【1/20本編堂々完結!】自力で帰還した錬金術師の爛れた日常

ちょす氏

文字の大きさ
229 / 247
世界征服編

不器用

しおりを挟む
 ちょっと今の何でもかんでも書く書き方が結構やりやすいので、ちょっと試してみます!

 (作者の頭の中は基本多分ですけど一人称?と三人称が混ざってるようなこの前の話のような感じ)

 変だったら戻します(笑)
ーーーーーー

 



 彼方は、蒼と白に燃え上がる炎。
 
 「⋯⋯よぉ」

 振り返り、俺は懐かしの面々を見つめる。

 「ありがとな」

 近くの石田の魔導具がパリンと砕け散る。
 
 「本当の師はそのような顔をしていたのですか」

 「ローマン。
 随分と迷惑をかけたな」
 
 いえ、と。

 「ここにいる人間は、全て貴方の力によって輝けた者達です。

 迷惑なんて⋯⋯それこそアレイスター神にお叱りが入りそうなものです」

 ローマンの冗談に懐かしの連中全員が笑い始める。

 「師よ」

 「ん?」

 ケルビンの前に全員が笑い、そして、一礼。

 「⋯⋯御武運を」

 「あぁ。行ってくるわ」

 夢の時間は終わり。
 こっからは現実的な戦いを始めていかないといけない。

 後ろの光。
 それはそのまま粒子となる。

 ──彼らは時間だ。

 この世から消えかけの中。

 俺は振り返らない。
 いや。振り返れない。

 懐かしの奴らにこんなみっともないところなど⋯⋯

 いや、と。
 俺は止まる。

 「俺よ」

 "完成を求めるな"

 浮かぶ手紙の文言。
 自分の問い。

 胸を少し捻って言う。

 「お前らと過ごせて幸せだった」

 何自分の言葉に感化されてんだか。

 アイツらは、予想外とでも言うようにポカンとしている。

 「⋯⋯っ、まさか」

 「アッハハハハハ!
 友よ、素直になったではないか!」

 ローマンは間抜けな顔をして、
 ライハルトは直球だな。

 「シャイヤは相変わらず馬鹿だな」

 「あっ!駄目ですよそんなこと言ったら!
 世間では俺が史上最強って言われてんですから!」

 馬鹿でかい声。
 周りも笑っちまってる。

 「ふっ」

 「アンタがそんな顔をしているのを初めてみた」

 「エンク。レイヴン。
 お前の拳、そして隻腕の剣を久しぶりに見たよ」

 「雷神のエンクリード。
 アンタが居なかったら成立しなかった」

 「俺の方もだ。
 夢を叶えてくれたのは貴方のおかげだ」

 互いに俺達は目で完結する。
 
 「カイアス」

 隣でにこやかに笑うカイアスを見る。

 「歳をとりましたな」

 「⋯⋯あぁ。
 お前の剣はまさに王者の剣だったぞ」

 「⋯⋯まだまだ。
 あなたから一本獲れるまでは」
 
 そして。

 「カーラ」

 「会話は不要です」

 穏やかに。
 ただ、その目から伝わってくる絶対的な感情が宿ってる。

 「私が──戻りたくなくなっちゃいそうですから」

 数秒空くとそう言って皺くちゃに笑うカーラ。

 「あぁ。
 最期まで気付けなくて悪かったな」
 
 と、空気は変わり。
 
 「「「「「「「⋯⋯⋯⋯」」」」」」」

 先頭にいる7人。
 その後ろにいるまだまだ喋り足りないかつての英雄達。

 ──英霊とも言うべきか。

 無言で見つめ合う。
 
 過去がこれでもかというほど叩き込んでくる。

 みんなが子供の時、 
 怒りを覚えた時、
 喜びを覚えた時、
 悲しみを覚えた時、
 夢を語った時、
 現実に打ちのめされそうになった時、
 覚悟を決めた時、
 腹を括った時、
 恋を覚えた時、
 旅立って行くとき。
 ⋯⋯最期の時。

 そしてまた俺も、寂しさを感じた時。
 
 次があれば。

 「""""また""""」

 そう。それは願いだ。 
 きっとまた、違う形で会えることを願って。

 粒子は空に消えていき、夜空を昇って召されていく。

 星がボヤける。
 鼻の奥も震えるな。

 ──ガン!
 遠くのビルが割れる音。

 「⋯⋯全く」
 
 


























 「この時を──幾万年待ち望んだァァ!!!!」

 ったく。
 日本人は良いことわざを残したもんだ。

 「因果応報。
 俺も、向き合わねぇとな」

 「かつて貴様が殺した幾万人──ここで代償を払ってもらう!!!」

 本当に。
 勝つための算段は立てたつもりだ。

 「星の盾エストロイゲン

 空間に大砲を撃ったような轟音が走った時、黒い人影がポツリと映る。

 次に目を開けたその時。
 一気に目の前に燃える黒い男がいる。

 「万物の王が聞いて呆れる!!」

 黒い衝撃波。
 それはカタカタ俺の盾が悲鳴を鳴らす。

 「あの時の小僧が、随分強くなったものだな」

 「まだ小僧呼ばわりか⋯⋯!
 私は貴様を完膚なきまでに殺すため⋯⋯魂を売ったのだ!!!!

 貴様よりも強くなったのだ!!!」

 想定より強くなってるな。
 何がこいつを強くしたのかが全く皆目見当も付かない。

 「お得意の黄金は何もないな。
 神聖力はどうした?」

 「私の魂は穢れたのだ。
 故に黒。

 貴様らに合わせてやったのだ」

 死ぬつもりはない。
 しかし、こりゃ怪しいな。








 20:24分──華国某所。


 重苦しい音がギギギと無理やり空間をこじ開ける。
 
 「ふぅ~!」
 
 そこには、10人程の集団がまさに次元の裂け目というべき亀裂を開けてヌルっと出てきたのだ。

 「ゲートを閉じろ、塔に感知されたら終わりだ」
 
 「しかしエリマ、なんでこんな等級の低いクラスの世界に来たんだよ?」

 「そうだぜ?
 俺達の懐事情じゃゲートを買うのも全財産投げ捨てるようなものだ」

 「⋯⋯分かってる。
 だがこの世界は俺達の組織としては見過ごせない」

 エリマはウインドウを覗く。

 【エリマ(21歳)】
 
 所属勢力[次元悪用撲滅隊]

 [ステータス]

 閲覧不可
 (塔の外の為、ステータスの低下が掛かります)
 (影響を受けなくする為には、レベル、存在強度を上げてください)

 [スキル]

 ・風来剣(レベル4)
 ・先見の明(ユニーク)

 
 「よし、みんな急ぐぞ!」

 「どうするつもりだ?
 俺らはこの世界のことをなんも知らねぇんだぞ?」

 数人の問いに、エリマは背を向けたまま答える。

 「俺達は塔の人間だ。
 コインの集まるところに行くしかねぇ!

 それに、この世界に異界の神格の痕跡があるってボスから言われてるんだ、介入が入る前に、俺達で終わらせないと!」

 「「先にそれを言えよ」」

 「よし、とりあえず塔の中の魔物がいる以上、さっさと潰さねぇとな!」

 エリマの手にはどこからともなく出てくる黄緑色の風の剣。

 「「⋯⋯だな」」

 剣を掲げる。

 「俺達は次元を悪用するやつを許さない!
 撲滅隊⋯⋯活動開始だ!!」
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~

虎柄トラ
ファンタジー
 下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。  意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。  女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。  敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。  剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。  一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。  快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。

【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-

ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!! 28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。 しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。 え、鑑定サーチてなに? ストレージで収納防御て? お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。 スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。 ※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。 またカクヨム様にも掲載しております。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。

ヒツキノドカ
ファンタジー
 誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。  そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。  しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。  身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。  そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。  姿は美しい白髪の少女に。  伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。  最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。 ーーーーーー ーーー 閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります! ※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜

あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。 その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!? チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双! ※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中

処理中です...