39 / 163
第一部 悪役令嬢の幼少期
33 楽しい夕食
しおりを挟む
ライアス辺境伯はそれはもう豪華な食事でもてなしてくれた。所謂ご当地料理である。牛型魔獣の肉のソテーや、スライムゼリー、大きな鳥獣の卵と食人植物の実を使ったオムレツ……。
「美味しい!」
素材名を聞くとゾッとしなくもないけど、どれも味がしっかりしていている。こっちの世界の料理は薄味が普通なので久しぶりにジャンキーなものを食べている気分だ。
「ああよかった! フィンリーがこの方が喜ぶと言っていて、正直信じられなかったのですが……」
「リディアナ嬢はこのような食材に怯むような人ではないよ」
フィンリー様が私を評価してくださっている! なんという光栄!
(フィンリー様は芯が強そうな女の人が好みなのかしら)
アイリスもそういうタイプ。さらにフィンリー様のお母様もどうやら全体的に強そうに見える。ライアス辺境伯夫人は髪を短く刈り上げ、その肩書きにも関わらず、身につけている宝石は結婚指輪くらいだった。
新年のパーティにはいなかったから今日初めてみたが、なんと美しくカッコいい女性だろうか。フィンリー様が女として生まれていたらまさにああなのだと思うと見惚れてしまう。
「見つめすぎ……」
ルカにそっと注意されてしまった。
「申し訳ありません。このような姿の貴族など不思議でしょうね」
「いえ! とってもお似合いで見惚れてしまいました」
「ふふっありがとうございます。ですがこの髪は飛龍に焼かれてしまって仕方なくこうしているだけなのですよ」
愉快そうに笑いながら答えてくれた。
「まあ私もこちらの方が気に入っているので、飛龍は良い言い訳なだけですが」
フィンリー様の両親は私が思っていたよりもずっとわかりやすくフィンリー様を可愛がっていた。両親だけでなく、それこそ飛龍の世話係や門番に至るまで全ての人が彼を可愛がっている印象だった。正確にいうと、ライアス家を家臣達はこの一家のことを深く愛しているように感じた。
(よかった……フィンリー様の心が傷つく未来はなくなったのね)
いつかアイリスが癒す傷とはいえ、そもそも傷付かずにいてもいいじゃないか。推しにはいつだって幸せでいてほしい。
「失礼! 名残惜しいけど今日はこれで……皆は楽しんで!」
急にフレッドが席を立った。昼間と同じくニコニコしているが、どうも顔色が悪い。氷石病は治ったという話だったが……。家臣の一人が急いで彼の元に駆けつけ、付き添われながらふらふらと部屋を出ていった。
「私が……!」
「いえ! リディアナ様のお手間を取らせるようなものではありません。もうすでに治癒師の方には見ていただいておりますので」
辺境伯がハッキリと、しかし少し悲しそうに言った。
「兄上は少し疲れやすいだけなんだ。今日は日中はしゃいだからね」
私達に心配かけないよう笑顔で答えてくれたが、目が寂しそうなのがわかった。ならば私のするべきことは一つ、力にならなければ。おそらくここに来た全員がそう思ったのだろう。お互いに目を見合わせた。
◇◇◇
「リディがライアス領に行きたいって騒がなかったら、ずっとわからないままだったのかな」
「そうね……やっぱり余計なおせっかいかな」
今はルカの使っている客室で会議中だ。
嫡子の体調不良など、出来れば知られたくないだろう。しかしどうやら屋敷内では知れ渡っているようだ。あちこちから心配の声が聞こえてきた。
「恐ろしいと噂の公爵令嬢相手に、フレッド様を助けてくれ! って直談判した兵士が何人いたと思う?」
「五名ですね。他にも料理人や従者他……私としては礼儀がなっていない者ばかりで気になりましたが」
「命懸けだったんだ。許してやれ」
「すごい人望だよねえ」
言いたい放題いいやがって! だけどその通り、夕食から部屋に戻るまでに、屋敷中の人間が私に期待の目を向けていた。そういえば到着してから皆必要以上に優しく親切だった。氷石病の治療法発見者としての歓迎ではなく、この件への期待があったかもしれない。
「すでにフィンリー様に嫡子を譲る事をお考えのようです」
エリザの侍女情報は馬鹿にできない。
「フレッド様の婚約者であられるダージ伯爵家も色々と言ってきているとか」
「なんて?」
原作でフィンリー様を襲った例の女の実家か。どうせ碌なことじゃないんだろうけど。
「婚約者をフィンリー様に変えたいそうです」
「……は? はああああ!?」
はあ!? はああ!? はあああ!?
「リディ! 落ち着いて!」
「自分達はライアス家の嫡子の元に嫁がせるつもりだったから当たり前の要求だと」
「ふっっっっっざけんなっ!!!」
ざけんなざけんなふざけんなー!!!
立場も場所も言葉遣いも忘れて怒りのまま吠えてしまう。
「確かにふざけた話です。そのような義理の欠いた話が罷り通るわけがありません。そんなことわかっているでしょうに」
ジェフリーは私の激怒をスルーして冷静だ。
「どうしても辺境伯夫人になりたいんだろう」
レオハルトは私と同様に怒りを感じているのか、騒ぐことはなくとも声が低い。
さて奴らをどうしてくれようと(主に私が)話していると、部屋をノックする音が聞こえた。
「ライアス家にはなかなか花嫁が来なくってね」
フィンリー様だ! 顔を見ただけでスッと怒りが遠のく。
「ごめん。リディの怒りの声が聞こえてきて」
笑いながら、怒ってくれてありがとう。と呟いて部屋の中へ入ってきた。
「うちの領の一番の産業は魔物の森関連だからね。母を見ればわかると思うが領主夫人と言えども命懸けな所もあるし、なかなかね。だけどいつも景気はいいからさ、金銭的に困ってる家が身売りのように娘を差し出すんだ」
「信じられない!」
「そうだよね。酷い話だよね……」
この信じられないはライアス家に嫁が来ないと言う点だったのだが。フィンリー様以外は私の言いたい事がわかっているようで、レオハルトにはため息をつかれた。
だいたいライアス家の家格は侯爵家と同等だ。金銭的な余裕もある。なのに最近の令嬢達はキラキラした生活を夢見ているので、荒々しい印象の強いライアス領での暮らしを嫌厭しているのだ。なんて贅沢な!
(絶対そんなこと言う家とフィンリー様を結婚させるわけにはいかない! 阻止よ! 絶対阻止!)
出来ればフレッドとも結婚させたくはないのだが、そこはおいおい考えよう。
「やるわよ!!!」
全員が私のメラメラと燃える闘志を感じとったようだ。ちょっと遠目に見るのはやめてほしい。
「フィンリー様、でしゃばるような真似をして大変申し訳ございません。なんとかお兄様をお救いする手立てを考えたいのですがよろしいでしょうか……」
「まったく! いつもフィンリーにだけ気を使うんだから」
レオハルトは不満気に洩らすが、フィンリーの方を見ながら答えを待っている。
「実は、リディ達がこちらに来てくれるって決まってから、勝手だけどこうなる事を期待してたんだ」
珍しく、ポツポツと話すフィンリー様はどこか緊張をしているようだった。
「さっきもここに来るまでの間、どう言い訳をしてお願いするか考えてたんだ。……卑怯でごめん。どうか頼む、兄上を助けて欲しい」
(卑怯!? なんの話!?)
まさか私の気持ちに付け込んだからとか!? え!? どうしよう! 全然付け込んでもらってかまわないんだけど!
「もちろんだフィンリー。だけどなんで卑怯なんだ? 友人に助けを乞う事が卑怯なんてことはない」
レオハルトも励ます。同じところに引っかかったようだ。
「兄上に元通り元気になって欲しいなんて当たり前じゃんか!」
「そうですよ! 快適な生活を求めるのは生命体として当然です」
ルカもジェフリーも口々に励ます。
「違うんだ……僕は……当主になりたくないんだ。兄上の代わりにやれる気がしないし、兄上以外にいないとも思っている。他にやってみたい事もあって……だからものすごく勝手な気持ちが心の底にあって……僕の将来の為に兄上に治って欲しいって思ってることがわかったんだ……こんな最低な奴で……ごめん」
この胸の内を晒す事がどれだけ苦しいだろう。別に表面的に兄の為に、と言えば誰だって納得する。力を貸す私達へ向けて誠実にいようとしているようだ。
(実際のところはフレッドを助けたいし、自分は家を継ぎたくないっていう二つの理由あるんだろうな)
原作の飄々とした、本心を隠してちょっぴり悪なフィンリー様もカッコいいが、真っ直ぐ純粋で自分にも他人にも正直なフィンリー様もなんて愛おしいんだろう。
「わかりました! 私、リディアナ・フローレス。フレッド様とフィンリー様の将来のために全力を尽くします!」
突然の大声での宣言に、フィンリー様は目をぱちくりとしている。可愛い。
「そうだな。フレッドを治せば二人とも幸せになれるんだから。何もそんなに自分を卑下する事はないぞ」
「ではまず、現状確認をしましょう」
「あ! 僕は父上と母上と叔母様……あとアリバラ先生に手紙書くよ」
レオハルト、ジェフリー、ルカもやる気満々だ。
「フィンリー様! 明日朝一番で飛龍を手配してくださいませ!」
「……わかった!」
フィンリー様の表情が安心したように柔らかくなっている。
こうしてライアス領での初日が終わった。
「美味しい!」
素材名を聞くとゾッとしなくもないけど、どれも味がしっかりしていている。こっちの世界の料理は薄味が普通なので久しぶりにジャンキーなものを食べている気分だ。
「ああよかった! フィンリーがこの方が喜ぶと言っていて、正直信じられなかったのですが……」
「リディアナ嬢はこのような食材に怯むような人ではないよ」
フィンリー様が私を評価してくださっている! なんという光栄!
(フィンリー様は芯が強そうな女の人が好みなのかしら)
アイリスもそういうタイプ。さらにフィンリー様のお母様もどうやら全体的に強そうに見える。ライアス辺境伯夫人は髪を短く刈り上げ、その肩書きにも関わらず、身につけている宝石は結婚指輪くらいだった。
新年のパーティにはいなかったから今日初めてみたが、なんと美しくカッコいい女性だろうか。フィンリー様が女として生まれていたらまさにああなのだと思うと見惚れてしまう。
「見つめすぎ……」
ルカにそっと注意されてしまった。
「申し訳ありません。このような姿の貴族など不思議でしょうね」
「いえ! とってもお似合いで見惚れてしまいました」
「ふふっありがとうございます。ですがこの髪は飛龍に焼かれてしまって仕方なくこうしているだけなのですよ」
愉快そうに笑いながら答えてくれた。
「まあ私もこちらの方が気に入っているので、飛龍は良い言い訳なだけですが」
フィンリー様の両親は私が思っていたよりもずっとわかりやすくフィンリー様を可愛がっていた。両親だけでなく、それこそ飛龍の世話係や門番に至るまで全ての人が彼を可愛がっている印象だった。正確にいうと、ライアス家を家臣達はこの一家のことを深く愛しているように感じた。
(よかった……フィンリー様の心が傷つく未来はなくなったのね)
いつかアイリスが癒す傷とはいえ、そもそも傷付かずにいてもいいじゃないか。推しにはいつだって幸せでいてほしい。
「失礼! 名残惜しいけど今日はこれで……皆は楽しんで!」
急にフレッドが席を立った。昼間と同じくニコニコしているが、どうも顔色が悪い。氷石病は治ったという話だったが……。家臣の一人が急いで彼の元に駆けつけ、付き添われながらふらふらと部屋を出ていった。
「私が……!」
「いえ! リディアナ様のお手間を取らせるようなものではありません。もうすでに治癒師の方には見ていただいておりますので」
辺境伯がハッキリと、しかし少し悲しそうに言った。
「兄上は少し疲れやすいだけなんだ。今日は日中はしゃいだからね」
私達に心配かけないよう笑顔で答えてくれたが、目が寂しそうなのがわかった。ならば私のするべきことは一つ、力にならなければ。おそらくここに来た全員がそう思ったのだろう。お互いに目を見合わせた。
◇◇◇
「リディがライアス領に行きたいって騒がなかったら、ずっとわからないままだったのかな」
「そうね……やっぱり余計なおせっかいかな」
今はルカの使っている客室で会議中だ。
嫡子の体調不良など、出来れば知られたくないだろう。しかしどうやら屋敷内では知れ渡っているようだ。あちこちから心配の声が聞こえてきた。
「恐ろしいと噂の公爵令嬢相手に、フレッド様を助けてくれ! って直談判した兵士が何人いたと思う?」
「五名ですね。他にも料理人や従者他……私としては礼儀がなっていない者ばかりで気になりましたが」
「命懸けだったんだ。許してやれ」
「すごい人望だよねえ」
言いたい放題いいやがって! だけどその通り、夕食から部屋に戻るまでに、屋敷中の人間が私に期待の目を向けていた。そういえば到着してから皆必要以上に優しく親切だった。氷石病の治療法発見者としての歓迎ではなく、この件への期待があったかもしれない。
「すでにフィンリー様に嫡子を譲る事をお考えのようです」
エリザの侍女情報は馬鹿にできない。
「フレッド様の婚約者であられるダージ伯爵家も色々と言ってきているとか」
「なんて?」
原作でフィンリー様を襲った例の女の実家か。どうせ碌なことじゃないんだろうけど。
「婚約者をフィンリー様に変えたいそうです」
「……は? はああああ!?」
はあ!? はああ!? はあああ!?
「リディ! 落ち着いて!」
「自分達はライアス家の嫡子の元に嫁がせるつもりだったから当たり前の要求だと」
「ふっっっっっざけんなっ!!!」
ざけんなざけんなふざけんなー!!!
立場も場所も言葉遣いも忘れて怒りのまま吠えてしまう。
「確かにふざけた話です。そのような義理の欠いた話が罷り通るわけがありません。そんなことわかっているでしょうに」
ジェフリーは私の激怒をスルーして冷静だ。
「どうしても辺境伯夫人になりたいんだろう」
レオハルトは私と同様に怒りを感じているのか、騒ぐことはなくとも声が低い。
さて奴らをどうしてくれようと(主に私が)話していると、部屋をノックする音が聞こえた。
「ライアス家にはなかなか花嫁が来なくってね」
フィンリー様だ! 顔を見ただけでスッと怒りが遠のく。
「ごめん。リディの怒りの声が聞こえてきて」
笑いながら、怒ってくれてありがとう。と呟いて部屋の中へ入ってきた。
「うちの領の一番の産業は魔物の森関連だからね。母を見ればわかると思うが領主夫人と言えども命懸けな所もあるし、なかなかね。だけどいつも景気はいいからさ、金銭的に困ってる家が身売りのように娘を差し出すんだ」
「信じられない!」
「そうだよね。酷い話だよね……」
この信じられないはライアス家に嫁が来ないと言う点だったのだが。フィンリー様以外は私の言いたい事がわかっているようで、レオハルトにはため息をつかれた。
だいたいライアス家の家格は侯爵家と同等だ。金銭的な余裕もある。なのに最近の令嬢達はキラキラした生活を夢見ているので、荒々しい印象の強いライアス領での暮らしを嫌厭しているのだ。なんて贅沢な!
(絶対そんなこと言う家とフィンリー様を結婚させるわけにはいかない! 阻止よ! 絶対阻止!)
出来ればフレッドとも結婚させたくはないのだが、そこはおいおい考えよう。
「やるわよ!!!」
全員が私のメラメラと燃える闘志を感じとったようだ。ちょっと遠目に見るのはやめてほしい。
「フィンリー様、でしゃばるような真似をして大変申し訳ございません。なんとかお兄様をお救いする手立てを考えたいのですがよろしいでしょうか……」
「まったく! いつもフィンリーにだけ気を使うんだから」
レオハルトは不満気に洩らすが、フィンリーの方を見ながら答えを待っている。
「実は、リディ達がこちらに来てくれるって決まってから、勝手だけどこうなる事を期待してたんだ」
珍しく、ポツポツと話すフィンリー様はどこか緊張をしているようだった。
「さっきもここに来るまでの間、どう言い訳をしてお願いするか考えてたんだ。……卑怯でごめん。どうか頼む、兄上を助けて欲しい」
(卑怯!? なんの話!?)
まさか私の気持ちに付け込んだからとか!? え!? どうしよう! 全然付け込んでもらってかまわないんだけど!
「もちろんだフィンリー。だけどなんで卑怯なんだ? 友人に助けを乞う事が卑怯なんてことはない」
レオハルトも励ます。同じところに引っかかったようだ。
「兄上に元通り元気になって欲しいなんて当たり前じゃんか!」
「そうですよ! 快適な生活を求めるのは生命体として当然です」
ルカもジェフリーも口々に励ます。
「違うんだ……僕は……当主になりたくないんだ。兄上の代わりにやれる気がしないし、兄上以外にいないとも思っている。他にやってみたい事もあって……だからものすごく勝手な気持ちが心の底にあって……僕の将来の為に兄上に治って欲しいって思ってることがわかったんだ……こんな最低な奴で……ごめん」
この胸の内を晒す事がどれだけ苦しいだろう。別に表面的に兄の為に、と言えば誰だって納得する。力を貸す私達へ向けて誠実にいようとしているようだ。
(実際のところはフレッドを助けたいし、自分は家を継ぎたくないっていう二つの理由あるんだろうな)
原作の飄々とした、本心を隠してちょっぴり悪なフィンリー様もカッコいいが、真っ直ぐ純粋で自分にも他人にも正直なフィンリー様もなんて愛おしいんだろう。
「わかりました! 私、リディアナ・フローレス。フレッド様とフィンリー様の将来のために全力を尽くします!」
突然の大声での宣言に、フィンリー様は目をぱちくりとしている。可愛い。
「そうだな。フレッドを治せば二人とも幸せになれるんだから。何もそんなに自分を卑下する事はないぞ」
「ではまず、現状確認をしましょう」
「あ! 僕は父上と母上と叔母様……あとアリバラ先生に手紙書くよ」
レオハルト、ジェフリー、ルカもやる気満々だ。
「フィンリー様! 明日朝一番で飛龍を手配してくださいませ!」
「……わかった!」
フィンリー様の表情が安心したように柔らかくなっている。
こうしてライアス領での初日が終わった。
636
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。
王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?
いりん
恋愛
婚約者の王子が好きだったが、
たまたま付き人と、
「婚約者のことが好きなわけじゃないー
王族なんて恋愛して結婚なんてできないだろう」
と話ながら切なそうに聖女を見つめている王子を見て、王子の片思いに気付いた。
私が悪役令嬢になれば、聖女と王子は結婚できるはず!と婚約破棄を目指してたのに…、
「僕と婚約破棄して、あいつと結婚するつもり?許さないよ」
なんで執着するんてすか??
策略家王子×天然令嬢の両片思いストーリー
基本的に悪い人が出てこないほのぼのした話です。
他小説サイトにも投稿しています。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
勘当された悪役令嬢は平民になって幸せに暮らしていたのになぜか人生をやり直しさせられる
千環
恋愛
第三王子の婚約者であった侯爵令嬢アドリアーナだが、第三王子が想いを寄せる男爵令嬢を害した罪で婚約破棄を言い渡されたことによりスタングロム侯爵家から勘当され、平民アニーとして生きることとなった。
なんとか日々を過ごす内に12年の歳月が流れ、ある時出会った10歳年上の平民アレクと結ばれて、可愛い娘チェルシーを授かり、とても幸せに暮らしていたのだが……道に飛び出して馬車に轢かれそうになった娘を助けようとしたアニーは気付けば6歳のアドリアーナに戻っていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる