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194.文化祭準備
■■■
夏休み最終日、あたしは2人に嫉妬して、耐えられなくなって、家に帰った。
穂があたしを愛してくれたあのベッドで、永那が穂を愛していると考えただけで、嫉妬で頭が狂いそうだった。
どっちに嫉妬しているのかわからない。
もはや、どっちにも嫉妬している。
2人と一緒にいたい。
2人に愛されたい。
2人だけが、本当のあたしを見てくれる人。
あたしを、愛してくれる人。
2人にとって邪魔者のあたしを排除する機会なんて、たくさんあったのに。
それでも2人はあたしを見捨てずに、あたしのことを大事にしてくれる。
前まで、永那と2人きりのときは、あたしが一方的に話すことが多かった。
中学のときは永那もセックスの話をしていたけど、高校に入ってからは、永那の口数は減った。
複数人でいるときは、永那は元気に振る舞っていて“よく喋るなあ”なんて、逆にあたしの口数が減ったけど。
最近は、2人で穂の話をすることが多くなった。
まだあたしが穂にイライラしていたときのことを聞くのは、楽しかった。
あのときは…穂に永那を盗られて、またひとりぼっちになるんじゃないかって、焦っていた。
だから、全く穂のことが見えていなかった。
それが恥ずかしくもあり…でも、その過去があるから、穂があたしのことを好きだと思っていてくれたことがなおさら嬉しかった。
永那はあたしを守ってくれる王子様。
でも穂は…なんなんだろう…愛をくれる存在。
安心感をくれる存在。
どう表現すればいいかまだわからないけど、ずっと一緒にいたいって思う。
彼女に、ずっと、愛されていたい。
始業式が終わって、文化祭について決めることになった。
穂が教壇に立って、前までは何も思わなかったのに、愛しさで胸が溢れるから不思議。
ずっと見てられる。
永那に対する気持ちとは全然違う。
この違いがなんなのか、やっぱりまだあたしにはわからない。
文化祭委員がなかなか決まらなくて、穂が時計を見た。
穂が文化祭委員について説明して、あたしは“生徒会の仕事も手伝ってもらう”という言葉に反応した。
…もしかして、文化祭委員になれば、穂と長く一緒にいられる?
だから、手を挙げた。
あたしの後に続くように、何人か立候補する人が出て、じゃんけんで塩見と森山さんが文化祭委員になった。
まさか、あたしが文化祭委員に立候補したことによって永那が暴走するとは思わなかった。
穂が、傷ついていた。
前の、近寄り難い穂みたいな雰囲気を醸し出していたけど、今のあたしにはハッキリと違うのがわかった。
傷つく姿を見ていられなくて、マンションの前で彼女を待った。
生徒会があるのは知っていたけど、なかなか帰ってこないから、不安になった。
彼女の顔を見た瞬間に、その不安は、胸の痛みに変わる。
あたしのせいで、2人の関係が悪くなって、穂が傷ついてる。
…やっぱり、あたしは2人にとって邪魔者なんだと、実感させられる。
だから“切り捨ててくれていい”と言ったのに。
自分で言っておきながら、胸が抉られるような痛みが走った。
でも、その痛みをかき消すように、彼女があたしの唇を奪った。
彼女らしくない、少し強引な触れ合いに、ドキドキした。
体が反射的に反応して、涙は出たものの…それは嫌な感じではなくて。
嬉しかった。
彼女が、あたしを大事にしてくれようとする気持ちが、伝わってきたから。
彼女が、あたしと永那の両方を大事にする方法を考えると言うから…そんな方法ないのにと思いながらも、あたしは安心した。
…捨てられずに済む。
また、ひとりぼっちにならずに済む。
そのことに、ただただ、ホッとした。
次の日の朝、永那と穂が話し合った。
あたしが教室に戻ったら、永那はあたしを睨みながら、穂を膝の上に乗せた。
永那の強引な扱いに、穂は顔を真っ赤にしていた。
ホント、永那は中学のときからやり方が強引で、堂々とし過ぎていて、怖い。
まあ、そのおかげで…なんとかあたしに注目を浴びさせることもできたし。
これで、穂が傷つかずに済むと思って、安心した。
“相手、誰?”と、みんなからしつこく質問される。
相手なんて、穂しかいないけど。
そんなこと言えるはずないから“みんなの知らない人”と答えておいた。
あながち嘘じゃない。
あたしの前でしか見せない穂の顔があることを、あたしは知っているのだから。
きっと、永那だって見たことない。
…もちろん、永那にしか見せない穂の顔があることも知ってるけど。
なんとか、一件落着。
夏休み最終日、あたしは2人に嫉妬して、耐えられなくなって、家に帰った。
穂があたしを愛してくれたあのベッドで、永那が穂を愛していると考えただけで、嫉妬で頭が狂いそうだった。
どっちに嫉妬しているのかわからない。
もはや、どっちにも嫉妬している。
2人と一緒にいたい。
2人に愛されたい。
2人だけが、本当のあたしを見てくれる人。
あたしを、愛してくれる人。
2人にとって邪魔者のあたしを排除する機会なんて、たくさんあったのに。
それでも2人はあたしを見捨てずに、あたしのことを大事にしてくれる。
前まで、永那と2人きりのときは、あたしが一方的に話すことが多かった。
中学のときは永那もセックスの話をしていたけど、高校に入ってからは、永那の口数は減った。
複数人でいるときは、永那は元気に振る舞っていて“よく喋るなあ”なんて、逆にあたしの口数が減ったけど。
最近は、2人で穂の話をすることが多くなった。
まだあたしが穂にイライラしていたときのことを聞くのは、楽しかった。
あのときは…穂に永那を盗られて、またひとりぼっちになるんじゃないかって、焦っていた。
だから、全く穂のことが見えていなかった。
それが恥ずかしくもあり…でも、その過去があるから、穂があたしのことを好きだと思っていてくれたことがなおさら嬉しかった。
永那はあたしを守ってくれる王子様。
でも穂は…なんなんだろう…愛をくれる存在。
安心感をくれる存在。
どう表現すればいいかまだわからないけど、ずっと一緒にいたいって思う。
彼女に、ずっと、愛されていたい。
始業式が終わって、文化祭について決めることになった。
穂が教壇に立って、前までは何も思わなかったのに、愛しさで胸が溢れるから不思議。
ずっと見てられる。
永那に対する気持ちとは全然違う。
この違いがなんなのか、やっぱりまだあたしにはわからない。
文化祭委員がなかなか決まらなくて、穂が時計を見た。
穂が文化祭委員について説明して、あたしは“生徒会の仕事も手伝ってもらう”という言葉に反応した。
…もしかして、文化祭委員になれば、穂と長く一緒にいられる?
だから、手を挙げた。
あたしの後に続くように、何人か立候補する人が出て、じゃんけんで塩見と森山さんが文化祭委員になった。
まさか、あたしが文化祭委員に立候補したことによって永那が暴走するとは思わなかった。
穂が、傷ついていた。
前の、近寄り難い穂みたいな雰囲気を醸し出していたけど、今のあたしにはハッキリと違うのがわかった。
傷つく姿を見ていられなくて、マンションの前で彼女を待った。
生徒会があるのは知っていたけど、なかなか帰ってこないから、不安になった。
彼女の顔を見た瞬間に、その不安は、胸の痛みに変わる。
あたしのせいで、2人の関係が悪くなって、穂が傷ついてる。
…やっぱり、あたしは2人にとって邪魔者なんだと、実感させられる。
だから“切り捨ててくれていい”と言ったのに。
自分で言っておきながら、胸が抉られるような痛みが走った。
でも、その痛みをかき消すように、彼女があたしの唇を奪った。
彼女らしくない、少し強引な触れ合いに、ドキドキした。
体が反射的に反応して、涙は出たものの…それは嫌な感じではなくて。
嬉しかった。
彼女が、あたしを大事にしてくれようとする気持ちが、伝わってきたから。
彼女が、あたしと永那の両方を大事にする方法を考えると言うから…そんな方法ないのにと思いながらも、あたしは安心した。
…捨てられずに済む。
また、ひとりぼっちにならずに済む。
そのことに、ただただ、ホッとした。
次の日の朝、永那と穂が話し合った。
あたしが教室に戻ったら、永那はあたしを睨みながら、穂を膝の上に乗せた。
永那の強引な扱いに、穂は顔を真っ赤にしていた。
ホント、永那は中学のときからやり方が強引で、堂々とし過ぎていて、怖い。
まあ、そのおかげで…なんとかあたしに注目を浴びさせることもできたし。
これで、穂が傷つかずに済むと思って、安心した。
“相手、誰?”と、みんなからしつこく質問される。
相手なんて、穂しかいないけど。
そんなこと言えるはずないから“みんなの知らない人”と答えておいた。
あながち嘘じゃない。
あたしの前でしか見せない穂の顔があることを、あたしは知っているのだから。
きっと、永那だって見たことない。
…もちろん、永那にしか見せない穂の顔があることも知ってるけど。
なんとか、一件落着。
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