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気絶するまで抱いていた夜神の中から、残滓を放った肉茎をズルリと引き抜く。
その時に「ぅん・・・」と眠っているのに声を出す夜神に笑ってしまう。
「今日も沢山鳴いたね。可愛い声で。それにしてもいつになったら私の名前を呼んでくれるのかな?」
ルードヴィッヒは乱れて、顔に張り付いた髪をどかして、頬を伝う涙を指で拭うと、布団を被り夜神を抱きしめて、閉じている瞳に手のひらをかざす
「今日もいい夢をみてね?」
━━━━夢の操作。起きていても、寝ていても何処までも夜神を追い詰める。そして耐えきれなくて決壊したときに、全てが予定通りに出来る。その為の必要な操作なのだ。
これから悪夢を見る事になる、夜神の額に唇を軽く押し当てて、抱きしめながらルードヴィッヒは眠りについた。
「おかあさん、あそぼー」
まだ、あどけなさがある顔の白目・白髪が子供が母親の手を握って、遊びたいとせがむ。
あれは、小さい頃の自分だとすぐに分かる。
大きくなった今の自分がその様子を、何か薄いベールに一枚隔てたものから見ている。
「・・・・・・・」
母親は何かを言っているがそれは聞こえなかった。
やがて二人は紙で出来た着せ替え人形で遊ぶ。よく母親と人形遊びをしていたことを思い出す。
すると母親は近くにあった、ハサミを突然掴むと人形の首を切り落とした。
余りの突然の出来事に夜神は驚いて見ていた。そして、幼い自分の持っている人形を奪うと、それも首を切り落とす。
子供はびっくりして動けないでいると、母親はそのハサミを高々と持ち上げる。
「ダメッ━━━━━━!!!」
夜神はその親子の所に向かおうとしたが、足に鎖が絡まっていて動くことが出来なかった。
勢いだけで動いたので、バランスを崩し膝をつく。
目一杯手を伸ばしたが、それは意味のない行為だった。そして子供の首に鈍く輝くハサミが振り下ろされて、二人を赤く染める。
「あ、アァァァァァ、イヤ━━━━━━━!!!!」
違う!違う!違う!お母さんはそんな事しない!あの時も守ろうとしてくれた。
嗚咽が漏れる。目からは止めどなく涙が溢れる。
母親の凶行にひたすら否定をしていたが、目の前の気配に気づいて顔をあげる。
そこには返り血を浴びた母親が笑って立っていた。
「最初からこうしていれば死ななかったのに。私は、お前に殺された。全てお前のせいだ。だから━━━━━!!」
そう言って夜神にハサミを振り下ろした。
「イヤッ━━━━━!!」
叫びと同時に目を開く。余りの怖さに目からは涙が出ていた。全身、寝汗がひどくシーツが肌に張り付いてくる。
ハァハァと息を整えようと呼吸をするが、上手く出来ない。体は震えていた。
「んで、なんで、そんな事しない。しないの━━━」
両手で見開いた目を覆い隠す。余りにも生々し過ぎて、胃の縁がキリキリと痛みだす。
「怖い夢でも見たのかな?汗が凄いよ?」
頭上から、声がする。心配する声色でなく、何処か楽しそうに弾んだ声が不快感を高める。
「見ないで!あなたには関係ない!」
「可哀想に、ほら背中までびっしょりだよ。どんな夢を見たの?誰かに何かされたのかなぁ?」
背中を撫でられて、気持ち悪さから鳥肌が立つ。
まるで内容を知っているかのような口ぶりに、違和感が出てくる。
「・・・・・まるで知っているような口調ですね」
少しでも離れたくて、ベッドの端に行こうとするが、皇帝は気付いて布団ごと夜神を抱きしめる。
「離して!」
「嫌だよ。怖い夢を見ると心細いよね。だからこうしてギュッーとして、いい子いい子してあげようか?」
「ふざけないで!離して!」
両手でルードヴィッヒの体を突っぱねて逃げようとする。
だが、更に力強く抱きしめられて体が悲鳴をあげる。
けど、すぐに力が緩むと、皇帝はベッドから身を起こして、降りる。
「もう、朝だからご飯食べようね。その前にお風呂だね。綺麗にしてもらうんだよ」
皇帝は夜神に振り返ることなく、自分の部屋に帰っていった。
残された夜神は掴みどころのない、雲のような皇帝に複雑な感情抱く。執拗に追い掛けられていたと思ったら、突然突き放す。
何の目的があるのか不明なのだ。たが、一つだけ言えるのは、この世界では圧倒的力を持って、頂点に君臨する王だと。
みんなして逆らわない。いや、逆らえないのだ。
夜神は体を起こして、しばらく動けなかった。
体の痛みと、心の疲弊でしばらくベッドの上で部屋を見回していた。
すると自分の部屋に繋がる扉が開き、侍女達が入ってくる。扉の下に落ちていた寝夜着を拾い、夜神の元まで来ると寝夜着を差し出した。
躊躇したが、何も着てない状態で歩き回るのは考えられないので、受け取り着替える。
すぐに脱ぐと分かっているが、恥ずかしいものは恥ずかしい。
だが、今からおこなわれることを考えると、まだ、マシなのかもしれない。それは風呂場で体を洗われることだ。
背中を流すだけならまだ耐えられるが、散々、皇帝を受け入れていた所を洗われるのは色々と耐えられないのだ。だが、逆らえないのも事実。
ため息しか出ないが、重い腰を上げてベッドから降りると、侍女の案内で風呂場にいく。そして半泣きになりながら体を綺麗にされ、食事をとるため移動していく。
流し込むように食事を終わらして、部屋に戻ると侍女長が入ってくる。夜神は昨日のやり取りで警戒する。だが、侍女長は気にすることもなく今日の予定を話す。
とうとう、人質扱いの「話し相手」と今日から過ごすみたいだ。気が進まないが、もしかしたら色々と話が聞けるかもしれない。
ならば、出方を見て対話していく。夜神は気持ちを切り替えて出された紅茶を一口啜った。
「話し相手」は想像と違っていて、驚きと戸惑いを生み出した。
談話室に案内されると、年の頃で言えば小学校低学年ぐらいの子供が四人と、中学生の子が一人の、子供だけが居たのだ。
大人が来ることを想像していただけに、複雑な感情になってしまった。
だが、みんな感情豊かに話をしてくれて、沈みがちだった夜神の心は少しだけ温かくなった。
お茶の時間までが子供たちと過ごす時間のようで、一緒にお菓子を食べるのは満たされる思いだった。
この二日間は流し込むように食事をして、味など二の次だった。
だから、この時間は夜神にとっては一息つける大事な時間になった。
だが、楽しい一時も自分の部屋に戻って、侍女長が部屋に来るまでだった。
侍女服が違う一人を増やして、侍女長と三人の侍女が部屋に入ってくる。
ソファに座っていた夜神の隣に侍女長と侍女が。目の前のソファに一人だけ服装が違う侍女が座り、もう一人は侍女長の近くに待機する。
その手には何かの手入れセットが入った、象牙の細工彫りが美しい箱を持っている。
侍女長はまた、不気味なほどの笑顔を浮かべて、夜神の手をとると爪を撫で始める。
それを見た夜神は、昨日のやり取りを思い出し、背筋が凍った。
「もう辞めてください。指示に従いますから・・・お願いします」
「えぇ、従って下さい。それとこれは別件ですよ。・・・・キレイな爪の形をしてますね。お手入れをしないといけませんね。整えていきましょう」
侍女長は待機している侍女から、ヤスリを受け取ると爪に充てて整えていく。
もう一人隣に座っている侍女も同じことをしていく。
そして真向いに座った侍女は、エプロンから何かを取り出して、座っている膝元にそれを置いた。
「あ、あぁぁ・・・・」
それを見て、夜神は震えだす。白いエプロンの上にあるのはペンチだった。
「目の前の者は本日から我々と行動を共にする侍女見習いの者です。元は洗濯女なんですよ。この意味は分かりますよね?その時は容赦なく目の前で剥いで差し上げますよ」
侍女長はそう言って、夜神の顔がどんどん青白くなっていき、震えていくのを心の底から喜んだ。
楽しい時間から一変、まるで針の筵に居るような状態で、夜神は苦痛な時間を向かえる。
この後はまた、皇帝に全てを奪われるのだ。尊厳も、自信も何もかも━━━━━
その時に「ぅん・・・」と眠っているのに声を出す夜神に笑ってしまう。
「今日も沢山鳴いたね。可愛い声で。それにしてもいつになったら私の名前を呼んでくれるのかな?」
ルードヴィッヒは乱れて、顔に張り付いた髪をどかして、頬を伝う涙を指で拭うと、布団を被り夜神を抱きしめて、閉じている瞳に手のひらをかざす
「今日もいい夢をみてね?」
━━━━夢の操作。起きていても、寝ていても何処までも夜神を追い詰める。そして耐えきれなくて決壊したときに、全てが予定通りに出来る。その為の必要な操作なのだ。
これから悪夢を見る事になる、夜神の額に唇を軽く押し当てて、抱きしめながらルードヴィッヒは眠りについた。
「おかあさん、あそぼー」
まだ、あどけなさがある顔の白目・白髪が子供が母親の手を握って、遊びたいとせがむ。
あれは、小さい頃の自分だとすぐに分かる。
大きくなった今の自分がその様子を、何か薄いベールに一枚隔てたものから見ている。
「・・・・・・・」
母親は何かを言っているがそれは聞こえなかった。
やがて二人は紙で出来た着せ替え人形で遊ぶ。よく母親と人形遊びをしていたことを思い出す。
すると母親は近くにあった、ハサミを突然掴むと人形の首を切り落とした。
余りの突然の出来事に夜神は驚いて見ていた。そして、幼い自分の持っている人形を奪うと、それも首を切り落とす。
子供はびっくりして動けないでいると、母親はそのハサミを高々と持ち上げる。
「ダメッ━━━━━━!!!」
夜神はその親子の所に向かおうとしたが、足に鎖が絡まっていて動くことが出来なかった。
勢いだけで動いたので、バランスを崩し膝をつく。
目一杯手を伸ばしたが、それは意味のない行為だった。そして子供の首に鈍く輝くハサミが振り下ろされて、二人を赤く染める。
「あ、アァァァァァ、イヤ━━━━━━━!!!!」
違う!違う!違う!お母さんはそんな事しない!あの時も守ろうとしてくれた。
嗚咽が漏れる。目からは止めどなく涙が溢れる。
母親の凶行にひたすら否定をしていたが、目の前の気配に気づいて顔をあげる。
そこには返り血を浴びた母親が笑って立っていた。
「最初からこうしていれば死ななかったのに。私は、お前に殺された。全てお前のせいだ。だから━━━━━!!」
そう言って夜神にハサミを振り下ろした。
「イヤッ━━━━━!!」
叫びと同時に目を開く。余りの怖さに目からは涙が出ていた。全身、寝汗がひどくシーツが肌に張り付いてくる。
ハァハァと息を整えようと呼吸をするが、上手く出来ない。体は震えていた。
「んで、なんで、そんな事しない。しないの━━━」
両手で見開いた目を覆い隠す。余りにも生々し過ぎて、胃の縁がキリキリと痛みだす。
「怖い夢でも見たのかな?汗が凄いよ?」
頭上から、声がする。心配する声色でなく、何処か楽しそうに弾んだ声が不快感を高める。
「見ないで!あなたには関係ない!」
「可哀想に、ほら背中までびっしょりだよ。どんな夢を見たの?誰かに何かされたのかなぁ?」
背中を撫でられて、気持ち悪さから鳥肌が立つ。
まるで内容を知っているかのような口ぶりに、違和感が出てくる。
「・・・・・まるで知っているような口調ですね」
少しでも離れたくて、ベッドの端に行こうとするが、皇帝は気付いて布団ごと夜神を抱きしめる。
「離して!」
「嫌だよ。怖い夢を見ると心細いよね。だからこうしてギュッーとして、いい子いい子してあげようか?」
「ふざけないで!離して!」
両手でルードヴィッヒの体を突っぱねて逃げようとする。
だが、更に力強く抱きしめられて体が悲鳴をあげる。
けど、すぐに力が緩むと、皇帝はベッドから身を起こして、降りる。
「もう、朝だからご飯食べようね。その前にお風呂だね。綺麗にしてもらうんだよ」
皇帝は夜神に振り返ることなく、自分の部屋に帰っていった。
残された夜神は掴みどころのない、雲のような皇帝に複雑な感情抱く。執拗に追い掛けられていたと思ったら、突然突き放す。
何の目的があるのか不明なのだ。たが、一つだけ言えるのは、この世界では圧倒的力を持って、頂点に君臨する王だと。
みんなして逆らわない。いや、逆らえないのだ。
夜神は体を起こして、しばらく動けなかった。
体の痛みと、心の疲弊でしばらくベッドの上で部屋を見回していた。
すると自分の部屋に繋がる扉が開き、侍女達が入ってくる。扉の下に落ちていた寝夜着を拾い、夜神の元まで来ると寝夜着を差し出した。
躊躇したが、何も着てない状態で歩き回るのは考えられないので、受け取り着替える。
すぐに脱ぐと分かっているが、恥ずかしいものは恥ずかしい。
だが、今からおこなわれることを考えると、まだ、マシなのかもしれない。それは風呂場で体を洗われることだ。
背中を流すだけならまだ耐えられるが、散々、皇帝を受け入れていた所を洗われるのは色々と耐えられないのだ。だが、逆らえないのも事実。
ため息しか出ないが、重い腰を上げてベッドから降りると、侍女の案内で風呂場にいく。そして半泣きになりながら体を綺麗にされ、食事をとるため移動していく。
流し込むように食事を終わらして、部屋に戻ると侍女長が入ってくる。夜神は昨日のやり取りで警戒する。だが、侍女長は気にすることもなく今日の予定を話す。
とうとう、人質扱いの「話し相手」と今日から過ごすみたいだ。気が進まないが、もしかしたら色々と話が聞けるかもしれない。
ならば、出方を見て対話していく。夜神は気持ちを切り替えて出された紅茶を一口啜った。
「話し相手」は想像と違っていて、驚きと戸惑いを生み出した。
談話室に案内されると、年の頃で言えば小学校低学年ぐらいの子供が四人と、中学生の子が一人の、子供だけが居たのだ。
大人が来ることを想像していただけに、複雑な感情になってしまった。
だが、みんな感情豊かに話をしてくれて、沈みがちだった夜神の心は少しだけ温かくなった。
お茶の時間までが子供たちと過ごす時間のようで、一緒にお菓子を食べるのは満たされる思いだった。
この二日間は流し込むように食事をして、味など二の次だった。
だから、この時間は夜神にとっては一息つける大事な時間になった。
だが、楽しい一時も自分の部屋に戻って、侍女長が部屋に来るまでだった。
侍女服が違う一人を増やして、侍女長と三人の侍女が部屋に入ってくる。
ソファに座っていた夜神の隣に侍女長と侍女が。目の前のソファに一人だけ服装が違う侍女が座り、もう一人は侍女長の近くに待機する。
その手には何かの手入れセットが入った、象牙の細工彫りが美しい箱を持っている。
侍女長はまた、不気味なほどの笑顔を浮かべて、夜神の手をとると爪を撫で始める。
それを見た夜神は、昨日のやり取りを思い出し、背筋が凍った。
「もう辞めてください。指示に従いますから・・・お願いします」
「えぇ、従って下さい。それとこれは別件ですよ。・・・・キレイな爪の形をしてますね。お手入れをしないといけませんね。整えていきましょう」
侍女長は待機している侍女から、ヤスリを受け取ると爪に充てて整えていく。
もう一人隣に座っている侍女も同じことをしていく。
そして真向いに座った侍女は、エプロンから何かを取り出して、座っている膝元にそれを置いた。
「あ、あぁぁ・・・・」
それを見て、夜神は震えだす。白いエプロンの上にあるのはペンチだった。
「目の前の者は本日から我々と行動を共にする侍女見習いの者です。元は洗濯女なんですよ。この意味は分かりますよね?その時は容赦なく目の前で剥いで差し上げますよ」
侍女長はそう言って、夜神の顔がどんどん青白くなっていき、震えていくのを心の底から喜んだ。
楽しい時間から一変、まるで針の筵に居るような状態で、夜神は苦痛な時間を向かえる。
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