断罪イベント? よろしい、受けて立ちましょう!

寿司

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エンディング後

悪役令嬢、悩む

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「それでイリアさん、お子さんのご予定は……? 」 
 
 ぶっと思わず紅茶を噴き出す私。
 とんでもないことを言い出したのはあの天然でふわふわ系に見えるミラン先生。

 今日は珍しくレベッカは不在で、二人でお茶会だ。どうしても忙しくて都合がつかなかったらしい。
 ミラン先生と二人なら平和なお茶会になるかな、と思っていた。
 
……なのに早々にこんな話をされるなんて。

「え、え、え、え、え、子どもというのは? 」

「あら~。王家たるもの、お世継ぎ問題とは切っても切り離せない関係ですよ」

 ふふっ、と笑うミラン先生。

「ま、た、確かにそうですけど」
 
「お二人とも仲もよろしいようですし……」

「え、ま、まあ仲は悪くないとは思いますけどね」

「じゃあ問題ないじゃないですか。あ、まさか聞いちゃいけない話でしたか……? 」

 何を隠そう、まだ私たちはそういうことをしたことがない。勿論お互い忙しくて中々二人きりの時間を過ごせなかったというのもある。

 しかし一番の問題は私にあった。

 何だかそういう雰囲気となると、緊張しまくってしまう私はテンパってしまい、つい雰囲気をぶち壊してしまう。

 キスですら未だにガチガチに緊張する私にはその先なんて夢のまた夢であった。

……ということをミラン先生に伝えると。

「……駄目です。それはまずいですよイリアさん」

「やっぱりまずいですか……? 」

 当たり前です! とミラン先生は珍しく声を荒げる。

「愛し合っている夫婦がまだしたこともないんて、そんなこと有り得ません! ロキ様も傷付いてるかもしれませんよ」

「えっ!? ロキが!? 」

 コクンと頷くミラン先生。

「男性は女性よりもずっとそういう関係を重視する人が多いんです。ロキ様だって例外じゃありませんよ」

「そ、そうなんですね……」

 恋人なんて今までいたことなかったから世の中の常識が分からなかった。

「中には男としてのプライドを傷つけられて……」

「男としてのプライド……!? それを失うとどうなるんですか」

 ミラン先生は、落ち着いて聞いてください、と言うと静かに言葉を紡ぎだした。

「……浮気する人もいるみたいですよ」

「浮気!? 」

 私は思わず立ち上がった。
 その衝撃でガタンとテーブルが揺れる。

「まあ全員がするとは言いませんがね……。ルイスはしましたけど」

 途端に暗い目をするミラン先生。
 ああなるほど、この話は実体験に基づいていたんだ……。と気が付いた私だが、それ以上何も聞けなかった。

「で、でも私、ロキに他の女の人を好きになって欲しくないです……」

 それならば、とミラン先生は続ける。

「今夜、イリアさんが頑張るしかありませんよ」

 私が……頑張る。
 ごくりと私は唾を飲み込んだ。今夜が私の戦いだ。

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