装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます

tera

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本編

703 聖者の行進? うん、蹂躙だ。


「プルァ!」

「ガルルッ!」

 烈火のごとく、怒り心頭でいるとキングさんとグリフィーが何かを告げる。
 水弾で書かれた文字を読む限り、何者かの軍勢が迫ってきているとのこと。

「……この状況で来るとか、基本的に敵だろ、敵」

 全力で潰してしまえ。
 もうなんでも良いんだわ。

 この結果を生んだのはデプリ。
 デプリが悪いんだわ。

 そう思っていたら、森の奥から怒号

『続け! 聖戦だ! 聖人様が戦ってらっしゃるのだ!』

『異教徒は全てなぎ払い、勇者様を必ず取り返すのだ!』

 森の奥の方から、そんな怒号が轟いてきた。
 ……普通に敵だ。

「よし、容赦なく蹴散らすぞ」

 ロイ様を出すことも考えたが、飛空船に帰る手段がグリフィーくらいだ。
 どうせジュニアは寝ているのだろうってことで、後でシメる。

「それじゃ、イフリータも頼むわ」

『相変わらず大精霊を呼び捨てにするのね』

「知らん、良いから力を貸せ」

『おー、こわ』

 それに精霊ならわかるだろ、良いやつか悪いやつか、そのくらい。
 すごーい存在だったら、な?

『はいはい……残りの時間は私がフル稼働してあげる』

「それで良い」

 協力してくれるってことは、イグニールを取り返すことに不満はないらしい。
 精霊なのにイグニールの親とかさ。
 わけのわからんことを言っていたが、その親が良いっていうなら良いだろう。
 親公認で、俺はイグニールを助けに行くんだ。

『向こうだ! 皆の者、異教者と言えど厄介な魔物を連れている!』

『そうだ! 気を抜くな!』

『この時だけ、奴は魔物を従えし魔王にも近い存在だと心得よ!』

『はっ!』

 そして、今ここに大軍をもって押し寄せて来る教団関係者。
 奴はらポチの仇として、完膚なきまでにボコボコにしてやる。

「キングさん、グリフィー」

「プルァ!」

「ガルルッ!」

 俺の声に合わせて力強く頷く二人。
 気合いはよし。
 今回は、特に相手の気持ちとか考えずに行く。
 もはや、野盗とかそんな類の奴だって感覚だ。

 つーか、何が魔王だ。
 何が異端者だ。

 自分らのいうことを聞かなかったら全部異端なんだろうな。
 正義は自分にある、とかクソみたいなことを言ってそうだ。
 だったら、お望み通りなってやろうじゃん。

「──魔王にでも何にでもな!」

『いや、魔王になるなんてダメに決まってるじゃない……』

 イフリータからのそんなツッコミ。
 魔国の定義で行けば、魔王はただの国王だ。

 人と魔族の争い。
 魔族とは無縁な日本の感覚で行くと、ファンタジー。
 しかし、この世界ではただの国家間の争いである。

 人種が違ったり、信じているものが違ったり。
 少しでも自分と違う部分があると、人は争うんだ。
 いじめがなくならないのだって、そんな理由だ。

『居たぞ! 異端者であるトウジ・アキノだ!』

『囲め! そして聖人様をサポートしろ!』

『きっとまだ戦ってらっしゃるはずだ! 援護だ!』

『支援魔法展開! 展開機器も運び込んでます!』

 押し寄せる軍勢、絶え間なく響く怒号。

「キングさん、準備は良いかな?」

「プルァ」

 一度グリフィーを戻して、キングさんもグレイトキングにジョブチェンジ。
 そして俺は再びグリフィーにまたがって、キングさんの隣に立つ。
 数がどれだけかは全くわからないが、キングさん的には100を優に超えるとのこと。

「上等だよ」

 いくら束になってかかってこようが、最強、大精霊、そして三十路。
 その前には教団という文字は、宗教という教えは……霞む。

「理不尽、人外、屁理屈の三拍子にやられてしまえ」

『その呼び名、締まらないわねぇ……』

「そんな締まらない奴らにやられる教団って、なんなのって感じだけどね」

『性格……』

 悪いのは知ってるさ、これが俺の本性でもある。
 意地汚いぞ、俺は。
 人前では取り繕おうとしているが、だいたいこうだぞ。
 でもな、裏からこねくり回すようなことはしてない。

「こうして、正々堂々、真っ正面から叩き潰す流儀くらいはもっている」

『うーん』

「さて、イフリータ。性格が悪いのは、果たしてどちらだと思う?」

『……いや、理屈はわかるけど』

「理屈が通ってればあとはなんでも良いんだよ」

 近年ロジハラとか正論ブチかますのはダメだとか。
 そんなクソ腑抜けたことを言い出す奴もいるが……正論は正論だ。
 間違っていることを間違っていると言って何が悪い。

 間違ってたとしても、その言い方はない。
 そんな切り返しもあるのだが、間違ってるんだぞ?
 被害者ぶってんじゃねえ。

「ってことで、キングさん!」

「プルァ」

 周りを教団の勢力が取り囲む中、俺は立てた親指をくるっと下に向けた。
 そして、すぐに耳を塞いだ。
 グリフィーも器用にフサフサの耳をぎゅっと伏せている。

 瞬間──。

「──プルゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

 キングさんの雄叫びが炸裂した。
 全方位雄叫び攻撃、久々である。
 やっぱりこれが、痛快だよな、と思った。

 ドドドドドドドドドドドドド──!!

 さらに、雄叫びとともに空から何か光の線が降り注ぐ。




 ……えっ
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