短編集(18禁)

昆布海胆

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逃げられぬ痴漢地獄 中編

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あれから何度も痴漢に遭い訴えて犯人を捕まえるのだが電車から降りると再び元の時間に戻っているのだ。
試しに痴漢されないようにドアに背を預けて身構えて次の駅まで辿り着いた事もあったのだが電車から降りると再びあの瞬間に戻るのだ。

『黄麻、黄麻、各駅停車にお乗換えの方はここで御降り下さいませ』

一体何度同じ事を繰り返したのだろうか、ふと雫が乗り込んできた時に視線をこちらに向けたのに気付いた。
今まで目を合わそうともしなかった筈なのに変化が訪れたのだ。

「あっちょっ・・・」

失敗した。
ドアを背に出来る場所に移動すれば痴漢に合わずに済む事が分かっていたのに雫の視線に気を取られて移動が遅れてしまったのだ。
直ぐ背後に最初に尻を撫でてきたサラリーマンの男が立っているのが分かった。
そして、それは再びやってくる・・・

さわっ・・・さわっ・・・

こいつは自分の背後に回りこむと必ず尻を撫でて来るのが分かっていた。
だからその手を掴んで叫ぼうとした時であった。

「えっ・・・んんっ?!」

左右から両手を誰かに捕まれ両頬を手で挟まれて無理矢理目の前の男にキスをされたのだ。
それも口と口を密着させて歯と歯が当たるくらい力任せなキス。
叫ぼうにもおどろおどろしい恐怖が込み上げてきて声が出せないのだ。
更に変化は続いた。
尻を撫でていた男の手がそのままスカートの中へ進入しパンツを撫で始めたのだ。
そして、左右の両手を押さえられている状態のまま別の手が胸へと伸びてくる・・・

(いやっ・・・止めてっ・・・)

声が出せず早乙女は目を強く瞑って顎に力を入れる。
自分の口の中にキスをしている男の舌が入ってきたら即座に噛み切る気でいるのだ。
だが・・・

(ひぁっ?!)

更に幾つもの手が自分の体を弄り始めたのに気付き早乙女は驚き震え上がる。
自分の前後左右に男が4人居るのであれば手は全部で8つ、顔を押さえられているので体を触る手は6つの筈なのに胸や腹、アソコを前後に太股や背中にまで手の感触があるのだ。
どう考えてもありえない状況、このままでは非常に危険だと判断した早乙女は目の前のキスをしている男の股間を思いっきり膝で蹴り上げる事にした!
だが・・・

(むぐぅ?!)

足を上げた瞬間アソコの中に誰かの指が侵入してきたのだ。
暴れて必死に抵抗をしようとするが何本もの手に押さえられている早乙女の体は動かす事が全く出来ずにいた。
そして、キスをしていた男がやっと口を離した。
それと同時に自分の股のところから何かが破ける音が聞こえた。
だが早乙女はそんな事は構わずに叫び声を上げようとするのだが・・・

「誰かたすっ・・・むぐー!!」

口の中に布が押し込められる。
それが自分の履いていたパンツだと早乙女は気付いたのだが声を出すことも出来ず吐き出そうとするのだが・・・

「んんーーーっ?!」

さらに口の上に何かが巻きつけられて後頭部で縛られる。
ネクタイであった。
口が固定されて声も出せず中にあるパンツが自らの唾液で湿っていくのを感じた早乙女は必死に身をよじって逃げようとするのだが抵抗むなしく着ていた制服が左右に引き裂かれた。
前のボタンが弾け飛びブラが露になる。
そして早乙女は数名の手で少しだけ持ち上げられた。
足が地面に着かず暴れようとするのだがその早乙女のアソコに何か熱い物が触れた。
それは目の前の男の肉棒であった。
必死な抵抗もむなしく早乙女の秘部にあてがわれた肉棒の先端はゆっくりと早乙女の中へと沈んでいく・・・
体がゆっくりと下ろされているのだ。
ミチミチっとアソコが裂けそうな痛みが早乙女に走り体を仰け反る。
だがその瞬間早乙女は気付いた。
後ろにも肉棒があてがわれていたのだ。
痛みに意識をやりすぎてそっちに気が回らなかったのだ。
そして、早乙女は前後同時に処女を失う事となる・・・
幾つもの自らの体を支えていた手が早乙女の体を地に下ろしたのだ。

「んんーっ?!!!!んーーーー!!!んんんーーーー!!!!!」

アソコから脳天まで貫くような痛みが走りぬけ内臓を押し上げられる感覚に吐き気がする。
だが吐こうにも口は塞がれてどうする事も出来ず早乙女は涙を流しながら天井を見上げる。
その時に初めて気付いた。
電車内に吊るされていた筈の広告が一切そこには無かったのだ。
もしかするとこれは夢なのかもしれない、夢の中では痛みは感じないのが普通だがそれが現実だと信じきっている場合は例外と言う話を聞いた事がある。
早乙女は幾つものありえない出来事を考えこれは夢だと判断した。
そうして力を抜いてしまえば先程まで感じていた痛みも徐々に薄れ快感が彼女を支配し始める。
体が熱くなり前後の穴を犯されているというアブノーマルな行為に対しても快感を感じ始めたのだ。

(きっとこれは夢よね・・・私ったらこんなレイプみたいな事をされる願望があったなんてね・・・)

そう現実ではないと結論付けてしまえばこの状況を楽しみだす早乙女。
それは異常な事なのだが彼女はそれが異状なのだと分からない。
やがてお腹の中に入っている肉棒が振るえて揺さぶられていた体を止められる。
腹部に暖かい何かが入ってきているのを感じ前後の中へ同時に出されたのだと理解した。

(終わったのね・・・後は電車から降りれば・・・)

ゆっくりと引き抜かれた前後の肉棒、それに続いて中の精液が太股へ流れるのを感じた。
暖かく本来であれば不快でしかない筈なのにそれがゾクゾクッと体を刺激して早乙女は考える・・・

(私、まだイッてないのよ?)

それに答えるように別の肉棒が前後へ再び挿入される。
今度は痛みを一切感じる事無く中に出された精液が潤滑油になりスムーズに奥まで入ってきた。
それはさっきよりも強く快感を早乙女に与えていつの間にか全身を押さえていた手は離されており、早乙女は目の前の男に抱きつくように両手を肩へまわしていた。
全身を駆け巡る快楽、前も後ろも中を蹂躙される度に驚くほどの快感が彼女を襲い気付けば何度も何度も早乙女は達していた。
だが男達はまだまだ居るようで中へ出されては次の男へ交代し続け行為は続けられた。
一体何人目であろうか、靴下と靴の間に垂れた精液が染み込んで重くなり始めたときに早乙女は気付いた。

(あれっ?次の駅ってまだかしら?)

駅について電車から降りれば元通り、そう考えていた筈なのにいつまでたっても駅に着かないのだ。
だが何度も何度も快感を与え続けられ早乙女はまだ着いてないのならもっと楽しめると考え始めていた。
一体何時間そうしていたのだろうか、引き抜かれた肉棒の形に前も後ろも開きっぱなしになっているアソコから流れ出る精液。
それを早く塞いで欲しいとばかりに早乙女は目の前の男に要求するように抱きついている体を摺り寄せるが反応が返って来ない。
既に体は性欲に支配されずっと犯されていないと物足りない状況になっているにも関わらず早乙女はそれに気付かない。
そんな早乙女の耳にそれは聞こえてきた・・・

「まもなく、丑の刻、丑の刻に到着いたします」

それがスイッチだったかのように早乙女はこれ以上の性行為を諦め降りる準備をする。
まるで彼女を守るように周囲の男達も邪魔をする事無く彼女を囲む。
そして、停車して開いたドアに向かってゆっくりと早乙女は歩を進め外へ足を踏み出した・・・





『黄麻、黄麻、各駅停車にお乗換えの方はここで御降り下さいませ』

意識がハッと戻り時間が再び戻ったのだと理解した早乙女であったが直ぐにそれに気付いた。
口にネクタイが縛られており口内にパンツが押し込められたままであったのだ。

「んげっ?!なっなにこれ?!」

解いてそれを取り出して声を出した事で周囲の視線が自分に集まる。
そして、早乙女は気付いた。
制服の前は引き裂かれてブラは壊され下はスカートの下に精液の水溜りが存在している事に。

「いやっ・・・いやぁあああああああああああ!!!!」

周囲がざわめく中、電車は駅に到着し扉が開いて雫が乗り込んでくる。
ハッと早乙女は視線を上げるとまるでそれを愉快そうに雫は口元を歪めこっちを見下していた。
自分の状況が酷い事で周囲の人が離れていたので早乙女は駆け出すように雫の方へ走り出す。
何故かは分からない、だがこの状況を彼女は知っていると早乙女は確信していたのだ。

「貴女一体なにをしたの?!」

凌辱され尽くしたようにしか見えない早乙女の言葉に雫は微笑みながら返す。

「ごきげんよう、楽しんでもらえたかしら?」

その言葉にゾッと背筋が寒くなるのを感じた早乙女は自分と雫を囲む乗客が手を伸ばして近付いてきているのに気付いた。
いつの間にかドアは閉まっており走り出している電車の中、早乙女の体だけはこれから始まる行為を期待して疼き頭では必死に嫌がっているにも関わらずその手を受け入れるのであった・・・
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