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第七章・魔女狩り。7
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それが何よりの証拠じゃない」
「まぁ普通だったらな。だがそもそも、それが自作自演だったら話は別だ」
「じ、自作自演ですって!? 何を根拠に」
「貴様は、そもそも暗殺者に襲われてないのだ。怪我をしても自分で治す事もままならないし、貴様と聖皇庁が手を組んで暗殺者がやったように見せかけただけ。その証拠に……父上。あの者を」
「あぁ、連れて参れ」
レイヴァン様が指示を出すと護衛騎士達が誰かを連れてきた。レイナ様と手を組んでいた新人侍女のハンナだった。
ハンナは、近くまで来ると土下座をする。
「申し訳ございませんでした。私がエルザ様の『虹色のダイヤ』の指輪を盗んで、レイナ様に渡しました」
「な、何を言っているの!? 勝手な事を言わないでちょうだい」
「本当に申し訳ございませんでした。私が間違っておりました」
レイナ様の言葉を無視して、必死に謝罪をしてくるハンナ。酷く怯えており、ガタガタと震えている。よほど怖い思いをしたのだろうか?
その言葉に周りの貴族達もざわめき出す。そして疑問の目を向けてくる。
「ま、待って下さい。これは罠ですわ。この女は元々エルザ様に仕えている侍女ではありませんか。きっとエルザ様に脅されて、こんなでたらめな噓を言っているのだわ。レイヴァン様。騙されてはなりません。これは逆恨みをして私を陥れようとしているだけですわ」
まだ言い訳をして罪を逃れようとしてくるレイナ様。 それを聞いていたレイヴァン様はため息を吐くと重い口を開いた。
「では、レイナ。これを証拠する手立てはあるのか?」
「そ、それは……」
「それは私達が証言します。聖皇である私もその現場を見ておりました。確かに、聖女様は暗殺者に襲われて怪我を……」
「聖皇。お主がこの聖女と手を組んでいないと分かるまでは証言とは認めぬ」
「うっ……」
必死に聖皇様はレイナ様を庇おうとするが、レイヴァン様はバッサリと切り捨てた。
それもそのはずだろう。一番怪しい共犯者なのだから。
「他にも証拠ならあるぞ。決定的にこの偽聖女が企んでいたと分かる証拠がな」
「まぁ普通だったらな。だがそもそも、それが自作自演だったら話は別だ」
「じ、自作自演ですって!? 何を根拠に」
「貴様は、そもそも暗殺者に襲われてないのだ。怪我をしても自分で治す事もままならないし、貴様と聖皇庁が手を組んで暗殺者がやったように見せかけただけ。その証拠に……父上。あの者を」
「あぁ、連れて参れ」
レイヴァン様が指示を出すと護衛騎士達が誰かを連れてきた。レイナ様と手を組んでいた新人侍女のハンナだった。
ハンナは、近くまで来ると土下座をする。
「申し訳ございませんでした。私がエルザ様の『虹色のダイヤ』の指輪を盗んで、レイナ様に渡しました」
「な、何を言っているの!? 勝手な事を言わないでちょうだい」
「本当に申し訳ございませんでした。私が間違っておりました」
レイナ様の言葉を無視して、必死に謝罪をしてくるハンナ。酷く怯えており、ガタガタと震えている。よほど怖い思いをしたのだろうか?
その言葉に周りの貴族達もざわめき出す。そして疑問の目を向けてくる。
「ま、待って下さい。これは罠ですわ。この女は元々エルザ様に仕えている侍女ではありませんか。きっとエルザ様に脅されて、こんなでたらめな噓を言っているのだわ。レイヴァン様。騙されてはなりません。これは逆恨みをして私を陥れようとしているだけですわ」
まだ言い訳をして罪を逃れようとしてくるレイナ様。 それを聞いていたレイヴァン様はため息を吐くと重い口を開いた。
「では、レイナ。これを証拠する手立てはあるのか?」
「そ、それは……」
「それは私達が証言します。聖皇である私もその現場を見ておりました。確かに、聖女様は暗殺者に襲われて怪我を……」
「聖皇。お主がこの聖女と手を組んでいないと分かるまでは証言とは認めぬ」
「うっ……」
必死に聖皇様はレイナ様を庇おうとするが、レイヴァン様はバッサリと切り捨てた。
それもそのはずだろう。一番怪しい共犯者なのだから。
「他にも証拠ならあるぞ。決定的にこの偽聖女が企んでいたと分かる証拠がな」
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