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本編
541 ダンジョンリゾート・5 別件での依頼
「意外と食えない男ねー」
「食っても骨と皮しかないんで」
「そういう意味じゃないんだけど……」
ポチが俺の膝の上に座ってため息を吐く中、俺たちはじーっと笑顔で見つめ合った。
なんだかわからないが、お互いの腹を探り合うと言うか、どっちが先に根負けするかの勝負である。
ちなみにそんな中、俺は六大性質の禅定の項目を開き、経験値のたまり具合を確認していた。
じーっと笑顔で座っているだけでも、経験値はちまちま溜まって行くんだなー。
これ、割と良いぞ。
そもそもの話、海で水着の女性陣を見つめるのも、これの経験値稼ぎを期待してのことだったし。
「ねえ? トウジ・アキノ?」
「……」(ニコニコ)
「ちょっと、聞いてるかしら?」
「……」(ニコニコ)
「あのー、もうそれ良いから、ちょっと聞いてもらえるー?」
「……」(ニコニコ)
「ォン!」
「ん? なにポチ?」
経験値バーの微弱な蓄積を見てるだけでも、だいぶ暇つぶしになった。
一瞬、我を忘れてそっちに集中していたのだが、ポチの声で呼び戻される。
「えっと、なんでしたっけ?」
「……なんなの貴方。想像していたより、だいぶ変な人ね」
「そうですか、よく言われます。それでなんの話でしたっけ?」
「はあ……まあ、良いわよ。敵対するつもりは毛頭ないからこっちが降参ー」
お手上げ、というカリプソに尋ねる。
「敵対するつもりはない、ですか? ありがたい限りですけど、本当ですか?」
「ええ、本当に色々と話を聞いて興味が湧いてたから調べさせてただけだしー?」
それをやめろと言うとるのに。
まあ良い。
味方じゃなくても、敵じゃなかったらなんでも良いのである。
「まだ信用してないですけど、とりあえず敵じゃないってことだけは覚えておきます」
「こっちはギルドマスターよ? 取引先なんだから、敵対なんてする訳ないじゃないのー!」
「でも密偵送ってましたよね? そういうの、減点で」
「あらー、だったらどうすれば加点してもらえるかしらねー?」
「減点方式なんで、加点は認められないです。お疲れ様です」
「ふーん、じゃーとりあえず情報でも一つ提供して、減点を防ごうかなー」
「情報とは?」
「貴方、エルカリノに狙われてるのはもう知ってるわよね?」
「ええ」
「貴方の動向を伺っていたエルカリノがこの島に向かって来てるそうよ?」
「知ってますよ」
どんな情報なのかと思えば……。
もう知っている情報を貰っても、なんの特にもならないのだ。
「エルカリノとカリプソをまとめて叩くために、この島に来たって意味もあるんですから」
「おっそろしいわねー? でも私はエルカリノとはノータッチだから叩かないでね?」
カリプソは両手を上げて首を振りながら「今の私の立場を考えて見たらどう?」と言った。
確かに、賊の殲滅依頼などもあるし、ギルドと賊は敵対関係になる。
裏がどうなっているかは知らないけど、表向きはカリプソとエルカリノは敵同士なのだ。
「敵の敵は味方っていうでしょ?」
「敵の敵が消えたら味方じゃなくなります」
そうして再び敵対関係に戻って行く。
それが古今東西の習わしだ。
だが、いつしか敵対関係からライバル関係へと変わる。
どんどん馴れ合いが進んで行くってこともある。
あいつを倒すのは俺だけだ、とか助けに来るんだろう?
しかしそれは、漫画やアニメの話だろうと俺は思っている。
敵はいつまで経っても敵だから、信用できんよな。
「もう、ツレないわねー! だったらこれならどうかしら?」
そう言ってカリプソは再び笑顔になると一枚のペラ紙を差し出した。
「これは……依頼書……」
「そうねー依頼書よー。支部長として貴方に依頼しましょうかしら?」
元海賊からの指名依頼。
カリプソはさらに言葉を続ける。
「貴方、どっちにしろここでエルカリノを叩きに来たんでしょ?」
「まあ、何かアクションがあれば火の粉は振り払う予定ですが……」
「うん、だったら私からの気持ちとして依頼って形で討伐をお願いするわね? まったく、私がギルドマスターになったことが知られたら、どっちにしろエルカリノは何か動きを見せると思うのよー。そうなるとあいつらの数としつこさは縁起悪いし邪魔だから、今のうちに消しておくのが大正解なのよねー?」
「はあ……でも、この依頼書Sランクようですけども」
渡された依頼書の対象ランクはS。
俺はAだから受け入れられないのだった。
「ああ、じゃトウジ君、今からSランクねー」
「は!? 幾ら何でも急すぎるのでは!?」
「本気を出したエルカリノを討伐するのって、そもそもSランク何人もいないと無理よー……?」
でも、とカリプソは言う。
「あっさりと火の粉を振り払うって言ってたし、単騎でその自身があるってことなのよね? フフフ~」
「食っても骨と皮しかないんで」
「そういう意味じゃないんだけど……」
ポチが俺の膝の上に座ってため息を吐く中、俺たちはじーっと笑顔で見つめ合った。
なんだかわからないが、お互いの腹を探り合うと言うか、どっちが先に根負けするかの勝負である。
ちなみにそんな中、俺は六大性質の禅定の項目を開き、経験値のたまり具合を確認していた。
じーっと笑顔で座っているだけでも、経験値はちまちま溜まって行くんだなー。
これ、割と良いぞ。
そもそもの話、海で水着の女性陣を見つめるのも、これの経験値稼ぎを期待してのことだったし。
「ねえ? トウジ・アキノ?」
「……」(ニコニコ)
「ちょっと、聞いてるかしら?」
「……」(ニコニコ)
「あのー、もうそれ良いから、ちょっと聞いてもらえるー?」
「……」(ニコニコ)
「ォン!」
「ん? なにポチ?」
経験値バーの微弱な蓄積を見てるだけでも、だいぶ暇つぶしになった。
一瞬、我を忘れてそっちに集中していたのだが、ポチの声で呼び戻される。
「えっと、なんでしたっけ?」
「……なんなの貴方。想像していたより、だいぶ変な人ね」
「そうですか、よく言われます。それでなんの話でしたっけ?」
「はあ……まあ、良いわよ。敵対するつもりは毛頭ないからこっちが降参ー」
お手上げ、というカリプソに尋ねる。
「敵対するつもりはない、ですか? ありがたい限りですけど、本当ですか?」
「ええ、本当に色々と話を聞いて興味が湧いてたから調べさせてただけだしー?」
それをやめろと言うとるのに。
まあ良い。
味方じゃなくても、敵じゃなかったらなんでも良いのである。
「まだ信用してないですけど、とりあえず敵じゃないってことだけは覚えておきます」
「こっちはギルドマスターよ? 取引先なんだから、敵対なんてする訳ないじゃないのー!」
「でも密偵送ってましたよね? そういうの、減点で」
「あらー、だったらどうすれば加点してもらえるかしらねー?」
「減点方式なんで、加点は認められないです。お疲れ様です」
「ふーん、じゃーとりあえず情報でも一つ提供して、減点を防ごうかなー」
「情報とは?」
「貴方、エルカリノに狙われてるのはもう知ってるわよね?」
「ええ」
「貴方の動向を伺っていたエルカリノがこの島に向かって来てるそうよ?」
「知ってますよ」
どんな情報なのかと思えば……。
もう知っている情報を貰っても、なんの特にもならないのだ。
「エルカリノとカリプソをまとめて叩くために、この島に来たって意味もあるんですから」
「おっそろしいわねー? でも私はエルカリノとはノータッチだから叩かないでね?」
カリプソは両手を上げて首を振りながら「今の私の立場を考えて見たらどう?」と言った。
確かに、賊の殲滅依頼などもあるし、ギルドと賊は敵対関係になる。
裏がどうなっているかは知らないけど、表向きはカリプソとエルカリノは敵同士なのだ。
「敵の敵は味方っていうでしょ?」
「敵の敵が消えたら味方じゃなくなります」
そうして再び敵対関係に戻って行く。
それが古今東西の習わしだ。
だが、いつしか敵対関係からライバル関係へと変わる。
どんどん馴れ合いが進んで行くってこともある。
あいつを倒すのは俺だけだ、とか助けに来るんだろう?
しかしそれは、漫画やアニメの話だろうと俺は思っている。
敵はいつまで経っても敵だから、信用できんよな。
「もう、ツレないわねー! だったらこれならどうかしら?」
そう言ってカリプソは再び笑顔になると一枚のペラ紙を差し出した。
「これは……依頼書……」
「そうねー依頼書よー。支部長として貴方に依頼しましょうかしら?」
元海賊からの指名依頼。
カリプソはさらに言葉を続ける。
「貴方、どっちにしろここでエルカリノを叩きに来たんでしょ?」
「まあ、何かアクションがあれば火の粉は振り払う予定ですが……」
「うん、だったら私からの気持ちとして依頼って形で討伐をお願いするわね? まったく、私がギルドマスターになったことが知られたら、どっちにしろエルカリノは何か動きを見せると思うのよー。そうなるとあいつらの数としつこさは縁起悪いし邪魔だから、今のうちに消しておくのが大正解なのよねー?」
「はあ……でも、この依頼書Sランクようですけども」
渡された依頼書の対象ランクはS。
俺はAだから受け入れられないのだった。
「ああ、じゃトウジ君、今からSランクねー」
「は!? 幾ら何でも急すぎるのでは!?」
「本気を出したエルカリノを討伐するのって、そもそもSランク何人もいないと無理よー……?」
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