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幻想世界での光
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翌日の朝
早めに起きた僕食堂で朝食券を厨房の人に渡して朝食を受け取った。
空いてる席を探していると犬獣人と蜥蜴獣人が座っているテーブルをみつけて座った。
「相席させてもらうね!おはよー」
「おー!おはよ」
「おはようございます」
豪快な蜥蜴獣人とおとなしめの犬獣人が挨拶をしてくれた。
朝食は野菜たっぷりのクリームシチューに香ばしく焼けたパン。
サラダと魚の揚げ物がついててこの宿屋の名物になっている。
「今日の朝食はシチューか!味が濃くて好きなんだよなー」
「ホントにおいしいですよね。」
「お前が昨日ここに注いでくれた濃いのも好きだけどな」
蜥蜴獣人が下腹部を撫でながらにやにやして話す。
「ちょっと!今朝食中だし恥ずかしい話しないでください」
犬獣人が顔を真っ赤にして反論する
「朝からあつあつじゃん二人ともー…」
僕は気にしないよと一声かけにやにやしながら何気ない日常の話を聞いていた。
「ところで白熊の君はこれから依頼受けに行くのか?」
「行くよーだけど今受けてる依頼の討伐対象がランクアップしててさ。」
「うわーそうなんですね…なかなか難儀ですね」
「ついてないな兄ちゃん。なんだったら俺たちも協力できるタイミングあったら手伝うぜ」
「いいんですか?まあたまにあることですから協力しますよ」
「ありがとう二人とも…」
「俺らはしばらくドルガンで依頼を受けてるから声かけるよ」
「うん。困ったら僕からも声かけるね」
そういうと二人はご飯を食べ終わり片づけを始めた。
ふと食堂の入り口に目をやると昨日の夜見た二人があたりを見渡してきょろきょろしている。
「ねー!君たちー!ここ座れるよー!」
僕は話すチャンスだと思い声を張り上げた
声に気付いた二人は
「よぉ。兄ちゃんたち!おはよーさん」
「おはようございます。よく眠れましたか?」
蜥蜴獣人と犬獣人が食器を片付け終わると昨日の二人に軽く話しかけ去っていった
そのあと人間の青年が僕のほうを向いた。
「ありがとう...君の名前は?」
「どういたしまして。僕はウォレス。よろしくね」
物腰の柔らかさに好印象でお兄さんみたいだなと思う。
その隣にいる狼獣人が僕のほうを向く
「俺はラウドだ。」
「俺はリュウセイっていうんだ」
人間のリュウセイに狼のラウド…。
そう心に刻む。そして何より興味が湧いたのはリュウセイのほうだった。
「中々珍しい名前だね!人間は初めて見たよ。海の島群にまとまって暮らしていて外に出るヒトはあんまりいないんだよね。」
「俺みたいな人間は珍しいのか?」
「そうだな。俺もリュウと初めて会ったときびっくりした」
二人に初めて会った時を思い出す。
あの時声をかけて正解だったし話してみて本当に良かった。
「おーいウォレス!ボーッと歩いてると転ぶぞー」
少し先を歩いていたラウドが僕に注意を促す。
ちょうど足元には地面にむき出しになっていた根が見えるもそのまま足を引っ掛けて転びそうになる。
「おっと、危ないよウォレス」
自分の体制が前のめりになる前にリュウセイが優しく肩を掴んでくれた。
暖かい手に心もなんだか暖かくなった気がした。
「ありがとうリュウセイ。考え事しながら歩くの良くないね」
えへへ、ありがとう。そうリュウセイに笑いかけ体勢を整えた。
街に到着後リュウセイが立ち止まった。
「ちょっと待ってくれ。解毒剤の作り方調べるわ」
そう俺はいうと頭の中で解毒剤の作り方を教えてほしいと思うと聞き慣れた声が頭の中に響いた
解毒薬の作り方
毒消し草をすりつぶします。
潰した汁と一緒にポーションに入れる
少し煮だす
マナポーションもしくは魔力を注ぐ
そのまま一煮立ちさせて完成
魔力のこめる量によって効果が変わります。
こめる魔力が多いほど効果が上がります。
なるほど。
意外と簡単だな。
だとしたらまずは鍋とコンロか何かだな。
「リュウ。どうだ…?」
「いけそうだ」
「えー。今のでわかったの?ボーッとしてるようにしか見えなかった」
ウォレスは驚き、タイズミコンをじっと眺めた。
「道具が欲しいんだけど日用品とか打ってる場所ないか」
「あーそれなら近場にあるぞ。こっちだ」
ラウの案内で道具屋を目指した。
道具屋に着くとなんだか慌ただしい。
「コラー!このネズミめっ!」
ガシャン!ガラガラ!
「そこかとりゃー!」
バシン!ガラガラ!
少し静寂が訪れると道具屋の入り口から竹箒を振り回しながら
リス獣人の子供が出てきた。
よく見ると子供の目の前には淡く光る生き物が逃げ回っていた。
タノシー!ワーイ!
光る生き物がぴょんぴょんとリス獣人を煽るように跳ね回る。
聞こえた声からプランツの時を思い出すと
光る生き物と目が合った。
アッ!ミツケタ!ゴシュジン!
そう聞こえるとすごい速さでリュウセイの方に向かってきてそれにリス獣人もついてくる。
光る生き物はよく見るとアライグマに羽が生えた小さな生き物だった。
早めに起きた僕食堂で朝食券を厨房の人に渡して朝食を受け取った。
空いてる席を探していると犬獣人と蜥蜴獣人が座っているテーブルをみつけて座った。
「相席させてもらうね!おはよー」
「おー!おはよ」
「おはようございます」
豪快な蜥蜴獣人とおとなしめの犬獣人が挨拶をしてくれた。
朝食は野菜たっぷりのクリームシチューに香ばしく焼けたパン。
サラダと魚の揚げ物がついててこの宿屋の名物になっている。
「今日の朝食はシチューか!味が濃くて好きなんだよなー」
「ホントにおいしいですよね。」
「お前が昨日ここに注いでくれた濃いのも好きだけどな」
蜥蜴獣人が下腹部を撫でながらにやにやして話す。
「ちょっと!今朝食中だし恥ずかしい話しないでください」
犬獣人が顔を真っ赤にして反論する
「朝からあつあつじゃん二人ともー…」
僕は気にしないよと一声かけにやにやしながら何気ない日常の話を聞いていた。
「ところで白熊の君はこれから依頼受けに行くのか?」
「行くよーだけど今受けてる依頼の討伐対象がランクアップしててさ。」
「うわーそうなんですね…なかなか難儀ですね」
「ついてないな兄ちゃん。なんだったら俺たちも協力できるタイミングあったら手伝うぜ」
「いいんですか?まあたまにあることですから協力しますよ」
「ありがとう二人とも…」
「俺らはしばらくドルガンで依頼を受けてるから声かけるよ」
「うん。困ったら僕からも声かけるね」
そういうと二人はご飯を食べ終わり片づけを始めた。
ふと食堂の入り口に目をやると昨日の夜見た二人があたりを見渡してきょろきょろしている。
「ねー!君たちー!ここ座れるよー!」
僕は話すチャンスだと思い声を張り上げた
声に気付いた二人は
「よぉ。兄ちゃんたち!おはよーさん」
「おはようございます。よく眠れましたか?」
蜥蜴獣人と犬獣人が食器を片付け終わると昨日の二人に軽く話しかけ去っていった
そのあと人間の青年が僕のほうを向いた。
「ありがとう...君の名前は?」
「どういたしまして。僕はウォレス。よろしくね」
物腰の柔らかさに好印象でお兄さんみたいだなと思う。
その隣にいる狼獣人が僕のほうを向く
「俺はラウドだ。」
「俺はリュウセイっていうんだ」
人間のリュウセイに狼のラウド…。
そう心に刻む。そして何より興味が湧いたのはリュウセイのほうだった。
「中々珍しい名前だね!人間は初めて見たよ。海の島群にまとまって暮らしていて外に出るヒトはあんまりいないんだよね。」
「俺みたいな人間は珍しいのか?」
「そうだな。俺もリュウと初めて会ったときびっくりした」
二人に初めて会った時を思い出す。
あの時声をかけて正解だったし話してみて本当に良かった。
「おーいウォレス!ボーッと歩いてると転ぶぞー」
少し先を歩いていたラウドが僕に注意を促す。
ちょうど足元には地面にむき出しになっていた根が見えるもそのまま足を引っ掛けて転びそうになる。
「おっと、危ないよウォレス」
自分の体制が前のめりになる前にリュウセイが優しく肩を掴んでくれた。
暖かい手に心もなんだか暖かくなった気がした。
「ありがとうリュウセイ。考え事しながら歩くの良くないね」
えへへ、ありがとう。そうリュウセイに笑いかけ体勢を整えた。
街に到着後リュウセイが立ち止まった。
「ちょっと待ってくれ。解毒剤の作り方調べるわ」
そう俺はいうと頭の中で解毒剤の作り方を教えてほしいと思うと聞き慣れた声が頭の中に響いた
解毒薬の作り方
毒消し草をすりつぶします。
潰した汁と一緒にポーションに入れる
少し煮だす
マナポーションもしくは魔力を注ぐ
そのまま一煮立ちさせて完成
魔力のこめる量によって効果が変わります。
こめる魔力が多いほど効果が上がります。
なるほど。
意外と簡単だな。
だとしたらまずは鍋とコンロか何かだな。
「リュウ。どうだ…?」
「いけそうだ」
「えー。今のでわかったの?ボーッとしてるようにしか見えなかった」
ウォレスは驚き、タイズミコンをじっと眺めた。
「道具が欲しいんだけど日用品とか打ってる場所ないか」
「あーそれなら近場にあるぞ。こっちだ」
ラウの案内で道具屋を目指した。
道具屋に着くとなんだか慌ただしい。
「コラー!このネズミめっ!」
ガシャン!ガラガラ!
「そこかとりゃー!」
バシン!ガラガラ!
少し静寂が訪れると道具屋の入り口から竹箒を振り回しながら
リス獣人の子供が出てきた。
よく見ると子供の目の前には淡く光る生き物が逃げ回っていた。
タノシー!ワーイ!
光る生き物がぴょんぴょんとリス獣人を煽るように跳ね回る。
聞こえた声からプランツの時を思い出すと
光る生き物と目が合った。
アッ!ミツケタ!ゴシュジン!
そう聞こえるとすごい速さでリュウセイの方に向かってきてそれにリス獣人もついてくる。
光る生き物はよく見るとアライグマに羽が生えた小さな生き物だった。
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