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きっと藤堂元帥は色々と考えてくれたのだろうと思うほど部屋は整えられていた。
置いてあるものはベッドと机だけだったが、よく見るとベッドの布団はフカフカだったし、机にはアロマのお香が置いてある。
上層部とは雲泥の差だった。
「何か欲しい物、足りない物があればすぐ教えて欲しい。準備する」
「ありがとうございます」
夜神は心からの感謝を表す為、深々とお辞儀をした。それを見ていた本條局長は鼻で笑うだけだった。
「では、我々は退出しましょうか藤堂元帥?分かっていると思いますが、面会は原則禁止ですから。夜神大佐に変な虫がつかないように、しっかりと我々が見守りますから?」
最後まで追い詰める言葉を残して、本條局長は部屋を出ていく。
それに続けと上層部からの男性達に急かされるようにして、藤堂元帥も夜神に声をかける間もなく部屋を出ていく。
何か言いたそうな顔を何度も向ける様子に、夜神は「行かないで!」と叫びそうになったが、堪えるようにスラックスを握り、顔を俯いてしまった。
そして、バタン!と扉の閉まる音と、ガチャン!と鍵のかかる音がして、夜神は顔を上げる。
ここで一週間過ごすことになる。窓は分厚いカーテンが覆われているが、隙間から見える陽の光に何故か安堵してしまう。陽の光がこれ程までに嬉しく思うのは、初めてなのかもしれない。
夜神はベッドに向かうと、ゴロンと寝転んでしまう。
そして、目を閉じて今日あった出来事を思い出していた。
疲れる事が多かった。普段ならこなせることが、ここまで億劫になることに恐怖してしまった。
このままではいけない、もっと頑張らないと・・・・・
そう、考えていたが布団から匂う、おひさまの匂いが心地良かった。
干されてフカフカの布団。少しでも快適に過ごしてほしいと藤堂元帥が指示したのかもしれない。その心遣いが心地良くて少しだけ、眠りにつくことにした。
あれから少しだけ眠っていたが、少しだけ肌寒くなり起き上がる。時刻を知ることがこれほど嬉しいとは思わなかった。
壁に掛けられた時計を確認すると、一時間程眠っていたようだった。
仮眠のおかげで、少しだけ頭が冴えてきた夜神は、改めて用意された部屋を確認する。
上層部と同じ様に簡易的なバス・トイレと洗面所がある。けど、置かれている物は常に自分が使用していたものと同じメーカーで揃えられている。
部屋にも気が付かなかったが、机の引き出しにはお茶のセットやお菓子、小さな冷蔵庫と、どれもこれも自分を事を思っての準備だと思うと涙が出てくる。
そんな気遣いに改めて感謝をしていると、部屋をノックする音が聞こえてくる。
誰だろう?
返事を待たず扉が開くと、そこには式部大尉と野村大尉が心配そうな顔でこちらを見ていた。
その後ろには、冷めた目でこちらを見てくる本條局長が腕を組んで立っていた。
「手短にお願いしますよ。全くもって女性っていうのは・・・・・」
何か続きを言いたそうだったが、式部達が急いで扉を閉める。
部屋には女三人だけになると、夜神は二人の元に駆け寄って式部に抱きついてしまう
「式部っ!!」
「大佐っ!」
第一室の中で、心から笑って話せて、本心を素直に語れる「姉」のような存在の式部大尉に、抱きつき涙を流してしまう。
「大丈夫?こんなに痩せて・・・・・」
「どうして?なんで面会できたの?」
面会に制限があるはずなのに何故だろう?疑問に思い尋ねると、頭を撫ででいた野村大尉が話てくれる
「長谷部室長や有栖川室長が頑張ってくれたの。本当は沢山話したいことがあるけど、時間がないからごめんなさいね。夜神大佐、何か欲しい物ある?可能な限り用意するから言って」
本当に時間がないのだろう。少し焦り気味に言われて夜神は、ずっと欲しかったものを頼む
「私の軍服一式をお願い」
「普段のでいいの?」
「うん。それでいい」
これで、闘いに望む服装は手に入れることが出来る。
後は・・・・・・
「指輪・・・・」
ポツリと呟いてしまう。
庵君から買ってもらった指輪
私の中では失くしたくない、大切な物
「庵君が買ってくれたの・・・・・帝國に行けばきっと捨てられるのは分かっているの。でも・・・・・」
きっと、帝國では身に着けているもの全て捨てられる。軍服から全ての物を。それでも最後まで身につけていたい
式部の軍服をいつの間にか握りしめ震えていた手を、温かい式部の手がそっと包み込む。
「うん。絶対にもってくるからね。庵伍長の気持ちだものね。何処にあるの?」
「自室の引き出しの中、赤い巾着に入ってるの」
引き出しを開ける度に、その巾着を見ると心が高鳴った。初めて庵君から贈られた物だからなのかもしれない。
「任せてね夜神大佐。皆、元気だからね。虎も千明も藤堂中佐に長谷部中佐・・・・」
「長谷部室長に相澤教官、有栖川室長・・・・それから庵伍長も。みんな、みんな元気だから。だから夜神大佐も元気にならないと。ね?」
二人からの励ましと、みんなの近況を知れて安堵した。そして、希望する物を持ってきてくれる事を約束してくれた。これ以上望んだら罰が当たるかもしれない。
「うん・・・・ありがとう。二人に会えて良かった」
「みんな、会いたがっている。けど、私達も明日必要な物を渡したら会えなくなる。上層部から面会の禁止を言われているの」
上層部は、もしかしたら一部の上層部が言っているのかもしれない。
とことん追い詰めていきたいのだろう。まるで自分達の恨み辛みをぶつけるように、夜神に追い打ちをかけていく。
「それでも、会えて良かった・・・・・」
三人で抱擁していると、遠慮なく扉が開き本條局長が靴音を鳴らして近づく。
「女性同士で睦み合うとは・・・・夜神大佐は本当にお上手だ」
馬鹿にしたような言い方で言ってくる本條局長に、式部は静かに怒りを覚え、こちらも負けじと口を開く
「久しぶりに会えたのですから、抱擁ぐらいしますよ?本條局長は変な見かたしか出来ないのですね可哀想に」
「はぁ・・・別にどう思われようと構いませんよ。それより時間です。本当に軍の人間は暇人の集まりなんですかね?こんな所で油を売ってないで早く仕事してくださいね?」
まるで、執事のように軽く頭を下げて、片手を扉に向かって「こちらから退室して下さい」と案内している。
「そうですか・・・・・夜神大佐、明日、絶対持ってくるからね。絶対だからね」
頭をポンポンしながら野村大尉が力強く言ってくる
「相変わらずですね。大佐・・・・負けちゃだめだからね。明日、軍服持って来るからね」
夜神の両手を持って、式部大尉も力強く言ってくる
「ありがとう」
二人の言葉にお礼を伝えると、二人は顔を見合わせて軽く頷くと起ち上がる。
「それでは失礼します」
「えぇ、早く仕事して下さい・・・・・・はぁ~本当、女性ってのは面倒くさい生き物ですね。まぁ、明日までの我慢ですね」
二人が部屋から出ていった後、本心を夜神にぶつけると、忌々しそうに顔を歪めて一瞥して扉を閉める。
また、部屋に一人になった夜神は深い、深いため息をした。
緊張か安堵かそれとも別の意味でのため息かは夜神にも分からなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大事な物を持ってきてくれるといいですね。
相変わらずこの三人は仲良し三人です。
裏で色々と頑張って、準備した藤堂元帥たちに脱帽です。さすが、親代わり
さて、二人の大尉は夜神大佐の願うものをどうやって持ってくるのでしょうか?
置いてあるものはベッドと机だけだったが、よく見るとベッドの布団はフカフカだったし、机にはアロマのお香が置いてある。
上層部とは雲泥の差だった。
「何か欲しい物、足りない物があればすぐ教えて欲しい。準備する」
「ありがとうございます」
夜神は心からの感謝を表す為、深々とお辞儀をした。それを見ていた本條局長は鼻で笑うだけだった。
「では、我々は退出しましょうか藤堂元帥?分かっていると思いますが、面会は原則禁止ですから。夜神大佐に変な虫がつかないように、しっかりと我々が見守りますから?」
最後まで追い詰める言葉を残して、本條局長は部屋を出ていく。
それに続けと上層部からの男性達に急かされるようにして、藤堂元帥も夜神に声をかける間もなく部屋を出ていく。
何か言いたそうな顔を何度も向ける様子に、夜神は「行かないで!」と叫びそうになったが、堪えるようにスラックスを握り、顔を俯いてしまった。
そして、バタン!と扉の閉まる音と、ガチャン!と鍵のかかる音がして、夜神は顔を上げる。
ここで一週間過ごすことになる。窓は分厚いカーテンが覆われているが、隙間から見える陽の光に何故か安堵してしまう。陽の光がこれ程までに嬉しく思うのは、初めてなのかもしれない。
夜神はベッドに向かうと、ゴロンと寝転んでしまう。
そして、目を閉じて今日あった出来事を思い出していた。
疲れる事が多かった。普段ならこなせることが、ここまで億劫になることに恐怖してしまった。
このままではいけない、もっと頑張らないと・・・・・
そう、考えていたが布団から匂う、おひさまの匂いが心地良かった。
干されてフカフカの布団。少しでも快適に過ごしてほしいと藤堂元帥が指示したのかもしれない。その心遣いが心地良くて少しだけ、眠りにつくことにした。
あれから少しだけ眠っていたが、少しだけ肌寒くなり起き上がる。時刻を知ることがこれほど嬉しいとは思わなかった。
壁に掛けられた時計を確認すると、一時間程眠っていたようだった。
仮眠のおかげで、少しだけ頭が冴えてきた夜神は、改めて用意された部屋を確認する。
上層部と同じ様に簡易的なバス・トイレと洗面所がある。けど、置かれている物は常に自分が使用していたものと同じメーカーで揃えられている。
部屋にも気が付かなかったが、机の引き出しにはお茶のセットやお菓子、小さな冷蔵庫と、どれもこれも自分を事を思っての準備だと思うと涙が出てくる。
そんな気遣いに改めて感謝をしていると、部屋をノックする音が聞こえてくる。
誰だろう?
返事を待たず扉が開くと、そこには式部大尉と野村大尉が心配そうな顔でこちらを見ていた。
その後ろには、冷めた目でこちらを見てくる本條局長が腕を組んで立っていた。
「手短にお願いしますよ。全くもって女性っていうのは・・・・・」
何か続きを言いたそうだったが、式部達が急いで扉を閉める。
部屋には女三人だけになると、夜神は二人の元に駆け寄って式部に抱きついてしまう
「式部っ!!」
「大佐っ!」
第一室の中で、心から笑って話せて、本心を素直に語れる「姉」のような存在の式部大尉に、抱きつき涙を流してしまう。
「大丈夫?こんなに痩せて・・・・・」
「どうして?なんで面会できたの?」
面会に制限があるはずなのに何故だろう?疑問に思い尋ねると、頭を撫ででいた野村大尉が話てくれる
「長谷部室長や有栖川室長が頑張ってくれたの。本当は沢山話したいことがあるけど、時間がないからごめんなさいね。夜神大佐、何か欲しい物ある?可能な限り用意するから言って」
本当に時間がないのだろう。少し焦り気味に言われて夜神は、ずっと欲しかったものを頼む
「私の軍服一式をお願い」
「普段のでいいの?」
「うん。それでいい」
これで、闘いに望む服装は手に入れることが出来る。
後は・・・・・・
「指輪・・・・」
ポツリと呟いてしまう。
庵君から買ってもらった指輪
私の中では失くしたくない、大切な物
「庵君が買ってくれたの・・・・・帝國に行けばきっと捨てられるのは分かっているの。でも・・・・・」
きっと、帝國では身に着けているもの全て捨てられる。軍服から全ての物を。それでも最後まで身につけていたい
式部の軍服をいつの間にか握りしめ震えていた手を、温かい式部の手がそっと包み込む。
「うん。絶対にもってくるからね。庵伍長の気持ちだものね。何処にあるの?」
「自室の引き出しの中、赤い巾着に入ってるの」
引き出しを開ける度に、その巾着を見ると心が高鳴った。初めて庵君から贈られた物だからなのかもしれない。
「任せてね夜神大佐。皆、元気だからね。虎も千明も藤堂中佐に長谷部中佐・・・・」
「長谷部室長に相澤教官、有栖川室長・・・・それから庵伍長も。みんな、みんな元気だから。だから夜神大佐も元気にならないと。ね?」
二人からの励ましと、みんなの近況を知れて安堵した。そして、希望する物を持ってきてくれる事を約束してくれた。これ以上望んだら罰が当たるかもしれない。
「うん・・・・ありがとう。二人に会えて良かった」
「みんな、会いたがっている。けど、私達も明日必要な物を渡したら会えなくなる。上層部から面会の禁止を言われているの」
上層部は、もしかしたら一部の上層部が言っているのかもしれない。
とことん追い詰めていきたいのだろう。まるで自分達の恨み辛みをぶつけるように、夜神に追い打ちをかけていく。
「それでも、会えて良かった・・・・・」
三人で抱擁していると、遠慮なく扉が開き本條局長が靴音を鳴らして近づく。
「女性同士で睦み合うとは・・・・夜神大佐は本当にお上手だ」
馬鹿にしたような言い方で言ってくる本條局長に、式部は静かに怒りを覚え、こちらも負けじと口を開く
「久しぶりに会えたのですから、抱擁ぐらいしますよ?本條局長は変な見かたしか出来ないのですね可哀想に」
「はぁ・・・別にどう思われようと構いませんよ。それより時間です。本当に軍の人間は暇人の集まりなんですかね?こんな所で油を売ってないで早く仕事してくださいね?」
まるで、執事のように軽く頭を下げて、片手を扉に向かって「こちらから退室して下さい」と案内している。
「そうですか・・・・・夜神大佐、明日、絶対持ってくるからね。絶対だからね」
頭をポンポンしながら野村大尉が力強く言ってくる
「相変わらずですね。大佐・・・・負けちゃだめだからね。明日、軍服持って来るからね」
夜神の両手を持って、式部大尉も力強く言ってくる
「ありがとう」
二人の言葉にお礼を伝えると、二人は顔を見合わせて軽く頷くと起ち上がる。
「それでは失礼します」
「えぇ、早く仕事して下さい・・・・・・はぁ~本当、女性ってのは面倒くさい生き物ですね。まぁ、明日までの我慢ですね」
二人が部屋から出ていった後、本心を夜神にぶつけると、忌々しそうに顔を歪めて一瞥して扉を閉める。
また、部屋に一人になった夜神は深い、深いため息をした。
緊張か安堵かそれとも別の意味でのため息かは夜神にも分からなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大事な物を持ってきてくれるといいですね。
相変わらずこの三人は仲良し三人です。
裏で色々と頑張って、準備した藤堂元帥たちに脱帽です。さすが、親代わり
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