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唇に初めて知る柔らかいなにかが重なっている。
暫くの間、私の思考は止まりかけていたが、ゆっくりと彼の顔が離れていき目が合った瞬間、自分がなにをされていたのか漸く理解することができた。
「……っ!!」
頬が一気に火照り、動揺しすぎてすぐには言葉が出てこない。
「分かりやすい反応だ。もう一度したら、次はどんな顔をするのかな。試してみてもいい?」
「だ、だめです! まずは……、そう、ちょっと落ち着きましょう!」
彼は挑発するかのように意地悪そうな顔を向けてきたので、私はとっさに彼の胸板を両手で押しやった。
「私は落ち着いているけど?」
彼はいつもと変わらない穏やかな顔で答えると、私の手首を掴み簡単に引き剥がしてしまう。
両手の自由を奪われて、さらに私の余裕はなくなる。
「あのっ、キスする相手、間違っていませんか?」
私は混乱した頭の中で、思わずそんな言葉を吐き出してしまう。
するとそれを聞いていた殿下は僅かに目を細めた。
「間違っていないよ。私が求めているのは、いつだって婚約者である君以外いない」
彼は迷うことなくきっぱりと言い放った。
その言葉を聞いて、胸の奥が熱くなりどくんと揺れる。
「でもっ、ロナさんは……。殿下はロナさんと仲がよろしかったですよね?」
「君はどうしても私とロナ嬢をくっつけたいようだけど、彼女のことはクラスメイトとしか思ってないよ」
「……っ! 私、そんなことしてな……」
「してたよね。今さらとぼけても無駄だよ。そもそもあんなにあからさますぎる態度を何度も取られて、気づかないほうが逆にどうかと思うけど」
「うっ……」
彼の鋭い言葉に私は言葉を失った。
今思えば、私は断罪を回避したいがために、ロナが傍にいるとすぐに彼女の話題に変えていた気がする。
その手を何度も使いすぎてしまい、殿下に不信感を持たせてしまったのだろう。
どうやら私は考えるよりも先に行動に出てしまうタイプのようだ。
「だけど、君のおかげで彼女の魅了の術にはかからずに済んだ。その点については感謝するよ」
「え……? 魅了? なんのお話ですか?」
その言葉に私はきょとんとしてしまう。
「気づいてなかった? おそらく彼女は周りにいる人間、異性のみに効く魅了する術を使っていると思うよ」
「……!」
「貴族の人間が簡単に平民の女性に好意を向けると思うか? 少数であればありえない話ではないけど、おかしなことに学園にいるほとんどの人間が彼女に好意を向けている」
「そう言われてみれば……」
私は今まで彼女はヒロインだから、そうなることが当たり前だと思ってなにも疑問を持たなかった。
けれど、今殿下が言ったように、貴族の人間が平民の女性に興味を持つなんてことは考えにくい。
貴族の中にはプライドが妙に高い人間もいるし、平民を見下す者も多いからだ。
(……ていうか、ヒロインの設定に魅了の術なんてものあった?)
私が知る限りそんなものなかった気がする。
「でも、今の話が本当なら、どうして殿下はその魅了にはかからなかったんですか?」
私が不思議そうに問いかけると、彼はふっと小さく笑った。
「リゼは状態異常を無効化するギフトを持っているよね」
「そう、ですが……」
「私はね、全く靡かない君を振り向かせるために裏で色々と動いていたんだよ」
「……?」
一体、殿下はなんの話をしているのだろう。
突然、話題が変わり私は不思議そうに首を傾げた。
「君の持つギフトの精度がどれくらいのものか分からなかったから色々試していたんだ。ある程度の効力を持つ惚れ薬なら効き目があるのか、とかね」
「なっ……!」
初めて聞いた事実に私は驚きのあまり言葉を失った。
「だけど、残念ながら全て効果はなかった。魔女の秘薬も試してみたけど、全くもって君には効かなかったよ」
「いつの間にそんなことをっ!」
「だって君、全く私に興味を持ってくれないから少し悔しくてね。状態異常の無効化なんてギフトがあるから私のことを好きになれないのかとも思ったけど、触れたらすぐに反応するし、それは考えすぎだったみたいだけど」
「……っ!!」
彼は可笑しそうにクスクスと笑っていたが、聞いてる私は一人で恥ずかしくなっていた。
「惚れ薬なんてものを扱っていたから、うっかり事故が起きないように、私は魅了系の術がかからないアイテムを常に身に付けていたんだよ」
「常にって……、まさか、毎日私に惚れ薬を盛っていたんですか!?」
「毎日ってほどではないよ」
「その言い方……」
この男、絶対に何度も試していたに違いない。
「もう、気づいているとは思うけど、私はいい人間ではないよ」
「知ってます」
私が不満そうな声で即答すると殿下は「ははっ」とどこか愉しそうに笑っていた。
「ロナ嬢の魅了の件も、他の男が君に興味を示さなくて安心していたくらいだからね」
「……っ!?」
またそんなことを言って、私をからかって愉しんでいるのだろう。
簡単に反応してしまう自分が悔しい。
「まあ、だけど、ロナ嬢の魅了の術はリゼみたいに完全なものではないみたいだよ」
「どういうことですか?」
「簡単に別の女性に心が揺れてしまうような人間はかかりやすいけど、揺るぎない思いを持つ相手がいる場合にはあまり効果はないみたい。だけど、厄介な術であることには違いないから、かかりにくい人間には事情を伝えて、なるべくロナ嬢に近づかないようにするか、彼女と会っている間はかかっているフリをすることを勧めておいたよ」
ロナが意識して術をかけようとすれば、通常効果がなかった人間までかかってしまう可能性もあるからだろう。
(簡単にいえば、ロナさんに興味を持った人間が魅了されるってことか……)
乙女ゲームの攻略対象者たちは皆、ロナに興味を持ち惹かれて恋に落ちるのだから、設定的には納得できた。
「じゃあ、殿下もずっと魅了の術がかかっているフリをしていたってことですか?」
「いや、特にはしていないかな。元々彼女には興味なんてなかったし、周りのクラスメイトと同じ扱いをしていただけだよ。君には違うように映っていたのだとしたら、少しは妬いてくれていたと思ってもいいのかな?」
「ち、違いますっ!!」
「頬が少し赤くなったね」
「ちがっ、これは、焦ってるだけで……」
「君は焦るとすぐに顔を染めるね。そうさせる相手は今後も私だけであってほしいな」
彼は柔らかい表情で微笑むと、掴んでいた私の腕を漸く解放してくれた。
話に夢中になっていて、私はすっかり抵抗することも忘れていたようだ。
自由になって少し距離をとろうとすると、再び距離が縮まり、なぜか抱きしめられているような格好になっている。
「ちょっと、殿下……! 今度はなにをするおつもりですかっ! 離れてくださいっ」
私の心拍数はまた激しくなり、彼の胸を押し返そうとするが、またしてもびくともしない。
「そうやってすぐ逃げようとするから追いかけたくなるんだよ。いい加減、気づきなよ」
そう、耳元で吐息混じりに囁かれて、全身にぞわりと鳥肌が立つ。
「……っぁ、耳元で、囁かないでっ……」
「耳、本当に弱いな。前から思っていたけど、状態異常は無効化できるくせに感度はすごくいいよね。いろいろと試してみたいな」
「私をっ、実験に使わないでっ……」
「実験じゃないよ。好きな子のことをいろいろ知りたいだけ」
彼は答えながら私の耳朶に熱の篭もった舌先を這わせてくる。
その動きを感じるたびに、体がぞくぞくとして震えてしまう。
(殿下が私のことを好き……? そんなの信じられない……。でも……)
この世界がもし、私の知っている乙女ゲームとは異なるものだったとしたら。
当て馬ではなくて、幸せになれる権利が私にもあったとしたら。
(私、……これからも殿下の傍にいられるのかな……)
そんな未来を望んでしまってもいいのだろうか。
叶わないと思って最初から諦めていた。
うまく婚約破棄に運んで、自由なスローライフを楽しみたいって思っていた。
それだけを望んでいたはずなのに――。
この人と離れることを考えると、胸の奥が締め付けられるように苦しくなる。
(私……、やっぱり殿下のことが好きなのかも。離れたくないっ)
こんなときに自分の気持ちに気づくなんてなんかすごく嫌だけど、やっぱり私は殿下のことが好きなんだと思う。
「体は震えているようだけど、ずいぶん静かだね。耐えているの?」
「ち、ちがっ、もういい加減にしてくださいっ……!」
私はありったけの力を込めて思いっきり彼の体を引き剥がした。
すると、すぐ目の前に彼の綺麗な青い瞳があって、心臓の音がさらに速度を上げて鳴り響く。
彼を好きだと自覚して過剰に意識してしまっているせいか、見つめているだけで恥ずかしくてたまらない気持ちだ。
だけど、目を逸らしたくない。
「顔、すごい真っ赤。やっぱり耳責められるのが好きなんだね」
「……っ!!」
顔を見られて、私の今の気持ちが彼に伝わってしまったかもしれない。
悔しいような嬉しいような、それでいてすごく恥ずかしくて消えてしまいたい気持ちになる。
だけど、このとき運命を変えたいと強く思った。
暫くの間、私の思考は止まりかけていたが、ゆっくりと彼の顔が離れていき目が合った瞬間、自分がなにをされていたのか漸く理解することができた。
「……っ!!」
頬が一気に火照り、動揺しすぎてすぐには言葉が出てこない。
「分かりやすい反応だ。もう一度したら、次はどんな顔をするのかな。試してみてもいい?」
「だ、だめです! まずは……、そう、ちょっと落ち着きましょう!」
彼は挑発するかのように意地悪そうな顔を向けてきたので、私はとっさに彼の胸板を両手で押しやった。
「私は落ち着いているけど?」
彼はいつもと変わらない穏やかな顔で答えると、私の手首を掴み簡単に引き剥がしてしまう。
両手の自由を奪われて、さらに私の余裕はなくなる。
「あのっ、キスする相手、間違っていませんか?」
私は混乱した頭の中で、思わずそんな言葉を吐き出してしまう。
するとそれを聞いていた殿下は僅かに目を細めた。
「間違っていないよ。私が求めているのは、いつだって婚約者である君以外いない」
彼は迷うことなくきっぱりと言い放った。
その言葉を聞いて、胸の奥が熱くなりどくんと揺れる。
「でもっ、ロナさんは……。殿下はロナさんと仲がよろしかったですよね?」
「君はどうしても私とロナ嬢をくっつけたいようだけど、彼女のことはクラスメイトとしか思ってないよ」
「……っ! 私、そんなことしてな……」
「してたよね。今さらとぼけても無駄だよ。そもそもあんなにあからさますぎる態度を何度も取られて、気づかないほうが逆にどうかと思うけど」
「うっ……」
彼の鋭い言葉に私は言葉を失った。
今思えば、私は断罪を回避したいがために、ロナが傍にいるとすぐに彼女の話題に変えていた気がする。
その手を何度も使いすぎてしまい、殿下に不信感を持たせてしまったのだろう。
どうやら私は考えるよりも先に行動に出てしまうタイプのようだ。
「だけど、君のおかげで彼女の魅了の術にはかからずに済んだ。その点については感謝するよ」
「え……? 魅了? なんのお話ですか?」
その言葉に私はきょとんとしてしまう。
「気づいてなかった? おそらく彼女は周りにいる人間、異性のみに効く魅了する術を使っていると思うよ」
「……!」
「貴族の人間が簡単に平民の女性に好意を向けると思うか? 少数であればありえない話ではないけど、おかしなことに学園にいるほとんどの人間が彼女に好意を向けている」
「そう言われてみれば……」
私は今まで彼女はヒロインだから、そうなることが当たり前だと思ってなにも疑問を持たなかった。
けれど、今殿下が言ったように、貴族の人間が平民の女性に興味を持つなんてことは考えにくい。
貴族の中にはプライドが妙に高い人間もいるし、平民を見下す者も多いからだ。
(……ていうか、ヒロインの設定に魅了の術なんてものあった?)
私が知る限りそんなものなかった気がする。
「でも、今の話が本当なら、どうして殿下はその魅了にはかからなかったんですか?」
私が不思議そうに問いかけると、彼はふっと小さく笑った。
「リゼは状態異常を無効化するギフトを持っているよね」
「そう、ですが……」
「私はね、全く靡かない君を振り向かせるために裏で色々と動いていたんだよ」
「……?」
一体、殿下はなんの話をしているのだろう。
突然、話題が変わり私は不思議そうに首を傾げた。
「君の持つギフトの精度がどれくらいのものか分からなかったから色々試していたんだ。ある程度の効力を持つ惚れ薬なら効き目があるのか、とかね」
「なっ……!」
初めて聞いた事実に私は驚きのあまり言葉を失った。
「だけど、残念ながら全て効果はなかった。魔女の秘薬も試してみたけど、全くもって君には効かなかったよ」
「いつの間にそんなことをっ!」
「だって君、全く私に興味を持ってくれないから少し悔しくてね。状態異常の無効化なんてギフトがあるから私のことを好きになれないのかとも思ったけど、触れたらすぐに反応するし、それは考えすぎだったみたいだけど」
「……っ!!」
彼は可笑しそうにクスクスと笑っていたが、聞いてる私は一人で恥ずかしくなっていた。
「惚れ薬なんてものを扱っていたから、うっかり事故が起きないように、私は魅了系の術がかからないアイテムを常に身に付けていたんだよ」
「常にって……、まさか、毎日私に惚れ薬を盛っていたんですか!?」
「毎日ってほどではないよ」
「その言い方……」
この男、絶対に何度も試していたに違いない。
「もう、気づいているとは思うけど、私はいい人間ではないよ」
「知ってます」
私が不満そうな声で即答すると殿下は「ははっ」とどこか愉しそうに笑っていた。
「ロナ嬢の魅了の件も、他の男が君に興味を示さなくて安心していたくらいだからね」
「……っ!?」
またそんなことを言って、私をからかって愉しんでいるのだろう。
簡単に反応してしまう自分が悔しい。
「まあ、だけど、ロナ嬢の魅了の術はリゼみたいに完全なものではないみたいだよ」
「どういうことですか?」
「簡単に別の女性に心が揺れてしまうような人間はかかりやすいけど、揺るぎない思いを持つ相手がいる場合にはあまり効果はないみたい。だけど、厄介な術であることには違いないから、かかりにくい人間には事情を伝えて、なるべくロナ嬢に近づかないようにするか、彼女と会っている間はかかっているフリをすることを勧めておいたよ」
ロナが意識して術をかけようとすれば、通常効果がなかった人間までかかってしまう可能性もあるからだろう。
(簡単にいえば、ロナさんに興味を持った人間が魅了されるってことか……)
乙女ゲームの攻略対象者たちは皆、ロナに興味を持ち惹かれて恋に落ちるのだから、設定的には納得できた。
「じゃあ、殿下もずっと魅了の術がかかっているフリをしていたってことですか?」
「いや、特にはしていないかな。元々彼女には興味なんてなかったし、周りのクラスメイトと同じ扱いをしていただけだよ。君には違うように映っていたのだとしたら、少しは妬いてくれていたと思ってもいいのかな?」
「ち、違いますっ!!」
「頬が少し赤くなったね」
「ちがっ、これは、焦ってるだけで……」
「君は焦るとすぐに顔を染めるね。そうさせる相手は今後も私だけであってほしいな」
彼は柔らかい表情で微笑むと、掴んでいた私の腕を漸く解放してくれた。
話に夢中になっていて、私はすっかり抵抗することも忘れていたようだ。
自由になって少し距離をとろうとすると、再び距離が縮まり、なぜか抱きしめられているような格好になっている。
「ちょっと、殿下……! 今度はなにをするおつもりですかっ! 離れてくださいっ」
私の心拍数はまた激しくなり、彼の胸を押し返そうとするが、またしてもびくともしない。
「そうやってすぐ逃げようとするから追いかけたくなるんだよ。いい加減、気づきなよ」
そう、耳元で吐息混じりに囁かれて、全身にぞわりと鳥肌が立つ。
「……っぁ、耳元で、囁かないでっ……」
「耳、本当に弱いな。前から思っていたけど、状態異常は無効化できるくせに感度はすごくいいよね。いろいろと試してみたいな」
「私をっ、実験に使わないでっ……」
「実験じゃないよ。好きな子のことをいろいろ知りたいだけ」
彼は答えながら私の耳朶に熱の篭もった舌先を這わせてくる。
その動きを感じるたびに、体がぞくぞくとして震えてしまう。
(殿下が私のことを好き……? そんなの信じられない……。でも……)
この世界がもし、私の知っている乙女ゲームとは異なるものだったとしたら。
当て馬ではなくて、幸せになれる権利が私にもあったとしたら。
(私、……これからも殿下の傍にいられるのかな……)
そんな未来を望んでしまってもいいのだろうか。
叶わないと思って最初から諦めていた。
うまく婚約破棄に運んで、自由なスローライフを楽しみたいって思っていた。
それだけを望んでいたはずなのに――。
この人と離れることを考えると、胸の奥が締め付けられるように苦しくなる。
(私……、やっぱり殿下のことが好きなのかも。離れたくないっ)
こんなときに自分の気持ちに気づくなんてなんかすごく嫌だけど、やっぱり私は殿下のことが好きなんだと思う。
「体は震えているようだけど、ずいぶん静かだね。耐えているの?」
「ち、ちがっ、もういい加減にしてくださいっ……!」
私はありったけの力を込めて思いっきり彼の体を引き剥がした。
すると、すぐ目の前に彼の綺麗な青い瞳があって、心臓の音がさらに速度を上げて鳴り響く。
彼を好きだと自覚して過剰に意識してしまっているせいか、見つめているだけで恥ずかしくてたまらない気持ちだ。
だけど、目を逸らしたくない。
「顔、すごい真っ赤。やっぱり耳責められるのが好きなんだね」
「……っ!!」
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