋一つで統治の資格を持つということ。
華国で玄華という最強格のステータスというのは、金と比べ物にならない権力と影響力を有すると同義になる。
いわば、世界的にみた華国の金持ちという部類の中でもトップクラスの地位と名誉、そして力を得ることになるだろう。
もし湊翔が頷けば、今すぐにでも華国の人間として純資産だけでもおそらく1兆⋯⋯いやもう少し上がって直ちにSP50人が付いて、家政婦も50人。
プライベートジェットだの、本殿だ式神だ、今日の占いだ、各専門チームが湊翔一人の為だけに付くだろうな。
何も困らず、全てのものが与えられる。
"本来"なら、それでいいだろう。
しかし。
秦派は知っている。
あの時代。
華国の方士、道士、占星術師たちが恐れた日本が産んだ史上最強にして最凶で最悪の異能を。
八つの線が一つ、紋様を創り上げる。
その紋様は今でも様々な歴史のあらゆる場面に残っている。
アレイスターのシンボルとしても。
そして、何故かはわからないが同様に。
覇旬本人は知らないようだが、その異能を使うと本人はどういう紋様を描いているのはわからないようだ。
その文様は瞳の中で八回の屈折を起こし、瞳に六芒星のような紋様を起こす。
正確には六芒星ではないのだが。
当時の人間たちはその紋様を見ると、震え、恐怖を植え付けるほどの影響力を持っていた。
まさに、"昭和の天魔"などと呼称されるくらいには。
身体能力、才能、容姿。
全てを持ち合わせた男に宿った最凶最悪の瞳術であり異能。
「分かってるな?吉伸」
「あぁ。湊翔は今使えないだけだ。
その気になれば恐らく使える」
そう。神功覇旬。
最強異能である忘星眼を。
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