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7.向
432.期待
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今日はミモザのワンピースを着ている。
学校から帰って服を着替えると、彼女の顔がパッと明るくなった。
「初めてデートした日に着てたやつ!可愛い!」
千陽の言う通り、永那ちゃんは白系統の服が好きらしく、思いっきり抱きしめられた。
もしかしたら、今日、こんなにも優しくされているのは、服を汚さないようにとか…そんな配慮があるのかもしれない、なんて…。
いつだって彼女は気遣ってくれているのだろうけど、なんだか今日はいつも以上に丁寧で、それが嬉しくて、それだけで体が疼く。
スカートを片手で捲られ、太ももを撫でられる。
自然と膝を立ててしまい、気づいた時には戻せなくなっていた。
彼女が心底嬉しそうに口角を上げたから。
舐めるのをやめて、上半身を起こした彼女の瞳は弧を描き、「ハァ」と深く熱い息を吐き出す。
「エロ…」
その一言に、唾を飲む。
「濡れちゃわないように、脱いじゃおっか」
そう言われて、スルスルとワンピースを脱がされる。
「今日は最高の日だね。…今日も、かな?」
夏に、浴衣を買った時に新調した赤い下着姿。
「え、永那ちゃん…?」
「ん?」
「永那ちゃんは、下着も白色が良かったりするの…?」
「特に何が好きとかはないよ。でも…赤色は穂によく似合う」
「そ、そうかな…?」
「うん。綺麗だよ」
そう言いながら、彼女は胸を寄せ、谷間に顔をうずめた。
「ハァ」と息がかかる。
日が暮れてきて、部屋の中はもう暗い。
なのに、自分の肌は鮮明に見える気がして、目を閉じた。
「なんか、今日は妖精みたいだね」
「妖精?」
「まつ毛が透明に見える」
「あぁ…千陽がね、前にピンク色のマスカラをつけてくれたの。それが、良かったから…自分でも、買ってみて…」
私は学校にメイクはして行かないのだけれど、春休みだから…と、少し冒険してみた。
「ピンク色なんだ?」
「うん」
「可愛い。似合ってる」
「あり、がとう…」
永那ちゃんはいつも褒めてくれるけど、こういう時に褒めるのはずるい…。
ドキドキして、どうしたらいいのか、わからない。
「ああ、好き。大好き」
「私も、大好きだよ」
「どうしよう?」
「な、なにが?」
「好きすぎて、ホントに食べちゃいたい」
「いい、よ…?」
「穂!」
彼女が勢いよく起き上がる。
「そうじゃないんだよ!」
「え?な、なに…?」
「そうじゃないんだよ…」
彼女がガックリと項垂れる。
全然理解できなくて、ただ彼女の言葉を待つ。
「今すぐどっかに連れ去りたいくらい好き」
その意味を少し考えてみて、私も口を開く。
「私も、永那ちゃんのこと、大好きだよ?」
「違うんだって!」
「え!?」
「あぁ~、もうダメだ…」
倒れ込むようにうつ伏せになって、彼女が私の上に乗る。
どういう状況なんだろう…?
「乱暴にしたい」
「え?」
「でも大事にしたい」
とりあえず彼女を抱きしめる。
「どうすればいいの…?」
「よ、よくわからないけど…痛いのは、嫌かな…」
「痛くなんてしたくない!」
「う、うん…。よかった」
「穂…大好きだよ…」
「私も永那ちゃん、大好きだよ」
「可愛い穂…」
くびれを撫でられる。
彼女が起き上がるから、抱きしめていた腕を解く。
口づけされて、すぐに舌が絡む。
落ち着き始めていた感情が、たったそれだけで再燃する。
彼女の手が背中とベッドのすき間に入り込んでくるから、背中を浮かせた。
すぐにブラの締め付けがなくなり、彼女が私の肌を撫でる。
乳房を包みこまれ、ゆっくり動き出す。
「気持ちいい…」
「寒くない?」
「大丈夫…」
フフッと彼女が笑う。
彼女の手が動く度に、ブラも揺れる。
彼女の膝が両足の間に移動し、付け根に押し当てられた。
「んっ」
今日は、なんだか、本当にゆっくりだ。
時間が遅く感じる。
“乱暴にしたい”と言っていたのが嘘のよう。
「可愛い」
見下ろされ、目が合い、下腹部が疼き、彼女の膝がそこに当たる。
「ぁっ」
でも、それ以上の刺激が与えられない。
「永那ちゃんっ」
「ん?」
「さわって?」
「さわってるよ」
下唇を噛む。
「もっと…」
「もっと?」
「気持ちよくなりたい…」
「可愛いなあ」
彼女は深呼吸して、舌で唇を舐めた。
艶然としながらも、私の希望を叶えてくれる気配はない。
チラリと時計を見る。
「え、永那ちゃん…」
「ん?」
ドクドクと心臓がうるさい。
「わ、私…イきたい…」
「うん」
“うん”とは言うけれど、やっぱり彼女の動きに変化はない。
しっとりと優しく触れられるのは嫌いじゃないけど、この日をずっと、待ちわびていたのに…。
…嫌いじゃない?
あ~…!もう!意地悪!
昨日“嫌いじゃない”って言ったのは、ただの照れ隠しなのに…!
「た、誉に…」
彼女が左眉を上げる。
「誉に、ゲームセンター代だって渡したんだよ!」
永那ちゃんはキョトンとして、肩を揺らして吹き出すように笑い始める。
「なにそれっ」
抱きしめられる。
もう…嫌…。
「永那ちゃんの意地悪」
「ごめんね」
「やだ」
「好きだよ、穂」
「好きなら…意地悪しないで」
「え~。こんな可愛いの見れるなら、いっぱいしたくなる」
「嫌」
「じゃあ、お詫びにいっぱい気持ち良くするね」
学校から帰って服を着替えると、彼女の顔がパッと明るくなった。
「初めてデートした日に着てたやつ!可愛い!」
千陽の言う通り、永那ちゃんは白系統の服が好きらしく、思いっきり抱きしめられた。
もしかしたら、今日、こんなにも優しくされているのは、服を汚さないようにとか…そんな配慮があるのかもしれない、なんて…。
いつだって彼女は気遣ってくれているのだろうけど、なんだか今日はいつも以上に丁寧で、それが嬉しくて、それだけで体が疼く。
スカートを片手で捲られ、太ももを撫でられる。
自然と膝を立ててしまい、気づいた時には戻せなくなっていた。
彼女が心底嬉しそうに口角を上げたから。
舐めるのをやめて、上半身を起こした彼女の瞳は弧を描き、「ハァ」と深く熱い息を吐き出す。
「エロ…」
その一言に、唾を飲む。
「濡れちゃわないように、脱いじゃおっか」
そう言われて、スルスルとワンピースを脱がされる。
「今日は最高の日だね。…今日も、かな?」
夏に、浴衣を買った時に新調した赤い下着姿。
「え、永那ちゃん…?」
「ん?」
「永那ちゃんは、下着も白色が良かったりするの…?」
「特に何が好きとかはないよ。でも…赤色は穂によく似合う」
「そ、そうかな…?」
「うん。綺麗だよ」
そう言いながら、彼女は胸を寄せ、谷間に顔をうずめた。
「ハァ」と息がかかる。
日が暮れてきて、部屋の中はもう暗い。
なのに、自分の肌は鮮明に見える気がして、目を閉じた。
「なんか、今日は妖精みたいだね」
「妖精?」
「まつ毛が透明に見える」
「あぁ…千陽がね、前にピンク色のマスカラをつけてくれたの。それが、良かったから…自分でも、買ってみて…」
私は学校にメイクはして行かないのだけれど、春休みだから…と、少し冒険してみた。
「ピンク色なんだ?」
「うん」
「可愛い。似合ってる」
「あり、がとう…」
永那ちゃんはいつも褒めてくれるけど、こういう時に褒めるのはずるい…。
ドキドキして、どうしたらいいのか、わからない。
「ああ、好き。大好き」
「私も、大好きだよ」
「どうしよう?」
「な、なにが?」
「好きすぎて、ホントに食べちゃいたい」
「いい、よ…?」
「穂!」
彼女が勢いよく起き上がる。
「そうじゃないんだよ!」
「え?な、なに…?」
「そうじゃないんだよ…」
彼女がガックリと項垂れる。
全然理解できなくて、ただ彼女の言葉を待つ。
「今すぐどっかに連れ去りたいくらい好き」
その意味を少し考えてみて、私も口を開く。
「私も、永那ちゃんのこと、大好きだよ?」
「違うんだって!」
「え!?」
「あぁ~、もうダメだ…」
倒れ込むようにうつ伏せになって、彼女が私の上に乗る。
どういう状況なんだろう…?
「乱暴にしたい」
「え?」
「でも大事にしたい」
とりあえず彼女を抱きしめる。
「どうすればいいの…?」
「よ、よくわからないけど…痛いのは、嫌かな…」
「痛くなんてしたくない!」
「う、うん…。よかった」
「穂…大好きだよ…」
「私も永那ちゃん、大好きだよ」
「可愛い穂…」
くびれを撫でられる。
彼女が起き上がるから、抱きしめていた腕を解く。
口づけされて、すぐに舌が絡む。
落ち着き始めていた感情が、たったそれだけで再燃する。
彼女の手が背中とベッドのすき間に入り込んでくるから、背中を浮かせた。
すぐにブラの締め付けがなくなり、彼女が私の肌を撫でる。
乳房を包みこまれ、ゆっくり動き出す。
「気持ちいい…」
「寒くない?」
「大丈夫…」
フフッと彼女が笑う。
彼女の手が動く度に、ブラも揺れる。
彼女の膝が両足の間に移動し、付け根に押し当てられた。
「んっ」
今日は、なんだか、本当にゆっくりだ。
時間が遅く感じる。
“乱暴にしたい”と言っていたのが嘘のよう。
「可愛い」
見下ろされ、目が合い、下腹部が疼き、彼女の膝がそこに当たる。
「ぁっ」
でも、それ以上の刺激が与えられない。
「永那ちゃんっ」
「ん?」
「さわって?」
「さわってるよ」
下唇を噛む。
「もっと…」
「もっと?」
「気持ちよくなりたい…」
「可愛いなあ」
彼女は深呼吸して、舌で唇を舐めた。
艶然としながらも、私の希望を叶えてくれる気配はない。
チラリと時計を見る。
「え、永那ちゃん…」
「ん?」
ドクドクと心臓がうるさい。
「わ、私…イきたい…」
「うん」
“うん”とは言うけれど、やっぱり彼女の動きに変化はない。
しっとりと優しく触れられるのは嫌いじゃないけど、この日をずっと、待ちわびていたのに…。
…嫌いじゃない?
あ~…!もう!意地悪!
昨日“嫌いじゃない”って言ったのは、ただの照れ隠しなのに…!
「た、誉に…」
彼女が左眉を上げる。
「誉に、ゲームセンター代だって渡したんだよ!」
永那ちゃんはキョトンとして、肩を揺らして吹き出すように笑い始める。
「なにそれっ」
抱きしめられる。
もう…嫌…。
「永那ちゃんの意地悪」
「ごめんね」
「やだ」
「好きだよ、穂」
「好きなら…意地悪しないで」
「え~。こんな可愛いの見れるなら、いっぱいしたくなる」
「嫌」
「じゃあ、お詫びにいっぱい気持ち良くするね」
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