TRAVELER'Z NOTE

白木飛鳥

文字の大きさ
22 / 23

Page.22 「英雄、憧れ、そして特訓。」

しおりを挟む
冒険18日目、トレス出発4日目

「お?何かやってるのか?トレーニングか?」
「そうみたい。ちょっとでも本番で役に立ちたいらしい。」
「なるほどね。まぁえらい子たちだ。でもそんなに弱いとは思えないがな。」
「まぁね。獣人との価値観の違いかもしれないね。あとはあの子たちがお風呂で話してくれたんだけどあの子たちの話では、『三大獣人英雄』っていう伝説の三人の獣人がいたらしいのよ。」
「あぁ、だから自分たちももっと強くなってって感じか。」
「そうみたい。」

『ねえ、ビーナ。無理だよ。2歩でもいい?』
「う~ん、まぁ慎重さとかもあるからな、分かった。じゃあ。的までの長さを6分の5減らしてみよう。あと10回やっても無理なら、魔法も使ってよし。」
『よ~し。わかった!』

それから、3人とも特訓を続けてその日は終わりを迎えた。

冒険19日目、トレス出発5日目

「おはよう~。エノ、手伝うね~。」
「あら?偉いねぇ?昨日の疲れもあるだろうから寝ててもいいよ?」
「ううん?だめなの・・・。」
「どうしたの?」
「あたしたちはもっと強くならないといけないの。あの英雄たちのように。」
「そうだ、じゃあ。こうしよう。あの三人を起こしてきて。その英雄たちの話を聞かせてよ。たぶんね。あの三人も一緒に練習してくれるよ。」
『ほんとに?』
「ほんとよ。あの三人は強いだとかに弱いから・・・。」
『?』
『ねぇ、エノ。強いの?弱いの?』
「あはは。とっても強いわよ。」
『そうだよね!』

そのあと、三人は自分たちの故郷に伝わる英雄たちの話を俺らにしてくれた。

「はぁ、話しつかれた。じゃあ、トレーニングする?」
「そうだね。もっと強くなるために。」
「頑張ろうね!あの英雄たちみたいに!」
「今日はもう遅い。明日の朝から俺がトレーニング一緒にするから。」
「お?珍しいな。タイカ。でもお前が人に教えられるのか?」
「なにがいいたい?」
「ただの脳筋が教えることができるのかって聞いてるんだよ。」
「ほう?やるか?お前なんかより1000倍強いぞ?」
『1000倍!?』
「ばかたれ。俺の方がお前よりも2000倍強いが?」
『2000倍!?』
「はぁ、また始まった。ちょっとリヒン、この馬鹿たちどうにかしてよ。」
「タイカがビーナより1000倍強くて、、、ビーナはそのタイカより2000倍強い。どういうことだ?無限に増えていくぞ!・・・。まぁでも俺は一番強い。」
「はぁ。こいつらは。三人ともここにいたら馬鹿がうつるからもうお風呂入っちゃいな」
『は~い!』

冒険20日目、トレス出発6日目

『おはよう~。タイカ~。』
「おう、早いじゃないか。そうしたらこの木の棒あるだろう?これをまず持ち上げてみろ。ただし、必ず両手だ。」
『わかった!』

『だめだぁ~。持ち上がらないよ~。』
「そうだろう。この木の棒に魔法を少しだけ注いでみろ?」
『うわ!すごい!やったぁ!』
「そうしたら、構えてみろ。そして、魔法を解く。それで、樹の棒や身体、すべてがずれないようにできたら次のステップに行くぞ。」
『頑張る!おら!うわ!』

それから3人はずっと特訓を続けていた。
だんだんコツをつかんできてるのが目に見えていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...