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14 (義弟視点)
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どうすればいいのかわからなくて、僕は毎夜彼女の部屋へ通った。
心をあいつに奪われているはずない、だけど別の何かが彼女を押し動かしている。
それが何かわからない、だから体だけでも自分の方に向けたかった。
聞いても言葉を詰まらせるだけで、何も話さない彼女。
それでも僕の腕の中で乱れる彼女の姿に、優越感がこみ上げる。
僕の手で甘い声を上げる彼女が愛しい。
そんな日が続いたある日、彼女の部屋に入ると、テーブルに便箋がおかれていた。
広げて読んでみると、そこはウェイン宛の手紙。
街へ出かけようとの逢瀬の誘いだった。
まだあいつを諦めていなかった事実に、僕は拳を強く握りしめる。
あいつとねぇさんを会わせたりなんてしない。
僕は書かれた日付と場所を覚えると、そっと便箋を元に戻したのだった。
そして約束の日。
僕はねぇさんを部屋に閉じ込めると、ウェインへ会いに行った。
この日のために用意した玩具をねぇさんにプレゼントして。
僕以外の男へ会いに行こうとする彼女に、ちょっとしたお仕置きのつもりだった。
約束の場所へやってくると、すでにウェインが待っていた。
こちらに気が付いた彼へ向かって大きく手を振って見せる。
「こんにちは、ウェイン殿。姉は来ませんよ。もうあきらめてくれませんか?彼女は僕を選んだんです」
選ばれていないが、この男を諦めさせるにはこう言うしかない。
心はともかく、彼女の体は僕を選んでいる。
ウェインは僕の言葉に顔を上げると、深く息を吐きだした。
「彼女が行かないと言ったのかい?」
「えぇ、だから代わりに伝えに来ました。さようなら」
「はぁ……わかった、今日はここで引いておこう。だが明日屋敷へ行かせてもらうよ。彼女が本当にそう思っているのか確認する」
ねぇさんに確認されては困る。
焦る気持ちを必死で押し隠すと、僕はなんとか頬を釣り上げた。
「しつこいですよ、もう連絡することもないでしょう」
ウェインはそうか、と余裕の笑みを浮かべると、明日屋敷に行くとそういって帰っていった。
まずい、まずい、まずい。
ねぇさんに会われるのは困る。
彼女の心はまだ僕に向いていない。
いっそのこと、あいつの前で彼女を抱いてしまおうか?
ふつふつとどす黒い感情が渦巻きながら、僕はベッドで乱れる彼女を抱きつぶした。
そしてその夜。
ねぇさんとあいつの邪魔をしたくても、運の悪いことに出資してくれる貴族が明日やってくる。
明日やってくるウェインをどうするべきか、悩みながら彼女の部屋のドアを開けた。
いつもと様子が違うねぇさんの姿に戸惑った。
大粒の涙をこぼしながら、僕を突き放す彼女。
こんなに取り乱したところを初めて見た。
彼女はそうそう怒ったりしない、ましてや僕にこんな怒り方をしたのは初めてだった。
それほどまでに否定され、僕は目の前が真っ暗に染まった。
ずっと一緒にと約束したじゃないか。
なのにどうして、僕からそんなに離れたいの?
悄然としながら冷静さを失う彼女を見つめていると、叫んだ言葉に首を傾げた。
僕が令嬢と婚約する?意味が分からない。
まさかそんな勘違いをしているとは想像もしていなかった。
僕に嫉妬し泣きじゃくる彼女が愛おしくて仕方がない。
恰好なんてつけず、もっと早くに伝えておけばよかった。
僕は彼女を大事に大事に抱きしめると、愛していると口づけを落としたのだった。
**********************************
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
読み返してみると、ストーリー性は薄かったかもしれません(-_-;)
ご意見ご感想等ございましたら、コメント頂けると嬉しいですm(__)m
改めまして、お付き合い頂きありがとうございました!
お読み頂けて嬉しいです(*ノωノ)
また別のお話でもお会いできるよう、これからも頑張ります(*'ω'*)
心をあいつに奪われているはずない、だけど別の何かが彼女を押し動かしている。
それが何かわからない、だから体だけでも自分の方に向けたかった。
聞いても言葉を詰まらせるだけで、何も話さない彼女。
それでも僕の腕の中で乱れる彼女の姿に、優越感がこみ上げる。
僕の手で甘い声を上げる彼女が愛しい。
そんな日が続いたある日、彼女の部屋に入ると、テーブルに便箋がおかれていた。
広げて読んでみると、そこはウェイン宛の手紙。
街へ出かけようとの逢瀬の誘いだった。
まだあいつを諦めていなかった事実に、僕は拳を強く握りしめる。
あいつとねぇさんを会わせたりなんてしない。
僕は書かれた日付と場所を覚えると、そっと便箋を元に戻したのだった。
そして約束の日。
僕はねぇさんを部屋に閉じ込めると、ウェインへ会いに行った。
この日のために用意した玩具をねぇさんにプレゼントして。
僕以外の男へ会いに行こうとする彼女に、ちょっとしたお仕置きのつもりだった。
約束の場所へやってくると、すでにウェインが待っていた。
こちらに気が付いた彼へ向かって大きく手を振って見せる。
「こんにちは、ウェイン殿。姉は来ませんよ。もうあきらめてくれませんか?彼女は僕を選んだんです」
選ばれていないが、この男を諦めさせるにはこう言うしかない。
心はともかく、彼女の体は僕を選んでいる。
ウェインは僕の言葉に顔を上げると、深く息を吐きだした。
「彼女が行かないと言ったのかい?」
「えぇ、だから代わりに伝えに来ました。さようなら」
「はぁ……わかった、今日はここで引いておこう。だが明日屋敷へ行かせてもらうよ。彼女が本当にそう思っているのか確認する」
ねぇさんに確認されては困る。
焦る気持ちを必死で押し隠すと、僕はなんとか頬を釣り上げた。
「しつこいですよ、もう連絡することもないでしょう」
ウェインはそうか、と余裕の笑みを浮かべると、明日屋敷に行くとそういって帰っていった。
まずい、まずい、まずい。
ねぇさんに会われるのは困る。
彼女の心はまだ僕に向いていない。
いっそのこと、あいつの前で彼女を抱いてしまおうか?
ふつふつとどす黒い感情が渦巻きながら、僕はベッドで乱れる彼女を抱きつぶした。
そしてその夜。
ねぇさんとあいつの邪魔をしたくても、運の悪いことに出資してくれる貴族が明日やってくる。
明日やってくるウェインをどうするべきか、悩みながら彼女の部屋のドアを開けた。
いつもと様子が違うねぇさんの姿に戸惑った。
大粒の涙をこぼしながら、僕を突き放す彼女。
こんなに取り乱したところを初めて見た。
彼女はそうそう怒ったりしない、ましてや僕にこんな怒り方をしたのは初めてだった。
それほどまでに否定され、僕は目の前が真っ暗に染まった。
ずっと一緒にと約束したじゃないか。
なのにどうして、僕からそんなに離れたいの?
悄然としながら冷静さを失う彼女を見つめていると、叫んだ言葉に首を傾げた。
僕が令嬢と婚約する?意味が分からない。
まさかそんな勘違いをしているとは想像もしていなかった。
僕に嫉妬し泣きじゃくる彼女が愛おしくて仕方がない。
恰好なんてつけず、もっと早くに伝えておけばよかった。
僕は彼女を大事に大事に抱きしめると、愛していると口づけを落としたのだった。
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
読み返してみると、ストーリー性は薄かったかもしれません(-_-;)
ご意見ご感想等ございましたら、コメント頂けると嬉しいですm(__)m
改めまして、お付き合い頂きありがとうございました!
お読み頂けて嬉しいです(*ノωノ)
また別のお話でもお会いできるよう、これからも頑張ります(*'ω'*)
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楽しく読ませていただきました!パトリックのような義弟最高ですね!ですが、私はウェイン推しですので、ウェインは私の法で預からせて頂きます笑
t 様
ご愛読いただきありがとうございます!
諸事情でなかなかサイトを見ることが出来ず、返事が遅くなってしまい申し訳ございませんでした(-_-;)
楽しんで頂けて嬉しいです(*'ω'*)
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ラフレシア 様
ありがとうございます!
今回はこっそりひっそり新作を投稿しておりました🤗
ゴールデンウィークに楽しんで頂けたらと思い書いたのですが、思ったよりウェインの扱いが雑になってしまいました(笑)
残り2わ話となりましたが、最後まで楽しんで頂けると嬉しいです😆