千年前からやってきた見習い魔法使い、現代に生きる

桃月とと

文字の大きさ
33 / 35
第二章 師匠の墓はどこ?

第16話 受け継ぐもの

しおりを挟む
「専門家って……専門家!!?」
「はい、専門家です……」

 が狼狽えている姿を見て、メルディはちょっぴり申し訳ない気分になっていた。魔術を使ってこれほど怯えた反応をされるとは思いもしなかったのだ。

(師匠の魔術でこうなった大人はけっこう見てきたけど……)

 まさか自分の魔術でこうなるとは夢にも思わなかった。そもそも攻撃魔法を使ったわけでもなく、貴重な魔道具を守っただけのつもりだったが、それでも刺激が強すぎたのだ。そういう人もいる、ということをメルディはこの時初めて学んだ。

(これまでが幸運過ぎたんだな)

 現状に感謝する。誰に怯えられることもなく、周囲は自分が自分らしく生きて行けるよう見守ってくれているということを、メルディは改めて心に刻んだ。

「いや、その……し、失礼しましたっ! とんだご、ごごご無礼を……っ」
「いえいえいえいえ無礼だなんてそんなそんな」

 パトリックは三年前に大問題になった、インフルエンサーが魔法使いの情報を公開するという国際法違反と、その後の処罰を楽観視していなかった。魔法使いと関わることはリスクしかないとすら考えていたのだ。魔法使いと縁のある家系であるからこそ、よりリスクが高まることを恐れ、金庫の中身を早く手放したかった。
 
「大丈夫です。パトリックさんが不安に思うようなことは何にもないんです」

 何もしませんよと、その後三回、メルディは『大丈夫』という単語を使い、ようやくパトリックは落ち着きを取り戻し始める。

「実は三年前の例の事件のインフルエンサー……私も突撃されまして……いえ、未遂には終わったのですが、事件後に私のところまで国際魔法協会と国際司法庁から聞き取りがあって……あれは恐ろしかった……」

 ポツポツとあまり思い出したくない記憶を吐き出していた。自分がここまで取り乱した理由がそれなりにあるのだと伝えたかったようだ。

「あれは大変な事件でしたからね」

 寄り添うようにダルクがそっとパトリックの肩に手を置いた。

「いや、お恥ずかしい……ここまできて言い訳なんて……」

 話している内に少しずつ彼の表情も元に戻って行った。

「ごめんなさい。初めにお伝えしておくべきでした」

 メルディは国際法があるからとのんびり構えていたが、罰を受ける側からしたらたまったもんではない。

「いえ! 皆様の判断が正しいと思います。下手に情報を振りまくべきではありません」

 リスク管理は大事です! と、先ほどまでの自信を取り戻すかのように、パトリックはアンティークスの面々に力説する。目にも力がこもっているので、思いのほかアッサリと復活した。

(いや、開き直った?)

 切り替えが早いタイプのようだ。
 それから急にハッと思い出したようにテキパキと、金庫の中にあるさらに小さな金庫の鍵を開ける。

「魔法使い、もう我が家には縁のない存在と思っていましたが……ありがたい巡り合わせです」

 小さな金庫の中にはクッションが敷き詰められており、一粒の記録石が置かれてあった。

「中身を確認するのはもう不可能だと思っていたのですが」

 百年前の鑑定書にも、『記録内容未確認』と記載されている。
 おぉ! とアンティークス面々が声を上げた。記録石は壊れやすい。綺麗に残っているものなど滅多に出てこないのだ。……出てきても、再生できる人間はほとんどいないが。

「お願いしてもよろしいでしょうか?」
「もちろん! あ、でも個人的な内容だったら……」

 メルディの感覚としては個人の手紙を人前で読み上げるのと同じなのだ。だが、

「あはは! これはもう歴史的な記録といっていいでしょう。父からは三百年前にキース・ロヴェナが残したものと聞いています」

 パトリックは記録石をそっとメルディの手のひらに乗せる。

(……師匠の記録石じゃないなら大丈夫よね?)

 チラリとエリオとユーリの方を向くと、

「ちょ、ちょっと待って!!」

 と、二人して慌てて貴重な品々を金庫の中へとしまい、部屋の扉を閉めていた。どうやらメルディと同じ不安が頭によぎったようだ。前回は記録石に魔力を流し込んだ後、ありとあらゆる無機物が動き始めたのだから。

「よし。とりあえず大丈夫……なはずだ」

 エリオは扉の前に立っていた。また机や椅子が外に出て行こうとしないように。ユーリも窓際に移動している。

「じゃあ、いきます!」

 記録石が壊れてしまわないよう、ほんの少しずつメルディが魔力を流し込む。チラチラとした光がメルディの手のひらから室内へゆっくりと広がっていく。

『我が愛しのロヴェナ家の子供達よ。私はキース・ロヴェナ。セフィラーノ・アルベリーニの弟子にして”キルケの番人”である』

 ハキハキとしたよく通る声……一瞬で全員がパトリックの方を向いた。あまりにも声が似ているのだ。

「……キルケの番人っていうのは彼の二つ名だね。戦時中に彼がこの街を守ったことから名づけられたんだ」

 囁くような小さな声でダルクがメルディに伝える。

『このような件を子孫達に託すのは心苦しいのだが、ロヴェナ家として不義理をするわけには決して行かないためこうして記録石に託すことにした』

 いったいどんな話が出てくるのか、一同は胸をドキドキさせながら続きを待つ。よっぽどなお願いなのか、キース・ロヴェナが言い淀んでいるようだ。何度もスゥっと息を吸う音が入っていた。

『我が師であるセフィラーノ・アルベリーニに三百エルを返して欲しいのだ』

 ん? となっているのはメルディだけ、残りの男性陣は少し難しい表情になっていた。

『これは我が家の再興資金として借り受けた金銭。先生に巨万の富があるとはいっても、そのままでは我がロヴェナ家の名が廃る。だが、私の代では返しきれそうもないのだ』

 その後はいかにロヴェナ家がキルケの街に貢献し尊敬を集めているだとか、ロヴェナ家の人間は向上心に溢れ、誠実でいかなる困難にも立ち向かっていく……といった話を長々とし、

『では、頼んだぞ!』

 と、あっさり話を閉めた。記録石の光も消え、再生が終わったことがわかる。

「……つまりは借金を返せということでしょうか?」

 呆気にとられたような顔のパトリックがポソリと呟く。どうも後半は肝心の内容を薄めたくてとってつけたような話題だったように聞こえたのだ。

「そうかも……三百エル……」
「めちゃくちゃ個人的な内容だったな……」

 ユーリとエリオが立て続けに反応する。これが歴史的な記録だと思うと味わい深い。

「実に興味深いお話が聞けました。記録石が再生がこれほど美しい光と共にあることも知りませんでしたよ」

 ダルクのプロ意識に若者達はハッとする。だが、パトリックはダルクの気遣いに感謝しつつも大笑いをし始めたのだ。

「あはっあはははっ! いや失礼……言いたいことを言った後で、ごにょごにょと関係ない話をしてお茶を濁そうとするのが父に似ていまして。ああでも、私もそういうところが……いやはや……これはどうにかせねばいけませんねぇ!」

 先祖の希望通り、セフィラーノ・アルベリーニに借金を返さなければと、パトリックはダルクに尋ねる。
 
「三百年前の三百エルというと、現代価格でいかほどでしょうか? 五百万エルはいきますか?」
「そうですねぇ……四百万エルほどだと思いますが」
「えっ!!?」

 驚いた声の主はメルディ。実は彼女、マグヌスが同じようなメッセージを残していたらどうしようと内心ヒヤヒヤしていたが、

(まあでも……三百エルなら今の私でも返せるな)

 とも思っていた。現代価格に換算するという作業をすっかり失念していたので青ざめている。

「三百年待ってくださるとは、随分太っ腹なお師匠だ。しかし、セフィラーノ・アルベリーニは神出鬼没と聞きましたが、国際魔法協会に問い合わせてもいいものでしょうか」

 彼は現代の生ける伝説。千年前から歴史の要所要所で名前が出てくる存在だ。世間では、現代の魔法使いの最高峰の肩書が『セフィラーノ・アルベリーニ』であるという認識をしているが、実際は同一人物。パトリックは魔法使いの家系というだけあって、そのことは知っていたようだ。

「私、電話番号知ってるのでかけてみましょうか?」

 伝説級の存在が一気に身近に感じる瞬間だ。セフィラーノ・アルベリーニもスマートフォンを持っている。

「えっ!!? あ、ああそうか貴女も彼の弟子……よろしいのですか?」
「いえ違います! じゃあかけてみますね」

 今度はパトリックが、え!? と驚いているが、メルディは流れに任せてそのまま電話をかけた。また彼が狼狽えるようなことになっても気の毒だ。それに、

(流石に私の師匠はセフィラーノさんですって言うのは心が痛むしね)

 彼の本当の弟子であるイザベル達にも失礼な気がして、なにより自分は案外『マグヌスの弟子』であることがアイデンティティになっていることを自覚した。

 その後はとんとん拍子に話は進み、

「三百エルを貸したんだから三百エルを返してくれたらそれでいいに決まってるじゃないか!」

 と言うセフィラーノ・アルベリーニと、

「それでは先祖に顔向けできませんのでっ!」

 と、現代価格に換算した額を返したがるパトリック・ロヴェナの間で多少揉めたらしいが、最終的に、

「ではその記録石をしばらく貸していただけるだろうか」

 ということで話がついた。再生可能な記録石は三百万エルの価値が十分にある。

「久しぶりに弟子の声を聞きたくてね」

 そう寂しそうに話すセフィラーノの横顔がパトリックは忘れられず、

「なにも急ぐ必要はなかったんですがね……どうも無知から生じる恐怖心に負けてしまっていたようです」

 まだしばらくは彼のルーツが積み重ねた思い出を、屋敷ごと保存することに決めた。その話をダルクから聞いたメルディは、

「三百年でも難しいのに、よく九百年も大聖堂が残ったままになってましたね」

 もちろん大聖堂だけでなく、古いものを古いままで保ち続けることの難しさを、アンティーク店を通してメルディは学んでいる。

「まあこの街が特別っていうのもあるけど、それもそもそもマグヌスという名前があってこそだし……案外、メルディの試験のためにどうにか残そうと模索した結果かもしれないよ」

 メルディがどうにか卒業試験を終えられるように。千年経っても約束を果たせるように。

「まさか!」

 このダルクの答えにはメルディは笑った。しかし、

「いやでも、師匠はめちゃくちゃだけど約束だけは守る人だったからなぁ」

 うーんと真面目に考え込むメルディを見て、ダルクは彼女がアレコレ言うものの、しっかり自分の師を信頼していることがわかり、バレないように微笑んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです

竹桜
ファンタジー
 無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。  だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。  その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。

悪女として処刑されたはずが、処刑前に戻っていたので処刑を回避するために頑張ります!

ゆずこしょう
恋愛
「フランチェスカ。お前を処刑する。精々あの世で悔いるが良い。」 特に何かした記憶は無いのにいつの間にか悪女としてのレッテルを貼られ処刑されたフランチェスカ・アマレッティ侯爵令嬢(18) 最後に見た光景は自分の婚約者であったはずのオルテンシア・パネットーネ王太子(23)と親友だったはずのカルミア・パンナコッタ(19)が寄り添っている姿だった。 そしてカルミアの口が動く。 「サヨナラ。かわいそうなフランチェスカ。」 オルテンシア王太子に見えないように笑った顔はまさしく悪女のようだった。 「生まれ変わるなら、自由気ままな猫になりたいわ。」 この物語は猫になりたいと願ったフランチェスカが本当に猫になって戻ってきてしまった物語である。

【完結】国外追放の王女様と辺境開拓。王女様は落ちぶれた国王様から国を買うそうです。異世界転移したらキモデブ!?激ヤセからハーレム生活!

花咲一樹
ファンタジー
【錬聖スキルで美少女達と辺境開拓国造り。地面を掘ったら凄い物が出てきたよ!国外追放された王女様は、落ちぶれた国王様゛から国を買うそうです】 《異世界転移.キモデブ.激ヤセ.モテモテハーレムからの辺境建国物語》  天野川冬馬は、階段から落ちて異世界の若者と魂の交換転移をしてしまった。冬馬が目覚めると、そこは異世界の学院。そしてキモデブの体になっていた。  キモデブことリオン(冬馬)は婚活の神様の天啓で三人の美少女が婚約者になった。  一方、キモデブの婚約者となった王女ルミアーナ。国王である兄から婚約破棄を言い渡されるが、それを断り国外追放となってしまう。  キモデブのリオン、国外追放王女のルミアーナ、義妹のシルフィ、無双少女のクスノハの四人に、神様から降ったクエストは辺境の森の開拓だった。  辺境の森でのんびりとスローライフと思いきや、ルミアーナには大きな野望があった。  辺境の森の小さな家から始まる秘密国家。  国王の悪政により借金まみれで、沈みかけている母国。  リオンとルミアーナは母国を救う事が出来るのか。 ※激しいバトルは有りませんので、ご注意下さい カクヨムにてフォローワー2500人越えの人気作    

精霊さんと一緒にスローライフ ~異世界でも現代知識とチートな精霊さんがいれば安心です~

ファンタジー
かわいい精霊さんと送る、スローライフ。 異世界に送り込まれたおっさんは、精霊さんと手を取り、スローライフをおくる。 夢は優しい国づくり。 『くに、つくりますか?』 『あめのぬぼこ、ぐるぐる』 『みぎまわりか、ひだりまわりか。それがもんだいなの』 いや、それはもう過ぎてますから。

【完結】濡れ衣聖女はもう戻らない 〜ホワイトな宮廷ギルドで努力の成果が実りました

冬月光輝
恋愛
代々魔術師の名家であるローエルシュタイン侯爵家は二人の聖女を輩出した。 一人は幼き頃より神童と呼ばれた天才で、史上最年少で聖女の称号を得たエキドナ。 もう一人はエキドナの姉で、妹に遅れをとること五年目にしてようやく聖女になれた努力家、ルシリア。 ルシリアは魔力の量も生まれつき、妹のエキドナの十分の一以下でローエルシュタインの落ちこぼれだと蔑まれていた。 しかし彼女は努力を惜しまず、魔力不足を補う方法をいくつも生み出し、教会から聖女だと認められるに至ったのである。 エキドナは目立ちたがりで、国に一人しかいなかった聖女に姉がなることを良しとしなかった。 そこで、自らの家宝の杖を壊し、その罪を姉になすりつけ、彼女を実家から追放させた。 「無駄な努力」だと勝ち誇った顔のエキドナに嘲り笑われたルシリアは失意のまま隣国へと足を運ぶ。 エキドナは知らなかった。魔物が増えた昨今、彼女の働きだけでは不足だと教会にみなされて、姉が聖女になったことを。 ルシリアは隣国で偶然再会した王太子、アークハルトにその力を認められ、宮廷ギルド入りを勧められ、宮仕えとしての第二の人生を送ることとなる。 ※旧タイトル『妹が神童だと呼ばれていた聖女、「無駄な努力」だと言われ追放される〜「努力は才能を凌駕する」と隣国の宮廷ギルドで証明したので、もう戻りません』

無能聖女の失敗ポーション〜働き口を探していたはずなのに、何故みんなに甘やかされているのでしょう?〜

矢口愛留
恋愛
クリスティーナは、初級ポーションすら満足に作れない無能聖女。 成人を迎えたことをきっかけに、これまでずっと暮らしていた神殿を出なくてはいけなくなった。 ポーションをどうにかお金に変えようと、冒険者ギルドに向かったクリスティーナは、自作ポーションだけでは生活できないことに気付く。 その時タイミングよく、住み込み可の依頼(ただしとても怪しい)を発見した彼女は、駆け出し冒険者のアンディと共に依頼を受ける。 依頼書に記載の館を訪れた二人を迎えるのは、正体不明の主人に仕える使用人、ジェーンだった。 そこでクリスティーナは、自作の失敗ポーションを飲んで体力を回復しながら仕事に励むのだが、どういうわけかアンディとジェーンにやたら甘やかされるように。 そして、クリスティーナの前に、館の主人、ギルバートが姿を現す。 ギルバートは、クリスティーナの失敗ポーションを必要としていて――。 「毎日、私にポーションを作ってくれないか。私には君が必要だ」 これは無能聖女として搾取され続けていたクリスティーナが、居場所を見つけ、自由を見つけ、ゆったりとした時間の中で輝いていくお話。 *カクヨム、小説家になろうにも投稿しています。

元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜

日々埋没。
ファンタジー
​「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」  ​かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。  その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。  ​レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。 ​ 地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。 ​「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」  ​新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。  一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。  ​やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。  レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。

経済的令嬢活動~金遣いの荒い女だという理由で婚約破棄して金も出してくれって、そんなの知りませんよ~

キョウキョウ
恋愛
 ロアリルダ王国の民から徴収した税金を無駄遣いしていると指摘されたミントン伯爵家の令嬢クリスティーナ。浪費する癖を持つお前は、王妃にふさわしくないという理由でアーヴァイン王子に婚約を破棄される。  婚約破棄を告げられたクリスティーナは、損得を勘定して婚約破棄を素直に受け入れた。王妃にならない方が、今後は立ち回りやすいと考えて。  アーヴァイン王子は、新たな婚約相手であるエステル嬢と一緒に王国の改革を始める。無駄遣いを無くして、可能な限り税金を引き下げることを新たな目標にする。王国民の負担を無くす、という方針を発表した。  今までとは真逆の方策を立てて、進んでいこうとするロアリルダ王国。彼の立てた新たな方針は、無事に成功するのだろうか。  一方、婚約破棄されたクリスティーナは商人の国と呼ばれているネバントラ共和国に移り住む計画を立て始める。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

処理中です...