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第一章
10話
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ホールに着いた生徒はホールの座席に座る。
保護者などの出席はないためホール内の人は少ない。
前の方の席には2年生と思われる生徒が座っており、エリザたち1年生には大人びて見えた。
エリザたちが席に着いてしばらくすると段上に年配のおじいさんが現れた。
「えーー、ゴホンッ。これから第102回王立竜学校の入学式を始める。私は校長のニコラスだ。これから諸君には2年間みっちり竜のことについてや、その扱い方などを勉強してもらう。そしてここにいる多くの生徒が卒業後、軍隊の幹部としてその能力を存分に発揮してくれることと思う。諸君の活躍に期待している。私からは以上だ。毎年ありがたいことに出席してくださっている国王陛下にもお言葉をいただく。心して聞くように。」
(うわー。国王陛下とかそんな雲の上の存在が目の前にいるなんてなんか感動。そんなすごい学校に来ちゃったんだ……。)
エリザは改めて学校の格式の高さに驚いた。
校長に代わり壇上に現れた国王が話し始める。
「うむ。皆そんなに畏まる必要はないぞ。わしから言うことは特にはない。皆のこれからの活躍に大いに期待している。」
国王は思いのほか手短に挨拶をすませると舞台袖に下がっていった。
その後も国の重鎮の挨拶がいくつか続いたあと、新入生の名前が呼ばれ、エリザたち新入生は晴れて正式に王立竜学校のせいとして認められた。
「次に今年度の学年首席生徒のバルト・クラウド君。挨拶を頼む。」
それを合図に壇上に現れた人を見てエリザは納得した。
(あの人、さっきマリンが言ってた人だ。たしか名門クラウド公爵家のご子息だったよね。やっぱり気品あるなあ。)
エリザは感心して見とれていたため、あまりバルトの話は耳に入っていなかった。
しかしそれは他の生徒たちも同じようで皆ぼうっとバルトのことを見つめていた。
それはバルトの美貌に見とれていたと言うよりも彼のカリスマ性に惹かれていたと言った方が正しいかもしれない。
特にAクラスの生徒は心酔したように熱心に彼を見つめていた。
「これにて第102回入学式を終りとする。各自教室で待機するように。」
いつの間にか入学式は終わりに差し掛かっていたようで最後に校長の言葉で一旦解散となった。
エリザたちは再び教室へ戻ることになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
はじめまして、作者です笑
今回の作品の舞台は竜使いになるための学校で、普通(?)の女の子が奮闘する話です。
なかなかヒーロー(竜)が登場しませんが作者としても早く彼に登場してもらいたくて仕方ありません!
皆様もう少しの辛抱を!笑
保護者などの出席はないためホール内の人は少ない。
前の方の席には2年生と思われる生徒が座っており、エリザたち1年生には大人びて見えた。
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「えーー、ゴホンッ。これから第102回王立竜学校の入学式を始める。私は校長のニコラスだ。これから諸君には2年間みっちり竜のことについてや、その扱い方などを勉強してもらう。そしてここにいる多くの生徒が卒業後、軍隊の幹部としてその能力を存分に発揮してくれることと思う。諸君の活躍に期待している。私からは以上だ。毎年ありがたいことに出席してくださっている国王陛下にもお言葉をいただく。心して聞くように。」
(うわー。国王陛下とかそんな雲の上の存在が目の前にいるなんてなんか感動。そんなすごい学校に来ちゃったんだ……。)
エリザは改めて学校の格式の高さに驚いた。
校長に代わり壇上に現れた国王が話し始める。
「うむ。皆そんなに畏まる必要はないぞ。わしから言うことは特にはない。皆のこれからの活躍に大いに期待している。」
国王は思いのほか手短に挨拶をすませると舞台袖に下がっていった。
その後も国の重鎮の挨拶がいくつか続いたあと、新入生の名前が呼ばれ、エリザたち新入生は晴れて正式に王立竜学校のせいとして認められた。
「次に今年度の学年首席生徒のバルト・クラウド君。挨拶を頼む。」
それを合図に壇上に現れた人を見てエリザは納得した。
(あの人、さっきマリンが言ってた人だ。たしか名門クラウド公爵家のご子息だったよね。やっぱり気品あるなあ。)
エリザは感心して見とれていたため、あまりバルトの話は耳に入っていなかった。
しかしそれは他の生徒たちも同じようで皆ぼうっとバルトのことを見つめていた。
それはバルトの美貌に見とれていたと言うよりも彼のカリスマ性に惹かれていたと言った方が正しいかもしれない。
特にAクラスの生徒は心酔したように熱心に彼を見つめていた。
「これにて第102回入学式を終りとする。各自教室で待機するように。」
いつの間にか入学式は終わりに差し掛かっていたようで最後に校長の言葉で一旦解散となった。
エリザたちは再び教室へ戻ることになった。
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はじめまして、作者です笑
今回の作品の舞台は竜使いになるための学校で、普通(?)の女の子が奮闘する話です。
なかなかヒーロー(竜)が登場しませんが作者としても早く彼に登場してもらいたくて仕方ありません!
皆様もう少しの辛抱を!笑
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