【1/20本編堂々完結!】自力で帰還した錬金術師の爛れた日常

ちょす氏

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世界征服編

玉座の軍勢

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 『現在!
 世界各地で空にはホログラムと呼ばれている──』

 『キャァァァァァァ!!!!』

 『これは⋯⋯現実です!
 巨大な裂け目から先程とは比較にもならない獣が大量に⋯⋯逃げてください!!』

 悲痛なアナウンサーの音声。
 ──だが。

 『何かが⋯⋯光っています!
 巨大な柱です!神の柱でしょうか!?』

 次の瞬間。
 世界に響く。

 『■■■■■■ー!!!!』

 聞こえるのは悲鳴でも、罵声でもない。
 ただ、人智を超えた綺麗な伸びるビブラートだ。

 空に浮かぶは人類史上で最も美しいと言っても過言ではない法衣を着たこれまた美麗な女性。

 人々はまさに、そのホイッスルボイスにも似た超常的な声と容姿に女神だと見上げている。

 だが。それでは終わらない。
 
 叩き込むのはその女性だけではなく、まるでオーケストラさながらの集団が突如として現れたのだ。

 激しく聞こえるバスドラム。
 男のコーラス。

 進むに連れ、パイプオルガンの盛り上げ。
 
 人々はまさに──レクイエムだと疑わない。

 【スキル:反逆の鎮魂歌により、精神を完全に癒やします】

 【スキル:戦陣の激奏により、全ての抵抗値を300%上昇します】

 そしてやってくる。
 チェロやコントラバスのゆっくりとした盛り上げが。
 
 各地で聞こえるその狂気と興奮。
 神々の遊戯にも似た現象。

 浮いた謎の人間たちがこの神懸かった演奏が響き渡る。

 演奏の重ねが増え、増え。
 何故か魔物たちの動きは変だ。

 【スキル:重奏の盾獅によりこれより30分間の対魔物の抵抗値が無敵になります】

 サビだ。
 叩き込む全てのハーモニー。

 そして主役のヴァイオリンとコーラス。
 大合唱。

 まさに戦場の楽団。
 異常な表現力に魅力、そして。

 『アンナ!?足が!?』

 各地の重症者や死人までもがまるで何事もなかったかのように息を吹き返し。

 【生命の叙魂詩により欠損、重大な損傷部位を全て修復します】

 パイプオルガンが熱を帯び、ヴァイオリンの情熱と溶け込む。

 『神だ⋯⋯』

 人々は謎の集団を天仰ぐ。

 『神は我々を見放さなかった!!!』

 黄金の粒子。
 それは各地でまるで神の息吹のように人々と跡地となった場所を何事もなかったかのように直していく。

 まさに神業である。
 現実を無視した行い。

 それは、日本でも同じ。







 「っ⋯⋯?」

 「イケメン!」

 正気を取り戻す石田は掌を見つめる。

 何だったんだ?
 さっきまでやばかった記憶しかない。

 「おい、無事なのか?」

 黄金の粒子が舞う中、草薙の言葉にポカンとして見上げる。

 「なんかキャラ変してない?」

 「⋯⋯黙れ。
 それよりもだ」

 二人が振り返ると、陰陽師や様々な人間たちが息を吹き返している。

 反応は石田と同様。
 ──そして。

 「んぁぁ⋯⋯」

 「「「「⋯⋯!?」」」」

 振り返ると。

 「伊崎さん!?」

 「あぁ?よぉ、石田」

 寝ぼけ気味のケルビンが目を開けて上空を眺めている。

 「あぁぁぁぁ!よがっだです!!!」

 「なんだよ⋯⋯泣くなよ⋯⋯」
 
 壁に寄りかかって上半身を起こすケルビンにじゃじゃ馬が泣きじゃくっている。

 「これでまた女の子と遊べる⋯⋯!!!」

 「「いやそこかよ」」

 「それよりも」

 その感動的な空気をぶち壊す、ブォン!という地面に降り注ぐ衝撃波。

 ケルビンの視線は目の前にいく。

 「何がどうなってんだ?」

 「色々言いたいところではあるが、それは後だ」

 「ほう?
 まぁそれもそうか」

 草薙アイツがあの顔をしているということは、かなり動揺しているな。

 眺めるケルビンには次々と治癒していく光景。

 瓦礫の中から突然人が完全回復した状態で出てきたり、欠損すら治っている。

 魔法?
 いや⋯⋯そんなレベルではない。

 今も耳に入る狂想曲は明らかに魔力ではない何かが含めれている。

 「おい、銀は?」

 「目の前のアレに!」

 エリマが苦虫を噛み潰す顔で指差す場所。
 黄金が降り注ぐ場所だ。

 「風がドンドン強くなってやがる!
 雷もだ!」

 黄金の風は勢いを増していく。

 雷筋が弾け。
 その風はやがて止まる。

 弾け、弾け。

 そこにいるのは⋯⋯。

 「「「「「⋯⋯?」」」」」

 そこには波打つ純白の肩がけのロングコート。

 その中心には金色の刺繍で。

 「⋯⋯神門。
 なんて読むんだあれは」

 「ま、まさか⋯⋯!?」

 「オイ、しかもなんだこの身長は」
 
 エリマは何かを知っているように恐れ。
 あの草薙は笑うしかない。

 目の前にいる人間らしき者の身長は、3mを優に超えている。

 「人間⋯⋯かよ?」

 それに。

 あのケルビンも震えている。

 右手に持っているあの槍。
 """"ヤバイ""""。

 説明できない。
 なんだ?あの黄金の槍は。
 解析が"できない"。

 水面に落ちる波紋と同じく。
 降臨したとも言えるその存在の息吹は日本中に広がる。

 風圧で波打つコートと、発光すらしているような腰まで伸びる夜に輝くような、白髪。

 その人型らしき者が柄を地面に突きながら現れたのだ。

 それはさながら物語の一場面。
 邪神にの前に現れる英雄そのものだ。

 「⋯⋯⋯⋯」

 「銀!!」

 そう。銀譲は健在だ。
 ただその目の前にその存在がいる。

 【死人に口なしによりペナルティを受けない代わりに言葉を発する事はできません】

 その背中を、銀は眺めながら徐々に下がっていく。

 「大丈夫か!!」

 エリマが銀譲の肩を抱き寄せる。

 「あぁ」

 「それよりも、アレはなんだ?」

 ケルビンによる四人が思っていたごもっともな問い。

 「な、なんで」

 エリマの目は泳いでいた。

 「なんでクラス1のところに空の玉座がいるんだ?」

 「「「「「⋯⋯空の玉座?」」」」」

 【想像を絶する人気急上昇!】
 
 【現在急上昇ランキング1位!】

 「おい、なんだその空のなんちゃらって」

 ⋯⋯その瞬間。
 世界は揺れる。

 「「「「「⋯⋯!?」」」」」

 オイオイ⋯⋯!
 
 ケルビンが嗤う。
 震度6を彷彿させるような異常な振動。

 黄金の炎が嵐を生み、嵐は衝撃波を創り出す。

 "GefÜhlRele※○@@ゞゲヒュール"。

 「き、貴様⋯⋯空の玉座!?」

 「⋯⋯⋯⋯」

 "その存在を喰らおう。
 どんな物をも喰らう次元喰い──この宇宙せかいを平らに──そして我々は至るのだ"

 「なぜだ⋯⋯」

 「⋯⋯⋯⋯」

 "愚か者をも超える超越者へと進もう"
 胡座をかいている愚か者共を喰らい、この宇宙せかいを我が根城としよう──我の新世界を"

 「何故貴様がここにいる!!!!」

 「⋯⋯⋯⋯」

 "ワレワレは進む──<4%→|7=」|」<4379〆*<*々("

 "エグゼシオンラルフローレンケルト9-|%々」」162々"
 
 "───我が名は真羅。
 第一宇宙の覇者にして、玉座に座る者である。

 人間という身で──神を滅した史上初の人間の名だ"

 《真羅──解放》

 「貴様!!我々の邪魔を⋯⋯!!」

 嵐の中、槍を構え。
 征く。

 至れ──我が道よ。










































 
 "黄金郷・真羅解放・絶対不可避の神殺しGötterDeicida"

 世界に響き渡る轟音。
 ──終末の福音。

 それは名前を変えて、数分間続く事で歴史に残る事になった。
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