森の奥に住んでいた魔法使いの男の子と仲良くなったらヤンデレ化しました。

序盤の村の村人

文字の大きさ
6 / 10

 6

しおりを挟む

「しょうがないわね、明日村に帰って何か食べ物を作って持ってくるわ。嫌いな物とか好きな物とかあるかしら?」
「特にはないかな、そもそもクッキー以外食べてこなかったからね」
「分かったわ。いくつか作って持ってくる」

  リサはうーんと呟きながら何を作るか悩み始めた。

 やっぱりサンドイッチかしら……。持ってきやすいし、食べやすいわよね。色んな種類を作ってみよう。

「それにしても、会ったばっかりの人の部屋をいきなり掃除しはじめて、ご飯を持ってくるなんて言い出すなんてね、もしかしたら僕が悪い魔法使いかもしれないのに」
「そうね、でも、貴方は私のドレスを乾かしてくれたわ。そのお礼に少しお掃除をしただけよ」
「あれは、少しじゃなかったけどね」

 そうかしら?確かに、一瞬埃が舞って部屋中灰色の煙が立ち込めたけど……。あれは、本当にびっくりしたわね。本当にどれだけ掃除をしてなかったのかしら。

「貴方、魔法使いなんでしょ? 魔法で綺麗にしたり、ご飯を作ったりできないわけ?」
「ご飯を魔法で作るには、材料が必要だからね。掃除は、できなくはなかったけど」
「やらなかったのね」
「沢山の魔力が必要だからね、そこまでの力は僕にはもうないよ」

  言い訳じゃないのかしら?と思いながら、リサはじーとヒールを見たが微笑んではぐらかされた。

「そういえば、どうして、クッキーは持ってたのかしら?」
「使い魔が街から、買ってきてくれるんだ。お金は、屋敷にあった宝石を売って手に入れた物を使ってね」
「使い魔?」
「そう、リリーおいで」

 どこからか黒猫がゆっくりと歩いてくる。首についてた鈴がチリンっと鳴った。

 とってもお上品な猫さんね。歩き方が優雅だわ。

「とっても可愛い猫さんね」
「ありがとうリリーも喜んでるよ」

  ヒールは、そう言いながらリリーの頭を撫でる。リリーは、気持ち良さそうに喉を鳴らした。

「とりあえず、今晩はどこか部屋を借りて泊まってももいいかしら? 明日になったらちゃんと村に帰るわ」
「そう、部屋は2階の1番階段に近い部屋を使って。今はこれしかないけど、夜ご飯にクッキーを食べるといいよ」
「何から何までありがとうヒール」
「それと、はい」

  ヒールが呪文を唱えると、リサは寒さを感じなくなった。

「一時的に、寒さを感じなくなる魔法だから安心して。掃除をしてくれたお礼だから」
「本当だわ! 暖かくなった。ありがとうヒール。そして、おやすみなさい」

 リサは、ヒールからクッキーの入った袋を受け取り、部屋を出た。

 ヒールは、おやすみなさいと言われたことに驚き、固まっていたが、リサの後ろ姿を見ながらおやすみリサと小声で呟いた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生したら4人のヤンデレ彼氏に溺愛される日々が待っていた。

aika
恋愛
主人公まゆは冴えないOL。 ある日ちょっとした事故で命を落とし転生したら・・・ 4人のイケメン俳優たちと同棲するという神展開が待っていた。 それぞれタイプの違うイケメンたちに囲まれながら、 生活することになったまゆだが、彼らはまゆを溺愛するあまり どんどんヤンデレ男になっていき・・・・ ヤンデレ、溺愛、執着、取り合い・・・♡ 何でもありのドタバタ恋愛逆ハーレムコメディです。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた

いに。
恋愛
"佐久良 麗" これが私の名前。 名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。 両親は他界 好きなものも特にない 将来の夢なんてない 好きな人なんてもっといない 本当になにも持っていない。 0(れい)な人間。 これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。 そんな人生だったはずだ。 「ここ、、どこ?」 瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。 _______________.... 「レイ、何をしている早くいくぞ」 「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」 「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」 「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」 えっと……? なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう? ※ただ主人公が愛でられる物語です ※シリアスたまにあり ※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です ※ど素人作品です、温かい目で見てください どうぞよろしくお願いします。

図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました

鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。 素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。 とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。 「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...