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起きたくない・・・・・・
起きたくない・・・・・・
もう、嫌だ・・・・・・・
庵君に見られたくなかった
見られたくなかったのに・・・・・・・・
けど、周りの気配が私を起こそうとしてくる。
ゆっくりと瞼を持ち上げる。最初に見えるのは赤と白のぼんやりとした丸い絵。
徐々に目が慣れてくると、はっきりと分かる。赤と白の満開の薔薇。
見慣れた絵で分かる。私にとってはあまりいたくない場所だと。
あまり力の出ないどころか、節々が痛み、起き上がるのも辛いけど、体を起こしていく。
起きた気配を察した侍女が、周りにいる侍女に声をかけていくのを聞きながら、夜神はため息をした。寝屋着は着せてもらっているが、下着は一切付けていない。それどころか起きた時に、「ドロッ」と不快な感覚がして、身の毛がよだつ。
皇帝に幾度か中に出されたものが自分の中からこぼれ落ちてくる感覚が気持ち悪い。
「起きられましたか?昼過ぎですけどね。まずは先に湯浴みします。どうぞ?」
いつもの冷めきった眼差しを向ける侍女長を一瞥すると、布団を剥ぎ取り、ベッドから降りていく。揃えられたスリップを履くと、ゆっくりと立ち上がる。
「っぅ・・・・・・」
腰の違和感が気持ち悪い
太腿を伝う生暖かいものが気持ち悪い
ベタベタする体が気持ち悪い
気持ち悪い
気持ち悪い
気持ち悪い
早く綺麗にしたい
たとえ、指を入れられて中を掻き出されても、嫌味を言われながら体を洗われても、ため息されながら髪を洗われても構わない。
「・・・・・・正気に戻ったんですか?」
侍女長の言葉に戸惑いがあった。確かに半年ほどは幼子のようにふわふわした状態だった。けど、今の夜神は可笑しくなる前の反抗的で、けど、何かを諦めたような状態だ。
一々、返事をするのも、「そうだ」と肯定するのも面倒くさくて無言で歩き出す。どうせ、場所はいつものところだろう。
一瞬、呆気に囚われていた侍女長だか、百戦錬磨の城の侍女長。直ぐに気を取り直して、夜神の隣に体を寄せ、扉を開いていつもの場所に誘導していった。
体も髪も綺麗さっぱりにされ、白いエンパイヤ・ドレスを身に着けた夜神は水分補給の為、部屋でゆっくりと水を飲んでいた。
ほのかに甘く、よく味わうと、蜂蜜が溶かされていた。
あまりにも喉が乾いたせいか、気がつけば立て続けに三杯も飲んでいた。
そうして、一息ついていると、背中がゾワゾワとしてくる。
夜神は直ぐに悟った。
━━━━━「来る」と・・・・・・
ガチャと、扉が開き「誰」かが入室する。その正体が姿を見せた時に夜神は身構える。
金色の瞳は愉悦に歪み、薄い唇も同じように歪む。肩まである髪を緩く結んだアイスシルバーの髪を後ろにかき上げて夜神を見下ろす人物・・・・・皇帝・ルードヴィッヒ・リヒティン・フライフォーゲルだ。
「おはよう凪ちゃん。ご機嫌いかがかな?」
既に知っているのに、敢えて聞いてくることに気分を悪くする。分かっているなら、そっとして欲しくて夜神は声を出さず下から睨みつけた。
「ん~~?機嫌は悪いようだね。それにしてもやっぱり元に戻ったんだね?あの時の凪ちゃんは可愛かったなぁ~~・・・・・ねぇ、もう一度「ルーイ」と言って欲しいな。「お月さま」でも構わないよ?」
二人掛けのソファに座っていた夜神の隣に、遠慮なくルードヴィッヒは腰を掛け、夜神の腰に手を回し引き寄せる。
「っぅ・・・・・離して」
「子供のように私に甘えて、私に抱かれて庭を散歩したり、絵本を読んだり・・・・・舌足らずな言葉遣いで「ルーイ」と言って・・・あ~ぁ、残念だよ。けど、こんな反抗的な凪ちゃんも私は好きだよ?だけど、もう一度、今度こそ完璧に壊してあげるからね?」
白練色の頭に唇を落としながら、夜神の頭に直接語るように話していく。残念そうな声をしたと思ったら、愉悦を含んだ声色をしていく。
その、対極した二面性に夜神は怖くなり、逃げ出すことも出来なくて、されるがままの状態になってしまった。
大人しくなった夜神の頭を優しく撫でていたが、ルードヴィッヒは何かを思い出したようで、夜神の耳元に唇を寄せると、何かがまとわりつくような、ねっとりとした声で喋りだす。
「凪ちゃん?実は今日は「お茶会」があるんだよ。ホスト側は私と凪ちゃん。ゲストは凪ちゃんの知っている人だよ?今から用意させるから心を込めておもてなししょうね?」
そうして、夜神の耳朶を優しく噛んでいく。
「っ・・・・・・」
されるがままだったが、耳を噛むという行為に驚き、このまま大人しくしていたらエスカレートした行動に翻弄されてしまうと直感が告げる。
腰と肩を引き寄せるように手を回している皇帝から逃げ出そうと、皇帝の胸に力の限り手を伸ばして押しているがビクともしない。
それどころか、かえって行為を煽る行為になったようで、皇帝の舌が這いずりだす。
「ん、ぃぁぁ!」
窄めた舌が耳穴に入り、ヌチャ、ニチャとした音を脳に直接送り込む。外耳道をチコチコと舐めていく感覚に背中が粟立つ。
腰がゾワゾワとして、反り返っていく。
耳朶から耳輪をツゥ━━と舐めると、ハムハムと唇で噛み、チュと吸い込んでいく。
「いっ・・・・」
「耳だけでも感じているのかな?体は正直だよね?こんな凪ちゃんも見せてあげないと可哀想だよね?彼には沢山教えてあげないとね?」
耳の愛撫でいつの間にか赤い瞳は潤み始め、呼吸が早くなった夜神を軽く抱き締める。
感度の昂った体に慄き始めた夜神は動ける事もできなくなり、成すがままになってしまった。
「このままでも私は大歓迎だけど、お茶の支度をしないとね?我々はホスト・・・・・もてなす側だからね。凪ちゃんは座っていていいからね?」
皇帝は夜神を座らしたまま立ち上がると部屋を出ていこうとする。
扉に手を置いた時に一度振り返り、おごけない夜神を見る。
愉悦混じりの目線を向けると、歪んだ笑いを向ける。そうして皇帝は部屋を出ていった。
後に残された夜神は自分を抱き締めて震えた。
お茶会のゲスト・・・・・
彼・・・・・
間違いない。これからもてなす相手は見知った人物だと・・・・・
「海斗・・・・・・・・・」
無意識に出ていた言葉に夜神は気が付かなかった。
「楽しいお茶会の始まりだね?」
ローテーブルを挟んだソファは二人掛けで、片方は白いシャツに、黒のトラウザーズ姿の庵。
片方は白いエンパイヤ・ドレスの夜神と、黒い詰め襟の軍服姿のルードヴィッヒが座る。
夜神の隣に座り、腰に手を回し引き寄せる姿を庵に見せつける。
夜神は大人しくされるがままだったが、スカート部分を握りしめている手は震え、強く握りしめているせいか、白くなっている。
目の前の庵を避けるように、目線はテーブルに乗せられた茶器や、ケーキスタンドに乗せられたサンドイッチやフルーツを見ていた。
庵がこの部屋に来た時、嬉しと怖さがあった。
牢で見た時は怪我などなかったが、あらから一日過ぎている。もしかしたら私が目覚めたので何かしらの事をされているかもしれないと、考えがどんどんマイナスな方に傾いてしまう。
けど、その予感はある意味正しかった。
体には大きな怪我など一切なく、無事な姿だった。けど、首に巻かれた鎖が異彩を放っている。
その鎖は皇帝の力で作られた鎖だと一瞬で見抜く。
「・・・・・・その、鎖は・・・・・・・・」
やっと出た声は震えていたと思う。舌が貼り付いて上手く発音出来ない。
「ん?あぁ、この鎖はね・・・・・実際見たほうが早いよね?」
夜神の問いかけに、ルードヴィッヒは笑いながら指を鳴らす。
「ぐう゛う゛・・・・・・」
「庵君!!」
庵の首が鎖で締まる。引き離そうと庵は鎖を掴んで引っ張るがビクともしない。それどころか鎖が収縮していく。
このまま行けば息が止まり、鎖で肉や骨を断たれ首が落ちる。
立っていることも苦しくて、庵は床に膝をついてしまう。
「私を怒られせたり、余計な事をすれば収縮する鎖により、庵海斗の首が転げ落ちるから気をつけることだ・・・・・特に凪ちゃん?分かったね?」
「ゲボッ、ゲホ、ゲホ・・・・・・」
再び指が鳴らされると、庵の首は苦しみから解放される。
咳き込み、止まった息を吸い込む庵に、駆け寄ることも出来ず、夜神は皇帝に腰を抱かれながら座る事しか出来なかった。
「準備は万端だね。早速、楽しいお茶会を始めようか?」
ルードヴィッヒの弾んだ声だけが部屋に響いた。
起きたくない・・・・・・
もう、嫌だ・・・・・・・
庵君に見られたくなかった
見られたくなかったのに・・・・・・・・
けど、周りの気配が私を起こそうとしてくる。
ゆっくりと瞼を持ち上げる。最初に見えるのは赤と白のぼんやりとした丸い絵。
徐々に目が慣れてくると、はっきりと分かる。赤と白の満開の薔薇。
見慣れた絵で分かる。私にとってはあまりいたくない場所だと。
あまり力の出ないどころか、節々が痛み、起き上がるのも辛いけど、体を起こしていく。
起きた気配を察した侍女が、周りにいる侍女に声をかけていくのを聞きながら、夜神はため息をした。寝屋着は着せてもらっているが、下着は一切付けていない。それどころか起きた時に、「ドロッ」と不快な感覚がして、身の毛がよだつ。
皇帝に幾度か中に出されたものが自分の中からこぼれ落ちてくる感覚が気持ち悪い。
「起きられましたか?昼過ぎですけどね。まずは先に湯浴みします。どうぞ?」
いつもの冷めきった眼差しを向ける侍女長を一瞥すると、布団を剥ぎ取り、ベッドから降りていく。揃えられたスリップを履くと、ゆっくりと立ち上がる。
「っぅ・・・・・・」
腰の違和感が気持ち悪い
太腿を伝う生暖かいものが気持ち悪い
ベタベタする体が気持ち悪い
気持ち悪い
気持ち悪い
気持ち悪い
早く綺麗にしたい
たとえ、指を入れられて中を掻き出されても、嫌味を言われながら体を洗われても、ため息されながら髪を洗われても構わない。
「・・・・・・正気に戻ったんですか?」
侍女長の言葉に戸惑いがあった。確かに半年ほどは幼子のようにふわふわした状態だった。けど、今の夜神は可笑しくなる前の反抗的で、けど、何かを諦めたような状態だ。
一々、返事をするのも、「そうだ」と肯定するのも面倒くさくて無言で歩き出す。どうせ、場所はいつものところだろう。
一瞬、呆気に囚われていた侍女長だか、百戦錬磨の城の侍女長。直ぐに気を取り直して、夜神の隣に体を寄せ、扉を開いていつもの場所に誘導していった。
体も髪も綺麗さっぱりにされ、白いエンパイヤ・ドレスを身に着けた夜神は水分補給の為、部屋でゆっくりと水を飲んでいた。
ほのかに甘く、よく味わうと、蜂蜜が溶かされていた。
あまりにも喉が乾いたせいか、気がつけば立て続けに三杯も飲んでいた。
そうして、一息ついていると、背中がゾワゾワとしてくる。
夜神は直ぐに悟った。
━━━━━「来る」と・・・・・・
ガチャと、扉が開き「誰」かが入室する。その正体が姿を見せた時に夜神は身構える。
金色の瞳は愉悦に歪み、薄い唇も同じように歪む。肩まである髪を緩く結んだアイスシルバーの髪を後ろにかき上げて夜神を見下ろす人物・・・・・皇帝・ルードヴィッヒ・リヒティン・フライフォーゲルだ。
「おはよう凪ちゃん。ご機嫌いかがかな?」
既に知っているのに、敢えて聞いてくることに気分を悪くする。分かっているなら、そっとして欲しくて夜神は声を出さず下から睨みつけた。
「ん~~?機嫌は悪いようだね。それにしてもやっぱり元に戻ったんだね?あの時の凪ちゃんは可愛かったなぁ~~・・・・・ねぇ、もう一度「ルーイ」と言って欲しいな。「お月さま」でも構わないよ?」
二人掛けのソファに座っていた夜神の隣に、遠慮なくルードヴィッヒは腰を掛け、夜神の腰に手を回し引き寄せる。
「っぅ・・・・・離して」
「子供のように私に甘えて、私に抱かれて庭を散歩したり、絵本を読んだり・・・・・舌足らずな言葉遣いで「ルーイ」と言って・・・あ~ぁ、残念だよ。けど、こんな反抗的な凪ちゃんも私は好きだよ?だけど、もう一度、今度こそ完璧に壊してあげるからね?」
白練色の頭に唇を落としながら、夜神の頭に直接語るように話していく。残念そうな声をしたと思ったら、愉悦を含んだ声色をしていく。
その、対極した二面性に夜神は怖くなり、逃げ出すことも出来なくて、されるがままの状態になってしまった。
大人しくなった夜神の頭を優しく撫でていたが、ルードヴィッヒは何かを思い出したようで、夜神の耳元に唇を寄せると、何かがまとわりつくような、ねっとりとした声で喋りだす。
「凪ちゃん?実は今日は「お茶会」があるんだよ。ホスト側は私と凪ちゃん。ゲストは凪ちゃんの知っている人だよ?今から用意させるから心を込めておもてなししょうね?」
そうして、夜神の耳朶を優しく噛んでいく。
「っ・・・・・・」
されるがままだったが、耳を噛むという行為に驚き、このまま大人しくしていたらエスカレートした行動に翻弄されてしまうと直感が告げる。
腰と肩を引き寄せるように手を回している皇帝から逃げ出そうと、皇帝の胸に力の限り手を伸ばして押しているがビクともしない。
それどころか、かえって行為を煽る行為になったようで、皇帝の舌が這いずりだす。
「ん、ぃぁぁ!」
窄めた舌が耳穴に入り、ヌチャ、ニチャとした音を脳に直接送り込む。外耳道をチコチコと舐めていく感覚に背中が粟立つ。
腰がゾワゾワとして、反り返っていく。
耳朶から耳輪をツゥ━━と舐めると、ハムハムと唇で噛み、チュと吸い込んでいく。
「いっ・・・・」
「耳だけでも感じているのかな?体は正直だよね?こんな凪ちゃんも見せてあげないと可哀想だよね?彼には沢山教えてあげないとね?」
耳の愛撫でいつの間にか赤い瞳は潤み始め、呼吸が早くなった夜神を軽く抱き締める。
感度の昂った体に慄き始めた夜神は動ける事もできなくなり、成すがままになってしまった。
「このままでも私は大歓迎だけど、お茶の支度をしないとね?我々はホスト・・・・・もてなす側だからね。凪ちゃんは座っていていいからね?」
皇帝は夜神を座らしたまま立ち上がると部屋を出ていこうとする。
扉に手を置いた時に一度振り返り、おごけない夜神を見る。
愉悦混じりの目線を向けると、歪んだ笑いを向ける。そうして皇帝は部屋を出ていった。
後に残された夜神は自分を抱き締めて震えた。
お茶会のゲスト・・・・・
彼・・・・・
間違いない。これからもてなす相手は見知った人物だと・・・・・
「海斗・・・・・・・・・」
無意識に出ていた言葉に夜神は気が付かなかった。
「楽しいお茶会の始まりだね?」
ローテーブルを挟んだソファは二人掛けで、片方は白いシャツに、黒のトラウザーズ姿の庵。
片方は白いエンパイヤ・ドレスの夜神と、黒い詰め襟の軍服姿のルードヴィッヒが座る。
夜神の隣に座り、腰に手を回し引き寄せる姿を庵に見せつける。
夜神は大人しくされるがままだったが、スカート部分を握りしめている手は震え、強く握りしめているせいか、白くなっている。
目の前の庵を避けるように、目線はテーブルに乗せられた茶器や、ケーキスタンドに乗せられたサンドイッチやフルーツを見ていた。
庵がこの部屋に来た時、嬉しと怖さがあった。
牢で見た時は怪我などなかったが、あらから一日過ぎている。もしかしたら私が目覚めたので何かしらの事をされているかもしれないと、考えがどんどんマイナスな方に傾いてしまう。
けど、その予感はある意味正しかった。
体には大きな怪我など一切なく、無事な姿だった。けど、首に巻かれた鎖が異彩を放っている。
その鎖は皇帝の力で作られた鎖だと一瞬で見抜く。
「・・・・・・その、鎖は・・・・・・・・」
やっと出た声は震えていたと思う。舌が貼り付いて上手く発音出来ない。
「ん?あぁ、この鎖はね・・・・・実際見たほうが早いよね?」
夜神の問いかけに、ルードヴィッヒは笑いながら指を鳴らす。
「ぐう゛う゛・・・・・・」
「庵君!!」
庵の首が鎖で締まる。引き離そうと庵は鎖を掴んで引っ張るがビクともしない。それどころか鎖が収縮していく。
このまま行けば息が止まり、鎖で肉や骨を断たれ首が落ちる。
立っていることも苦しくて、庵は床に膝をついてしまう。
「私を怒られせたり、余計な事をすれば収縮する鎖により、庵海斗の首が転げ落ちるから気をつけることだ・・・・・特に凪ちゃん?分かったね?」
「ゲボッ、ゲホ、ゲホ・・・・・・」
再び指が鳴らされると、庵の首は苦しみから解放される。
咳き込み、止まった息を吸い込む庵に、駆け寄ることも出来ず、夜神は皇帝に腰を抱かれながら座る事しか出来なかった。
「準備は万端だね。早速、楽しいお茶会を始めようか?」
ルードヴィッヒの弾んだ声だけが部屋に響いた。
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