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姫様とのお茶会1
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「姫様、本日はお招きありがとうございます」
通された部屋に入ると、ソファから立ち上がる姫様の嬉しそうな顔を確認して、そう挨拶した。
にっこり笑うと、姫様はイザベリ様を気にさながらも頬を染め笑ってくれた。
姫様の座るソファの後ろで控えるイザベリ様に当然、睨まれた。私の礼儀も何もなっていのが気に入らないないのもあるが、私に答える姫様も気に入らない、と言う顔だ。
でも、上級貴族の礼儀なんて知らないもーん、だ。
ちなみに、イザベリ様の両隣に、明らかに姫様ではなくイザベリ様の取り巻きであろう性格の悪そうな召使いが控えていた。
いやあ、目は口ほどに物を言う、とはこの事だと関心する悪役顔の狡がしこそうな2人だわ。
うん。想定内です。イザベリ様だけなわけないもんね。姫様の強い味方がいたら、イザベリ様が側にいるわけない。
「姫様、と呼ぶなど失礼ではありせんか?」
つり上がった眦のまま顎を上げ、直ぐに突っかかってきた。
「実は私もそう思っていたのです!」
そこです。私もそれは気になっていたので、突っ込んでくれてありがとうございます。
「先日初めてお会いしたばかりでしたのに、ついそう呼んでしまってとても失礼だと思っていていました」
にこやかに素直に聞いたら、驚き、とても悔しそうな顔された。
「姫様との出会いの事を、アトラス様公爵子息様、ガルマン侯爵様に説明をしたのですが、」
「せ、説明!?」
「はい。イザベリ様に泣かされてましたよ、と教えて差し上げました」
「泣かしてません!」
声を荒らげ、かっ!と目を見開き慌てて喚いてきたから、あらん?と首をかしげてあげた。
「でも、泣いてましたよ。王宮の皆様見てましたよね?でしたら、扉の外で待機しているグラリン様を呼んできますよ。私の護衛で一緒に来ています。あの時イザベリ様はグラリン様にご挨拶をされていたのだから、覚えてません、とか言いませんよね?」
ここで嘘つく?と呆れる程堂々というものだから、訂正しないと私が嘘つきみたいにみられるちゃうじゃない。
この部屋にいる面々に言い訳してもなんの意味もないけど、嘘を認めるのは嫌だ。
「それよりも、姫様、という呼び方の話でしょうが!」
部が悪くなってきたから話しを無理やり戻してきた。
ビクリと一緒にいる2人が体を震わせ、余計な事を言うな、と言わんばかりに怯えた顔で私を見てきた。
この人達の関係がよくわかる構図だ。
私を虐めるつもりで3人で来たのだろけど、残念でした。
気に入られるつもなんて毛頭ないから、下手に出る必要がないから、とっても気持ちよく答れる。
そんな私の態度がこの人達にとっては想定外の動きなのだろうな。
イザベリ様の流れにならないから、2人はどうイザベリ様に加勢していいのか戸惑っているのだろう。
普通の令嬢なら、というか宮殿に訪問出来る令嬢は限られている。つまりは上級貴族のご令嬢。
つまりは、社交界に左右される令嬢。
つまりは、王妃様の顔色を窺いたい令嬢。
という事は、必然的にイザベリ様には逆らえない。
ははん、簡単な図式ね。まあ、残念ながらその図式に私は当てはまらない、枠外でまったりと歩くその他大勢の下級貴族なのです。
それも、私は影でひっそり生きる事を望んでいるから図式に入り込む気は毛頭ない。だから貴族の子息と結婚を望んでいないし、逆に結婚したくない。
アトラス様や公爵子息は、きっとイザベリ様から姫様を守って欲しいのか、それとも、イザベリ様のお話し相手にしたかったのか、分からないけれど、
ごめんね。
全く興味ありません。
姫様の事は可哀想だとは思うけど、
関わりたくありません。
なので、
好き勝手させて頂きます♪
「そうそう呼び方でしたね。姫様との出会いの話しをしても、アトラス様も公爵子息も、そしてガルマン侯爵様も誰も言い直しをまされませんでした。これは、呼んでも問題ないととるべきでしょうか?それとも何か考えがあるのでしょうか?それと、この場合誰に聞いたらいいか教えて貰えませんか?」
「え、誰に、ですか!?」
「はい。アトラス様ですか?それともガルマン侯爵様?それとも態度の大きい公爵子息様?」
うーん、と首を傾げながら率直に、直球で質問した。
いやぁ難しい問題だよ。我が家での晩餐の時もそうだけさ、誰の言葉が1番なんだ、と戸惑った。誰にはじめに聞いたらカドがたたない?
と、本気で考えて、思案した。
だが、答えをくれるお父様もそうだが、ガルマン侯爵様、公爵子息様もどんちゃん騒ぎになってて、素面は私とアトラス様だ。
まさか、アトラス様本人に、誰の言葉が1番偉いんですか?とは聞きづらい。
「イザベリ様なら分かりますよね?姫様の教育係でいるなら、当然その辺りの対応をご存知のはずですよね」
「そ、それは」
言葉が詰まり、目が泳ぎ、答えを考えている、と言うよりも逃げる言葉を考えているのだろう。
もうちょい遊びますか。
「王妃様より、直々に、姫様の教育係に選ばれた、イザベリ様、ですから直ぐに教えてくれますよね?」
「ぐっ」
顔真っ赤にさせ、睨んでくるイザベリ様に、にっこりと微笑みながら答えを待つ令嬢、と言わんばかりに可愛く、首を傾げて見せた。
「誰ですか?まさか、分からない訳無いですよね」
ぷっ。
堪えたかのような、笑いが聞こえた。
私じゃない。
声のする方を見ると、姫様と目が合った。
「ご、ごめんなさい」
姫様が、慌てて謝罪し、すぐにイザベリ様の顔を見て強張り、俯いた。
般若の顔で睨んでいる。
これくらいにしとこうかな。後で姫様に八つ当たりされたら、申し訳ないな。
「皆様が反対されて無いのであれば、姫様、とお呼びしても問題ないかと思います。それに、貴方様な下級令嬢が今後そのような場に出席する事は、二度とありません!つまらない見栄を張るような卑しい考えを持つなんて、みっともないと思いませんか!?」
まさに逆ギレのキンキンした言葉で言ってきた。
むっか!
やっぱり大人しくするの、やーめた。とことん反発してやるわ。
通された部屋に入ると、ソファから立ち上がる姫様の嬉しそうな顔を確認して、そう挨拶した。
にっこり笑うと、姫様はイザベリ様を気にさながらも頬を染め笑ってくれた。
姫様の座るソファの後ろで控えるイザベリ様に当然、睨まれた。私の礼儀も何もなっていのが気に入らないないのもあるが、私に答える姫様も気に入らない、と言う顔だ。
でも、上級貴族の礼儀なんて知らないもーん、だ。
ちなみに、イザベリ様の両隣に、明らかに姫様ではなくイザベリ様の取り巻きであろう性格の悪そうな召使いが控えていた。
いやあ、目は口ほどに物を言う、とはこの事だと関心する悪役顔の狡がしこそうな2人だわ。
うん。想定内です。イザベリ様だけなわけないもんね。姫様の強い味方がいたら、イザベリ様が側にいるわけない。
「姫様、と呼ぶなど失礼ではありせんか?」
つり上がった眦のまま顎を上げ、直ぐに突っかかってきた。
「実は私もそう思っていたのです!」
そこです。私もそれは気になっていたので、突っ込んでくれてありがとうございます。
「先日初めてお会いしたばかりでしたのに、ついそう呼んでしまってとても失礼だと思っていていました」
にこやかに素直に聞いたら、驚き、とても悔しそうな顔された。
「姫様との出会いの事を、アトラス様公爵子息様、ガルマン侯爵様に説明をしたのですが、」
「せ、説明!?」
「はい。イザベリ様に泣かされてましたよ、と教えて差し上げました」
「泣かしてません!」
声を荒らげ、かっ!と目を見開き慌てて喚いてきたから、あらん?と首をかしげてあげた。
「でも、泣いてましたよ。王宮の皆様見てましたよね?でしたら、扉の外で待機しているグラリン様を呼んできますよ。私の護衛で一緒に来ています。あの時イザベリ様はグラリン様にご挨拶をされていたのだから、覚えてません、とか言いませんよね?」
ここで嘘つく?と呆れる程堂々というものだから、訂正しないと私が嘘つきみたいにみられるちゃうじゃない。
この部屋にいる面々に言い訳してもなんの意味もないけど、嘘を認めるのは嫌だ。
「それよりも、姫様、という呼び方の話でしょうが!」
部が悪くなってきたから話しを無理やり戻してきた。
ビクリと一緒にいる2人が体を震わせ、余計な事を言うな、と言わんばかりに怯えた顔で私を見てきた。
この人達の関係がよくわかる構図だ。
私を虐めるつもりで3人で来たのだろけど、残念でした。
気に入られるつもなんて毛頭ないから、下手に出る必要がないから、とっても気持ちよく答れる。
そんな私の態度がこの人達にとっては想定外の動きなのだろうな。
イザベリ様の流れにならないから、2人はどうイザベリ様に加勢していいのか戸惑っているのだろう。
普通の令嬢なら、というか宮殿に訪問出来る令嬢は限られている。つまりは上級貴族のご令嬢。
つまりは、社交界に左右される令嬢。
つまりは、王妃様の顔色を窺いたい令嬢。
という事は、必然的にイザベリ様には逆らえない。
ははん、簡単な図式ね。まあ、残念ながらその図式に私は当てはまらない、枠外でまったりと歩くその他大勢の下級貴族なのです。
それも、私は影でひっそり生きる事を望んでいるから図式に入り込む気は毛頭ない。だから貴族の子息と結婚を望んでいないし、逆に結婚したくない。
アトラス様や公爵子息は、きっとイザベリ様から姫様を守って欲しいのか、それとも、イザベリ様のお話し相手にしたかったのか、分からないけれど、
ごめんね。
全く興味ありません。
姫様の事は可哀想だとは思うけど、
関わりたくありません。
なので、
好き勝手させて頂きます♪
「そうそう呼び方でしたね。姫様との出会いの話しをしても、アトラス様も公爵子息も、そしてガルマン侯爵様も誰も言い直しをまされませんでした。これは、呼んでも問題ないととるべきでしょうか?それとも何か考えがあるのでしょうか?それと、この場合誰に聞いたらいいか教えて貰えませんか?」
「え、誰に、ですか!?」
「はい。アトラス様ですか?それともガルマン侯爵様?それとも態度の大きい公爵子息様?」
うーん、と首を傾げながら率直に、直球で質問した。
いやぁ難しい問題だよ。我が家での晩餐の時もそうだけさ、誰の言葉が1番なんだ、と戸惑った。誰にはじめに聞いたらカドがたたない?
と、本気で考えて、思案した。
だが、答えをくれるお父様もそうだが、ガルマン侯爵様、公爵子息様もどんちゃん騒ぎになってて、素面は私とアトラス様だ。
まさか、アトラス様本人に、誰の言葉が1番偉いんですか?とは聞きづらい。
「イザベリ様なら分かりますよね?姫様の教育係でいるなら、当然その辺りの対応をご存知のはずですよね」
「そ、それは」
言葉が詰まり、目が泳ぎ、答えを考えている、と言うよりも逃げる言葉を考えているのだろう。
もうちょい遊びますか。
「王妃様より、直々に、姫様の教育係に選ばれた、イザベリ様、ですから直ぐに教えてくれますよね?」
「ぐっ」
顔真っ赤にさせ、睨んでくるイザベリ様に、にっこりと微笑みながら答えを待つ令嬢、と言わんばかりに可愛く、首を傾げて見せた。
「誰ですか?まさか、分からない訳無いですよね」
ぷっ。
堪えたかのような、笑いが聞こえた。
私じゃない。
声のする方を見ると、姫様と目が合った。
「ご、ごめんなさい」
姫様が、慌てて謝罪し、すぐにイザベリ様の顔を見て強張り、俯いた。
般若の顔で睨んでいる。
これくらいにしとこうかな。後で姫様に八つ当たりされたら、申し訳ないな。
「皆様が反対されて無いのであれば、姫様、とお呼びしても問題ないかと思います。それに、貴方様な下級令嬢が今後そのような場に出席する事は、二度とありません!つまらない見栄を張るような卑しい考えを持つなんて、みっともないと思いませんか!?」
まさに逆ギレのキンキンした言葉で言ってきた。
むっか!
やっぱり大人しくするの、やーめた。とことん反発してやるわ。
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